アーカイブ - 2015年 11月 10日

Elsevier社の言語学雑誌‘Lingua’のオープンアクセスを巡り、同誌の編集者6名を含む編集委員全員が辞職し、新しい雑誌を立ち上げへ Elsevier社も声明を発表

2015年11月2日、Inside Higher Edにおいて、Elsevier社が発行する言語学の雑誌‘Lingua’の編集者6名と編集委員31名全員が辞職したことが報じられています。

同誌の編集長である、Johan Rooryck氏をはじめ編集者らは10月ころにElsevier社に対し、‘Lingua’のフルオープンアクセス化や、同誌の権利を編集者らに無償で譲渡することのほか、著者への著作権の帰属、CC BYの採用、APCの費用などに関し、要求を出していましたが、Elsevier社はこれを拒絶したようです。

同社は、編集者らの辞職に関し、11月4日に声明を発表していて、‘Lingua’が斯界の権威の雑誌となるまでには相当の時間と費用などがかかったもので、無償で編集者らに権利を譲渡することは出来ないこと、‘Lingua’はハイブリッドオープンアクセス誌なので、著者が望めばオープンアクセスに出来ること、要求通りの論文処理費用(APC)では、同誌が立ち行かなくなること、などを反論しています。

なお、Johan Rooryck氏らは、新しいオープンアクセスの雑誌‘Glossa’をたちあげる予定であるようです。

慶應義塾図書館、3年半ぶりに4日間限定でグーテンベルク聖書を「慶應義塾大学文学部創設125年記念展示」で特別展示

2015年12月9日から12日まで、慶應義塾図書館で3年半ぶりに4日間限定でグーテンベルク聖書が展示されます。

これは、12月2日から18日まで開催される、慶應義塾大学文学部創設125年記念展示のうち、、慶應義塾図書館の展示室が会場の「モノがたる文学部 資料に見る人文学研究」の期間内に展示されるもので、グーテンベルク聖書については、上記4日間以外は複製が展示されるとのことです。

文学部創立125年記念展示(慶應大学文学部:125年サイト)
http://125.flet.keio.ac.jp/event/27

グーテンベルク聖書の特別公開展示のお知らせ(慶應義塾図書館, 2015/11/10)
http://www.mita.lib.keio.ac.jp/news/2015/151110_jp_01.html

スウェーデン王立図書館、AV資料の国境を越えたリモートアクセスを可能とするため、スウェーデンとフィンランドの権利者団体と覚書を締結

スウェーデン王立図書館は、AV資料への国境を越えたリモートアクセスを可能とするため、著作権管理団体のCopyswede(スウェーデン)、kopiosto(フィンランド)と覚書を締結したと発表しています。

この種の契約は世界で初めてとのことです。

今年、試行プロジェクトとして開始され、この9月に拡張された同プロジェクトにおいては、研究者と教育者にスウェーデン王立図書館のAV資料へのデジタルアクセスを行なわせ、最終的にはその複製物を提供するため、フィンランドのオーボ・アカデミー大学と連携したとのことで、このアクセスは、リモートアクセスが国境を越えて発生することを意図しており、これは今回の覚書に基づいているとのことです。

この試行プロジェクトは、最終的には、スウェーデンだけでなく、フィンランドでもAV資料をインターネット経由で閲覧できるシステムを作成することを意図しているとのことです。

このような相互貸借では、これまでは、物理媒体からデジタル資料の複製物を作成して提供するため場所をとっていたが、インターネットを通じて提供することで、研究者と図書館職員の時間を節約するとのことです。

国際図書館連盟(IFLA)、各国の開発政策における情報アクセスに関しての図書館の役割についてのアドヴォカシー活動を支援するツールキットを公開

2015年9月に、国際連合(UN)が、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を承認しましたが、国際図書館連盟(IFLA)は、このアジェンダの17ゴール・169ターゲットからなる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)の作成プロセスに関与しており、アジェンダに含まれる、情報・文化へのアクセス、ICTへのアクセス、識字について支持をしているため、今回、図書館がこの開発のために重要な貢献をするためのツールキットを公開しました。

このツールキットは、国家や地域の政策立案者に対して、図書館や情報へのアクセスは、UNのアジェンダに合致した国や地域の開発計画の含まれると確信させることを支援するものとのことです。

これらの計画が進められると、各国の図書館コミュニティは政府の主導者と如何に図書館が開発の優先順位的にコストに見合ったサービスを提供するかを明らかにする重要な機会を持つことになるため、アドボカシー活動は、地域開発のエンジンとしての図書館の役割についての認識を確保し、そして、図書館が、この役割を継続するために必要な資源を受け取ることを確実にするために、必要不可欠な作業であるとのことです。

米国の政府機関のテクニカルリポートをオンラインで公開しているTRAILのノーステキサス大学電子図書館で保存しているコンテンツが100万ページを超える

2015年11月5日付の北米研究図書館センター(CRL)のニュースによると、米国の政府機関のテクニカルリポートを電子化して無制限で提供しているデータベース“Technical Reports and Archive Image Libary(TRAIL)”のノーステキサス大学(UNT)電子図書館に含まれるコンテンツが100万ページを超えたとのことです。

TRAILのコンテンツは、UNT電子図書館とHathiTrsutで保存されているとのことです。

TRAIL Content Surpasses One Million Pages in UNT Digital Library(CRL,2015/10/5)
http://www.crl.edu/news/trail-content-surpasses-one-million-pages-unt-digital-library

TRAIL (the Technical Report Archive & Image Library)
http://www.technicalreports.org/trail/search/

参考:
米国“TRAIL”、原子力関係資料を含む連邦政府のテクニカルリポート2万点以上をデジタル化公開
Posted 2011年5月18日

国立情報学研究所(NII)、2014年度のCiNii BooksとCiNii Articlesのサービスに関するアンケート結果を公開 現在、CiNii Books、CiNii Articles、CiNii Dissertationsのアンケートを実施中(2015年度)

2015年11月9日、国立情報学研究所(NII)が、2014年度に実施したCiNii BooksとCiNii Articlesのサービスに関するアンケートの結果概要を公開しました。

また、現在、CiNii Books、CiNii Articlesに加え、今年度公開されたCiNii Dissertationsの3つのサービスに関するアンケートが実施されています。実施期間は2015年11月10日から12月4日までとなっています。

【2014年度の結果について】
昨年度の CiNii のサービスに関するアンケート結果概要(NII, 2015/11/9)
https://support.nii.ac.jp/ja/news/cinii/20151109

CiNii Articles のサービスに関するアンケート(平成26年度)
http://ci.nii.ac.jp/info/ja/a_result_2014.html

CiNii Books のサービスに関するアンケート(平成26年度)
http://ci.nii.ac.jp/info/ja/b_result_2014.html

【2015年度のアンケート】
CiNii Articles のサービスに関するアンケート 2015

米国議会図書館(LC)、新規開発中の語彙”Library of Congress Demographic Group Terms”(LCDGT)について現状を報告、コメントを募集

2015年11月3日、米国議会図書館(LC)が、新規開発中の語彙”Library of Congress Demographic Group Terms”(LCDGT)の現状を報告し、フィードバックを求めています。

第1段階では、2015年6月に約400の用語を承認しました。第2段階ではそれらを修正し、新規のものを含めて、約480の用語を提案しています。また、語彙の概要や開発の方向性について記述した”Library of Congress Demographic Group Terms: Introduction and Guiding Principles for the Pilot”(2015年5月)を2015年11月3日付けで改定しています。これらについて、LCは12月1日までコメントを求めています。

Library of Congress Requests Feedback on Further Development of Library of Congress Demographic Group Terms(LC, 2015/11/3)
http://www.loc.gov/catdir/cpso/lcdgt-feedback.html

TENTATIVE MONTHLY LIST 19 (December 14, 2015) (LC)

米国議会図書館(LC)、”BIBFRAME 2.0 Draft Specifications”を公開

2015年10月29日、米国議会図書館(LC)が、BIBFRAMEの仕様草案である”BIBFRAME 2.0 Draft Specifications”を公開しました。

BIBFRAMEは、LCによって検討が進められている新しい書誌データモデルです。今回公開された仕様草案は、次の7つです。

Titles
Agents and Roles
Items
Events
Identifiers and Notes
Administrative Metadata
Categories

これらのうち、”Events”は、録音・映像資料をBIBFRAMEで記述するためのモデルを分析した2014年5月のAV Preserveの報告書”BIBFRAME AV Modeling Study: Defining a Flexible Model for Description of Audiovisual Resources”に示された要件に対応するものとのことです。

BIBFRAME Model & Vocabulary(LC)
http://www.loc.gov/bibframe/docs/index.html

BIBFRAME Titles(PDF: 123KB)

OCLC Research、図書館利用者の情報行動についての報告書“The Library in the Life of the User”を公表

2015年11月9日、OCLC Researchが、図書館利用者の情報行動についての報告書“The Library in the Life of the User: Engaging with People Where They Live and Learn”を公表しています。

ユーザ中心の図書館サービスを提供するための新しい方法を考えるために、図書館員、情報科学者、および図書館情報学の学生や研究者に対して、ユーザーの行動調査の調査結果のシーケンシャルな概要を提供することを目的としているとのことです。

調査結果としては、

・人々は図書館を図書と結びつけており、オンラインリソースやレファレンスサービスについて考慮に入れていない。
・人々は、そのようなサービスが存在していると知らないため、図書館を情報を得るためには利用しようと考えない。また、いくつかの既知のサービスも利用者のワークフローにフィットしていない。
・情報ニーズの文脈や状況は、しばしば、人々の行動形態や、技術への関与方法に影響される。
・オンライン、物理的環境両者への関与の構築は、上首尾で効果的なサービスの開発のために重要である。

があげられるとのことです。

米国デジタル公共図書館(DPLA)が、ナイト財団(Knight Foundation)から、新聞コンテンツをDPLAのプラットフォームに統合する調査のため15万ドルの補助金を獲得

米国デジタル公共図書館(DPLA)が、ナイト財団(Knight Foundation)から、新聞コンテンツをDPLAのプラットフォームに統合する調査のため15万ドルの補助金を得たと発表しています。

全米人文科学基金(NEH)と米国議会図書館(LC)が連携して実施している、全米電子新聞プログラム(National Digital Newspaper Program:NDNP)の“Chronicling America”では、多くの州の歴史的新聞がデジタル化され、オンラインで公開されているが、いくつかの州では未着手のため、この重要なプログラムにDPLAで新たに追加することには意味があるとのことです。

そしてDPLAでは、“Chronicling America”で閲覧できる1,000万ページ以上の新聞を含めて、米国の新聞をシームレスに発見できるようにするために、どれだけ資源が必要か調査をするとのことです。

調査が終了次第、DPLAでは会議を開催して、調査結果を報告し、新聞のデジタル化の次の段階について議論を行なうとのことです。

DPLA Announces Knight Foundation Grant to Research Potential Integration of Newspaper Content(DPLA,2015/11/9)

文化庁、文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第6回)の配布資料を公開

文化庁は、2015年11月4日に開催された文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第6回)の配布資料を公開しています。

環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の知的財産章・著作権関係の合意事項や、TPP協定に定められている著作権法整備に関わる事項などの概要に関する資料のほか、各種団体の提出資料などが掲載されています。

文化審議会著作権分科会 法制・基本問題小委員会(第6回)(文化庁)
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/chosakuken/hoki/h27_06/

参考:
文化庁、2015年度文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第6回)の開催について通知、議事はTPPへの対応についてを予定
Posted 2015年10月30日
http://current.ndl.go.jp/node/29822

英国図書館(BL)、“Digital Conversations @BL: Games, Literature, Libraries and Learning”を開催

英国図書館(BL)は、2015年12月3日、“Digital Conversations @BL: Games, Literature, Libraries and Learning”を開催するとのことです。

同イベントは、BLが、“Playing Beowulf project”の支援を受けた、英国芸術・人文科学研究会議(Arts and Humanities Research Council: AHRC)とともに主催するもので、デジタルゲームが如何に芸術、エンターテイメント、教育目的に使われるかや、文学や歴史的なアーカイブコレクションの新しい解釈を提供するかについて議論をするとのことです。

欧州研究図書館協会(LIBER)、リサーチデータに関する図書館の役割についてのファクトシートとインフォグラフィックを公開

2015年11月9日、欧州研究図書館協会(LIBER)が、リサーチデータに関する図書館の役割についてのファクトシートとインフォグラフィックを公開しています。

New Factsheet & Infographic on Libraries’ Role for Research Data(LIBER,2015/11/9)
http://libereurope.eu/blog/2015/11/09/new-factsheet-infographic-on-libraries-role-for-research-data/

Libraries & Research Data:Towards a new leadership role(factsheet)
http://libereurope.eu/wp-content/uploads/2015/11/LIBER-Libraries-and-Research-Data-factsheet1.pdf

Libraries & Research Data:Towards a new leadership role(infographic)

【イベント】ミュージアム連携事業 國學院大學博物館 国際シンポジウム・ワークショップ2015「博物館の国際的ネットワーク形成と日本文化研究」(12/12-13・東京)

2015年12月12日から13日にかけて、ミュージアム連携事業 國學院大學博物館 国際シンポジウム・ワークショップ2015「博物館の国際的ネットワーク形成と日本文化研究」が開催されます。

本シンポジウムでは、海外で日本関連の資料を展示、研究している博物館から担当の学芸員をお招きし、それぞれの博物館の現状を報告いただき、日本の博物館にどのような情報発信を求めるかを発題していただきます。その上で日本側のパネリストたちと討議を行い、情報化時代といわれる現代に求められている、博物館の国際的ネットワークのあり方を展望するとのことです。

参加費は無料で、先着順で受け付けており、締切日はありませんが、定員に達し次第締め切るとのことです。

ミュージアム連携事業 國學院大學博物館 国際シンポジウム・ワークショップ2015(國學院大学)
http://www.kokugakuin.ac.jp/oard/museum_event__international_symposium2015.html
http://www.kokugakuin.ac.jp/content/000063860.pdf

参考:
E1643 - JALプロジェクト2014:公開ワークショップ<報告>
カレントアウェアネス-E No.274 2015.01.22

英国・グラスゴー大学、1803年から2005年までの英国議会の会議録をオンラインで公開

英国・グラスゴー大学が、1803年から2005年までの英国議会の会議録をオンラインで公開したと発表しています。

ウィンストン・チャーチル首相の第二次世界大戦中の演説など、いくつかの記憶に残る瞬間を含めた、760万件の演説・16億語が含まれているとのことです。

Political speeches, puns and putdowns go online(University of Glasgow,2015/11/5)
http://www.gla.ac.uk/news/headline_430485_en.html

British Parliament (Hansard) 1803-2005
http://www.hansard-corpus.org/