アーカイブ - 2018年 6月

6月 29日

米国議会図書館(LC)、議会データを活用したデータチャレンジの受賞者を発表:優秀賞を高校生が受賞

2018年6月20日、米国議会図書館(LC)が、議会データを活用したデータチャレンジ“Congressional Data Challenge”の受賞者を発表しています。

同チャレンジは、立法情報提供システムCongress.gov等に掲載されている議会データを用いて、ユーザーフレンドリーな形式でそれらを分析・解釈・共有できるデジタル作品を開発するコンペティションです。

5,000ドルを授与される優秀賞を受賞したのは、マサチューセッツ州のニュートン北高校の高校生2人による“U.S. Treaties Explorer”で、テキストによる検索ではなく、インタラクティブで視覚的な方法で条約や協定を調べることができるものです。

また1,000ドルが授与される“Best high school project”を受賞したのは、ニューヨーク市のFriends Seminary Schoolの高校生による“Dealmaker”で、議会における政党・議員の立法協力を視覚化して調べることができるものです。

CA1931 - 動向レビュー:ビデオゲームの目録作成とメタデータモデルを巡る研究動向 / 福田一史

 今や、ビデオゲームは世界中で幅広く受容される文化資源となった。さらには、ビデオゲームをテーマとするカンファレンスが多数開催され、専門的にビデオゲーム開発を教える教育機関も各地に設置されるなど、多くの教育・研究実践が展開されている(1)

CA1929 - 慶應義塾大学「からだ館」10年間の歩み―図書館を拠点にした健康コミュニティへの総合的アプローチ― / 秋山美紀

 山形県鶴岡市の鶴岡タウンキャンパスには、慶應義塾大学、東北公益文科大学、鶴岡市の三者が共同運営する図書館「致道ライブラリー」がある。運営する3 組織が1:1:1の割合で知的資産を共有、共同管理・運営する図書館であり、生命科学を中心とした自然科学系の資料、公益学に関係する人文・社会科学系の 資料など約3万5,000冊を所蔵し、3人の司書が日々の業務を担っている。この図書館の一角を拠点にして、住民の健康を情報面からサポートしているの が、慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究プロジェクト「からだ館」(1)である。本稿では、「からだ館」の10年間の歩みから見えてきた、住民の健康づくりの拠点としての図書館の可能性を示す。

CA1928 - 学校と公立図書館の連携による学校図書館の活性化 / 山崎博樹

 近年、関係者の努力によって学校図書館の役割と必要性が認められつつあり、それは2014年の学校図書館法改正での学校司書明文化(E1597参照)に繋がってきた。しかし、学校図書館の資料や人的基盤は厳しいものがあり、教育関係者を含む一般社会の理解も未だ不十分なものと言える(CA1902参照)。その状況の中で公立図書館が学校図書館と連携し、図書館の利用者を共に育てていこうとする取り組みが全国で見られるようになってきた。筆者は図書館サービス向上委員会(1)において、2016年度より、学校図書館と公立図書館の連携を中心とした様々な情報を全国に発信する「元気な学校図書館プロジェクト」(2)を推進している。このプロジェクトでは、全国様々な地方公共団体の公立図書館と学校図書館との連携状況を訪問取材し、ウェブサイト「りぶしる」(3)により全国に発信している。この小論ではこの取材から得た公立図書館と学校図書館との連携状況から、その課題と成果について紹介したい。

CA1925 - 大阪市立図書館デジタルアーカイブのオープンデータの利活用促進に向けた取り組み / 澤谷晃子

大阪市立図書館は、2017年3月2日に当館デジタルアーカイブ画像の一部をオープンデータとして提供を開始した(1)。公共図書館では初の試みであり、新聞・雑誌等に取り上げられるなど多くの反響があった(2)。その後も、資料展示、インターネット上でのバーチャル展示「Webギャラリー」(3)での紹介、オープンデータ画像検索・加工講座の開催など、継続した取り組みを行っている。そうしたなか、2017年秋には、20年間継続してきた地域資料のデジタル化とその公開、また、今後のビジョンを示したことを評価され、Library of the Year(LoY)2017優秀賞を受賞した(4)。本稿では、LoY2017優秀賞受賞までの道のりと、以降のオープンデータ利活用促進に向けた取り組みを中心に紹介する。当館デジタルアーカイブの概要やオープンデータ化への取り組みについては、『図書館雑誌』2017年6月号および『専門図書館』2017年11月号に掲載されているので、あわせて参照していただきたい(5)(6)

大阪大学適塾記念センター、「適塾関係資料画像データベース」を公開

2018年6月1日、大阪大学適塾記念センターが、「適塾関係資料画像データベース」を公開していました。

適塾関連資料の一部をデジタル化して公開しているものです。

大阪大学適塾記念センター 新着情報
http://www.tekijuku.osaka-u.ac.jp/
※2018年6月1日欄に「 「適塾関係資料画像データベース」を公開いたしました。適塾関連資料の一部をデジタル化して公開しております。ぜひご利用ください。」とあります。

適塾関係資料画像データベース
https://www.archive.tekijuku.osaka-u.ac.jp/tekijuku/meta_pub/G0000002tekitekisai

長崎県立図書館と大村市立図書館が一体となった新図書館、愛称は「ミライon図書館」に決定

2018年6月27日、長崎県が、「長崎県立・大村市立一体型図書館及び大村市歴史資料館」の施設愛称が「ミライon」(ミライオン)に決定したと発表しています。また、同決定に伴い、「長崎県立・大村市立一体型図書館」の愛称を「ミライon図書館」とするとしています。

全国から1,507作品の応募があり、選考委員会での選考を経て決定されたものです。

施設愛称には、「未来(ミライ)」と「ON(on)」の単語を足し合わせた造語で、現在のこと、過去のことの多くのことを知ることで、未来の自分のためのスイッチをONにできる場所になってほしいという意味が込められていると説明されています。

また、選定理由として、図書館や歴史資料館で、過去・現在の様々な歴史や文化を見たり、知ることをきっかけとして、「未来の自分や郷土」のことを考え、夢を抱き、自発性や積極性を高めてほしいという期待が込められており、未来志向が強く感じられることや、「ミライon」の「on」の部分については、「大村(omura)」と「長崎(nagasaki)」の頭文字でもあることから、長崎県と大村市が共同で整備する施設に相応しい愛称であることがあげられています。

『カレントアウェアネス』336号掲載

6月 28日

米・Ithaka S+R、アジア学研究者の研究活動支援へのニーズを調査したレポートを公開

2018年6月21日、米・Ithaka S+Rが、同国のアジア学研究者の研究活動や支援ニーズに関する調査報告書“Supporting the Changing Research Practices of Asian Studies Scholars”を公開しました。

Ithaka S+Rによる研究者の分野別の研究活動調査プログラムの一環で、アジア学研究者の研究支援に資するためのサービスを明らかにするため、米国の11つの研究図書館と協力し、169人の研究者を対象に実施されました。

報告書では、得られた重要な知見として、異なる出版慣行・分類システムがアジア研究に必要な情報を見つけることの課題となっていること、アジア各国でデジタル化の進展が異なっている事、地政学的・歴史的緊張関係や言語能力が情報アクセスへの障壁となっていること、非ローマ字で作成された情報の管理やエフェメラ類・入手困難なデータの保存の困難さ、アジアの大学での助成のための出版要件・手続きの違いがアジアや米国の学者が共同研究や学際研究において大きな成果をもたらすことを制限していること、等といった点が挙げられています。

『カレントアウェアネス-E』349号を発行

E2038 - 図書館への資金拠出に関して有権者の支持を得るには(米国)

2018年3月,公共図書館(以下「図書館」)への資金拠出を活発化させるため,誰に,どのように働きかけることが有効かという問題意識のもと,米・公共図書館協会(PLA)・米国図書館協会(ALA)・OCLCが共同で実施した調査の報告書“From Awareness to Funding: Voter Perceptions and Support of Public Libraries in 2018”が公開された。OCLCが2008年度に行った調査(E818参照)のその後の変化を把握し,今の時代に即したアドヴォカシー活動を提案することが目的である。

E2036 - YouTubeが国際標準名称識別子(ISNI)の登録機関に

2018年1月,国際標準名称識別子(ISNI)国際機関は,動画共有サイトを運営するYouTubeが新たにISNIの登録機関になったことを発表した。ISNIは,著作,実演,研究,出版といった創作活動の分野を問わず,メディアコンテンツの生産,流通,管理に従事している個人や団体に使われることを想定したクリエイター識別子の国際規格(ISO 27729:2012)で,付与対象はクリエイターの「公開アイデンティティ」である(E1773参照)。登録機関は,ISNI国際機関の管理の下,特定領域や特定地域において自身が管理するデータのみならず他機関が管理するデータについてもISNIの付与を行う権限が与えられている。2018年6月25日現在,登録機関は,各国国立図書館や共同書誌作成機関等19機関で,登録されたISNIの総数は約986万件である。YouTubeは,音楽コンテンツにISNIを付与する初めての登録機関であり,ISNIにとっては,ウェブ上の音楽配信サービスにおけるユースケースを示す絶好の機会が与えられたことになる。

E2037 - IFLAグローバル・ビジョン・ワークショップ<報告>

2018年5月23日から25日にかけて,ベトナム国立図書館において国際図書館連盟(IFLA)グローバル・ビジョン・ワークショップ(アジア・オセアニア地域)が開催された。アジア・オセアニア地域の28の国や地域から31人が集い,日本からは3人が参加し,うち2人が国立国会図書館(NDL),1人が日本図書館協会(JLA)からの参加であった。

E2035 - 地域活性化に挑む:図書館総合展フォーラムin津山<報告>

全国の図書館活動の活性化と図書館関係者の情報交換の場を提供することを目的として,図書館総合展「地域フォーラム」(E1968,E1940参照)が各地で年3,4回開催されている。2018年の初回は,5月17日に「図書館総合展2018フォーラムin津山」として,「地域活性化に挑む図書館」をテーマに開催された。岡山県内での実施は2014年の岡山市での開催以来の2回目となる。津山市は岡山県県北地域の中心都市であり,人口減少や中心市街地活性化等の課題に取り組んでいる。この4月には市立図書館が設立40周年を迎えた。会場は美作大学に2016年にオープンした美作学園創立100周年記念館である。同建物内に大学図書館もあり,見学ツアーも実施された。主催者発表による本会参加者は170人であった。

国際図書館連盟(IFLA)、ネットの中立性(Net Neutrality)やゼロ・レーティングの問題に関する活動を支援するためのツールキットを公開

2018年6月27日、国際図書館連盟(IFLA)の著作権等法的問題委員会(CLM)が、ネットの中立性(Net Neutrality)やゼロ・レーティングの問題に関する図書館による活動を支援するためのツールキットを公開しました。

同ツールキットでは、同テーマに関して議論したり、関係者と知識を共有したり、図書館の権利のための図書館団体によるアドヴォカシー活動を行なうための実践的ガイドとなっています。

IFLA launches a new Net Neutrality Toolkit(IFLA,2018/6/27)
https://www.ifla.org/node/59410

Net Neutrality Toolkit(IFLA)[DOC:4ページ]
https://www.ifla.org/files/assets/faife/publications/net_neutrality_final_ifla.docx

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