アーカイブ - 2020年 1月 21日

PLOS ONE、Registered Reportの受付開始を発表

2020年1月14日、オープンアクセス(OA)誌PLOS ONEは、新たな文献種別としてRegistered Reportの受付を開始することを発表しました。

Registered Reportは実験を行う前に、実験方法・分析等の研究デザインを事前に登録し、その段階で査読を受ける新たな論文の形態です。査読を通過すれば、その段階で研究デザイン等がまず公開されます。その後、投稿者は実際の調査・実験プロセスに進み、成果をまとめて論文として投稿し、2度目の査読を受けることになります。その際、当初計画に従って、かつPLOS ONEの基準を遵守しつつ研究が進められていれば、査読を通過することになるとされています。また、成果論文と研究デザイン論文は相互にリンクされるとのことです。

PLOS ONEでは2017年から、小児腫瘍財団と連携してRegistered Reportに関するトライアルを実施していましたが、新たに受付対象が一般に拡大されることになります。

米国化学会(ACS)、新たなオープンアクセス誌”JACS Au”創刊を発表 旗艦誌”JACS”を補完する位置づけ

2020年1月16日、米国化学会(ACS)は新たなオープンアクセス(OA)誌”JACS Au”を創刊することを発表しました。誌名の”Au”の部分は”Gold”と読む、とされています。

ACSはこれまでにも同学会最初の完全OA誌”ACS Central Science”やOAメガジャーナル”ACS Omega”を刊行していますが、JACS Auは同学会の主要雑誌(いわゆるフラグシップジャーナル、旗艦誌)である”Journal of the American Chemical Society (JACS)”を補完するものとして、最先端の、高インパクトな研究を掲載するOA誌とする、とされています。ACSの発表ではPlan Sにも言及されており、Plan Sが実現し、助成を受けた研究者が完全OA誌でしか論文を発表できなくなった場合の、JACS本誌に対する受け皿としてJACS Auを想定しているようです。ただし、JACS Auの編集チームは独立して設けるともされています。

JACS Auの投稿受付は2020年夏から開始するとされています。

【イベント】国立国会図書館(NDL)、第16回レファレンス協同データベース事業フォーラム「“続けること”が生み出すもの ―レファ協への登録・活用のすすめ―」を開催(3/12・京都)

2020年3月12日、国立国会図書館(NDL)は、NDL関西館を会場に、「“続けること”が生み出すもの」をテーマとして「第16回レファレンス協同データベース事業フォーラム」を開催します。

参加には申込フォームから事前の申込が必要です。

主な内容は次のとおりです。

○オープニングスピーチ
「レファレンス・サービスによるコミュニティの継承」
 青山学院大学コミュニティ人間科学部教授 小田光宏氏

○事務局報告
「レファ協のここがいいところ & 登録~公開のポイント」
 関西館図書館協力課協力ネットワーク係

○参加館報告
・安城市図書情報館
 安城市アンフォーレ課主事 河合潤氏
・熊本県立図書館
 熊本県立図書館情報支援課 津留千亜里氏
・関西大学図書館
 関西大学総合図書館レファレンス係テクニカルサポート 德田恵里氏
・宮城県白石高等学校図書館
 宮城県白石高等学校学校司書 椙本哲弥氏

○フリートーク
 参加館報告者及び安城市アンフォーレ課主査(司書) 市川祐子氏
 (進行:関西館図書館協力課)

Ex LibrisがInnovative社の買収を完了

2020年1月16日、ProQuest傘下の図書館システムベンダEx Librisが、米国のシステムベンダであるInnovative (Innovative Interfaces)社の買収を完了したことを発表しました。

Ex Libris Completes the Acquisition of Innovative(Ex Libris、2020/1/16付け)
https://www.exlibrisgroup.com/press-release/ex-libris-completes-the-acquisition-of-innovative/

参考:
Ex LibrisがInnovative社を買収
Posted 2019年12月10日
https://current.ndl.go.jp/node/39705

PLOSをはじめとするOA出版者らが即時オープンアクセス義務化方針を支持する書簡を米・トランプ大統領に提出

PLOSが複数のOA出版者・関係団体と連名で、米・トランプ大統領に対し、米国政府で検討されていると噂される政府助成研究の即時OA義務化案を支持する書簡を提出したことを発表しました。

同書簡にはPLOSのほか、PeerJ、MIT Press、eLife、F1000 Research、Frontiersなど、米国に拠点を置く、もしくは米国に被雇用者のいるOA出版者・関係団体が参加しています。米国出版協会(AAP)が2019年12月18日に米政府に提出した即時OA化方針に反対する書簡に言及しつつ、すべての出版者がAAPと考えを共有しているわけではなく、PLOSらは即時OA義務化案を支持することを表明する内容になっています。

著作物の教育利用に関する関係者フォーラム、「改正著作権法第35条運用指針策定に関する論点整理」を公表

2020年1月20日、著作物の教育利用に関する関係者フォーラムは、「改正著作権法第35条運用指針策定に関する論点整理」を公表したことを発表しました。

2018年5月に公布された改正著作権法第35条では、教育機関が授業で著作物の公衆送信を許諾なしに実施する代わりに、教育機関の設置者が著作権者に補償金を支払う「授業目的公衆送信補償金制度」が盛り込まれ、公布から3年以内の2021年5月までに開始することになっています。著作物の教育利用に関する関係者フォーラムは、教育関係者・有識者・権利者で構成され、「授業目的公衆送信補償金制度」の実施に先立ち、教育現場に円滑な著作物の利用環境を整備・実現するための議論を行っています。2018年11月以降、文化庁・文部科学省の助言を受けながら、「補償金」「ガイドライン」「ライセンス」などをテーマとして計22回のフォーラムが開催されています。

公表された「論点整理」は教育現場での著作物の円滑な利用に必要な運用指針の基本となることが意図されており、「授業」「学校その他の教育機関」など、第35条の用語の定義に関してこれまでのフォーラムの意見交換の中で共通認識が得られた事項が公表されています。同フォーラムは、今後も共通事項が得られた事項については順次公表していく、としています。

全米人文科学基金(NEH)、人文学に関する188件のプロジェクトに総額3,090万ドルの助成を実施

2020年1月14日、全米人文科学基金(NEH)は、人文学に関する188件のプロジェクトに総額3,090万ドルの助成を実施することを発表しました。

ニューメキシコ州のジョージア・オキーフ博物館の新棟建設等の建物改修、ミズーリ州・セントルイスのホロコースト博物館・学習センターの教室・マルチメディアルーム・コミュニティ活動エリア確保のための拡張工事、イリノイ州に所在する世界遺産「カホキア・マウンド州立史跡」の往時の様子を再現するAR(拡張現実)アプリの制作等のプロジェクトが助成対象に選ばれています。

また、全国55の州・準州等に設置された人文学協議会(humanities councils)に対して、州規模での人文学に関する議論・教育のためのアウトリーチプログラムにより地域コミュニティへ貢献することを意図して、4,800万ドルが別途助成されています。

図書館、及び図書館関係組織では以下の5件のプロジェクトが助成対象になっています。

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、ルクセンブルクドメインのウェブサイト等を収集したウェブアーカイブ“webarchive.lu”を公開

2020年1月7日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)はウェブサイト“webarchive.lu”の公開を発表しました。

“webarchive.lu”は、ルクセンブルクのウェブサイトアーカイブ事業の情報プラットフォーム、及びBnLがアーカイブしたウェブサイトを検索するためのアクセスポイントとなるウェブサイトです。ルクセンブルクでは、2009年11月に修正された法定納本制度により、BnLは印刷出版物だけでなく、ルクセンブルクで出版されたデジタル形式のあらゆる文書も収集しています。ルクセンブルクのドメイン(「.lu」)を持つ全てのウェブサイト、その他のルクセンブルク住民によって作成されたウェブサイトを対象に、定期的なドメインのクロールによる大規模収集などInternet Archive(IA)とも連携したウェブアーカイブが実施されています。“webarchive.lu”では、2017年の地方選挙、2018年の総選挙、2019年の欧州議会選挙などの特定のイベントに関する特別コレクションも提供されています。

著作権法の規定により、アーカイブされたウェブサイトへはBnLの館内からのみアクセスできます。“webarchive.lu”は現在英語で構築されていますが、まもなくフランス語でも利用可能になる予定です。

米・児童図書館サービス部会(ALSC)、6つの戦略的な研究領域と各領域で調査すべき潜在的な研究課題を示すリサーチアジェンダを公開

2020年1月15日、米国図書館協会(ALA)の児童図書館サービス部会(ALSC)が“Association for Library Service to Children National Research Agenda for Library Service to Children (Ages 0-14) ”を公開しました。

6つの戦略的な研究領域と各領域で調査すべき潜在的な研究課題を説明するもので、研究が限られている分野への注意を喚起し、若手の図書館員に情報を提供することで研究を促進し、児童・若者向けサービスのアドヴォカシー活動を支援する事が目的とされています。

研究者と実務家で構成されるリサーチアジェンダ諮問委員会の支援を受けて、現在の研究動向・前進させる研究領域・研究を通して解決される可能性のある分野の現在のニーズを、全体及びテーマごとに明確にし研究の方向性を示すことを任務とするリサーチアジェンダタスクフォースが策定したものです。

米・児童図書館サービス部会(ALSC)、図書館サービスを十分に享受できていない地域の子どもや家族へのアウトリーチに関するホワイトペーパーを公開

2020年1月15日、米国図書館協会(ALA)の児童図書館サービス部会(ALSC)が、ホワイトペーパー“Engage, Cultivate, Provide, and Assess: An Outreach Model for Serving All Children and Families”を公開しました。

図書館サービスを十分に享受できていない地域の子どもや家族にサービスを届けるために、そのようなサービスを提供している図書館への調査に基づいた、アウトリーチ活動のモデルを解説したものです。

同ペーパーでは、アウトリーチ活動とその目的を定義し、アウトリーチの4つの側面(engage, cultivate, provide, assess)が述べられています。また、4つの側面の1つ以上を用いている図書館の10のケーススタディを掲載した附録も含まれます。

高知県、ブックリスト「仕事で凹んだ晩に読む本」を公開:労働関係のトラブル解決の一助となる本を紹介するオーテピア高知図書館と高知県労働委員会事務局による連携の第3弾

2020年1月20日、オーテピア高知図書館と高知県労働委員会事務局の連携によるブックリスト「仕事で凹んだ晩に読む本」が、高知県労働委員会事務局のウェブページで公開されました。

労働関係のトラブルの解決の一助となるような本を紹介する、オーテピア高知図書館と高知県労働委員会事務局の連携企画の第3弾です。

「仕事で凹んだ晩に読む本」のブックリストのご案内(高知県, 2020/1/20)
https://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/240101/2020011700049.html

仕事で凹んだ晩に読む本[PDF:158KB]
http://www.pref.kochi.lg.jp/soshiki/240101/files/2020011700049/file_2020117593340_1.pdf

【イベント】郷土資料デジタルライブラリー推進事業シンポジウム「これからのデジタルアーカイブを考える」(3/1・茅ヶ崎)

2020年3月1日、神奈川県の茅ケ崎市立図書館において、同館と認定NPO法人湘南ふじさわシニアネットが協働で行なっている郷土資料デジタルライブラリー推進事業のシンポジウム「これからのデジタルアーカイブを考える」が行われます。

定員は50人 (申込み先着順)です。

内容は以下の通りです。

・基調講演 池谷のぞみ氏(慶應義塾大学文学部教授)

・パネルディスカッション
司会・コーディネータ 田村俊作氏(慶應義塾大学名誉教授)
 パネラー
福島幸宏氏(東京大学大学院情報学環特任准教授)
池谷のぞみ氏
小林信武氏(湘南ふじさわシニアネット代表)
須藤格氏(茅ヶ崎市文化資料館館長補佐・学芸員)
小原安須実氏(茅ヶ崎市立図書館館長補佐)

和歌山県立図書館、シンポジウム「南葵音楽文庫のいま」・報告会「南葵音楽文庫のこれから」を開催:令和元年度第3・4回南葵音楽文庫定期講座

和歌山県立図書館が、令和元年度第3・4回南葵音楽文庫定期講座として、シンポジウム「南葵音楽文庫のいま」及び報告会「南葵音楽文庫のこれから」を開催します。

2020年2月22日に実施される第3回では、シンポジウム「南葵音楽文庫のいま」が行われます。それ以前の一般的な理解と比較しつつ、各パネラーの見解発表と座談により、南葵音楽文庫の3年間の調査の成果をあらためて浮き彫りにする事を目的としています。また、「徳川侯爵交遊録~大音楽家と出会った日本人~サン=サーンス、ホルマン、クライスラー」と題した講演も行われます。

2月23日に実施される第4回では、報告会「南葵音楽文庫のこれから」が行われます。和歌山における南葵音楽文庫の今後を視野に、このコレクションの魅力とポテンシャルを、各パネラーがそれぞれの立場から語り、今後の展開へのメッセージを伝えるものです。

参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です。