アーカイブ - 2020年 4月 16日

株式会社カーリル、蔵書検索を停止した図書館のバックアップとして「キャッシュOPAC」の運用開始を発表

2020年4月16日、株式会社カーリルが、新型コロナウイルス感染症への対応に伴い蔵書検索が利用できなくなっている図書館のバックアップとして、「キャッシュOPAC」の運用開始を発表しました。

同サービスは、検索できなくなっている約480万冊の蔵書を対象に過去の検索データ(キャッシュ)を統合したもので、除籍(廃棄)された資料も含まれている可能性はありますが、全蔵書の70パーセント程度を網羅したデータが検索可能です。

また、カーリルが提供するAPIからも同サービスの利用が可能であり、APIを利用しているウェブサービスやアプリ等における特別な対応は不要としています。

COVID-19 : 蔵書検索を停止した図書館のバックアップを提供(カーリルのブログ, 2020/4/16)
https://blog.calil.jp/2020/04/recovery.html

フランス国立図書館(BnF)の電子図書館“Gallica”、収録コンテンツに含まれる卵の画像を探すイベントを開催

2020年4月12日、フランス国立図書館(BnF)の電子図書館”Gallica”が、外出できない人のための「卵探し」(une chasse aux œufs)の企画に関する記事をブログに掲載しました。

同記事では、Gallica が提供する600万件ものデジタルコンテンツの中に隠れている卵を探し、見つけたものをInstagram、Twitter、Pinterestにハッシュタグ「#OeufsConfinés」をつけて投稿することが呼びかけられています。

そのほか、卵探しに役立つものとして、簡易検索、詳細検索(La recherche avancée)、同じ資料の中で近接する単語を探す検索サービス(La recherche par proximité)、GallicaのPinterestに加え、Gallicaのデータ利活用に関するウェブサイト”Gallica Studio”で公開されている2つのプロトタイプ、印刷資料内の画像を検索できる”Gallicapix”、類似画像を検索できる”Gallica Similitudes”も紹介されています。

NHK、図書館の水害対策に関する調査結果を公開

2020年4月16日、NHKは、全国の都道府県立図書館を対象に実施した水害対策に関するアンケートの調査結果を報じています。

同調査は2020年3月に47館の都道府県立図書館に対して行われ、すべての館が回答しています。報道では、約6割に当たる29館で水害対策が行われておらず、そのうち27館では対応の必要性を感じているという現状について指摘されています。

そのほか、主な回答結果として、実際に行われている水害対策の内容、対策を実施できていない理由、必要だと感じている対策、他の図書館や関係機関との連携体制の整備状況等が掲載されています。

図書館の水害対策 「行っていない」が6割 NHK調査(NHK NEWS WEB, 2020/4/16)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200416/k10012389481000.html

新型コロナウイルス感染症の拡大と国立図書館の対応

新型コロナウイルス感染症の拡大が続く中、各国の国立図書館でも来館サービスの休止が相次いでいます。米国、英国、フランス、イタリア、ドイツ、中国、韓国の国立図書館について、各館ウェブサイトの情報から2020年4月15日時点での対応状況をまとめました。

米・サウスカロライナ州の公共図書館員がビデオゲーム「あつまれ どうぶつの森」を活用してゲーム内に図書館を構築(記事紹介)

米国図書館協会(ALA)によるアドヴォカシーのためのイニシアチブ“ilovelibraries”の2020年4月14日付の記事で、新型コロナウイルス拡大により外出が制限される中、米・サウスカロライナ州の図書館員によるビデオゲームを活用した試みが紹介されています。

同記事で紹介されているのは、同州チャールストン郡公共図書館のBaxter-Patrick James Island分館でヤングアダルトサービスを担当する、Tina Chenoweth氏によるビデオゲーム「あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing: New Horizons)」を活用した試みです。「あつまれ どうぶつの森」は、建物・インフラの整備や家具・装飾品の作成などを行いながら、プレイヤーが無人島を開発するゲームです。オンラインコードにより、世界中のプレイヤーはお互いの島を訪れて、島の探索や素材の交換、プレイヤー同士の交流などを楽しむことができます。Chenoweth氏はこの「あつまれ どうぶつの森」上で、Baxter-Patrick James Island分館を再現しました。

国際的非営利団体コクラン、新型コロナウイルス感染症に関する一次研究をワンストップで利用可能なデータベースとして“COVID-19 Study Register”を公開

2020年4月7日、高品質の医療情報普及のために活動する国際的非営利団体コクラン(Cochrane)は、新型コロナウイルス感染症に関する一次研究(primary research studies)をワンストップで利用可能なデータベースとして“COVID-19 Study Register”を公開したことを発表しました。

“COVID-19 Study Register”は、新型コロナウイルス感染症に関する迅速レビュー(Rapid Reviews)も含めて、全てのコクラン系統的レビュー作成者が迅速にエビデンスを統合することを支援する目的で立ち上げられました。トピックの優先順位付け、利用可能なエビデンスの特定、及び最前線の医療者・公衆衛生政策立案者・新しい治療、診断、予防的介入を開発する研究チームが緊急に必要とするレビュー作成に役立つものである、としています。人を対象とした研究によって随時更新されます。

文部科学省、「令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者」を発表:学術情報サービス基盤CiNiiの開発・京都大学のOA推進事業等が科学技術賞を受賞

2020年4月7日、文部科学省は、「令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰」の受賞者が決定したことを発表しました。

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として顕彰しています。

社会経済、国民生活の発展向上等に寄与し、実際に利活用されている画期的な研究開発若しくは発明を行った者を対象とする、科学技術賞の開発部門では、「学術情報サービス基盤CiNiiの開発」の業績による東京大学の大向一輝准教授(国立情報学研究所(NII)客員准教授)を含め、24件87人の受賞が発表されています。

科学技術の振興に寄与する活動を行った者を対象とする、科学技術賞の科学技術振興部門では、「オープンサイエンスの実現に向けたモデル基盤構築への貢献」の業績による京都大学の引原隆士教授ら同大学のオープンアクセス推進事業の関係者5人を含め、7件23人の受賞が発表されています。

特殊コレクションを用いたオンライン講義に関する覚書:米・イェール大学バイネッキ貴重書・手稿図書館の事例(記事紹介)

米・イェール大学のバイネッキ貴重書・手稿図書館が、2020年4月7日付の同館のブログで特殊コレクションを用いた講義のオンライン化に関する記事“Out of the archives, onto Zoom: Some early notes on teaching online with special collections in a time of quarantine”を公開しています。

新型コロナウイルスの感染拡大によりオンライン講義へと移行が進む中で、オンライン講義への最適化のための課題は各学問分野ごとにあるものの、実践的で現物を用いて行う特殊コレクションを用いた指導において、一次資料を用いた授業が多い同大学における、同館職員や同大学の教員によるオンライン講義の最初の2週間で取組事例や、そこから得られた洞察を紹介するものです。

郡山市(福島県)、横浜市立大学と「こおりやま文学の森資料館所蔵フィルム修復」に係る協定を締結:久米正雄が撮影したフィルム

2020年4月15日、福島県の郡山市と横浜市立大学が、同市の「こおりやま文学の森資料館所蔵フィルム修復」に係る協定を締結しました。フィルムの修復及びその成果に基づき文化・芸術の振興を図ることを目的としています。

修復対象は、同市内で6歳から高校卒業までを過ごした久米正雄により撮影され、「こおりやま文学の森資料館」が所蔵する映像フィルムです。

フィルムの一部は、固着・劣化によりその全容を確認することができない状態であるものの、部分的に確認できる範囲では、久米と同時代の作家・田山花袋等が映っていることから、希少性の高い貴重な資料であることが想定され修復することになったとしています。

地元紙の報道によると、同大国際教養学部の庄司達也教授の協力により、2020年度は修復可能性を調査し、その結果を踏まえて修復方法を検討していくとのことです。

大津町立おおづ図書館(熊本県)、「熊本地震から4年~あの日の記憶 あの日の記録~」展を開催中

熊本県の大津町立おおづ図書館が「熊本地震から4年~あの日の記憶 あの日の記録~」展を開催中です。

同館では、当時の記憶と記録を後世に伝えるために様々な資料(近隣自治体の災害関連情報や広報誌、地震に関する冊子、個人的な記録、覚え書き、写真等)を集めており、ロビーでは、資料の一部(当時避難所で使用された貼り紙、ボランティア活動の記録写真、図書館の当時の被災状況と情報発信をまとめたパネル、月刊コロコロコミック様よりいただいたコロコロ応援団旗等)が展示されています。

図書館特設コーナー 熊本地震から4年~あの日の記憶 あの日の記録~(大津町立おおづ図書館,2020/4/12)
https://www.ozu-lib.jp/display/2020/4080/

熊本地震から4年~あの日の記憶 あの日の記録~(大津町立おおづ図書館,2020/4/14)
https://www.ozu-lib.jp/news/2020/4084/

韓国図書館協会(KLA)等10団体、ソウル特別市による司書等の権益保護・地位向上に関する条例案への声明を発表:適用範囲の拡大・同一労働同一賃金の明記等を要望

2020年4月13日付で、韓国図書館協会(KLA)は、KLAソウル・仁川・京畿道地区協議会、KLA光州・全南地区協議会、韓国私立大学校図書館協議会、韓国専門大学図書館協議会、韓国専門図書館協議会、韓国神学大学校図書館協議会、韓国医学図書館協議会、韓国学校図書館協議会、韓国視覚障害者図書館協議会と共同で、ソウル特別市による司書等の権益保護・地位向上に関する条例案への声明を発表しました。

声明では、条例の制定について歓迎する一方、KLAは条例制定にあたって「司書の権益改善タスクフォース」にも参加したものの、条例案では、当初の趣旨をいかすためには不十分な内容であるとして、より実効性がある条例を制定するために以下の3点を要望しています。

・条例制定の趣旨を生かすため、適用範囲を「ソウル市に所在するすべての公共図書館で勤務する司書等」と拡大すること。

・司書などの処遇改善に直結する同一労働同一賃金を実現できるよう条例に明示すること。

・司書等の権益向上のための教育監と基礎自治体の首長相互の実質的な協力関係を条例に明示すること。

横浜市立図書館、横浜に伝わるむかし話や民話などの紙芝居の動画を公開

2020年4月15日、横浜市立図書館が、「おうちで楽しめるコンテンツ(動画、ぬりえなど)」のページに、横浜に伝わるむかし話や民話などの紙芝居の動画を公開しました。動画はYouTubeに掲載されてます。

紙芝居の制作者(団体)が、演じています。

新着情報一覧(横浜市立図書館)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/library/allNewsList.html
※2020年4月15日欄に「「おうちで楽しめるコンテンツ」に横浜の紙芝居の動画を2作品掲載しました」とあります。

東京大学史料編纂所、日本古文書ユニオンカタログにおいて約2万3,500件分のデータを新規公開

2020年4月14日、東京大学史料編纂所が、同所が公開している日本古文書ユニオンカタログにおいて写真帳和歌山県分など約2万3,500件分のデータを新規公開したと発表しました。

日本学術振興会研究成果公開促進費他による成果です。

日本古文書ユニオンカタログは、日本列島上で作成された、平安時代から安土桃山時代(9世紀から16世紀、江戸時代以降は省略している場合あり)を中心とした古文書の網羅をめざして1985年から行われている事業で、データの大部分は、同所が集めた写本・写真・デジタルデータ・刊本史料集ほかから抽出しています。

今年度のニュース&トピックス(東京大学史料編纂所)
http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/news/news-j.html
※2020/04/14欄に「日本古文書ユニオンカタログ新規公開(写真帳和歌山県分など約23,500件分)」とあります。