アーカイブ - 2020年 4月 8日

史学・地理学・考古学の総合学術誌『史林』の「病」特集号がオンライン公開:「病」に関する知見の幅広い共有のため

2020年4月6日、史学・地理学・考古学の総合学術誌『史林』を発行する史学研究会は、『史林』の103巻1号(2020年1月)をオンライン公開したことを発表しました。公開は京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)上で行われています。

103巻1号は「病」の特集号となっており、7本の論説が掲載されています。新型コロナウイルス感染症の流行に際し「病」に関する知見を広く共有するため、特例として刊行後ただちにオンライン公開が行われました。

史学研究会
http://www.shigakukenkyukai.jp/
※トップページの「お知らせ」に、2020年4月6日付けで「病」特集号特例公開のお知らせが掲載されています。

『史林』103巻1号(KURENAI)
http://hdl.handle.net/2433/250085

ジャパンナレッジ、2021年春から「ジャパンナレッジLib」で『大漢和辞典』を提供

2020年4月7日、オンライン辞書・事典検索サイト「ジャパンナレッジ」は、教育・研究機関や図書館等の法人向けサービスである「ジャパンナレッジLib」で、大修館書店の刊行する『大漢和辞典』を2021年春から提供することを発表しました。

ジャパンナレッジの総代理店である株式会社紀伊國屋書店のプレスリリースによると、新たに提供予定の『大漢和辞典』は、親字5万字、熟語53万語を収録し、昭和初頭の編纂開始から戦争による作業中断を経て、2000年の『補巻』刊行まで約70年をかけて全15巻で完結した漢和辞典です。漢字研究者、中国文学・東洋史研究者にとっての基本図書であり、従来から収録の要望が高かったタイトルであることが紹介されています。

なお、個人向けサービスである「ジャパンナレッジPersonal」への『大漢和辞典』提供は、現時点では未定である、としています。

ジャパンナレッジ版「大漢和辞典」2021年春にリリース!(ジャパンナレッジ,2020/4/7)
https://japanknowledge.com/whatsnew/#news676

SciELO、プレプリントサーバー“SciELO Preprints”の運用を開始:特に新型コロナウイルス感染症に関する研究成果物の共有を奨励

2020年4月7日、ラテンアメリカのオープンアクセス(OA)の電子ジャーナルプラットフォームSciELOが、プレプリントサーバー“SciELO Preprints”の運用を開始したことを発表しました。

“SciELO Preprints”は、査読前または査読中の論文等の研究成果物を共有するためのプラットフォームです。あらゆる分野の研究成果物が受付されていますが、特に新型コロナウイルスに関連した研究成果物の迅速な共有に注力することが表明されています。

“SciELO Preprints”の設立は、2018年9月に開催されたSciELOの20周年カンファレンスでオープンサイエンスに関する取り組みの一環として発表されました。オープンソースの出版システムを開発・提供している複数の大学によるイニシアチブPublic Knowledge Project(PKP)の電子ジャーナル出版システム“Open Journal System(OJS)”と構造を共有する、“Open Preprint Systems(OPS)”が“SciELO Preprints”のシステムとして採用されています。OPSの開発はSciELOとPKPの共同で行われました。

神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ、同館医学分館の貴重書『治験録』の電子化画像を公開

2020年4月6日、神戸大学附属図書館は、同館医学分館の貴重書『治験録』の電子化画像を神戸大学附属図書館デジタルアーカイブで公開したことを発表しました。

公開された『治験録』は米国の宣教医ベリー(John Cutting Berry)を著者とし1874年に発行されました。ベリーは1872年に宣教医として神戸を訪れ診療活動を行っています。『治験録』はベリーらが設立した貧民病院「恵済院」や神戸大学医学部附属病院の前身である「兵庫県病院(神戸病院)」等における診断・治療を記録した史料です。

公開された電子化画像の二次利用にあたって事前申請は不要であり、出典の明記、及び改変の際には改変の旨を明記することで自由に利用することが可能です。

医学分館貴重書『治験録』電子化画像を公開しました(神戸大学附属図書館,2020/4/6)
https://lib.kobe-u.ac.jp/libraries/15935/

新型コロナウイルス流行下の社会の記憶を収集・アーカイブするプロジェクト“coronarchiv”(ドイツ)

2020年3月26日、ドイツのハンブルク大学は、同大学及びボーフム大学・ギーセン大学の研究者らが共同して、“coronarchiv”プロジェクトを開始したことを発表しました。

新型コロナウイルスとこれに対する政治的反応は、市民社会の生活全般を根本的に変革しつつあり、ウイルスの大流行とそれがもたらす帰結はすでに歴史的な重要性を帯びています。新型コロナウイルスの大流行は、報道やソーシャルメディア上で、画像・音声・動画等の形で広く流通しており、“coronarchiv”はこれらの記録を電子的な形で収集・アーカイブするプロジェクトです。

国際図書館連盟(IFLA)、新型コロナウイルスの感染拡大をうけ、連携機関と共同で作成した知的財産権に関する世界知的所有権機関(WIPO)宛公開書簡を発表

2020年4月3日、国際図書館連盟(IFLA)が、知的財産権に関する世界知的所有権機関(WIPO)宛の公開書簡を公表しています。

新型コロナウイルス感染拡大をうけ、IFLAが連携機関と共同で作成したもので、4月5日時点では312団体が署名しています。

知的財産権に関する法律や慣行が新型コロナウイルスへの対応の障害とならないようにすることを目的としており、出版者による多くの積極的な取組が行なわれているものの、図書館からの呼びかけに応じたものが多く、すべてのニーズや状況に対応しているものではないことから、加盟国が著作物の公的利用という柔軟性を活用すること、権利者が利用に必要な許可を与えること、治療法の開発と提供を支援するための措置をとること、の必要性を強調しています。

公開書簡への署名は継続されています。

IFLA Leads Open Letter on Intellectual Property and COVID-19(IFLA, 2020/4/3)
https://www.ifla.org/node/92993

千葉大学学術リソースコレクション(c-arc)、3つの作品集からの千葉大学工学部出身デザイナーの作品約430点をIIIF準拠画像で公開

2020年3月30日、千葉大学附属図書館は、千葉大学学術リソースコレクション(c-arc)において、3つの作品集からの千葉大学工学部出身デザイナーの作品計434点をIIIFに準拠した画像で公開したと発表しています。

公開されたものは、2006年に千葉市美術館で開催された『戦後日本デザインの軌跡 1953-2005 : 千葉からの挑戦』展の展示作品、1990年に出版された『IDCU40 : 千葉大学工学部工業意匠学科同窓会会員作品集』、及び、2013年に発行された『千葉大学工学部工業意匠学科・デザイン工学科 卒業生デザイン集』に掲載された千葉大学出身デザイナーの作品です。

千葉大学学術リソースコレクション(c-arc)から千葉大学工学部出身デザイナーの3つの作品集 デジタル画像(IIIF)約430点を公開しました(千葉大学附属図書館, 2020/3/30)
https://www.ll.chiba-u.jp/topics/2019/topics_20200330_curator.html

Europeana、新型コロナウイルス感染症のための休館中、創造的な方法でオンライン上で文化遺産を提供している文化機関の事例やアイデアを紹介

2020年4月3日、Europeanaは、ウェブサイトEuropeana Proにおいて、新型コロナウイルス感染症のための休館中、創造的な方法でオンライン上で文化遺産を提供している文化機関の事例やアイデアを紹介しています。

オンライン上での交流・参加を目的としたものでは、クラウドソーシングによるテキスト化の実施、芸術作品の再現とSNS上での共有、新型コロナウイルス感染症に伴う体験の募集、バーチャルツアーの提供、Zoom等のオンライン会議の背景画像への文化遺産のデジタル画像の利用、デジタル化された図書を用いての宗教儀式の実施が挙げられています。

また、学習目的としては、Europeanaによる、ウェビナー(ウェブセミナー)や、学習シナリオや講義プランを提供しているブログ“Teaching with Europeana”が紹介されています。

またSNS上での活動では、 #HashtagTheCowboyを使った米国のカウボーイ博物館のユーモラスな活動、ゲームMinecraftを使ったコレクションの再現を募集している英国の田園生活博物館の事例が紹介されています。