アーカイブ - 2020年 7月 3日

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英国図書館(BL)、2020年7月22日から段階的にサービスを再開

2020年7月1日、英国図書館(BL)は、7月22日以降、閲覧室利用に必要な有効期限内のリーダー・パス(Reader Pass)を発行済の利用者に限定して、セントパンクラス館およびボストンスパ館の閲覧室利用を再開予定であることを発表しました。

BLはサービス再開を段階的に実施する方針であり、当面の間は、利用可能な人数の制限、開館日・開館時間の短縮、利用する資料等の事前予約制度などが講じられます。また、展示室等の閲覧室以外のフロアは利用できず、リーダー・パスの新規発行や更新等も行うことはできません。ケータリングサービスも縮小されますが、トイレは清掃体制を強化した上で全て開放される予定です。

We can't wait to see you again(BL,2020/7/1)
https://www.bl.uk/news/2020/july/we-cant-wait-to-see-you-again

オランダ科学研究機構(NWO)、同機構の助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表

2020年7月1日、オランダ科学研究機構(NWO)は、2021年1月1日のPlan S発効に先立ち、研究者に十分な準備期間を与える目的で、NWOの助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表しました。

NWOでは2015年以降、助成を受けた研究成果は全てオープンアクセス(OA)化するポリシーを実施していますが、2021年1月のPlan S発効後は今回発表された指針の枠組みで、2019年5月31日に発表された改訂版のPlan S実現に取り組みます。

NWOは2021年1月1日以降に公表された助成成果に当たる研究論文は、クリエイティブ・コモンズのCC BYライセンスの下で、エンバーゴの付かない即時OAとしなければならず、即時OA化は以下の3種類のいずれかの方法をとらなければならないとしています。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書「COVID-19研究に関する国際共著状況:2020年4月末時点のデータを用いた分析」を公開

2020年7月3日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、「DISCUSSION PAPER No.185」として、報告書「COVID-19研究に関する国際共著状況:2020年4月末時点のデータを用いた分析」を公開したことを発表しました。

発表によると、新型コロナウイルス感染症の研究活動における国際協力の状況を把握し、協力関係構築の推進に向けたデータを提供することを目的に、文献産出の地理的状況や国際共著の状況に関して分析が行われました。対象となったのは、2020年4月末時点で、世界保健機関(WHO)が公開している文献データとElsevier社が提供する論文データベースScopusから特定できた、新型コロナウイルス感染症関連の文献4,753件です。

報告書では、文献産出は、アジアが39.9%と最も多く、続く欧州連合(EU)が23.2%、北米が17.7%であり、上位3エリアで合計約80%を占めていること等が指摘されています。また、国際共著状況については、3か国・地域以上による国際共著が長期的に増加していること等が記述されています。

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、資料移送の様子に関する動画を公開

2020年7月1日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)は、キルヒベルクに建てられた同館の新館へのコレクションの移送に関する動画を公開したと発表しました。

動画では、資料の移送、排架の作業等を行っている館内の映像を見ることができます。

Un an déjà: le déménagement de la BnL en vidéo(BnL, 2020/7/1)
https://bnl.public.lu/fr/actualites/articles-actualites/2020/unandemenagement.html

国立国語研究所、「国語研変体仮名字形データベース」を公開

2020年7月1日、国立国語研究所は、「国語研変体仮名字形データベース」を公開したことを発表しました。

同研究所は公開したデータベースの特長を以下のように紹介しています。

・『春色梅児与美』の巻一・二・三、及び『比翼連理花廼志満台』の初編上・中・下を収録(2020年3月現在)した「字形データベース」から、平仮名・片仮名・漢字・合字・踊り字・その他の字形画像を閲覧可能

・平仮名(変体仮名)を、音価・字母・Unicodeの3階層に分類して表示

・音価・字母・Unicodeの各階層の見出しラベルから、「学術情報交換用変体仮名」ウェブサイトの該当文字(または検索結果)へのリンクを設定

・個々の字形画像から、原資料の該当箇所へのリンクを設定

・「資料一覧」にリストする資料名から、個々の原資料画像の閲覧が可能、また、原資料画像に埋め込んだ翻刻テキストから、「変体仮名字形データベース」の字形一覧へのリンクを設定

Elsevier社と米・フロリダ大学図書館、オープンアクセス出版と研究を支援する試験的な契約を締結

2020年7月1日、Elsevier社が、米・フロリダ大学のジョージA. スマザーズ図書館と、オープンアクセス(OA)出版と研究を支援する試験的な契約を締結したと発表しました。

発表によると、今回の契約は同社と同大学の現行のライセンス契約を修正したもので、2020年7月1日から発効しています。

同契約により、同大学の論文著者は、同社が刊行する大部分のOAジャーナルおよびハイブリッドジャーナルでOA論文の出版費用が割引されます。

米・ペンシルベニア州立大学図書館、20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクションのデジタル化を完了し公開

2020年6月24日、米国のペンシルベニア州立大学は、同大学の図書館が20世紀の米国労働者階級史に関するアーカイブコレクション“Beneath the Surface and Cast in Steel: Forging the American Industrial Union Movement”のデジタル化を完了し利用可能になったことを発表しました。

米国国立公文書館(NARA)、デジタル保存に関するフレームワークを公開

2020年6月30日、米国国立公文書館(NARA)は、デジタル保存のフレームワークを公開したことを発表しました。

同フレームワークは、NARAの現在の実践等を記録したものであり、電子記録ファイルにおけるリスクを特定する方法や、16種類の電子記録の保存上の特徴、500種類以上のファイルフォーマットの保存に関する計画を記述した一連の文書で構成されています。

草案が2019年9月に公開され、2019年11月までパブリックコメントが実施されていました。今後も改訂を行っていく予定とされ、フィードバックを募集しています。

National Archives Releases Digital Preservation Framework(NARA, 2020/6/30)
https://www.archives.gov/press/press-releases/2020/nr20-58

ルクセンブルク国立図書館(BnL)、デジタル資料の長期保存のための永続的識別子サービス“Persist.lu”の提供を開始

2020年7月1日、ルクセンブルク国立図書館(BnL)は、ルクセンブルクのデジタル資料の保存を行うための、URIフォーマットであるArchival Resource Key (ARK)に基づいた永続的識別子サービス“Persist.lu”の提供を開始したことを発表しました。

ARKの使用により、2020年にシステム内に保存されたデジタルコンテンツは、プラットフォーム等における変更や提供停止によらず、2040年まで検索可能です。また、同国内の各機関は、一定の条件を満たせば、同サービスに直接アクセスして独自のARK識別子を作成できます。最初の連携先および提供先としては、ルクセンブルク国立公文書館が挙げられています。

発表によると、資料の保存というBnLの法的使命や、ボーンデジタル資料およびデジタル化資料の長期保存戦略、同国内のデジタル資料の永続的かつ迅速なアクセスの保証等が背景にあります。また、ARKの作成と使用により、URLが持つ変化しやすいという性質を克服できるとしています。

saveMLAK、呼びかけ「災害への『しなやかな強さ』を持つMLAK機関をつくる」を公開

2020年5月25日、saveMLAKが、呼びかけ「災害への『しなやかな強さ』を持つMLAK機関をつくる」を公開していました。

呼びかけの中では、博物館、図書館、文書館、公民館(MLAK)が、情報・知識を提供する知的インフラという役割を果たしていくための課題と可能性を検討するための論点が整理されています。

災害時に、MLAK機関は、利用者やサービス提供者の安心と安全のため休館を余儀なくされていますが、研究活動の停滞や科学政策への影響、将来世代の人生への影響、市民の知的インフラの欠如といった課題が出ていると指摘しています。また、これらの課題を解決するために、安全な来館利用の再開、デジタル化・オープンアクセス化の推進による非来館利用の促進、来館・非来館の2分法を超えた実空間と情報空間の融合といった、3つの観点からの議論と行動が必要であるとされています。

2020年7月3日現在、呼びかけに賛同する署名の募集が行われています。

国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所、「昭和42年7月豪雨災害デジタルアーカイブ」を公開

2020年7月1日、国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所が、「阪神大水害デジタルアーカイブ」上で、「昭和42年7月豪雨災害デジタルアーカイブ」を追加公開しました。

同アーカイブは、土砂災害が増える中で、過去の災害から学び、命や財産を守る術を身に着ける必要性が増している現状を踏まえ、過去の災害の記録・記憶を継承することを目的に作成されました。1967年(昭和42年)7月に発生し、神戸市を中心に死者・行方不明者98人、被害家屋は約6万戸という被害をもたらした豪雨災害について、写真、手記、エピソード、災害体験者のインタビュー動画等が掲載されています。

Topic(国土交通省近畿地方整備局六甲砂防事務所)
https://www.kkr.mlit.go.jp/rokko/
※2020年7月1日付で、「『昭和42年7月豪雨災害デジタルアーカイブ』を追加しました。」というお知らせが掲載されています。

国立教育政策研究所教育図書館、「資料遠隔提供サービス」の試行運用を開始

2020年7月1日、国立教育政策研究所教育図書館が、同館の所蔵資料を自宅または所属図書館・近隣図書館で利用できる「資料遠隔提供サービス」の試行運用の開始を発表しました。

同館以外で入手困難であり、発行年が1967年以前の資料のうち、所定の条件を満たす資料は、オンラインで全文の画像を無料で提供する「デジタル提供」の対象となります。発行年が1968年以降の資料であれば、図書の閲覧を希望する場合は、所属または近隣の公共図書館へ同館資料を郵送する「図書館への郵送貸出」、複写箇所が特定できる場合は「文献複写郵送」を利用できます。「図書館への郵送貸出」は郵送料、「文献複写郵送」は複写代金と送料が必要です。

ニュース(国立教育政策研究所教育図書館)
https://www.nier.go.jp/library/index.html
※2020年7月1日付で「資料遠隔提供サービス」に関するお知らせが掲載されています。

【イベント】Japan Open Science Summit Cyber Week(7/27-31・オンライン)

2020年7月27日から7月31日にかけて、Japan Open Science Summit Cyber Week(JOSS Cyber Week)が開催されます。

同イベントは、2020年6月に開催予定であったJOSS2020が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となったことを受け、代替イベントとして実施されます。Web形式で開催される各セッションの内容は以下の通りです。

・【あなたも参加!】オープンコラボレーションの世界
オープンコラボレーションの実例として、「GALAXY CRUISE」と「みんなで翻刻」の体験。

・オープンサイエンスにおけるコミュニティ・情報・空間を考える
オープンサイエンスにおけるコミュニティ形成を切り口としたパネルディスカッション。

・【研究を加速!】未来社会をつくる実証実験
先端研究を開かれた場で進めることが、どのように未来社会を形成する研究を加速し得るのかについて議論を行う。

参加希望者は、セッションごとの参加登録URLから個別に登録が必要です。

フランス国立図書館(BnF)、コレクションの新たな保存場所の設立に関する関心表明の募集を開始

2020年6月29日、フランス国立図書館(BnF)が、同館のコレクションの新たな保存センターの設立に関する関心表明の募集を開始しました。

発表によると、同センターには24万7,000タイトルで構成される古く貴重な新聞資料のコレクションの保存に特化した施設を設ける予定であり、7,000万ユーロから9,000万ユーロの規模のプロジェクトになると想定されています。

Appel à Manifestation d’Intérêt (AMI)(BnF, 2020/6/29)
https://www.bnf.fr/fr/actualites/appel-manifestation-dinteret-ami

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、報告書「COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析」を公開

2020年6月30日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)が、[DISCUSSION PAPER No. 186]として「COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析」を公開したことを発表しました。

同分析はarXivやmedRxiv等の主要なプレプリントサーバでの新型コロナウイルス感染症関連の文献リストを対象に、新型コロナウイルス感染症に関する研究の概況を把握することを目的として行われました。

分析の結果として、医療系に加え、人文社会系、物理・情報系に主軸を置くプレプリントサーバでも新型コロナウイルス感染症に関する投稿が見られることが挙げられています。また、発表の中では、論文の内容の時系列推移について、疫学調査のステップに合致するような傾向がみられることなどが述べられています。

COVID-19 / SARS-CoV-2 関連のプレプリントを用いた研究動向の試行的分析[DISCUSSION PAPER No. 186]の公表について(NISTEP, 2020/6/30)
https://www.nistep.go.jp/archives/44760

フランス・文化省、公読書におけるアクセシビリティ対応状況に関する要点および推奨事項をまとめたパンフレットを公開

2020年6月29日、フランス・文化省は、公読書におけるアクセシビリティ対応状況の要点および推奨事項をまとめたパンフレット"Accessibilité numérique en lecture publique. Chiffres-clé 2019 et recommandations"を公開しました。

同パンフレットは、同省が2019年に公開した、公読書におけるアクセシビリティの指標“Baromètre de l'accessibilité numérique en lecture publique”第3版の要点を示すとともに、アクセシビリティ試験のためのツールや、取り入れるべき手法等に関する図書館への推奨事項をまとめています。パンフレットによると、同国の公共図書館は、オンラインで提供するサービスをすべての人にとってアクセス可能とすることが義務とされています。加えて、各行政機関、地方自治体は、アクセシビリティ対応方針を2020年9月までに公開することが必須とされています。

台湾国家図書館、LINE公式アカウントを開設

2020年7月2日、台湾国家図書館は、LINE公式アカウントの開設を発表しました。アカウントを通じて、同館のイベントに関する最新情報を迅速に入手できる、としています。

國家圖書館有Line了!!(台湾国家図書館, 2020/7/2)
https://www.ncl.edu.tw/information_237_10909.html

参考:
慶應義塾大学日吉メディアセンター、LINE公式アカウントで質問を受付中
Posted 2020年6月19日
https://current.ndl.go.jp/node/41268

豊橋市図書館(愛知県)、LINE公式アカウントを開設
Posted 2017年12月21日
https://current.ndl.go.jp/node/35213

オーストラリア国立図書館、新たな収集戦略とコレクション構築方針を公表

2020年7月1日、オーストラリア国立図書館(NLA)は、新たな収集戦略“Collecting Strategy 2020-21 – 2023-24”と、コレクション構築方針“Collection Development Policy”を公表しました。これらの戦略・方針は、2020年4月にオーストラリア国立図書館評議会(National Library of Australia Council)での承認を経たものであり、2020年7月1日から実施されます。

新たな戦略・方針における特徴の一つとして、国外発行資料の収集に関し、数十年前からの減少傾向が今後も続くことが示されています。収集戦略では、中国・インドネシア・太平洋地域(パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、フィジー、ニューカレドニア、東ティモールを含む)の優先順位が高く設定されており、それら以外の国・地域の資料収集はリソース上の制約から減らす必要がある、と述べています。

日本を含むアジア関係資料の収集範囲縮小をもたらす内容であるため、2020年5月には、オーストラリアの日本研究者や東亜図書館協会(CEAL)から再考を求める声明も発表されていました。

英・Libraries Connected、図書館サービスの再開のためのガイド“Library service recovery toolkit”を公開

2020年6月30日、図書館の支援を行う慈善団体である英国のLibraries Connected(以前の名称は英国図書館長協会)は、図書館サービス再開のためのガイド“Library service recovery toolkit”を公開しました。新型コロナウイルス感染症対策として実施されていた英国の制限措置が7月4日から緩和され、図書館の再開館が可能となることを受けてのものです。

同ガイドは、図書館サービス担当者らと協力してLibraries Connectedが作成したものであり、作成に当たり英・公衆衛生局(PHE)及び安全衛生庁(HSE)との協議も経ています。英国政府が公表している安全な業務遂行のためのガイドラインを補うものと位置付けられ、図書館サービスにおける実際のニーズや懸念に沿うよう設計されています。

同ガイドは全8章及び付録からなり、リスク管理、スタッフの職場復帰の進め方、ソーシャル・ディスタンシング、行動上の制約、清掃と衛生管理、スタッフ及び利用者に対するコミュニケーションに関する内容等を含んでいます。公共図書館向けに設計されたものですが、多くの原則は他館種の図書館にも適用可能としています。

韓国・文化体育観光部、著作権法の全面改正を推進すると発表:追加報酬請求権・拡大集中許諾制度や人工知能の開発・活用促進等に対応

2020年7月1日、韓国・文化体育観光部が、創作や利用に関する環境の変化を反映するため2006年以来15回改正し複雑となった法体系を正すため、14年ぶりに著作権法の全面改正を推進すると発表しました。

同部では、2月4日の「著作権ビジョン2030」発表時に、著作権法の全面改正を推進することを明らかにし、この間、専門家と韓国著作権委員会から構成された「著作権法全面改正研究班」において改正案を議論してきており、今後、今年末までをかけて、法律・コンテンツ産業といった分野の専門家や創作者・著作権管理団体・著作物利用事業者といった利害関係者からの意見聴取を経て改正案を確定するとしています。

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