アーカイブ - 2020年 9月 4日

新型コロナウイルス感染症拡大下におけるデータ共有に関する研究データ同盟(RDA)のガイドラインのプレビュー(文献紹介)

2020年8月14日付で、Elsevier社傘下Cell Pressが刊行するデータサイエンス分野の査読付きオープンアクセス(OA)誌“Patterns”に、研究データ同盟(RDA)による新型コロナウイルス感染症感染拡大下におけるデータ共有のガイドライン“RDA COVID-19 Recommendations and Guidelines on Data Sharing”のプレビュー“Data Sharing in a Time of Pandemic”が掲載されています。

同ガイドラインは、RDAの新型コロナウイルス感染症に関するワーキンググループ“RDA COVID-19 Working Group”が作成し、6月30日に公開したものです。

プレビューでは、同ガイドラインについて、構成、推奨事項の基本的要素、患者データに対する倫理的・プライバシー上の配慮の必要性が強調されている事などの概要がまとめられています。

フランス図書館員協会、レバノン・ベイルートの公共図書館への寄付を呼びかけ

2020年9月2日、フランス図書館員協会(l'Association des Bibliothécaires de France:ABF)が、8月4日にレバノンのベイルートで起きた大規模な爆発で被害を受けた公共図書館に対する寄付の呼びかけをウェブサイトに掲載しました。

呼びかけの中では、文化、資料、情報へのアクセスを保証するためには、図書館の再建・再開館が肝要であることに触れ、ユーロでの寄付が可能なキャンペーンとドルでの寄付が可能なキャンペーンを紹介しています。

Appel au soutien des bibliothèques publiques de Beyrouth(ABF, 2020/9/2)
https://www.abf.asso.fr/1/22/887/ABF/appel-au-soutien-des-bibliotheques-publiques-de-beyrouth

鳥取県立図書館、「開館30周年記念事業」として同館職員が訪問した米国の公共図書館の様子を紹介するトークイベントなど3つの特別イベントを実施

鳥取県立図書館が2020年10月に、同館の「開館30周年記念事業」として、「青空ひと箱古本市 SHOTOKU-CHO 101」、「2つのスペシャル図書館ツアー」、「トークイベント 米国公共図書館×鳥取県立図書館」を実施します。

「青空ひと箱古本市 SHOTOKU-CHO 101」は、住民が店主となり段ボール一箱分の古本を販売する古本市を開催する企画です。2020年10月18日に同館の中庭で実施され無料で誰でも入場できますが、出店を希望する場合には事前の申し込みが必要です。

「2つのスペシャル図書館ツアー」は、BGM鑑賞・写真撮影・地下書庫訪問等が可能な特別な図書館ツアーとして企画されています。2020年10月10日の午後5時開始の「トワイライトツアー」と10月17日の午後4時開始の「アフタヌーンツアー」が行われます。定員はそれぞれ15人で、参加には事前の申し込みが必要です。

「トークイベント 米国公共図書館×鳥取県立図書館」は、同館の職員が訪問した米国のワシントンD.C.公共図書館とニューヨーク公共図書館(NYPL)について写真や映像で紹介し、これからの図書館のあり方について考える企画です。2020年10月18日の午後3時30分に同館2階大研修室で開催されます。定員は30人で、参加には事前の申し込みが必要です。

令和2年7月豪雨等の影響により臨時休館中の人吉市図書館(熊本県)、2020年9月8日から一部サービスを再開

2020年8月31日、熊本県人吉市は、新型コロナウイルス感染症の拡大予防対策、及び令和2年7月豪雨の影響で臨時休館中の人吉市図書館が、9月8日の午前9時から一部サービスを再開することを発表しました。

同館は、2020年9月8日の午前9時から、書籍の貸出・返却、書籍の予約・リクエスト・相互貸借等の申し込み、新規利用カードの発行や期限切れカードの更新等のサービス提供を再開します。また、移動図書館車は9月1日から運行を再開します。

ただし、書籍(雑誌、新聞を含む)の閲覧、学習室の開放等のサービスは利用できず、新型コロナウイルス感染症の今後の状況に応じて、サービスを中止する可能性がある、としています。

人吉市図書館の一部利用再開について(人吉市,2020/8/31)
https://www.city.hitoyoshi.lg.jp/q/aview/14/13043.html

英国物理学会出版局(IOP Publishing)、世界各国の1,200人以上の研究者を対象とした査読に関する意識調査の結果を公開

2020年8月27日、英国物理学会出版局(IOP Publishing)は、世界各国の1,200人以上の研究者を対象に実施した査読に関する意識調査の結果として、“Peer Review Motivations Report 2020”を公開したことを発表しました。

英国物理学会出版局は、2018年1月から2020年3月に同出版局の雑誌への査読を行った、または査読の依頼を受けたことのある1,200人以上の研究者に対して、査読の動機等に関する意識調査を実施しました。なお、調査対象とした研究者群については、代表標本を構築するため中国の研究者に意図して偏らせたことや、物理学研究者の現状を反映して回答者の86%が男性となったことを留意点として説明しています。調査から得られた主な知見として以下のことを報告しています。

2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のオープンアクセス(OA)状況等に関するPubMedを情報源とした調査(文献紹介)

2020年8月12日付で、オープンアクセス(OA)出版プラットフォームを提供するF1000 Researchに、スペインの医学研究者らが共著で執筆した文献として、“Open Access of COVID-19-related publications in the first quarter of 2020: a preliminary study based in PubMed”が公開されています。

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、各出版社は同感染症に関する文献を米国国立医学図書館(NLM)の運営するPubMed Central(PMC)などの適切なリポジトリにおいて、即時OA化することを認める意向を示しています。著者らはNLMの生物医学文献データベースPubMedやOA文献探索のためのブラウザ拡張機能Unpaywall等のツールを用いて、2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のOA状況等に関する調査を実施しました。また、過去のコロナウイルス関連文献との比較のために、2000年代前半に中国等で流行した新型肺炎の原因ウイルス「SARSコロナウイルス(SARS CoV-1)」や中東呼吸器症候群(MERS)の原因ウイルス「MERSコロナウイルス(MERS CoV)」に関連する文献のOA状況等も分析しています。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表:積み重ねた状態では6日後にも検出

2020年9月3日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表しました。

今回の実験では、対象となった5つの素材のうち、第1回目のテストで実施した、ハードカバーの表紙、ペーパーバックの表紙、プラスチック製の本の保護カバー、DVDのケースを、返却ボックスや書架上での保管をシミュレーションするために積み重ねた状態で実験しました。残りの1つは、博物館・美術館の展示・保管・移送に用いられる発泡ポリエチレンで、これは積み重ねずに実験されました。実験は、標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で行われています。

実験結果として、5つ全ての素材で、6日間の隔離後も、新型コロナウイルスが検出されたとしています。積み重ねない状態で行ない3日後には検出されなかった第1回目のテストと比較すると、積み重ねることによる新型コロナウイルスの生存期間を延ばす効果が認められるとしています。

韓国図書館協会(KLA)、図書定価制の改正に反対すると発表:オンラインでの署名活動に参加

2020年9月4日、韓国図書館協会(KLA)が、図書定価制の改正に反対するとし、オンラインでの署名活動に参加すると発表しました。

KLAの説明によれば、7月3日、文化体育観光部が、3年ごとに見直す同制度の官民協議会での意見集約を経て決定された合意を無視して図書定価制を再検討する通知をしたことに対し、再度過度な図書の割引が行われれば出版文化の生態系の維持を担保できないとし、8月19日にKLAを含む約30の出版・文化団体により「図書定価制死守のための出版・文化界共同対策委員会」が結成されました。KLAでは同委員会と連携し、オンラインでの反対署名活動を進めるとしています。

KLAでは、図書定価制が掲げる、韓国の文化国家の道(本を企画・作成・販売し、読書する豊かな国)をあきらめないとし、政府と大統領が我々と意見を共にすることを期待するとしています。

文化体育観光部では、8月10日に、合意を破棄したことはなく、官民協議会での議論を公開し、より広く意見を集め、社会的な合意を得ることができる改善案を準備していると発表しています。

清教学園中・高等学校(大阪府)、図書館を使った探究的な学びのカリキュラム「リブラリア・カリキュラム」が生徒の人生に役立ったかについて調査した結果を発表

2020年9月3日、大阪府河内長野市にある清教学園中・高等学校が、「「主体的・対話的で深い学び」を通じ、生徒の賜物を育む探究学習の教育効果に関する研究-「卒業論文」を振り返る、15歳から28歳へのアンケート調査-」を公表しました。

清教学園リブラリア(図書館)のスタッフが、2019年度日本私学教育研究所委託研究として、同校の図書館を使った探究的な学びのカリキュラム「リブラリア・カリキュラム」が生徒の人生にどんな影響を与えているのか、履修者616人を対象として振り返りアンケート調査を行い、探究学習の長期的な教育効果の検証を行ったものです。

調査結果として、これまで皮膚感覚において「よい」と信じてきた、自由なテーマ設定による探究学習の効果が、今回の調査により裏付けられたとしています。

また、追加調査として、13人への個別インタビューを行っていますが、今回の調査結果には含まれておらず、その結果を踏まえた研究を進めて改めて報告を行うとしています。