アーカイブ - 2016年 9月 - book

9月 30日

CA1883 - 動向レビュー:デジタル時代における国立図書館の蔵書構築―欧米国立図書館を対象とした調査報告― / 吉家あかね

デジタル形態の資料(以下、電子リソースとする)が普及し、様々な情報のネットワーク利用が急速に進む現代において、図書館の「蔵書」はもはや、有形物のみを意味するものではなくなっている。多くの図書館が電子リソースをその収集対象に加えている現在、図書館の蔵書構築の意味するところも大きく変化している。...

CA1882 - 動向レビュー:英国の国立公文書館・大英図書館における私文書の閲覧体制―利用者の視点から― / 奈良岡聰智

近代日本の政治外交史研究において、私文書(政治家、外交官など個人が残した日記、書簡、書類、写真など)が果たす役割は極めて大きい。戦後日本で、私文書の収集・保存・公開を先駆けて行ってきたのは国立国会図書館憲政資料室で、コレクションの量や多様性、文書の収集・保存のためのノウハウの蓄積、研究者とのネットワークの深さなどの点において、他を圧倒する存在である。...

CA1881 - 動向レビュー:韓国の国立障害者図書館と図書館での障害者サービスの現状 / 孫 誌衒

韓国では、10年前の2006年に図書館法(도서관법)が改正され(法律第8069号)、障害者に対する情報へのアクセスの保障が図書館の責務として法的に明示された。その後、2012年には、障害者サービスを推進する国立障害者図書館が設置され、種々の新たなサービスが提供されるに至っている。...

CA1880 - 動向レビュー:ORCIDのコミュニティ展開ー日本での実装に向けてー / 宮入暢子

学術活動に従事する研究者や研究成果へのあらゆる貢献者に、永続的で一意な識別子を付与することを目的とするORCID(Open Researcher & Contributor ID)イニシアチブが、2012年10月にレジストリサービスを開始してから約4年が経過した。個人が無料で取得できるIDの登録数は240万人を数え、年会費を支払ってそのサービスを支えるメンバー機関も500を超えた現在、ORCIDは世界の学術コミュニティに急速に浸透しつつある。...

CA1879 - 山梨県立図書館の取組み―地元書店と連携した読書活動促進事業― / 齊藤 秀

山梨県立図書館は、「山梨県民図書館の構築」を目指して、6つの基本コンセプトを掲げ、2012年11月11日、甲府駅北口に移転、新築オープンした。図書館は本来、本と人を結びつける施設であるとともに、知識を通して人と人を結びつけ、交流を促す施設でもある。...

9月 15日

E1842 - デジタルコンテンツへのアクセス方法を多言語化する

 2016年6月,Europeanaは,“White Paper on Best Practices for Multilingual Access to Digital Libraries”を公開した。このホワイトペーパーは,文化遺産のデジタルコンテンツへのアクセス方法を多言語化するための,研究成果・参考文献などのリソースやベストプラクティスを集約している。また,デジタルアーカイブシステムを多言語化する際の課題や,システムの多言語機能の評価方法なども解説している。

E1841 - 地域における読書活動推進のための体制整備に関する調査研究

 2016年6月,文部科学省は,2015年度の委託調査として株式会社浜銀総合研究所が行った「地域における読書活動推進のための体制整備に関する調査研究」の報告書を公開した。本調査研究は,次の2点を目的として実施された。

E1840 - WARPのデータを使って自治体サイトを可視化しよう<報告>

 2016年7月30日,国立国会図書館(NDL)東京本館で,「NDLデータ利活用ワークショップ~ウェブ・アーカイブの自治体サイトを可視化しよう~」を開催した。これは,「国立国会図書館インターネット資料収集保存事業」(WARP)の利活用促進を目的としたイベントで,当日は,システムエンジニア,ウェブデザイナー,会社員,学生など幅広い層から41名の参加を得た。

E1839 - 第25回京都図書館大会<報告>

 2016年8月8日,同志社大学寒梅館ハーディホールで第25回京都図書館大会が開催された。本大会(E1337E1714参照)は館種を越えた図書館関係者の連携を図り,研鑽を積むことを目的として1992年から年1回開催されている。第25回大会では図書館の空間や場所としての機能に注目し,人や情報が集まる場としての図書館のあり方を探るため「場としての図書館」をテーマとし,基調講演に続き異なった3つの館種に所属する登壇者から事例発表がなされた。

9月 1日

E1838 - 文献管理ツールをめぐる動向:出版社の取り組み<文献紹介>

 

 本文献は,文献管理ツールをめぐる動向について,特に出版社の企業戦略の観点から論じたものである。1990年代後半から2000年代初めの欧米において,主に大学の研究者らが開発に携わってきた文献管理ツールとして,QUOSA,Zotero,Papers,Mendeley,ReadCubeを挙げた上で,Elsevier社によるQUOSA取得(2012年)を端緒に今やその大半が出版社の製品と化していることを指摘し,その背景について考察するとともに各社の動向を概観している。

 

E1837 - 米国企業ライブラリアンを取り巻く最近の経済環境

 ジェームズ・マタラッツォ(James M. Matarazzo)氏とトビー・パールスタイン(Toby Pearlstein)氏が,2016年5・6月号の“Online Searcher”に“New Management Realities for Special Librarians”と題した論文を発表している。両氏は,長年,米国の企業図書館のありようを調査し,数多くの提言を行ってきた専門図書館界の重鎮である。

E1836 - オンライン資料の納本制度の現在(4)韓国

●選択的収集から網羅的収集へ
 韓国国立中央図書館(NLK)は,2004年1月に韓国国内のオンライン資料の収集・保存プロジェクトOASIS(Online Archiving & Searching Internet Sources)の試験運用を開始し,2005年から本格的な収集を行っている。2006年2月からは一般にも公開され,現在では,資料の有用性,希少性等を判断基準として,政府,地方公共団体,教育研究機関,商業機関,民間団体や,選挙・災害といったテーマごとのウェブサイト等を選択的に収集している(E457参照)。

E1835 - 持続的な地域資料保全活動を行うために必要なことは(米国)

 2016年の世界図書館情報会議(WLIC):第82回国際図書館連盟(IFLA)年次大会では,文書遺産の所在情報を集約するIFLAのプロジェクト“Risk Register”や災害時の資料保全活動をテーマとしたセッションが催された。本稿では,“Alliance for Response Pittsburgh”(AFR Pgh)が,持続可能な地域資料保全活動団体へと転換するために行った様々な取組に関する報告を,大会の予稿をもとに紹介する。

 

E1834 - 資料保全と活用の長い道のり―熊本地震によせて―<報告>

 2016年7月3日,神戸大学梅田インテリジェントラボラトリ(大阪市)を会場に,歴史資料ネットワーク(以下,史料ネット;CA1743参照)主催のシンポジウム「資料保全と活用の長い道のり―熊本地震によせて―」が開催された。参加者は約60名であった。本稿では,企画者の1人として,このシンポジウムでの議論をまとめることとしたい。