アーカイブ - 2009年 - car

12月 16日

米国人類学会、4誌(1973年以前発行分)をOAで提供開始

米国人類学会(American Anthropological Association:AAA)が、“American Anthropologist”、“Anthropology News”、“Ethos”、“PoLAR: Political and Legal Anthropology Review”の4誌をオープンアクセス化し、提供を開始しました。なおエンバーゴは35年で、現在オープンアクセスになっているのは、1888年から1973年までの発行分です。

AAA Provides Free Access to 85 Years of American Anthropologist and More
(ニュースリリース)
http://blog.aaanet.org/2009/12/15/aaa-provides-free-access-to-85-years-of-american-anthropologist-and-more/

Wiley Interscience(コンテンツへのプラットフォーム)

ニューサウスウェールズ州図書館が描く2030年までのシナリオ

オーストラリアのニューサウスウェールズ州図書館が、図書館の将来を描いたシナリオ“The Bookends Scenarios”を発表しています。『沈黙の春(Silent Spring)』や『華氏451(Fahrenheit 451)』などの書籍のタイトルに見立てて、2010年から2030年までの図書館を取り巻く環境などを描く4つのシナリオが記されており、図書館の将来について考えるための契機にしたいとのことです。

The Bookends Scenarios
http://www.sl.nsw.gov.au/services/public_libraries/publications/docs/bookendsscenarios.pdf

コーネル大学図書館、Internet Archiveにデジタル化した書籍を提供

米国コーネル大学図書館が、デジタル化した書籍をInternet Archiveに提供すると発表しています。対象となるのは1923年以前に主に米国で出版されたパブリックドメインの書籍およそ80,000冊で、PDFやフルテキストで利用することができるとのことです。

Cornell University Library Partners with the Internet Archive(コーネル大学のプレスリリース)
http://communications.library.cornell.edu/com/news/PressReleases/Cornell-University-Library-Partners-with-the-Internet-Archive.cfm

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、正式公開

Wall Sreet Journalの記事の中から、日本の読者向けの記事を選んで編集・翻訳し、ウェブで提供するウォール・ストリート・ジャーナル日本版が正式にスタートしました。記事は一部無料という形式で、全部読見たい場合には有料会員登録が必要です。また、記事単位での購入も可能だということです。

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版
http://japan.wsj.com/

WSJ日本版が正式にオープン--有料課金モデルで日本のメディアを刺激
- CNET Japan 2009/12/16付けの記事
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20405419,00.htm

12月 15日

コロンビア大学、“Compact for OA Publishing Equity”への参加を表明

コロンビア大学が、オープンアクセス出版に関する共同支援組織“Compact for Open-Access Publishing Equity”への参加を表明しています。オープンアクセス誌の記事の著者に対して出版費用を援助することを目的としており、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学などが参加しています。

Columbia University Commits to Open-Access Publication Compact(コロンビア大学図書館のニュースリリース)
http://www.columbia.edu/cu/lweb/news/libraries/2009/20091211.compact.html

参照:
ハーバード・MITなど5大学がオープンアクセス出版の支援組織を結成
http://current.ndl.go.jp/node/14504

「多くの書籍を所蔵する図書館」よりも「場所としての図書館」としてのあり方を重視(米国)

米国のインディアナ大学の支部図書館の1つが、現物の資料を別の場所に移動させて場所を確保し、カフェやグループ学習エリア、コンピュータエリアを広く取った図書館へとリニューアルされるということです。図書館には核となるコレクションとして35,000冊の資料は残されますが、65,000冊が別置されます。インディアナ大学の図書館の関係者は取材に対し、「現物の資料を少なくし、学習スペースをより広く取るのが最近のトレンドだ」とコメントしています。

Libraries get technological touch
- INDIANA DAILY STUDENT 2009/12/14付けの記事
http://www.idsnews.com/news/story.aspx?id=72608

Renovations at Indiana University: Libraries Get Technological Touch
- Resource Shelf 2009/12/11付けの記事
http://www.resourceshelf.com/2009/12/11/libraries-get-technological-touch/

参考:
CA1668 研究文献レビュー 学習・教育基盤としての図書館
http://current.ndl.go.jp/ca1668

フランス、文化遺産のデジタル化に約1000億円を投入へ

フランス政府が、文化遺産のデジタル化に7億5000万ユーロ(約975億円)を投じると報じられています。大規模な官民のパートナーシップにより、図書館・博物館・美術館・文書館などの資料をデジタル化するとのことです。45億ユーロを投じる高速インターネット整備計画の関連で行われるようです。

France earmarks millions to digitise treasures(2009/12/14付け)
http://news.yahoo.com/s/afp/20091214/tc_afp/francetechnologyinternetbookscompanygoogle

France to Digitise Treasures; Frederic Mitterrand Meets with Google V.P. David Drummond(2009/12/14付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/12/14/france-to-digitise-treasures-frederic-mitterrand-meets-with-google-v-p-david-drummond/

Ref:
フランス大統領、国債による資金で書籍をデジタル化すると発言

様々なオープンアクセス百科事典の取組

編集作業が開かれており、無料で利用可能で、項目数も莫大なWikipediaと、有料だが、一流の専門家の編集による事典としての品質をアピールするEncyclopaedia Britannicaの2つの方向性が注目を集めています。このほど“INSIDE HIGHER ED”に、高い品質のオープンアクセス事典を作る試み、項目の少ない質の高いオープンアクセス事典を統合し、百科事典にする試みなど、Wikipediaとは異なるオープンアクセス事典の方向性を紹介する記事が掲載されました。

Open Access Encyclopedias
- INSIDE HIGHER ED 2009/12/14付けの記事
http://www.insidehighered.com/news/2009/12/14/encyclopedias

IBM、エジプト国立公文書館とデジタル化の共同プロジェクトを開始

IBMは、エジプト国立公文書館と資料のデジタル化に関する共同プロジェクトを開始すると発表しています。構築されるデジタルアーカイブは、2,500万件以上のレコードを有する世界最大級のものになる見込みだとのことです。IBMとエジプト政府との提携は2005年6月に合意に至っており、このほどプロジェクトの準備段階が完了したため、次なる段階へと進むことになったようです。

IBM Helps the Egyptian Government Preserve National Archives(IBMのプレスリリース)
http://www-03.ibm.com/press/us/en/pressrelease/29026.wss

OCLC、誰でも利用できるAPI“WorldCat Basic API”を公開

OCLCが、WorldCatのデータを活用するためのAPI“WorldCat Basic API”を公開しています。これは従来の“WorldCat Search API”を簡略化したもので、登録すれば誰でも利用でき、非商用であれば一日1000クエリまでの利用が可能とのとのことです。

WorldCat Basic API now available(2009/12/10付けOCLC Developer Network Blogの記事)
http://worldcat.org/devnet/blog/2009/12/worldcat_basic_api_now_availab.html

WorldCat Basic API
http://worldcat.org/devnet/wiki/BasicAPIDetails

Let Your Developer Friends Know! It’s Here! The Basic WorldCat API(2009/12/14付けResourceShelfの記事)
http://www.resourceshelf.com/2009/12/14/let-your-developer-friends-know-its-here-the-basic-worldcat-api/

参考:

12月 14日

佐賀市の高校図書館、移動図書サービスで貸出冊数が倍増

佐賀市の佐賀西高校の図書室では、図書委員の推薦図書を各教室に届ける「移動図書サービス」の導入によって、貸出冊数が前年よりも2倍に増えていると報じられています。また、図書室に来室する生徒も増加しているとのことです。

お薦め本で“移動図書館” 佐賀西高で貸し出し倍増(ひびの 2009/12/14付けの記事)
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1495998.article.html

エジンバラ大学図書館、11世紀の貴重資料を初展示

スコットランドのエジンバラ大学中央図書館が、11世紀の貴重図書を初めて公開展示すると発表しています。この図書はポケットサイズの旧約聖書の詩編で、本来の装丁はなくなっているものの、書体は明瞭で今でも読むことができるとのことです。

Scotland’s oldest book goes on display for first time(Telegraph 2009/12/10付けの記事)
http://www.telegraph.co.uk/culture/books/booknews/6779565/Scotlands-oldest-book-goes-on-display-for-first-time.html

300ドルで作れるブックスキャナー(製作ガイドあり)

Wired.comに、米国の大学院生がブックスキャナーを費用300ドルで自作したという記事が掲載されています。2つのライトと2台のデジタルカメラ等で構成されており、ページめくりは手動なものの、400ページの本を20分でスキャンしPDF化できるとのことです。記事では動画の紹介とともに、著作権法の問題(合法かどうか)にも言及しています。また、作者による、79ステップの製作ガイドも公開されています。

DIY Book Scanners Turn Your Books Into Bytes(2009/12/11付けWired.comの記事)
http://www.wired.com/gadgetlab/2009/12/diy-book-scanner/

DIY High-Speed Book Scanner from Trash and Cheap Cameras(製作ガイド)
http://diybookscanner.org/PDF/DIY-High-Speed-Book-Scanner-from-Trash-and-Cheap-C.pdf

Need Some Heavy Duty Book Scanning Done? Build Your Own Book Scanner(2009/12/12付けResourceShelfの記事)

BLとBBC、協同でデジタルアーカイブ構築などに取り組むことで合意

英国図書館(BL)とBBCは、両組織が持つ資料を広くアクセス可能にする試みで協力することに合意し、覚書を交わしたということです。覚書では、BBCの約100万時間分のテレビ・ラジオのコンテンツと、BLの1億5000万を超える資料への統合的なアクセスを提供する方法を開発すること、権利処理、デジタル化、保存といった取組で両者が協力することなどが盛り込まれています。なお今回の合意は、BBCと英国映画協会、BBCと英国国立公文書館に続いて、3例目となるそうです。

BBC and British Library join forces to broaden access to their archives(BLのプレスリリース)
http://www.bl.uk/news/2009/pressrelease20091211.html

The BBC and the British Library: a joint approach to building a digital archive - About the BBC(BBCのブログ)2009/12/11付けの記事
http://www.bbc.co.uk/blogs/aboutthebbc/2009/12/bbc-and-british-library-a-join.shtml

参考:

韓国の電子図書館法制についての解説記事

国立国会図書館が刊行する『外国の立法』2009年12月号に、韓国の電子図書館法制についての解説記事が掲載されています。電子図書館に関する政策の経緯と著作権法の関連規定をまとめた後、2009年3月に改正された図書館法及び著作権法のオンライン情報収集関連規定について解説しています。あわせて、図書館法の全訳と著作権法の関連規定の抄訳も掲載されています。

韓国の電子図書館法制―「IT大国」の図書館法と著作権法
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legis/242/024204.pdf

国立国会図書館『外国の立法』
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/legislation2009.html

12月 11日

60年前に持ち出された図書が返却(米国)

米国オハイオ州トレド市の公共図書館に、60年前に貸出手続きを経ずに持ち出された図書1冊が返却されたようです。謝罪の手紙が添えられていたものの、持ち出していた人物は不明で、また返却された図書の状態は完璧とのことです。

Library book returned after 60 years(UPI.com 2009/12/9付けの記事)
http://www.upi.com/Odd_News/2009/12/09/Library-book-returned-after-60-years/UPI-27961260398219/

Flickrプロジェクトにおけるスミソニアン協会のMLA連携

スミソニアン協会は、米国議会図書館(LC)と画像共有ウェブサイト"Flickr"が始めた歴史的写真の公開プロジェクト“The Commons”に参加していますが、このプロジェクトへの参加を通じて試みた、同協会内でのMLA連携の取組などについて紹介する論稿“Smithsonian Team Flickr: a library, archives, and museums collaboration in web 2.0 space”が公開されています。

Smithsonian Team Flickr: a library, archives, and museums collaboration in web 2.0 space
http://si-pddr.si.edu/dspace/handle/10088/8156

Preprint: Smithsonian Team Flickr: A Library, Archives, and Museums Collaboration in Web 2.0 Space
- Resource Shelf 2009/12/10付けの記事

Googleブックス訴訟和解案に対する異議と修正和解案での対応をまとめた資料

ニューヨーク法科大学院のグリメルマン(James Grimmelmann)准教授らによる、Googleブックス訴訟の和解案に対する異議と修正和解案での対応をまとめた資料が公開されています。様々な点について、簡潔にまとめられています。

Objections to the Google Books Settlement and Responses in the Amended Settlement: A Report
http://thepublicindex.org/docs/commentary/objections-responses.pdf

Objections to the Google Books Settlement and Responses in the Amended Settlement: A Report(2009/12/10付けDigitalKoansの記事)
http://digital-scholarship.com/digitalkoans/2009/12/10/objections-to-the-google-books-settlement-and-responses-in-the-amended-settlement-a-report/

参考:

米国人が一日に接する情報の量は34ギガバイト

カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)の調査によると、2008年に米国人がコンピュータ・テレビ・ラジオ・活字メディア・ゲームなどにより一日に接した(消費した)情報のデータ量は34ギガバイト、単語に換算すると約10万語、接している時間では11.8時間になるとのことです。米国全体での年間のデータ量は3.6ゼタバイト(ゼタバイトはエクサバイトの1000倍)になるとのことです。以前と比較すると、依然としてテレビの占める割合が大きいものの、コンピュータの普及により、受身的ではない双方向の情報消費が増えたとしています。

米国の年間情報消費量は"3.6ゼタバイト" - 米大学が2008年データを報告(2009/12/11付けマイコミジャーナルの記事)
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/12/11/009/

2008年における米国人の情報消費量は3.6ゼタバイト,UCSDの調査(2009/12/10付けITproの記事)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20091210/341865/

How Much Information? 2009 Report on American Consumers(UCSDのサイト)

米国初の「カーボンポジティブ」な図書館

米国コロラド州にあるRangeview Library Districtの支部図書館であるAnythink Bringhton図書館が、米国で初めて「カーボンポジティブ」(温室効果ガスの吸収量が排出量を上回る)な図書館になったということです。Anythink Bringhton図書館は、環境評価制度LEEDの認定を受けた建物、108キロワットの太陽光発電システム、炭素クレジットの購入などにより、排出量よりも吸収量が16%多くなりました。これによるエネルギーの節約費用は年間3万ドルになるということです。Rangeview Library Districtでは、全ての図書館で、「カーボンニュートラル」(温室効果ガスの吸収量と排出量が同じ)を達成することを最終目標にしているということです。

Anythink Brighton Becomes First Carbon Positive Library in U.S.(ニュースリリース)
http://www.anythinklibraries.org/news-item/anythink-brighton-becomes-first-carbon-positive-library-us

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