アーカイブ - 2012年 - car

12月 28日

米CLIR、“隠れた”特殊コレクションの目録入力プロジェクトへの2012年助成を発表

米国の図書館情報資源振興財団(CLIR)が、2012年の“Cataloging Hidden Special Collections and Archives awards”の助成対象プロジェクト22件を発表しました。2008年に始まったこの助成事業は、目録が作成されていないため“隠れたコレクション(hidden collection)”となってしまっている特殊コレクションの目録入力の支援を目的としています。2013年の助成事業の公募も1月に予定されています。

CLIRは、その他にも関連する取組みを行っており、そのひとつに、隠れたコレクションに関する情報を集めて一覧できるようにした“Hidden Collections Registry”があります。

CLIR Announces 2012 Hidden Collections Awards(CLIR 2012/12/27付けプレスリリース)
http://www.clir.org/about/news/pressrelease/HC2012

Cataloging Hidden Special Collections and Archives
http://www.clir.org/hiddencollections

Funded Projects

利用者主導の図書館建設 シンガポールで進行中

2012年12月19日、シンガポール国立図書館委員会(NLB)が、Singapore Polytechnic(SP)ともにOrchard Roadに建設する新図書館の設計やデザインについて、住民からのフィードバックを求めるプレスリリースを発表しています。

これは、2014年にオープンする新館について、“Design Thinking”という利用者中心的な手法を採用し、デザインや設備、サービス、コレクション等のあらゆる局面に関して、利用者からの意見を集めて建設するというものです。Design Thinkingは3つのフェーズに分かれており、現在は第2フェーズとして、NLBとSPのチームが作成したプロトタイプに対して意見が求められています。

NLBのAmarjeet Kaur Gill氏は、このプロジェクトで、図書館利用者が家にいるかのような空間を作りたい、としています。

library@orchard
http://blogs.nlb.gov.sg/orchard/

NLB partners SP to engage the public in designing the new library@orchard (National Library Board 2012/12/19付けの記事)

永続的なURIを実現するための10のルール

欧州における電子政府の相互運用性に関する活動をしているコミュニティSemantic Interoperability Community(SEMIC)が、“永続的なURI(persistent URI)”に関するレポートを公表しました。URIの設計や永続性について一定の方針に沿った管理が行われている欧州の機関等を対象に調査を行い、その結果として、永続的なURIを実現するためのルールを次の10個にまとめています。

(1)一定のパターンに従う(Follow the pattern)
(2)既存の識別子を利用する(Re-use existing identifiers)
(3)複数の表現どうしはリンクさせる(Link multiple representations)
(4)実世界の対象には303リダイレクトを設定する(Implement 303 redirects for real-world objects)
(5)専用サービスを用いる(Use a dedicated service)
(6)所有者を記さない(Avoid stating ownership)
(7)バージョン番号を使用しない(Avoid version numbers)
(8)連番を使用しない(Avoid using auto-increment)

国際公文書館会議(ICA)が2011年の年報を公開

国際公文書館会議(ICA)が2011年の年報をウェブサイトで公開しました。英語版とフランス語版が用意されています。ICAの活動がこのようなかたちでまとめらえるのは初めてで、予定より編集に時間がかかってしまったとしています。

ICA 2011 Annual Report(ICA)
http://www.ica.org/13936/reference-documents/ica-2011-annual-report.html

ICA annual report 2012(ICA 2012/12/21付けニュース)
http://www.ica.org/?lid=13940

デジタル人文学に携わる図書館員の評価のためのガイドラインはいかにあるべきか?(記事紹介)

このほど刊行された“Journal of Digital Humanities”の第1巻4号に、“Evaluating Digital Humanities Work: Guidelines for Librarians”という記事が掲載されています。執筆者は、ゲティスバーグ大学のシステムライブラリアンZach Coble氏です。

この記事では、近年デジタル人文学研究に図書館員が関わるようになったことから、そのような研究に携わる図書館員の昇進や評価のための枠組みが必要であるとして、MLA(米国現代言語協会)やNINES等の先行事例を踏まえて、枠組みを考えるためのガイドラインをまとめています。

なお、この記事は、2012年12月3日に“dh+lib”のサイトに掲載された同名記事を転載したものとのことです。

Zach Coble. Evaluating Digital Humanities Work: Guidelines for Librarians. Journal of Digital Humanities. 2012, 1(4).

マディソン公共図書館、創作活動にフォーカスする“Bubbler”の開始を公表 - 新中央図書館にもメイカースペース

ウィスコンシン州のマディソン公共図書館が、“Bubbler”という、市民が様々な創作活動を学ぶ機会を提供するプログラムを開始することを公表しています。“Bubbler”では、アニメーション、音楽、服飾デザイン、ダンス等々、様々な創作活動を学ぶことのできるワークショップを提供するとのことで、ニューヨーク州のフェイエットビル図書館やコネチカット州のウェストポート公共図書館の“メイカースペース”を参考にしているようです。

この企画は新中央図書館の建築プロジェクトの中から生まれたものであり、新中央図書館の1室は、Bubblerの各種プログラムにあてられる予定であるとのことです。

地元のCap Timesが、これまでの経緯等を紹介する記事を掲載しています。

What Is The Bubbler?
http://www.madisonpubliclibrary.org/new/what-bubbler

新中央図書館について
http://mynewlibrary.org

Bubblerの紹介動画(6分41秒)
http://youtu.be/u-u3zc3xcJ8

2013年1月から改正著作権法が全面施行

2012年6月に可決された改正著作権法が2013年1月1日をもって全面的に施行となります。改正法の内容は以下の5つですが、そのうち(1)と(2)が同日で施行されます。なお、(3)から(5)については、2012年10月1日から既に施行されています。

(1)いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備
(2)国立国会図書館(NDL)による図書館資料の自動公衆送信に係る規定の整備
(3)公文書館等の管理に関する法律等に基づく利用に係る規定の整備
(4)著作権等の技術的保護手段に係る規定の整備
(5)いわゆる「違法ダウンロードの刑罰化」

デジタル化資料の図書館送信に関する改正著作権法の施行について(付・プレスリリース)(国立国会図書館 2012/12/17付けニュース)
http://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2012/1198457_1827.html

改正著作権法が1月から全面施行、「写り込みOK」明確化(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20121227_580502.html

参考:
E1303 - 2012年著作権法改正:図書館・公文書館の関係規定について
http://current.ndl.go.jp/e1303

国内電子書籍サイトの2012年年間ランキングまとめ

国内の電子書籍販売サイト(電子書店)ではどのようなタイトルが多く購入されたのでしょうか? 主なサイトのランキングをまとめました。

楽天koboイーブックストア
http://kobo.rakuten.co.jp/event/sp-ranking2012/

eBookJapan
http://www.ebookjapan.jp/ebj/special/special_2012ranking.asp?dealerid=30063

Kindleストア
http://www.amazon.co.jp/gp/feature.html/?docId=3077686106

honto(PDF:3ページ)
http://www.2dfacto.co.jp/pdf/121119_1.pdf

紀伊國屋書店BookWeb
http://www.kinokuniya.co.jp/20121206155208.html

BOOK☆WALKER
http://bookwalker.jp/pc/info20121213/

ブックリスタ(PDF:4ページ)
http://www.booklista.co.jp/wp-content/uploads/2012/12/press_release_20121212.pdf

パピレス

国立国語研究所、米国議会図書館(LC)所蔵の『源氏物語』翻刻本文全54巻を公開

2012年12月26日、国立国語研究所が、米国議会図書館(LC)所蔵の『源氏物語』翻刻本文全54巻を公開しました。2011年3月に一部の巻の試験公開が開始され、その後もコンテンツが追加されていたものです。

米国議会図書館蔵『源氏物語』翻刻本文 (国立国語研究所のウェブサイト)
http://www.ninjal.ac.jp/LCgenji/

米国議会図書館蔵『源氏物語』の全文翻字が公開されました(鷺水亭 より 2012/12/27付け記事)
http://genjiito.blog.eonet.jp/default/2012/12/post-26ad.html

参考:
国立国語研究所、米国議会図書館(LC)所蔵の『源氏物語』翻刻本文(桐壺から藤裏葉まで)を試験公開
http://current.ndl.go.jp/node/17896

米国の電子書籍利用者は23%に増加、図書館の電子書籍貸出サービスの利用者も5%に増加

米調査機関Pew Research Centerが、電子書籍の利用率に関する調査レポートを公表しています。2012年10月15日から11月10日にかけて、16歳以上の米国人2,252人に対して行われた調査の結果です。

これによると、電子書籍の利用は23%(前年は16%)に増加し、一方で紙媒体の書籍の利用は67%(前年は72%)に減少したとのことです。

また、図書館利用者の電子書籍貸出サービスの利用は5%(前年は3%)に増加し、また同サービスを知っている人は31%(前年は24%)に増加したとのことです。

E-book Reading Jumps; Print Book Reading Declines (2012/12/27)
http://libraries.pewinternet.org/2012/12/27/e-book-reading-jumps-print-book-reading-declines/

NASA、ハッブル宇宙望遠鏡とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡に関する電子書籍を無料提供

米国国立航空宇宙局(NASA)が、ハッブル宇宙望遠鏡と、その後継機として開発の進むジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡に関するiPadアプリを無料提供しています。また合わせてPDF版も無料提供しています。

New Free e-Books Available about 2 Famous NASA Space Telescopes
http://www.nasa.gov/topics/nasalife/features/e-books.html

ダウンロード
http://hubblesite.org/ibooks/

12月 27日

フィリピン国立図書館、中国語図書専門資料室を開設

2012年12月6日、フィリピン国立図書館が同館内に中国語図書専門資料室(China Book Room)を開設しました。これは、中国国家図書館の図書寄贈プログラム“中国の窓”が、フィリピン国立図書館に対して2006年以来寄贈を続けてきた結果によるものとのことです。

National Library of the Philippines (NLP) launches China Book Room (National Library of Philippinesの記事)
http://web.nlp.gov.ph/nlp/?q=node/6661

スペイン国立図書館、インターネット上に存在する逐次刊行物の情報ポータルサイトを開設

2012年12月19日、スペイン国立図書館が、インターネット上に存在する逐次刊行物に関する情報をまとめたポータルサイト“Periodicomanía”を開設しました。情報の信頼性、コンテンツの専門性・網羅性・最新度等を基準に掲載情報の選別を行っているとのことです。なお、スペイン語圏の情報が多いようですが、米英の情報も掲載されています。

Periodicomanía
http://blog.bne.es/recursosprensa/

Recursos en Internet sobre publicaciones perio'dicas (BNE 2012/12/19付けの記事)
http://www.bne.es/es/AreaPrensa/noticias/RecursosPrensa.html

イタリアの教会所蔵の美術品350万点のオンライン目録

2012年12月24日付けのThe Art Newspaperの記事が、イタリアのカトリック教会所蔵の芸術品のオンライン目録についてを紹介しています。このプロジェクトは16年前に始まったもので、目録を公開しているウェブサイトでは、イタリアに216ある教区の63,773軒の教会に所蔵されている、絵画や彫像、装飾、十字架等、350万点を収録しているとのことです。目録は、キーワード検索のほか、教区名、資料のタイプ、主題、作者等から検索できるようです。

BeWeB Portal
http://www.chiesacattolica.it/beweb/UI/page.jsp?action=home

Vast database of Italian church’s art and artefacts goes live (Art Newspaper 2012/12/24付けの記事)
http://www.theartnewspaper.com/articles/Vast-database-of-Italian-churchs-art-and-artefacts-goes-live/28285

IFLAの"New Librarians Global Connection"ウェビナー、2013年の第1回目のキーワードは“unlibrary”?

国際図書館連盟(IFLA)の図書館情報専門職の継続発達・職場での学習分科会(Continuing Professional Development and Workplace Learning: CPDWL)と、新人図書館員研究会(New Professionals Special Interest Group:NPSIG)が、米国図書館協会との協力により提供しているウェビナーシリーズについて、2013年の第1回の内容がアナウンスされています。

シンガポール国立図書館長でありまたシンガポール図書館協会の会長でもあるGene Tan氏が、図書館員の技能、知識共有、専門能力開発、さらに“unlibrary”というキーワードについて講演するようです。

“New Librarians Global Connection: best practices, models and recommendations“
http://npsig.wordpress.com/webinars/

#newlibgc webinar 15 Jan 2013 New Librarians Global Connection: best practices, models and recommendations

北米研究図書館協会(ARL)の報告書シリーズ“SPEC Kit”第333号は美術品や工芸品をテーマに

北米研究図書館協会(ARL)が、2012年12月付けで、報告書シリーズ“SPEC Kit”の333号として“Art & Artifact Management”を刊行しました。この報告書では、ARL加盟館で所蔵されている美術品や工芸品の規模、範囲、管理方法などを調査した結果をまとめたものです。本文は有料ですが、目次・要約部分は無料公開されています。

Art & Artifact Management, SPEC Kit 333, Published by ARL(ARL 2012/12/26付けプレスリリース)
http://www.arl.org/news/pr/spec333-26dec12.shtml

SPEC Kit 333: Art & Artifact Management (December 2012)
http://publications.arl.org/Art-and-Artifact-Management-SPEC-Kit-333/

参考:
北米研究図書館協会(ARL)の報告書シリーズ“SPEC Kit”第332号は学術コミュニケーションサービス運営をテーマに
http://current.ndl.go.jp/node/22519

大阪大学総合学術博物館、国立公文書館所蔵資料展「国立公文書館が大阪大学にやってきた」を開催

大阪大学総合学術博物館で、2013年2月22日から3月9日にかけて、国立公文書館所蔵資料展「国立公文書館が大阪大学にやってきた」が開催されます。国立公文書館所蔵資料の展示会は、先日まで京都府立総合資料館で行われていましたが、大学では初の開催となります。

国立公文書館所蔵資料展「国立公文書館が大阪大学にやってきた」開催のお知らせ(大阪大学)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/academics/ed_support/archives_room/event

平成25年度国立公文書館所蔵資料展「公文書の世界」(仮)開催会場の公募等について(国立公文書館)
http://www.archives.go.jp/news/121025_01.html

【終了しました】国立公文書館所蔵資料展「公文書の世界 in 京都」(於:京都府立総合資料館)開催報告(国立公文書館)
http://www.archives.go.jp/exhibition/haruaki_24_aki.html

参考:
国立公文書館所蔵資料展示会「公文書の世界」の開催会場公募企画 12月に京都府立総合資料館での開催が決定
http://current.ndl.go.jp/node/21370

国立公文書館、平成24年度特別展「公文書の世界」開催会場を公募

紙の本をなくし、デジタル学習センターへと移行した学校図書館(米国)

米国のミネソタ州にある私立中学・高等学校、ベニルド=セント・マーガレット・スクールが、図書室から紙の本をほとんどなくしてしまったそうです。StarTribune紙が、その取組みを生徒や親の声も交えて報じています。同校の選んだデジタルへの移行の背景には、生徒たちの学習スタイルの変化があるようです。

同校では、5,000冊の本のほとんどをアフリカの学校へ寄付し、空いたスペースを机と椅子で埋めることにしました。そこでは生徒たちが学校支給のノートパソコンを広げて集まっています。これまでとは違って喋りながら学習することも許されています。同校の上層部は、地域の公共図書館によって提供されているものを用意するのではなく、生徒たちに信頼できる電子情報の探し方を教えることを重視することにしました。ある教師はこの図書室を“ラーニングコモンズ”と考えていると述べています。

Stacks of books are history at Benilde library(StarTribune.com 2012/12/25付け記事)
http://www.startribune.com/local/184776101.html

Benilde-St. Margaret's School
http://www.bsmschool.org/

参考:

12月 26日

レファレンス協同データベース事業キャラクター「れはっち」のブックカバー

国立国会図書館のレファレンス協同データベース事業では、2012年1月から、イメージキャラクター「れはっち」のブックカバーを月替わりで掲載していますが、このたび、お正月から討ち入りまで、12か月ぶんのデザインが揃ったようです。

ブックカバー(レファレンス協同データベース事業)
http://crd.ndl.go.jp/jp/library/publication.html#bookjacket

WIPO、視覚障害者等による著作物利用に関する国際条約の制定に向けた外交会議を2013年に開催決定

世界知的所有権機関(WIPO)加盟国総会が、2013年に、モロッコで、視覚障害者やプリントディスアビリティによる著作物へのアクセスの改善に関する国際条約の制定に向けた外交会議を開催することを決定しました。WIPOによると、視覚障害者等によるアクセスについて権利制限などの法制化が行われている国はあるものの、国際的には手つかずの状態にあり、このような外交会議の開催は条約交渉が最終段階に突入することを示しているということです。

WIPO Advances Toward Treaty to Facilitate Access to Published Works by Persons with Print Disabilities(DAISY Consortium 2012/12/21付けニュース)
http://www.daisy.org/node/18727

WIPO Advances Toward Treaty to Facilitate Access to Published Works by Persons with Print Disabilities, Morocco Offers to Host Diplomatic Conference(WIPO 2012/12/18付けプレスリリース)

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