相互貸借

国際日本文化研究センター図書館、同館が受付する相互貸借・文献複写の請求金額の一部を減額:新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応の長期化に伴う措置

2020年10月9日、国際日本文化研究センター図書館(京都市西京区)は、同館がILLサービスで受付する相互貸借・文献複写の請求金額の一部を減額することを発表しました。

同館の措置は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応の長期化に伴い、外部者来館利用の休止期間中の所蔵資料閲覧や研究のための共有を補う代替手段のひとつとして講じられます。同館はこの措置の実施により、現物貸借における貸出時の郵送料や、文献複写における複写物の郵送料といった、同館から依頼館への発送にかかる郵送料を加えずに、相互貸借・文献複写の請求金額を設定します。

実施期間は同館の外部者来館利用休止期間とされ、2020年10月12日から31日の期間に試行的に運用し、11月1日以降本格的な運用を開始します。同措置の対象は、当面の間、日本国内の機関となります。なお、古典籍資料の外部業者による撮影等、特殊な対応を伴う場合は同措置の対象外となります。

愛知県図書館、愛知県内横断検索『愛蔵くん』に東海北陸地区の県立図書館を追加

2020年9月11日、愛知県図書館が、愛知県内横断検索『愛蔵くん』に、東海北陸地区の県立図書館(岐阜県図書館、三重県立図書館、富山県立図書館、石川県立図書館、福井県立図書館)を追加したと発表しました。

『愛蔵くん』に東海北陸5県の県立図書館が加わりました(愛知県図書館,2020/9/11)
https://www.aichi-pref-library.jp/index.php?key=bb4rbafjw-218#_218

『愛蔵くん』(愛知県図書館)
https://www.aichi-pref-library.jp/?page_id=72

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

OCLC、ILL借用中資料の安全な返送が可能となるように各図書館のクラウドソーシングによるサービスステータスの一覧を提供

2020年5月12日、OCLCは、ILL借用中資料の安全な返送を目的として、各図書館のクラウドソーシングによるサービスステータスの一覧を提供していることを発表しました。

OCLCは、新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化した時点で、同館のILLシステムWorldShare ILLのネットワークを介して、40万点近くの現物資料が5,674館に貸出されていることを発表しています。これらの資料を借用中の図書館は、感染症の影響による臨時休館が終了しサービスを再開した後、所蔵館へ資料を返送する必要がありますが、返送先の図書館が休館中であった場合には、資料の紛失・破損のリスクの増大や、配達不能となった資料の返送に対する追加料金の発生が懸念されます。このため、ILL担当者は借用中資料を所蔵館へ返送してよいかどうか、いつ返送すればよいかを把握する必要があります。

米国国立医学図書館(NLM)、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりILLサービスを通した同館所蔵冊子体資料の提供を停止:電子資料の提供は継続

2020年3月19日付の医学図書館全米ネットワーク(NNLM)のお知らせにおいて、2020年3月19日午前8時以降、米国国立医学図書館(NLM)の所蔵する冊子体資料がILLサービスで利用できなくなることが発表されています。

これは新型コロナウイルス感染症に関する米連邦人事管理局(OPM)の指導、並びに米国疾病管理予防センター(CDC)の勧告に従ってNLMが実施するものです。NLMはOPM、CDCから追加の通知があるまでこの措置を実施します。なお、電子資料は引き続きILLサービスを通して利用可能です。

NLMはCDCの勧告に従って社会的距離拡大(Social distancing)を進めるため、2020年3月16日正午以降、閲覧室の利用を停止しています。

NLM Interlibrary Loan Online Only(NNLM,2020/3/19)
https://news.nnlm.gov/ndco/2020/03/nlm-interlibrary-loan-online-only/

英国内の複数の図書館・高等教育関係組織が連名により新型コロナウイルス拡大危機の中での教育研究活動維持のため出版社等へ求める行動を示した共同声明を発表

2020年3月20日、英・Jiscは、新型コロナウイルス拡大危機の中で、機関が教育研究活動を維持できるように、デジタルコンテンツやソフトウェアを提供する全てのプロバイダーへ求める行動を示した、英国内の複数の図書館・高等教育関係組織との連名による共同声明を、英国出版協会(The Publishers Association)と学会・専門協会出版協会(ALPSP)へ提出したことを発表しました。

共同声明は、Association of Colleges(AoC)、英国図書館(BL)、Jisc、Southern Universities Purchasing Consortium(SUPC)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国大学協会(UUK)の連名で発されました。この声明は、出版社・アグリゲータ・ベンダー等に対して、新型コロナウイルス拡大危機の中、教育機関を支援するための行動を求めたもので、国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)が発表済の声明とも密接に連携していることに言及しながら、出版社等が実施可能な行動のリストとして次の内容を挙げています。

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)は2020年3月13日付で、ICOLCに参加する世界中の図書館コンソーシアムとこれらのコンソーシアムを構成する各図書館を代表して、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表しました。

ICOLCは声明を発表した目的として、出版社等に対して世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大が世界の情報コミュニティにどのような影響を与えているかの理解を促すこと、図書館と情報サービス提供者の双方にとって有益と思われるICOLCのアプローチを提案すること、の2点を挙げています。

ICOLCは声明の中で出版社等へ次の4点を至急検討するように要請しています。

九州大学附属図書館、2020年4月から同大学の学生・教職員の論文等のコピー取り寄せ料金に対して大学の経費による補助を実施

2020年3月18日、九州大学附属図書館は、2020年4月1日以降、これまで申込者の自己負担であった同大学の学生・教職員による論文等のコピー取り寄せ料金に対して、一定の条件に基づき大学の経費から補助を実施することを発表しました。

この補助は九州大学所属の学生・教職員が、2020年4月1日以降に同館ウェブサイトの申込フォーム経由で依頼した論文等の取り寄せに適用されます。取り寄せ先が同大学の別キャンパス、または国立情報学研究所(NII)のNACSIS-ILLシステムによるILL文献複写等料金相殺サービスでの決済に対応した国内の大学図書館であること、1件あたりの取り寄せ料金が税込5,000円以下であること、などの全て条件を満たした場合、取り寄せにかかる費用の全額について同大学の経費から補助を受けることができます。補助に関して学生・教職員から特段の申請は不要で、適用対象の取り寄せ依頼には同館から直接支払処理が行われます。

九州大学附属図書館は、年度ごとにこの補助への見直しを行い、年度途中でも予算額に達した場合は補助の中止や利用の多い学生・教職員への補助の制限などが行われる可能性がある、としています。また、現物資料を借り受けする現物貸借の依頼や、1件あたりの取り寄せ料金が5,000円を超える依頼は補助の適用対象外であり、全額が自己負担になります。

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