知的自由

米国図書館協会(ALA)、「2018年に最も批判を受けた図書」を公表

2019年4月7日、米国図書館協会(ALA)が、「2018年に最も批判を受けた図書」を公表しました。例年10点公表しますが、プライド・パレードにおいて宗教活動家によって焼かれた本が2冊(10点目と11点目)あるため、以下の11点を公表しています。

『ジョージと秘密のメリッサ(George)』、『にじいろのしあわせ : マーロン・ブンドのあるいちにち(A Day in the Life of Marlon Bundo)』、『スーパーヒーロー・パンツマン(Captain Underpants)』シリーズ、 『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ(The Hate U Give)』、“Drama”、『13の理由(Thirteen Reasons Why)』、“This One Summer”、“Skippyjon Jones”シリーズ、『はみだしインディアンのホントにホントの物語(The Absolutely True Diary of a Part-Time Indian)』、“This Day in June”、“Two Boys Kissing”

学校図書館問題研究会、白泉社コミックスにおける利用者のプライバシーにかかわる描写に関して白泉社宛てに文書を送付

2019年3月21日、学校図書館問題研究会(学図研)は、白泉社が刊行した『花よりも花の如く』18巻と『魔法にかかった新学期』2巻において利用者のプライバシーにかかわる描写があったことから、プライバシーに対する配慮をお願いするとともに、学校図書館の現状と学図研の考えを伝えるために、全国委員会の検討を経た文書を白泉社宛てに送付したと発表しています。

2019年3月 白泉社コミックス 利用者のプライバシーにかかわる描写(学図研,2019/3/21)
http://gakutoken.net/jo5vpkcjc-49/#_49

2019年3月 白泉社コミックス 利用者のプライバシーにかかわる描写(学図研)
http://gakutoken.net/opinion/appeal/

米国図書館協会(ALA)、「図書館の権利宣言」(Library Bill of Rights)を改定:利用者のプライバシーと機密性保持に関する条項を追加

2019年2月7日、米国図書館協会(ALA)は、「図書館の権利宣言」(Library Bill of Rights)の改定を発表しました。

図書館利用者のプライバシーと機密性保持を保証するという考えに焦点を当てた第7項、

“All people, regardless of origin, age, background, or views, possess a right to privacy and confidentiality in their library use. Libraries should advocate for, educate about, and protect people’s privacy, safeguarding all library use data, including personally identifiable information.”
(全ての人々は、出身・年齢・経歴・見解を問わず、自身の図書館利用におけるプライバシーと機密性保持の権利を有する。図書館は、人々のプライバシーについて擁護・教育・保護し、個人を特定できる情報を含む全ての図書館利用データを保護しなくてはならない)

を追加したもので、ALAの冬季大会において評議会で採択されました。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、顧客情報の取り扱いに関する基本方針を再検討 検討中は捜査機関への対応は捜査令状に基づく場合のみとすると発表

2019年2月5日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)は顧客情報の取り扱いに関する基本方針を再検討中であると発表しました。あわせて、再検討期間中は、捜査機関からの要請があった場合でも、対応するのは捜査令状に基づく場合のみとする、とされています。

CCCは2012年以降、捜査令状のほかに「捜査関係事項照会書」を提示された場合も捜査機関にTカードの個人情報を提供していました。なお、CCCが指定管理者となっている各図書館は、Tカードによる図書の貸出や自動貸出機を利用した場合のTポイントの付与において、個人情報や貸出履歴をCCCに提供していないと説明しています。

お客さま情報のお取り扱いについて(CCC、2019/2/5付け)
https://www.ccc.co.jp/news/2018/20180205_005472.html

武雄市図書館(佐賀県)、お知らせ「当館におけるTカードの個人情報および貸出履歴の管理について」を発表

2019年1月25日、武雄市図書館(佐賀県)は、「武雄市図書館をご利用のみなさまへ」と題し、お知らせ「当館におけるTカードの個人情報および貸出履歴の管理について」を発表しました。

Tカードによる図書の貸出や自動貸出機を利用した場合のTポイントの付与において、個人情報や貸出履歴を、Tカードを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)に提供していないことを説明する内容です。

武雄市図書館と同じく、CCCが指定管理者となっている海老名市立図書館(神奈川県)、高梁市図書館(岡山県)、周南市立徳山駅前図書館(山口県)も同様の内容のお知らせを発表しています。

お知らせ情報(武雄市図書館)
https://www.epochal.city.takeo.lg.jp/winj/opac/info-list.do?lang=ja
※「2019/01/25」付けのお知らせに「武雄市図書館をご利用のみなさまへ」とあります。

ローソンとセブン-イレブンが2019年8月末までに成人向け雑誌の取り扱いを中止

コンビニエンスストア「ローソン」を運営する株式会社ローソンは、2019年1月21日、ローソン全店において、原則2019年8月末までに成人向け雑誌の取り扱いを中止することを発表しました。

ローソンの発表によれば、ここでいう「成人向け雑誌」とは「各都道府県青少年育成条例等で定められた未成年者(18歳未満者)への販売・閲覧等の禁止に該当する雑誌及びそれらに類似する雑誌類」とのことです。従来は取り扱いは各加盟店が判断していたものの、2017年11月からは沖縄県の全店舗で成人向け雑誌の取り扱いを中止していました。それについて「お客様や加盟店のご理解を得られた」ことから、対象を全国に拡大した、とされています。

また、NHK等の一部報道では同じくコンビニエンスストア「セブン-イレブン」を運営するセブン-イレブン・ジャパンにおいても、8月末までにほぼ全店で成人向け雑誌の取り扱いを中止する決定がなされた、と報じられています。NHKの報道によれば、ローソンとセブン-イレブンでの成人向け雑誌取扱い中止の理由について、両社は「女性の利用客が増え成人向け雑誌を取り扱うのはふさわしくないという意見が寄せられていること」、「東京オリンピック・パラリンピックを見据え、小売店で成人向け雑誌を扱うことが少ない海外からの旅行者に配慮するため」としている、とのことです。

カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、Tカードの個人情報を捜査令状なく捜査機関に提供 武雄市図書館は貸出履歴等は提供されていないと説明

2019年1月21日、TSUATA書店等を手掛けるカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)は、一部報道を受け、同社のTカードの個人情報を捜査令状なく捜査機関に提供していたことを認めました。

CCCの発表によれば、2003年から開始したTカード事業について、2012年以前は捜査令状があった場合のみ、個人情報を提供していたものの、2012年以降はそのほかに「捜査関係事項照会書」を提示された場合にも捜査機関に情報を提供していた、とのことです。2019年1月21日付けでそのことをより明確にした内容に個人情報保護方針を改訂し、今後はT会員規約にも明記する予定、とされています。

なお、Tカードは武雄市図書館など、CCCが指定管理者となって運営している図書館において利用者カードとしても使用できますが、佐賀新聞の報道によれば、武雄市図書館にこの件で利用者からの問い合わせが数件あったとのことです。同紙記事によれば、武雄市図書館は、貸出履歴等の管理はCCCのレンタル・買い物情報管理システムとは別に管理されており、図書館の貸出履歴等はCCCに提供されておらず、捜査機関への提供もなされていない、と説明しています。

E2089 - ソーシャルメディアの運用ポリシーに関するALAガイドライン

2018年7月5日,米国図書館協会(ALA)の知的自由委員会は,ソーシャルメディアを利用する公共図書館・大学図書館を対象とする,運用ポリシーに関するガイドライン“Social Media Guidelines for Public and Academic Libraries”(以下「本ガイドライン」)を公開した。

米国図書館協会(ALA)知的自由委員会、「図書館の権利宣言」に利用者のプライバシーと機密性の保持に関する条項を追加する改訂案を公開

2018年12月14日、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が、米国図書館協会(ALA)の知的自由マニュアルレビューワーキンググループが、 図書館利用者のプライバシーと機密性保持を保証するというコンセプトに焦点を当てた第7項を追加するために「図書館の権利宣言」(Library Bill of Rights)を若干更新することを推奨し、ALAの知的自由委員会が、作成した改訂案に対して2018年12月21日まで意見を求めていることを紹介しています。

ALAの「倫理綱領」(Code of Ethics)の第3項には同内容が含まれているものの、「図書館の権利宣言」には含まれていないことから追加をしようとするもので、ビックデータの時代において、図書館が利用者のプライバシーを保護し、個人を特定できる情報の機密性とセキュリティを維持するという期待・約束を含めるよう改訂するものです。

ALAの知的自由委員会では、寄せられた意見を基に改訂案を修正し、ALAの冬季集会前のALAの評議会に提出される予定とのことです。評議会のフォーラムでも発表を行ない意見を募集するとのことです。

ページ