電子情報保存

奈良文化財研究所、研究報告『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用2』を公開

2020年2月26日、奈良文化財研究所は、奈良文化財研究所研究報告24『デジタル技術による文化財情報の記録と利活用2』を、奈良文化財研究所学術情報リポジトリ上で公開したことを発表しました。

「凡例」によれば、同研究所が開催した以下の研究集会・研修における講義内容に各講師が加筆・修正を行ったものと、関連する新たな論考1編、余録1編を収録しています。

・考古学・文化財データサイエンス研究集会「考古学ビッグデータの可能性と世界的潮流」(2019年9月開催)
・令和元年度文化財担当者専門研修「遺跡GIS課程」(2019年9月開催)
・令和元年度文化財担当者専門研修「文化財デジタルアーカイブ課程」(2020年1月開催)

内容は、「1. 文化財情報のオープン化・ネットワーク化」「2. 文化財デジタルデータの保管と活用」「3. 文化財情報と知的財産権」「4. 文化財調査におけるGISの活用」「5. 文化財報告書の電子公開」の5部構成となっています。

Open Preservation Foundation(OPF)にオランダ視聴覚研究所(Netherlands Institute for Sound and Vision)が加盟

2020年2月13日、デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)は、新たにオランダ視聴覚研究所(Netherlands Institute for Sound and Vision)が加盟したことを発表しました。

オランダ視聴覚研究所は1997年に設立された、オランダの視聴覚遺産の収集・保存・公開を担当するメディアアーカイブ機関です。ボーンデジタルのラジオ番組・テレビ番組、デジタル化された映画や音声・動画、近年のウェブサイトやウェブサイトに配信された動画などのコレクションを管理しており、同研究所のリポジトリには再生時間にすると100万時間分に相当する26ペタバイト以上のデジタルデータが保存されています。

E2230 - 持続可能なデジタルキュレーションおよびデジタル保存の研修

2019年9月,米国の博物館,図書館,文書館およびその他の文化資源保存機関の連携促進を目的とする非営利組織Educopia Instituteは,“Sustaining Digital Curation and Preservation Training in the U.S.: Compiled Project Reports”という報告書を公表した。これは,米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の助成を受け,2018年7月から2019年6月にかけて実施されたプロジェクト“Sustaining Digital Curation and Preservation Training”で公表された2部の報告書を1部に編集したものである。

Software Preservation Network(SPN)、ソフトウェアの保存に関する文献等の情報を集約・整理したオンライン目録を公開

ソフトウェアへの長期アクセスのための団体Software Preservation Network(SPN)は、2020年2月4日付けのTwitterにおいて、ソフトウェアの保存に関する文献等の情報を集約・整理したオンライン目録“Software Preservation Bibliography”の公開を発表しています。

SPNのTraining & Education Working Groupが作成したものであり、文献管理ツールZotero上で公開されています。

@SoftPresNetwork(Twitter, 2020/2/4)
https://twitter.com/SoftPresNetwork/status/1224349381278695426

【イベント】デジタルアーカイブ産学官フォーラム(2/26・東京)

2020年2月26日、国立国会図書館東京本館(東京都千代田区)において、内閣府知的財産戦略推進事務局が主催するデジタルアーカイブ産学官フォーラムが開催されます。

特にデジタルアーカイブの長期保存/長期利用保証、利活用促進の問題に焦点を当てた内容となっており、産学官の関係者とアーカイブ機関の取組、課題等について情報共有・意見交換が行われます。また、ジャパンサーチの正式版公開に向け、試験版の機能拡充、活用事例の共有を行うとしています。

参加費無料であり、定員300人(要事前申込み、先着順)です。当日の主な内容は次のとおりです。

〇第1部(プレゼン)
〈コンテンツのデジタル化と保存について〉
・原画(漫画)に忠実なデジタルデータ化とその利活用事例について
横手市増田まんが美術館
・映画フィルムのデジタル化とデジタルリマスターの取り組みについて
株式会社KADOKAWA/国立映画アーカイブ

〇第2部(好事例発表とパネルディスカッション)
〈利活用促進について〉
・企業アーカイブおよび公的アーカイブ機関の利活用事例について

電子学術情報アーカイブのPortico、保存データが17億8,000万点に

2020年1月27日、電子学術情報アーカイブPorticoが、2019年現在で、保存データは8.4%増加し、雑誌・電子書籍・デジタルコレクションといったコンテンツの保存ファイル数は17億8,000万点となったと発表しています。

Porticoでは、将来にわたっての信頼性の高い保存のため、アーカイブ管理にあたり厳格な基準に従って行っていますが、手作業を最小化し、職員を増やすことなく規模を拡大できる、事前取込(Pre-Ingest)プロセスを導入することでコスト管理が改善したとしています。

また、2020年には、新しいタイプのデジタルな学術成果を十分に保存するための最善の機会を保証するため、出版者のためのガイドラインやベストプラクティスを提供する計画であるとしています。

カナダ・国家遺産デジタル化戦略、デジタル化資料の長期保存において推奨されるファイルフォーマットのガイドを公開

記録遺産の長期保存を保証するためのカナダの国家計画である国家遺産デジタル化戦略(National Heritage Digitization Strategy:NHDS)は、2020年1月17日付けのニュースにおいて、デジタル化資料の長期保存において推奨されるファイルフォーマットのガイド“Digital Preservation File Format Recommendations”の公開を紹介しています。

カナダ遺産情報ネットワーク(Canadian Heritage Information Network:CHIN)のメンバー等により作成され、NHDSの運営委員会への提出を経て公開されたものです。カナダの文化遺産機関が、デジタル化資料の長期保存に適したファイルフォーマットを選択するにあたり、その参考資料となるものと位置付けられています。

テキスト、静止画、音声資料、ビデオと映画について、推奨されるファイルフォーマットの説明と考慮事項を示しています。本資料で扱う範囲を定めた“Scope”の章によれば、デジタル化資料のみを対象範囲としており、ボーンデジタル資料は考慮に含めていないとあります。

付録として、本資料の作成にあたり調査した機関で採用されているファイルフォーマットの比較一覧表等も公開されています。

英国国立公文書館(TNA)、新たなデジタル戦略“Plugged In, Powered Up”を公表:デジタル保存に関するオンライン研修も提供予定

2020年1月21日、英国国立公文書館(TNA)は、デジタルに関する組織力向上のための新戦略“Plugged In, Powered Up”を公表しました。

2019年初めに、アーカイブに関する専門家300人超を対象としてTNAと・Jiscが共同実施した大規模調査の結果を踏まえて策定されたものであり、2022年までに提供される予定のプログラム、研修、リソースに関する計画を示しています。電子アーカイブ事業に関する3つの主領域である、「アクセス」、「デジタル保存」、アーカイブと様々な人々とを結びつける「エンゲージメント」に焦点を当てた内容となっています。

戦略には、英・電子情報保存連合(DPC)との連携プロジェクトである“Novice to Ninja”(初心者からニンジャへ)も含まれています。同プロジェクトでは、デジタル保存に関する無料のオンライン研修を2020年後半に提供する予定としています。

英・電子情報保存連合(DPC)、オーストラリアのメルボルン大学に新たなオフィスを開設:南半球のデジタル保存コミュニティに対する支援を強化

2020年1月22日、英・電子情報保存連合(DPC)は、オーストラリアのメルボルン大学に新たなオフィスを開設したことを発表しました。2020年3月にメルボルンで開催される研究データ同盟第15回総会において正式な立ち上げが行われる予定です。

今回の開設はDPCとメルボルン大学による戦略的パートナーシップの成果であり、南半球のデジタル保存コミュニティに対する支援強化が図られます。

DPC opens new office in Melbourne, Australia(DPC, 2020/1/22)
https://www.dpconline.org/news/dpc-opens-office-in-melbourne

参考:
デジタル遺産を守る:英・電子情報保存連合(DPC)の取り組み(記事紹介)
Posted 2019年8月19日
https://current.ndl.go.jp/node/38809

Open Preservation Foundation(OPF)、2019年の事業を振り返るレポート“End of Year Highlights 2019”を発表

2019年12月19日、デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)が、2019年にOPFが行った事業を振り返るレポート“End of Year Highlights 2019”を発表しました。

実施した事業として、文書ライフサイクル管理等に取り組む非営利団体DLM Forumとの覚書への署名、デジタル保存の現状に関するOPF加盟団体へのアンケート調査、OPFのデジタル保存用ツールのバージョンアップ等を挙げています。

その他、ファイルフォーマットやソフトウェア、コンピューティング環境に関する技術メタデータのレジストリ構築を目指す“Wikidata for Digital Preservation”など、OPFが参加しているデジタル保存関連のプロジェクトや、OPFのデジタル保存用ツールを強化・統合し単一のGUIを通じて利用できるようにするツール“JHOVE2020”の構築に取り組んでいること等への言及がなされています。

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