ALA(米国図書館協会)

米国図書館協会(ALA)、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中の図書館のWi-Fiの開放を勧告

2020年3月23日、米国図書館協会(ALA)の理事会が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館中の図書館のWi-Fiの開放を勧告しています。

米国の公共図書館は、パソコンの利用・インターネットへのアクセス・ホットスポットの貸出に見られるように、同国のデジタル面でのセーフティーネットとして不可欠な拠点となっており、今回の新型コロナウイルスの感染拡大が同国のデジタル格差を浮き彫りにしたと指摘しています。

そして、休館中でも、Wi-Fiを接続可能にすることは可能であるし、そうするべきだとしています。

大手出版社Macmillan社、2019年11月から実施中の図書館向け電子書籍提供モデル変更を撤回

2020年3月17日付の米国図書館協会(ALA)のお知らせで、大手出版社Macmillan社が2019年11月1日から実施していた図書館向け電子書籍提供モデル変更を撤回し、2019年10月以前の提供モデルへ復帰することが発表されています。

米国の出版情報誌“Publishers Weekly”も同日付でMacmillan社のこの決定を報じています。“Publishers Weekly”の記事では、この決定に関する同社CEOのJohn Sargent氏による図書館員等に宛てた書簡が紹介されています。書簡の中で、Sargent氏は、2020年3月20日から図書館向け電子書籍提供モデルを10月以前のモデルに戻すこと、現在の困難な時期に図書館のコレクション拡張を支援するためいくつかのタイトルの電子書籍の提供価格を一時的に引き下げること、を示しています。

同記事では、新型コロナウイルス感染症の大流行が同社の決定に大きな役割を果たしたとしつつ、この決定がMacmillan社の収集した関連するデータに基づく結論に沿うものなのか、Macmillan社の執行部がこの方針を見直す予定があるのか、将来的に図書館の電子書籍へ別の大きな条件改訂を検討しているのか、などのことは現時点では不明である、としています。

米国図書館協会(ALA)の理事会、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をうけ、図書館の閉鎖を勧告

2020年3月17日、米国図書館協会(ALA)の理事会(Executive Board)が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をうけ、図書館の閉鎖を勧告しました。

図書館職員とコミュニティを感染から保護するために、大学・公共・学校図書館の館長・理事・管理者が図書館の閉鎖を判断し、公衆衛生当局からの指示が新型コロナウイルス感染症のリスクが大幅に減ったと示すものであった時に再開館することを強く推奨するものです。

コミュティが大変な時にそこにあることに図書館は誇りを持っており、理事会にとってこの勧告を出すことは苦しいことだとするものの、図書館は、米国疾病管理予防センター(CDC)等が推奨する程度の距離を保てるように設計されておらず、この時期に開館し続けることは、コミュニティの支援になる事以上に害を及ぼす可能性があるので、図書館が感染拡大の媒介者とならないことに注力するとしています。

また、ALAでは、図書館員および図書館労働者の相互の専門職利益を促進することを目的に活動している、米国図書館協会(ALA)の関連組織・ALA連携専門職協会(ALA-APA)とともに、休館中に図書館職員が健康保険や有給休暇を取得できるよう図書館に働きかけているとしています。

米国図書館協会(ALA)、新型コロナウイルス感染症に関する声明を発表

2020年3月13日、米国図書館協会(ALA)が、事務局長名で、新型コロナウイルス感染症に関する声明を発表しています。

ALAでは感染拡大を防止するための情報等を集めたウェブページを更新し続けていること、開館継続やイベント実施の判断は職員や利用者の安全を考慮して各現場で判断するのがベストであることや地元の保健当局や米国疾病管理予防センター(CDC)のガイダンスに従うべきこと、開館を継続する場合はCDCの環境の清浄化や消毒に関する推奨事項に従うべきことなどが述べられています。

また、図書館・図書館員は、信頼できる情報の専門家・機関として、感染症の拡大を遅らせるだけでなく、誤った情報を拡散しないようにする役割を果たすことができるとし、世界保健機関(WHO)・CDC・地元の公衆衛生のウェブサイトといった信頼できる情報源を利用者に提供することを指摘し、新型コロナウイルス感染症に関する情報を図書館のウェブサイトに配置することを検討するよう述べています。掲載する情報として、オンライン授業を行なう教員・児童・生徒・学生を支援するための情報や、新型コロナウイルス感染症に関する報道やベストプラクティスな対応例を挙げています。

米国図書館協会(ALA)、テネシー州議会へ提出された図書館による未成年者への性的な内容を含む資料の提供可否を審議する「保護者審査会」設置を求める法案に読書の自由を脅かすとして反対を表明

2020年2月20日、米国図書館協会(ALA)は、米・テネシー州議会へ提出された法案“HB 2721”に対して、読書の自由を脅かすものであるとして反対の意を示した声明を公開しました。

“HB 2721”は、性的な内容を含む資料を利用に供している州内の全ての公共図書館に対して、自治体内の成人5人で構成される「保護者による図書館審査会(parental library review board)」の設置を義務付けるものです。審査会は公共図書館の提供する性的な内容を含む資料が未成年者にとって妥当かどうかを判断し、適切でないとみなされた資料について、公共図書館は未成年者がアクセスできないような措置をとらなければならないことを規定した内容となっています。また、図書館員が故意に法案の内容に従わなかったり、違反した場合には、最高500ドルの罰金・懲役、またはその両方が科せられることや、図書館が法案の内容に違反して未成年者へ性的な内容を含む資料を提供した場合には、州の助成金を受けられなくなることを明記しています。

OCLCと米・公共図書館協会(PLA)、米国の公共図書館の「オピオイド危機」対応に関する共同プロジェクトの最終成果物として危機対応のための戦略を提供する報告書を公開

2020年2月26日、OCLCと米国図書館協会(ALA)の公共図書館協会(PLA)は、米国の公共図書館の「オピオイド危機(opioid crisis)」対応に関する共同プロジェクトの最終成果物となる報告書“Call to Action: Public Libraries and the Opioid Crisis”を公開したことを発表しました。

同報告書は、公共図書館がオピオイド危機という全国的な公衆衛生上の緊急事態に対する地域としての対応を決定するにあたって、考慮すべき検証済みの戦略を提供するものとして作成されました。公共図書館がオピオイド危機対応に関与する方法についての選択肢とアイデアを生みだすために、次の5つの行動の類型を提供しています。

・地域の医療データを評価する
・共に対処にあたることのできる地域のパートナーを探し出す
・スタッフや地域住民への教育を実施する
・図書館スタッフのケアの必要性を考慮する
・地域のニーズに応じたプログラムやサービスを提供する

E2226 - 米国図書館界とマクミラン社との電子書籍をめぐる攻防戦

ALA元会長フェルドマン(Sari Feldman)によると,米国出版社の中のいわゆるビッグ5と呼ばれる大手出版社の1社であるマクミラン(Macmillan)社が2019年11月から,その電子書籍の図書館への販売方法を変更した。

米国図書館協会(ALA)、気候危機に関するイベントへの助成プログラム“Resilient Communities: Libraries Respond to Climate Change”を開始

2020年2月5日、米国図書館協会(ALA)は、パイロットプログラム“Resilient Communities: Libraries Respond to Climate Change”の開始を発表しました。

公共図書館・大学図書館が、気候危機の問題に対処するための計画や対話に、コミュニティを参加させることを支援することが目的で、自身の娘が図書館員の転身した後、重大なテーマを一般に伝えるにあたっての図書館の重要性に気付いたPhelps氏夫妻からの寄附に基づくプログラムです。

気候危機に関する一連の無料プログラムの作成とともに、25館を対象に、各館の地域の関心に基づいた、映画の上映、住民の対話といった関連イベントに対して、助成を行うものです。

対象館は査読による競争的な申請プロセスによって選定されます。また、ALAの持続可能性に関するラウンドテーブルの代表者によってプロジェクトへの助言が行われます。

ALAでは、同プログラムの規模拡大のための寄付を4月6日まで受け付けるとしています。

米国政府の政府助成研究の即時オープンアクセス(OA)義務化方針案を支持する利害関係者団体・反対表明を撤回した利害関係者団体の一覧(記事紹介)

米・SPARCは2020年1月27日付で、米国政府で検討されていると噂される政府助成研究の即時オープンアクセス(OA)義務化方針案の最新状況を解説した記事を公開しました。

SPARCは同記事の中で、SPARCが現行のOAに関する方針の改訂を強く支持しておりすでに政府に対してその旨を示した書簡を送付済であることを示した上で、即時OA義務化方針案については、学生、研究者、患者・支援団体、出版社に至るまで幅広い利害関係者が支持を表明していることを指摘しています。SPARCは次のような義務化方針案への支持表明の書簡を紹介し、記事内でリンクを提供しています。また、紹介した以外の団体の支持表明についても確認次第記事内のリストに追加する、としています。

米・児童図書館サービス部会(ALSC)、6つの戦略的な研究領域と各領域で調査すべき潜在的な研究課題を示すリサーチアジェンダを公開

2020年1月15日、米国図書館協会(ALA)の児童図書館サービス部会(ALSC)が“Association for Library Service to Children National Research Agenda for Library Service to Children (Ages 0-14) ”を公開しました。

6つの戦略的な研究領域と各領域で調査すべき潜在的な研究課題を説明するもので、研究が限られている分野への注意を喚起し、若手の図書館員に情報を提供することで研究を促進し、児童・若者向けサービスのアドヴォカシー活動を支援する事が目的とされています。

研究者と実務家で構成されるリサーチアジェンダ諮問委員会の支援を受けて、現在の研究動向・前進させる研究領域・研究を通して解決される可能性のある分野の現在のニーズを、全体及びテーマごとに明確にし研究の方向性を示すことを任務とするリサーチアジェンダタスクフォースが策定したものです。

ページ