ALA(米国図書館協会)

米国図書館協会(ALA)知的自由委員会(IFC)、図書館の再開にあたっての健康やプライバシーに関する懸念や、館内でのビデオ撮影に対応したガイドライン3点を承認

2020年6月9日、米国図書館協会(ALA)の知的自由委員会(IFC)及びプライバシー小員会が、図書館の再開にあたっての健康やプライバシーに関する懸念や、館内でのビデオ撮影に関する最近の議論に対応するためのガイドライン3点の承認を発表しました。

“Guidelines for Reopening Libraries During the COVID-19 Pandemic”は、新型コロナウイルスの流行下に図書館サービスを提供するにあたって安全を保つためにしばしば尋ねられる質問に回答するもので、職員の健康の保護、ヘルスチェック・マスク・入館記録の法的側面、利用者の図書館からの退館要請、に対応しているほか、方針を見直すための次のステップも提供しています。

米国図書館協会(ALA)、5月に実施した新型コロナウイルス感染症への図書館の対応状況についての調査結果を発表

2020年6月3日、米国図書館協会(ALA)が、5月12日から18日にかけて実施した新型コロナウイルス感染症への図書館の対応状況についての調査結果を発表しています。

米・公共図書館協会(PLA)が3月に実施した調査の継続調査で、国内の3,800を超す全館種の図書館が回答しています。回答率は公共図書館では30%以下、大学図書館では20%以下、その他の館種では20%未満です。

ALAからのプレスリリースでは、調査結果として以下の点が紹介されています。

コミュニティーの危機に対応したと回答した館の多くが、新たな連携・マスク等の個人防護具(PPE)の配布・食料の支援・正確な情報の提供といった取組を行っています。

再開館に関しては、休館中に拡大したオンライン・電話でのサービスが継続されています。また、ほとんどの図書館で職員の健康と安全のための手順・利用者のソーシャルディスタンシングのための要件・資料の消毒のためのプロセスを策定するための間休館しています。次の段階のサービスとしては路上での資料の受け渡し・郵送・予約制がもっとも一般的であり、37%の館が6月・7月の再開館を予定している一方47%が未定と回答しています。再開館にあたっては、人数制限・時間指定・消毒・コンピューター利用席の削減などが想定されています。

米国図書館協会(ALA)黒人コーカス、「黒人及び有色人種への暴力と差別の増大に対する非難声明」を発表

2020年6月1日、米国図書館協会(ALA)の黒人会員に組織され、アフリカ系米国人をはじめとするアフリカ系の人々のための図書館・情報サービス発展を目的に活動するALAの黒人コーカス(The Black Caucus of the American Library Association:BCALA)は、「黒人及び有色人種への暴力と差別の増大に対する非難声明」を公開しました。

5月28日付の同声明は、ミネソタ州ミネアポリスの警察署内で発生した、警察官の行為による黒人男性フロイド(George Floyd)氏の死亡事故を強く非難するものです。BCALAは人種差別に対する闘いにおいて、積極的活動・予防活動に取り組むことを会員へ奨励し、伝統的な方法と現代特有の方法を併用した以下のような手段により、不正義に対抗する行動を起こすことを呼びかけています。

感染症流行下での図書館によるコミュニティ支援(記事紹介)

米国図書館協会(ALA)によるアドヴォカシーのためのイニシアチブ“ilovelibraries”の2020年5月28日付の記事で、新型コロナウイルス感染症流行下においても米国の図書館がコミュニティ支援サービスに取り組んでいることを紹介しており、重要なサービスの例として以下の5点を挙げています。

・無料の電子リソースの提供
・ブッククラブやストーリータイム等、オンラインや電話によるイベント・活動の開催
・自宅でインターネットに接続できない人々に対するWi-Fiへのアクセス提供
・オンラインや電話での1対1のレファレンスサービス提供
・歴史のこの瞬間を記録するための支援

「歴史のこの瞬間を記録するための支援」については、多くの図書館が新型コロナウイルス感染症の流行を記録するためのオーラルヒストリープロジェクトやアーカイブの構築を開始したこと、米国図書館協会が非営利団体StoryCorpsと提携し、今回の経験に関する家族等の間での会話を記録するためのプラットフォームを立ち上げたことを紹介しています。

ACRL・ARL・ODLOS・PLAが多文化対応力に関する合同タスクフォースを立ち上げ

2020年5月18日、米国図書館協会(ALA)は、ALAの多様性、リテラシーとアウトリーチサービス事務局(Diversity, Literacy, and Outreach Services:ODLOS)、米国大学・研究図書館協会(ACRL)、公共図書館協会(PLA)、北米研究図書館協会(ARL)が多文化対応力(Cultural Competencies)に関する合同タスクフォースを立ち上げたことを発表しました。

同タスクフォースは、公共・大学図書館で利用できる、人種的公平(racial equity)における文化的習熟(cultural proficiencies)のためのフレームワーク構築を任務としており、先行する関連文献の調査、フレームワーク案の起草、案に対するステークホルダーや図書館コミュニティからのコメントの募集と必要に応じた修正を行うとしています。

米国図書館協会(ALA)、女性参政権100周年委員会(WSCC)と連携し、子ども向けの女性参政権に関する図書のセットを公共図書館・学校図書館に寄贈

2020年5月26日、米国図書館協会(ALA)は、 女性参政権100周年委員会(Women’s Suffrage Centennial Commission:WSCC)と連携し、公共図書館と学校図書館を対象に、子ども向けの女性参政権に関する図書のセット(6,000セット)を寄贈すると発表しました。

WSCCは、2020年が、女性参政権に関する合衆国憲法修正第19条が1920年に批准されて100周年にあたることを記念して議会によって創設されたもので、図書の選定と同プロジェクトへの資金提供を行っています。

各セットは、小学生・中学生・高校生を対象とした各1冊ずつ、合計3冊の図書で構成されています。

ALAの本部及び米国学校図書館員協会(AASL)・児童図書館サービス協会(ALSC)・ヤングアダルト図書館サービス協会(YALSA)からのワーキンググループが、申し込みへの対応、多様な本からなる推薦本リストや寄付に対応したプログラムや展示のアイデアを作成するとしています。

また、ALAとWSCCでは、オンラインで女性参政権の歴史に関するシリーズを共催するとしています。

米・公共図書館協会(PLA)、Microsoft社と連携し、地方の公共図書館における高速インターネットアクセス拡大支援事業の開始を発表:図書館の敷地内もしくはその近くに公衆Wi-Fiへのアクセスポイントを設置

2020年4月28日、米・公共図書館協会(PLA)は、Microsoft社と連携し、地方の公共図書館でのインターネットへのアクセスの拡大を支援する事業の開始を発表しました。

新型コロナウイルス感染拡大下において、図書館の敷地内もしくはその近くに公衆Wi-Fiのアクセスポイントを設置する費用をMicrosoft社が支援するもので、PLAとMicrosoft社では、同事業により、図書館外でのWi-Fiへのアクセスポイント、特に高速インターネットアクセスが普及していない地方での設置を促進することを目標としています。

米国図書館協会(ALA)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための
休館中におけるWi-Fiの開放を勧告しましたが、最近の調査で、図書館の建物外でのWi-Fiへのアクセスポイントを設置している公共図書館は40%に満たず、拡大しようとする館も8%にすぎなかったことが背景にあります。

最初の申請は同日から開始され、リソースが枯渇するまで順次提供されます。

米国図書館協会(ALA)、米国図書館界の概況についての報告書(2020年版)及び「2019年に最も批判を受けた図書」を公表

2020年4月20日、米国図書館協会(ALA)は全米図書館週間にあわせ、米国図書館界の概況をまとめた報告書“State of America's Libraries Report”の2020年版を公開しました。

報告書では、ギャラップ社の調査で米国人は年間平均10.5回図書館に来館し映画館や動物園を上回る回答があったことなどを紹介しながら、2019年中に図書館への人気が大きく向上したことを指摘しています。また、公共図書館で書籍以外にマットレス・人形といった「モノ」の貸出が進んでいること、学術図書館全体として、対面のものと電子のものを合計して700万人以上の学生に利用指導が行われたことなど、館種別の動向等も報告されています。

また、「2019年に最も批判を受けた図書トップ10」(Top Ten Most Challenged Books in 2019)もあわせて公開されました。第1位はAlex Ginoの小説“George”でした。同書が批判を受けた理由として、LGBTQIA+に関するテーマを扱いトランスジェンダーのキャラクターが登場すること、宗教的視点や「伝統的な家族構成」に抵触することなどが挙げられたことが紹介されています。

2020年の「全米図書館週間」(National Library Week)、「あなたの場所で図書館を見つけよう」に変更して開催中

2020年の「全米図書館週間」(National Library Week)が、2020年4月19日から4月25日まで開催されています。

“Find your place at the library(図書館であなたの場所を見つけよう)”がテーマでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの図書館が休館しオンラインでサービスを行っている状況をうけ、“Find the library at your place(あなたの場所で図書館を見つけよう)”にテーマを転換して行われています。

フィギュアスケートのシブタニ兄妹が名誉会長を務めており、ハッシュタグ“#ThankYouLibraries”をつけて地元の図書館の好きなオンラインサービスについて投稿するオンラインイベントなども行われています。

Wi-Fiホットスポットを備えた移動図書館を活用して地域にインターネットアクセスを提供する米国の図書館(記事紹介)

米国図書館協会(ALA)によるアドヴォカシーのためのイニシアチブ“ilovelibraries”の2020年4月21日付の記事で、移動図書館を活用して地域にインターネットアクセスを提供する米国の図書館の取り組みが紹介されています。

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、学校や企業がその機能をオンラインへ移行させているため、インターネットへのアクセスはかつてないほど重要性が高まっています。しかし、米国では数百万人にのぼる人々が自宅にブロードバンドインターネット接続環境を持たない状況にあります。デジタル格差の解消に長く取り組んできた図書館独自の手法として、Wi-Fiホットスポットを備えた移動図書館を地域に送り出すことで、地域のソーシャルディスタンシングを維持しながら住民にインターネットアクセスを提供する取り組みが報告されています。

記事では、学校・食料品店・コミュニティセンター・矯正施設・公園・ホテル等の駐車場へWi-Fiホットスポットを備えた移動図書館を送り、地域の住民へインターネットアクセスを提供する図書館の取り組みが、図書館員へのインタビューとともに紹介されています。

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