オランダ

オランダの科学技術情報ゲートウェイ“NARCIS”、公開されているオープンアクセス(OA)の学術出版物が70万点に

2019年8月1日、オランダの学術情報の収集・提供機関であるData Archiving and Networked Services(DANS)は、運営する科学技術情報ゲートウェイ“NARCIS”で公開されているオープンアクセス(OA)の学術出版物が70万点となったと発表しています。

内訳は、論文28万7,000点、報告書14万点、学位論文8万2,000点以上、会議論文2万9,000点、本の一部が2万1,000点等となっています。出版物は、オランダの大学及びオランダ科学研究機構(NWO)、オランダ王立芸術科学アカデミー (KNAW)、オランダ文化遺産局(RCE)といった研究機関37機関からのものです。

その他、OAでないものの125万点以上の学術出版物の要旨に加え、15のデータアーカイブ由来の23万点のデータセット、7万点の研究概要、6万1,000人の研究者・3,000の研究機関の概要も調べることができます。

アムステルダム自由大学図書館(オランダ)の植物預かりサービス(記事紹介)

オランダの英語メディアプラットフォームであるIamExpatの2019年7月6日付けの記事で、オランダのアムステルダム自由大学(Vrije Universiteit Amsterdam)の図書館が行っている植物預かりサービスが紹介されています。

学生寮で植物を栽培する学生が増えていることを背景に、夏季休暇期間に寮を不在にする同大学の学生を対象として、栽培している植物を一時的に同館で預かって世話をするというサービスです。世話は同館のスタッフと、休暇中も大学に残る予定の学生が担当します。

記事中では同館のHarm Derks氏によるコメントが紹介されており、同館ではさらにサービス対象を広げることを検討するとあります。

オランダ大学協会(VSNU)とElsevier社、契約交渉継続のため締結中のライセンス契約を2019年12月末まで再延長することに合意

オランダのオープンアクセス(OA)に関する情報を提供するウェブサイト“open access.nl”の2019年7月2付の記事で、オランダ大学協会(VSNU)とElsevier社が契約交渉継続のため、締結中の現在のライセンス契約を2019年末まで再延長することに合意したことが発表されています。

VSNUとElsevier社は2018年12月に購読契約の更新条件についての議論を継続するため、2018年12月31日までの契約を半年間延長することに合意していましたが、今回交渉の時間をより一層得るため、さらに半年間の延長が実施されました。

Elsevier社とオランダ科学研究機構(NWO)、VSNU、オランダ大学病院連合(NFU)との間で、将来のオランダのオープンサイエンスに関するインフラ提供に向けどのように協力できるかについて、現在も協議が行われています。

Google Arts & Cultureでアンネ・フランクが幼少期を過ごした家のバーチャルツアーが公開:アンネ・フランク生誕90年を記念して

2019年6月12日、Google社はアンネ・フランク生誕90年を記念し、Google Arts & Cultureにおいてアンネ・フランクに関するバーチャルツアーとオンライン展示を公開したことを発表しました。

バーチャルツアーでは、一家が隠れ家に移り住む前、アンネ・フランクが幼少期を過ごしたオランダ・アムステルダムのMerwedeplein37番地にある家の内部が閲覧できます。

オンライン展示では、唯一存在が知られているアンネ・フランクの動画や、アンネ・フランク一家に関する写真等が公開されています。

オランダにおける研究データ管理の現状をまとめたレポートが公開される

2019年5月20日、オランダの研究データ管理全国共同拠点(Landelijk Coördinatiepunt Research Data Management; LCRDM)が、オランダの研究機関における研究データ管理の現状をまとめたレポート”Data Stewardship on the map: A study of tasks and roles in Dutch research institutes”を公表しました。英語版・オランダ語版がそれぞれ公開されています。

LCRDMはオランダ国内の研究データ管理(RDM)の専門家らで構成されるネットワークです。今回公表されたレポートは、2018年10月から2019年3月にかけ、LCRDMが実施した文献調査や質問紙調査、インタビュー調査等の結果に基づくものです。

“2019 IFLA/Systematic Public Library of the Year”の受賞候補4館が発表される

2019年5月27日、国際図書館連盟(IFLA)の公共図書館分科会は、“2019 IFLA/Systematic Public Library of the Year”の受賞候補4館が発表されました。

世界中から応募があった16館の中から選ばれたものです。

選ばれたのは以下の4館です。

・グリーンライブラリ&プラザ(オーストラリア)
・LocHal図書館(オランダ)
・ヘルシンキ中央図書館(Oodi) (フィンランド)
・クライストチャーチ中央図書館(Turanga)(ニュージーランド)

受賞館は、IFLAの年次大会開催期間中の8月27日に発表されます。

And the nominees for the 2019 IFLA/Systematic Public Library of the Year Award are...(IFLA,2019/5/27)
https://www.ifla.org/node/92195

欧州研究図書館協会(LIBER)、研究データ管理支援のケーススタディー2件を公表

2019年5月15日、欧州研究図書館協会(LIBER)の研究データ管理(RDM)に関するワーキンググループが、RDM支援に関するケーススタディ2件を公表しました。

デザイン・工学・技術科学の分野に焦点を当てたオランダ・デルフト工科大学の事例と言語学の研究開発支援サービスに焦点を当てたUiTノルウェー北極大学の事例です。

事例研究では、研究者が期待する支援サービスの特徴、RDM支援への需要と課題、ポリシーの現状、2機関におけるデータ管理と支援サービスの実施内容を検討しています。

Two new LIBER Case Studies on Research Data Management Support released(LIBER,2019/5/15)
https://libereurope.eu/blog/2019/05/15/two-new-liber-case-studies-on-research-data-management-support-released/

DOAB財団 (DOAB Foundation)の創設が発表される

2019年5月21日、人文・社会科学系の単行書のオープンアクセス(OA)を推進するオランダのOAPENと、人文・社会科学系の電子情報資源のプラットフォームを運営するフランスのOpenEditionにより、DOAB財団の創設が発表されています。

DOAB(Directory of Open Access Books)は、OAPENによって2012年に公開されたOAの単行書のダイレクトリです。

同財団は、3月5日に、オランダの法律の下、OAPENとOpenEditionが共有する財団(foundation)として設立され、運営組織としては、フランス国立科学研究センター(CNRS)と仏・エクス=マルセイユ大学が法的に代表しています。

今後数か月の間において、OAPENとOpenEditionは、人文・社会科学のオープンな学術コミュニケーションのための欧州の研究基盤OPERASの他の協力機関とも連携し、DOABのプラットフォームを更新します。DOABは、最終的には、OPERASの中核的サービスとなる予定です。

「眠れる森の美女」の比喩の妥当性をめぐって科学計量学者と情報科学技術協会(ASIS&T)が論戦

長期間引用されていなかったにもかかわらず、ある時期から急に被引用数が増加する論文は、計量書誌学分野においてしばしば”sleeping beauty”(「眠れる森の美女」)論文と呼ばれてきましたが、この比喩の妥当性についてオランダ・ライデン大学の科学計量学者Ton van Raan氏と、米国の情報科学技術協会(ASIS&T)の雑誌編集部との間で論戦が起こっていることが、英The Guardian紙等で報じられています。

議論の契機はvan Raan氏がASIS&Tの雑誌JASISTに投稿した、医学分野における「眠れる森の美女」論文に関する研究論文が、「眠れる森の美女」という比喩が受け入れられない、という理由で却下されたことにある、とのことです。同誌の編集者はvan Raan氏に対し、この比喩の使用は特に説明を助けるものではなく、また「眠れる森の美女」という比喩が国や文化によって通じない可能性も問題であると述べました。さらに、「眠れる森の美女」という比喩の存在が、論文の引用に女性の純潔性を結びつけるニュアンスをもたらしたことが、他の研究者にも影響し、例えば出版後即座に引用されるもののその後、急激に被引用数が落ちる論文に”smart girl”というラベルを付けた例などが出てきていることも問題である、とされています。

E2117 - スウェーデン王立図書館によるラボ設置のための調査報告書

近年,主に海外の図書館において,館内にラボを設置する館が増えてきている。スウェーデン王立図書館(NLS)でも図書館ラボ設置のための検討が行われ,2018年にはNLSのラボ(以下「NLSラボ」)に求められる要件について委託調査を行った。その調査の報告書である“datalab.kb.se:A Report for the National Library of Sweden”(以下「報告書」)が,2018年10月,調査に携わったスウェーデンのウメオ大学教授Pelle Snickars氏の個人ウェブサイト上で公開された。章立ては,(1)欧米の国立図書館ラボの調査,(2)デジタル研究(Digital Scholarship),(3)NLSラボ設置のための推奨事項となっている。本稿では報告書の概要を紹介することで,図書館ラボに関する知見を深める材料としたい。

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