オランダ

国際図書館連盟(IFLA)、2021年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会をオンラインで開催:オランダ・ロッテルダムでの開催は2023年に延期しハイブリット型で実施

2020年9月22日、国際図書館連盟(IFLA)は、オランダ・ロッテルダムで開催予定であった、2021年の世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会をオンラインで開催すると発表しました。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、2021年までの健康・経済・旅行に関する不確実性の継続に直面し、通常通りの慣行は選択肢にないことが明らかになったとしています。しかし、これは大会を中止する理由にはならず、IFLAの戦略に沿った、新しい大会のモデルを創造する作業をより加速するものであるとし、オランダの全国委員会の支持を得てオンラインで開催するとしています。

オランダ・ロッテルダムでの物理的な開催は、2023年に変更し、オンラインと対面のハイブリッド型で実施されます。また、対面での開催を計画している2022年のアイルランド・ダブリンでの大会もオンラインの要素を強化するとしています。

従来の大会の最良の側面と、デジタルツールによる世界中の図書館界の全てのメンバーを意味ある型で含みこむ可能性を組み合わせたプログラムと形式を開発することが目標であるし、その成功のためには、創造性と知識が必要であることから、メンバー・ボランティアといった参加者とで、これを実現するために協力することを楽しみにしているとしています。

オランダ科学研究機構(NWO)、人文科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌のプラットフォーム“Open Library of Humanities(OLH)”へ3年間の資金提供を実施

2020年9月1日、人文科学分野のオープンアクセス(OA)雑誌のプラットフォーム“Open Library of Humanities(OLH)”は、オランダ科学研究機構(NWO)がOLHの図書館協力補助金制度(Library Partnership Subsidy system)に参加し、3年間の資金提供を約束したことを発表しました。

OLHはアンドリュー W.メロン財団等の助成により立ち上げられたプラットフォームであり、コストを著者ではなく国際的な図書館コンソーシアムからの出資に依拠するダイヤモンドOAモデルで運営されています。

NWOのPresident Executive Boardであるギーレン(Stan Gielen)氏はOLHへの資金提供に関して、「NWOはOAの実現・転換のためには多様なルートとビジネスモデルが存在すると強く確信している。これには非営利・非APCベースのダイヤモンドOAモデルも含まれている。OLHは極めて革新的なビジネスモデルに基づく人文科学研究者向けの高品質出版プラットフォームとして際立ったものであり、今後3年間支援できることは光栄である」とコメントしています。

オランダ・ILP Lab、文化遺産機関によるウェブサイト収集に関するポリシーペーパーを公開:収集における法的課題や複数国の法制度等を調査

2020年8月28日、オランダのThe Glushko & Samuelson Information Law and Policy Lab(ILP Lab)は、ポリシーペーパー“Web harvesting by cultural heritage institutions”の公開を発表しました。

ILP Labは、オランダ・アムステルダム大学情報法研究所(Institute for Information Law)に属しており、学生が運営するイニシアチブです。欧州の情報法分野において、基本的な権利と自由の保護を踏まえた政策解決の発展・促進に携わっています。

このポリシーペーパーは、ILP Labがオランダ国立図書館及びオランダ視聴覚研究所との協力のもと作成したものであり、文化遺産機関によるウェブサイト収集に関する法制度を策定する際に考慮すべき事項を論じています。作成の背景として、オランダには文化遺産機関がウェブサイト収集を許諾なしに行うための法制度がないためオンラインの文化遺産が収集されず日々失われつつあることを、作成の目的として、現在オランダで進められている法制度導入の検討に資することを挙げています。

オランダの修士課程の大学院生の研究データ管理(RDM)に対する意識調査(文献紹介)

2020年8月5日付で、“Data Science Journal”誌第19巻に、論文“Research Data Management for Master’s Students: From Awareness to Action”が掲載されています。著者はオランダ・デルフト工科大学(TU Delft)のDaen Adriaan Ben Smits氏とMarta Teperek氏です。

著者らは、修士課程の大学院生について、研究論文や助成金申請に代表者として主体的に関わることが少なく、これまで研究データ管理(RDM)実践の観察対象にあまりされてこなかったものの、研究キャリアの準備段階にあり、将来優れた研究者・政策立案者・RDM実践者となる可能性を秘めた重要な研究対象群であるとして、RDMに対する認識を調査し分析する研究を実施しました。調査として、2015年以降にオランダの大学で修士論文の執筆を経て修士号を取得した16人を対象に、2019年9月から10月にかけて半構造化インタビューが行われました。インタビューで得られた知見として次のようなことを報告しています。

オランダの遺産機関におけるデジタル保存ツールの使用状況(記事紹介)

英・電子情報保存連合(DPC)の2020年8月10日付け記事において、オランダデジタル遺産ネットワーク(DDHN)のAnia Molenda氏による、オランダの遺産機関におけるデジタル保存ツール使用状況の調査報告書“The Use of Preservation Tools among Dutch Heritage Organizations”(2020年5月20日付け)が紹介されています。

2018年、DDHNのJoost van der Nat氏らは、オランダの遺産機関が自機関で利用できるデジタルアーカイブ又はデジタルリポジトリを有しているかを調査しました。Molenda氏は、この調査で「有している」と回答した27機関を対象として2019年に後継調査を行い、その結果を今回の報告書にまとめました。

後継調査は2種類の方法で行われました。一つ目はオンラインアンケートによるもので、デジタルコレクションの収録資料、提供方法、使用規格、保存ツールと協力に関する組織のニーズ、現在の課題、についての情報収集が行われました。二つ目はスプレッドシートのテンプレートを用いて行われ、ワークフローの各段階における使用ツール及びその使用目的等が調査されました。一つ目の調査には27機関中22機関が回答し、二つ目の調査には27機関中18機関が回答しました。

オランダデジタル遺産ネットワークとOpen Preservation Foundation(OPF)、デジタル保存のツールをテストできる仮想研究環境を開発中

2020年7月21日、デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)は、オランダデジタル遺産ネットワーク(The Dutch Digital Heritage Network:DDHN)との協力を通じ、オープンソースのデジタル保存ツールをテストできる仮想研究環境(VRE)を開発中であることを発表しました。

広く使用されているデジタル保存ツールを、個別にインストールすることなく実行できるVREを開発することにより、国際コミュニティにおけるデジタル保存ツール利用へのニーズの高まりに応えることを目的としています。現在のバージョンでは、Apache Tika、DROID、 JHOVE、veraPDFといったデジタル保存ツールを含んでおり、開発チームがプロトタイプのテストを行っている段階とあります。

国際図書館連盟(IFLA)、2020年11月5日にオランダ・ハーグで2020年総会を開催予定

2020年7月20日、国際図書館連盟(IFLA)はライトナー(Gerald Leitner)事務局長名義で、11月5日にオランダのハーグで2020年総会(General Assembly)を開催することを発表しました。

2020年総会で扱う議題・決議案の募集〆切は、2020年8月3日に延期されています。

IFLAは新型コロナウイルス感染症の影響による渡航制限のため、現地出席することができない参加希望者が多数発生すると予想されるため、総会の様子をライブストリーム配信することを予定しています。また、感染症による渡航制限やロックダウンが緊急に実施される可能性がある点にも留意が必要である、としています。

なお、規則上IFLAでは総会開催が義務付けられているため、予定通りに開催できないことが判明した場合には、別日程・別会場で開催できるように調整されます。

Extended Call for Agenda Items: IFLA General Assembly 2020(IFLA,2020/7/20)
https://www.ifla.org/node/93207

オランダの学術雑誌にオープンアクセス(OA)出版を提供するプラットフォーム“OpenJournals.nl”の構築が始まる:2020年秋に運用開始予定

オランダのオープンアクセス(OA)に関する情報を提供するウェブサイト“open access.nl”の2020年7月14日付の記事で、オランダ王立芸術科学アカデミー (KNAW)が同国の学術雑誌へOA出版を提供するプラットフォーム“OpenJournals.nl”の構築を開始したことが紹介されています。

プラットフォームの構築には、オランダ科学研究機構(NWO)が助成しており、KNAWとNWOはOpenJournals.nlによって、規模が小さく独自にOA出版へ移行する手段に乏しい社会科学・人文科学分野のOAを促進することを意図しています。OpenJournals.nlは学術雑誌をOA出版するためのデジタル基盤と技術的支援を提供するものであり、各雑誌及び編集者のコンテンツ・購読構造等に関する自律的な運営機能は維持される、と説明しています。

オランダ科学研究機構(NWO)、同機構の助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表

2020年7月1日、オランダ科学研究機構(NWO)は、2021年1月1日のPlan S発効に先立ち、研究者に十分な準備期間を与える目的で、NWOの助成規則におけるPlan S実施のための指針を発表しました。

NWOでは2015年以降、助成を受けた研究成果は全てオープンアクセス(OA)化するポリシーを実施していますが、2021年1月のPlan S発効後は今回発表された指針の枠組みで、2019年5月31日に発表された改訂版のPlan S実現に取り組みます。

NWOは2021年1月1日以降に公表された助成成果に当たる研究論文は、クリエイティブ・コモンズのCC BYライセンスの下で、エンバーゴの付かない即時OAとしなければならず、即時OA化は以下の3種類のいずれかの方法をとらなければならないとしています。

ページ