カナダ

カナダ保存研究所、文化財のカビ予防・除去に関するガイドラインの改訂版を公開

2020年3月13日、カナダ保存研究所(Canadian Conservation Institute;CCI)は、文化財のカビ予防・除去に関するガイドライン“Mould Prevention and Collection Recovery: Guidelines for Heritage Collections”の公開を発表しました。

同ガイドラインの初版は2004年の刊行であり、今回公開された版は改訂版となります。カビについての一般情報のほか、図書館・アーカイブ・ミュージアムの所蔵品におけるカビ成長防止、所蔵品からのカビ除去、カビによる健康被害防止のための個人用保護具等に関する情報がまとめられています。

@cci.conservation(facebook, 2020/3/13)
https://www.facebook.com/cci.conservation/posts/3920490831324601

カナダ国立図書館・文書館(LAC)、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館

2020年3月13日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、14日から追って通知があるまで、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館すると発表しています。

対象は、オタワ・バンクーバー・ウィニペグ・ハリファックスのサービスポイントです。

オンラインと電話によるサービスは継続され、退役軍人へのサービスや情報へのアクセス、プライバシーに関する依頼は優先されます。

Our service points are closed until further notice(LAC, 2020/3/13)
http://www.bac-lac.gc.ca/eng/news/Pages/2020/service-points-closed.aspx

職員が利用者から受ける暴力・暴言の増加:カナダ・トロント公共図書館(TPL)の事例(記事紹介)

2020年2月2日、カナダ放送協会(CBC)が、トロント公共図書館(TPL)において、職員が利用者から受ける暴力・暴言が増加している問題を取り上げています。

報道では、同館職員は、唾を吐かれたり、言葉による脅迫や、物を投げつけられるといった、暴力・暴言を受けており、2011年には103件の暴力的で人を罵倒する行為と262件の脅迫的な言動がありましたが、2018年には、各々249件と623件へと増加していることが紹介されています。

TPLの職員組合からの声として、過去20年間で人員配置が15%減少したことによる分館における職員の少なさが問題の一部であるという意見や、2,100人の組合員を対象とした2018年の調査で、39%が仕事上安全ではない/37%が時々安全でないと感じると回答したことや、60%がTPLが安全な職場を提供していない、と回答したことを紹介しています。

北米の研究図書館センター(CRL)、サハラ以南のアフリカの新聞をDigital Delivery System (DDS)を通じてオープンアクセス(OA)で公開

2020年2月12日、北米の研究図書館センター(CRL)が、Digital Delivery System (DDS)を通じて、40万ページを超すサハラ以南のアフリカの新聞をオープンアクセス(OA)で公開したと発表しています。

対象は、1800年から1922年までの、20か国の60を超すタイトルで、画像のみの公開となっており、日付ごとに閲覧できます。

世界中の歴史的新聞の保存と持続的アクセスのための取り組みである“World Newspaper Archive”でデジタル化したもので、CRLとNewsBank社による米国の歴史的な新聞データベースReadexとの取り決めにより、一定期間後にOAとしたものです。

CRL Opens African News Content(CRL, 2020/2/12)
https://www.crl.edu/news/crl-opens-african-news-content

トロント大学がKarger社とオープンアクセス転換契約を締結

2020年2月24日、カナダのトロント大学が、Karger社との間でオープンアクセス(OA)転換契約を締結したことを発表しました。カナダの研究機関で、Karger社との間でOA転換契約を結んだ例はこれが初めてとのことです。

トロント大学の研究者はKarger社の電子ジャーナルへのアクセス権に加え、同社が刊行するすべての雑誌で、追加のAPCなしで論文をOAとして公開することができるようになります。契約期間は試行期間として、2020年の1年間のみの予定とのことです。

Library Publishing Coalition(LPC)、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリーの2020年版を公開

2020年2月10日、図書館による出版活動を進める大学図書館のイニシアティブ“Library Publishing Coalition”(LPC)が、大学・研究図書館の出版活動に関するダイレクトリー“Library Publishing Directory”の2020年版の公開を発表しました。

PDF版、EPUB版での公開のほか、掲載情報を検索できるオンラインデータベースも提供されています。

米国・カナダを中心に、ニュージーランド・ウクライナ・アイルランド・インド・オーストラリア・ドイツ・英国・ブラジル・南アフリカ・ナイジェリアを含む計153の大学・研究図書館での出版活動が紹介されており、各館ごとの担当部署、ウェブサイト、SNS、出版活動の概観、職員数、財源、OA・有料・ハイブリッドのタイトル数、出版媒体、分野、査読誌の割合、APCが必要な学術雑誌の割合、連携先、出版プラットフォーム、デジタル保存戦略等がまとめられています。

BiblioCommons社をVolaris社が買収

2020年2月10日、図書館向けのソーシャル・ディスカバリー・システムなどを手掛けてきたBiblioCommons社を、ソフトウェア企業Volaris社が買収したことが発表されました。

BiblioCommons社は同名の、他の図書館システム上で機能し、所蔵資料に利用者がタグやコメント、評価等を付与できるようになるシステム等を手掛けています。Volaris社はソフトウェア企業の買収・強化等を主として行っている企業です。

BiblioCommons Acquired by Volaris Group(BiblioCommons、2020/2/10付け)
https://www.bibliocommons.com/news/2020/2/10/bibliocommons-acquired-by-volaris-group

カナダ・国家遺産デジタル化戦略、デジタル化資料の長期保存において推奨されるファイルフォーマットのガイドを公開

記録遺産の長期保存を保証するためのカナダの国家計画である国家遺産デジタル化戦略(National Heritage Digitization Strategy:NHDS)は、2020年1月17日付けのニュースにおいて、デジタル化資料の長期保存において推奨されるファイルフォーマットのガイド“Digital Preservation File Format Recommendations”の公開を紹介しています。

カナダ遺産情報ネットワーク(Canadian Heritage Information Network:CHIN)のメンバー等により作成され、NHDSの運営委員会への提出を経て公開されたものです。カナダの文化遺産機関が、デジタル化資料の長期保存に適したファイルフォーマットを選択するにあたり、その参考資料となるものと位置付けられています。

テキスト、静止画、音声資料、ビデオと映画について、推奨されるファイルフォーマットの説明と考慮事項を示しています。本資料で扱う範囲を定めた“Scope”の章によれば、デジタル化資料のみを対象範囲としており、ボーンデジタル資料は考慮に含めていないとあります。

付録として、本資料の作成にあたり調査した機関で採用されているファイルフォーマットの比較一覧表等も公開されています。

米・カリフォルニア大学、OA出版社・JMIR Publications社とOA出版推進のため2年間の試験契約を締結:同大学の責任著者による論文出版時に図書館が一律1,000ドルを助成

2020年1月23日、米・カリフォルニア大学は、オープンアクセス(OA)出版社・JMIR Publications社とOA出版推進のため2年間の試験契約を締結したことを発表しました。この契約はカリフォルニア大学がOA専門出版社と締結した初めての契約となります。

試験契約の内容に基づき、2019年12月23日から2021年12月31日までの期間に受理または投稿された、カリフォルニア大学システムを構成する10校の責任著者(教員または学生)による全ての論文について、自動的に1,000ドルが論文処理費用(APC)としてカリフォルニア大学図書館から支払われます。利用可能な研究資金を持たない著者は、APCの不足分について図書館へ財政支援を要求することが可能なため、契約による図書館の助成と財政支援制度を利用することで、同大学の著者は完全に無料で論文をOA出版することができます。

JMIR Publications社は、1999年に設立されたカナダに拠点を置くOA出版社で、オープンアクセス学術出版協会(OASPA)の共同創設社の内の1社でもあります。医療分野のイノベーションや技術を扱った査読誌を刊行しており、旗艦誌の“Journal of Medical Internet Research”は、健康情報学分野のトップジャーナルに位置付けられています。

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