機関リポジトリ

米国化学会(ACS)の出版部門と米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館、オープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結

2020年3月19日、米国化学会(ACS)は、米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結したことを発表しました。

締結された契約に基づき、ACSの刊行する全ての学術誌において、MITの所属者が責任著者である論文は全てOAとなります。また、著者最終稿(accepted manuscript)は、MITが学術出版社との間に定めた“Framework for Publisher Contracts”、及びACSの出版ポリシーに従って、自動的にMITのOAリポジトリへ登録されます。最終的な出版社版(the version of record)についても、個々の著者による追加費用の支払不要でACSの出版プラットフォーム上でOAにより公開されます。

千葉大学附属図書館、学生サークルによる約40年前の民話の聞き取り調査報告書のデジタル覆刻版を機関リポジトリで追加公開:福島・長野・山梨の民話を集録した4冊

2020年3月25日、千葉大学附属図書館が、『千葉大学日本文化研究会 民俗調査報告書 リポジトリ用覆刻版』4冊を、「千葉大学学術成果リポジトリ CURATOR」で公開したと発表しています。

公開されたのは、同大学の学生サークル「千葉大学日本文化研究会」(1996年春に廃部)が、故川端豊彦千葉大学名誉教授の指導を受けて、1973年から1993年にかけて、東北地方・関東地方・中部地方を中心に、民話や習俗などの聞き取り調査を行って刊行した『民俗調査報告書』35冊のうち4冊(福島県・長野県・山梨県)です。

「千葉大学日本文化研究会」の初代会長をはじめとする千葉大学卒業生らが2014年から進めてきたデジタル覆刻作業の成果であり、今回の公開分を含め、これまで15冊がリポジトリ上で公開されています。

約40年前に聞き取り調査で集めた民話を学術成果リポジトリから公開しました(第3弾)(千葉大学附属図書館, 2020/3/5)
https://www.ll.chiba-u.jp/topics/2019/topics_20200325_curator.html

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)の運用を筑波大学等から引継

2020年3月23日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2010年度から2012年度に国立情報学研究所(NII)のCSI委託事業として実施され筑波大学等を中心に運営されていた「学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)」の運用を引き継いだことを発表しました。

SCPJデータベースは、日本国内の学協会の機関リポジトリに対する論文掲載許諾状況を提供するデータベースです。NIIのCSI委託事業として実施された学協会のオープンアクセスに関する方針(OA方針)の調査結果に基づきデータベースが作成・公開されています。JPCOARは2020年3月にOAインフラ整備の一環として運用を引き継いだ、としています。

JPCOARに運用が引き継がれたSCPJデータベースでは、暫定的な措置として、Googleスプレッドシートによるデータ公開が行われています。今後データ更新体制やJAIRO Cloudとの連携などが検討される予定です。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、「新JAIRO Cloudへの移行評価実験報告」を公開

2020年3月23日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2019年10月から12月にかけて実施した「新JAIRO Cloudへの移行評価実験」についての報告を公開したことを発表しました。

「新JAIRO Cloudへの移行評価実験」は、2020年10月にリリースが予定されている新しいJAIRO Cloudについて、移行に支障がないように事前評価を行ったものです。国立情報学研究所(NII)の評価実験環境でJAIRO Cloud利用機関のうち17機関が実験を行い、JPCOARコンテンツ流通促進作業部会JAIRO Cloudチームが中心にとりまとめを行いました。公開された実験報告では、新JAIRO Cloudの各機能に対する実験参加機関の評価等が示されています。

また、実験参加機関から投稿された課題の内訳・機関向けの報告書の様式・移行評価実験におけるJAIRO CloudチームからNIIへの要望一覧を示した参考資料も公開されています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリネットワークの基本的実践・課題等の特定を目的にリポジトリアグリゲーターを対象としたアンケートを実施中

2020年3月19日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、リポジトリアグリゲーターを対象とした英語・スペイン語によるアンケートを実施していることを発表しました。

COARはアンケート実施の背景として、リポジトリや他の情報源からメタデータやフルテキストを収集し、オープンアクセス(OA)コンテンツの追跡、研究成果の発見環境、標準化された利用統計といった多くのサービスを提供する国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターのネットワークが増加していること、これらのアグリゲーターがしばしば優れた実践の採用・ポリシーの定義・共有ビジョンの策定支援等を通してリポジトリコミュニティのまとめ役としても機能していることを挙げています。

COARはスペインの科学・技術振興団体Fundación Española para la Ciencia y la Tecnología(FECYT)とともに、国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターによる情報交換と問題解決の共有を支援するためのワーキンググループを立ち上げています。実施中のアンケートの目的は、リポジトリネットワークの基本的な実践や、ワーキンググループによって対処できる課題を特定することである、としています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)と米・SPARC、米・OSTPの研究データリポジトリの特性に関する情報提供依頼書(RFI)へ共同回答を提出

2020年3月3日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)の研究データリポジトリの特性に関する情報提供依頼書(RFI)について、米・SPARCと共同作成した回答を公開しました。

OSTPは2020年1月17日付で、政府助成研究による研究成果物のデータ管理と共有を行うデータリポジトリの望ましい特性に関する草案について、3月6日を期限としてパブリックコメントに付しており、COARとSPARCはこの草案のRFIへ2020年3月3日付で共同回答しています。両者は、リポジトリ上でのデータ管理に関するベストプラクティスを活用することとリポジトリに求める要件が複雑になりすぎないことの間でバランスをとることを意図して回答を作成した、としています。回答では草案に関する全般的なコメントとして以下の5点が示されています。

・草案で示された特性の多くを支持するが、ポリシーの目的(アクセス、公正性など)とその目的達成のための実践(メタデータ、ライセンスなど)とを区別するための再編成を提案すること、及びポリシーが望ましい特性を示しつつ中核的な重要な特性群を含めることができれば、長期的なリポジトリの実践の改善に資すること

DuraSpace、リポジトリソフトウェアDSpace ver. 7.0のBeta 1版を公開

2020年3月4日、米国の図書館等のネットワークLYRASIS傘下組織の非営利団体DuraSpaceは、リポジトリソフトウェアDSpace ver. 7.0のBeta 1版のダウンロードとテストが可能になったことを発表しました。

Beta 1版は、DSpace ver. 7.0の新機能紹介とコミュニティからのフィードバックのために公開されたもので、今後数回同様の目的によるベータリリースが予定されています。専用のデモサイトまたはダウンロードにより手動でテストすることができます。DuraSpaceはDSpace ver. 7.0の主な新機能として以下のような特徴を紹介しています。

東京大学学術機関リポジトリで『東京大学百年史』全10巻が公開

2020年2月20日、東京大学附属図書館は、『東京大学百年史』全10巻を東京大学学術機関リポジトリ(UTokyo Repository)上で公開したことを発表しました。

『東京大学百年史』は、東京大学創立百年(1977年)の記念事業の一つとして刊行されたものであり、東京大学百五十年史編纂準備の一環として、全巻のデジタル化が実施されました。

『東京大学百年史』を東京大学学術機関リポジトリUTokyo Repositoryで公開しました(東京大学附属図書館, 2020/2/20)
https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/news/20200220

シンポジウム「オープンアクセス:これまでとこれから」の発表資料が大阪府立大学学術情報リポジトリOPERAで公開される

2020年2月17日、大阪府立大学学術情報リポジトリOPERAは、2019年12月17日に大阪府立大学学術情報センター図書館・大阪市立大学学術情報総合センターの共催により開催された公開シンポジウム「オープンアクセス:これまでとこれから」の発表資料を公開したことを発表しました。

当日のプログラムの内、以下の4つのプログラムの発表資料とシンポジウムの広報ポスターがOPERAで公開されています。

・大阪府立大学学術情報リポジトリOPERAの10年
 大阪府立大学学術情報課

・大阪市立大学学術機関リポジトリ OCURA
 大阪市立大学学術情報課

・研究成果のオープン化から始まる研究戦略
 引原隆士氏(京都大学図書館機構長・附属図書館長)

・機関リポジトリはどう使われているのか
 佐藤翔氏(同志社大学免許資格課程センター准教授)

大阪府立大学が2020年2月17付で公開した同シンポジウムの開催報告によると、シンポジウムへは54人が参加しました。また、同大学内限定でシンポジウム当日の動画が公開されています。

フランスの学術機関コンソーシアムCouperin、フランス国内の研究者を対象とした出版・オープンアクセス(OA)の実践に関する調査結果を公開

2020年1月23日、フランスの学術機関コンソーシアムCouperinは、2019年の2月から4月にかけてフランス国内の研究者を対象に実施した、出版・オープンアクセス(OA)の実践に関する調査結果を公開したことを発表しました。

Couperinの同調査はオープンサイエンスに関する国家計画の一環として、過去に前例のない規模で実施され、フランスの科学コミュニティの約10%に相当する1万1,658件の回答を得ています。回答とその分析に基づいて、研究者と出版社との関係、学術雑誌へのOA出版、学術雑誌の利用状況と論文の可視性、機関リポジトリ(archives ouvertes)・プレプリントサーバーの利用状況、研究データへのアクセシビリティなどについて、次のような調査結果が示されています。

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