IMLS(博物館・図書館サービス機構)

REALM Project、同プロジェクトの各種資料の理解や使用を助けるツールキットを公開:第6回目のテストも実施中

2020年10月22日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、同プロジェクトの各種資料の理解や使用を助けるツールキット(Resources)を公開しました。

新型コロナウイルス感染症や同プロジェクトの基本情報、意思決定のためのチェックリスト、これまでの結果を対照するための視覚資料が掲載されており、今後、同プロジェクトの進展にあわせて追加されていくとしています。

公文書館、図書館、博物館・美術館の館種別に選ぶことができます。

また、10月8日から、大理石(床やカウンター)、分対塗装されたスチール(ロッカー・書架・ブックトラック等)、ラミネート(カウンターの表面)、真鍮製の建具・手すり、ガラス(窓・展示ケース)を対象に、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第6回目のテストが行われています。11月下旬には結果が発表される予定です。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第5回目のテスト結果と文献レビューを公表:皮革・合成皮革等を調査

2020年10月14日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的とするREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第5回目のテスト結果を公表しました。

今回の実験は、皮革(革製本)、合成皮革(椅子張りの生地)、ポリオレフィン繊維(椅子張りの生地)、綿織物(椅子張りの生地、おもちゃ、衣装)、ナイロンウェビング(規制線)を対象に、標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で行われました。

実験結果として、8日間の隔離後も皮革および合成皮革では新型コロナウイルスが検出されたとしています。ポリオレフィン繊維、ナイロンウェビングについては、最初の1時間の乾燥時間後のみ検出されました。綿織物についてはデータを収集できませんでした。

また、同時に公開された関連文献のシステマティックレビューは、2020年8月中旬までに公開された新型コロナウイルスに関する研究が対象で、ウイルスの拡散、物質や表面上での生存、様々な予防・除染方法の有効性に関する研究を集約しています。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表:積み重ねた状態では6日後にも検出

2020年9月3日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第4回目のテスト結果を公表しました。

今回の実験では、対象となった5つの素材のうち、第1回目のテストで実施した、ハードカバーの表紙、ペーパーバックの表紙、プラスチック製の本の保護カバー、DVDのケースを、返却ボックスや書架上での保管をシミュレーションするために積み重ねた状態で実験しました。残りの1つは、博物館・美術館の展示・保管・移送に用いられる発泡ポリエチレンで、これは積み重ねずに実験されました。実験は、標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で行われています。

実験結果として、5つ全ての素材で、6日間の隔離後も、新型コロナウイルスが検出されたとしています。積み重ねない状態で行ない3日後には検出されなかった第1回目のテストと比較すると、積み重ねることによる新型コロナウイルスの生存期間を延ばす効果が認められるとしています。

米・Ithaka S+R、デジタル保存・キュレーションシステムの開発・展開・維持状況等に関する18か月の研究プロジェクトを開始

2020年8月19日、米国のIthaka S+Rは、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による助成を活用して、デジタル保存・キュレーションシステムの開発・展開・維持状況等に関する18か月の研究プロジェクトを開始することを発表しました。

デジタル形式のリソース生産や共有の潮流が加速しているため、図書館等においてデジタルコンテンツのキュレーション・発見・長期管理を支えるプラットフォームへの依存度が高まっている一方で、これらのシステムやツールについては持続可能性に関する課題も指摘されています。Ithaka S+Rの研究プロジェクトでは、コミュニティベースで提供されるこうしたプラットフォーム事業の検証や、営利企業の製品における戦略との比較・検討などが行われます。また、デジタル保存・キュレーションを提供するシステムは、迅速性・包括性・多様なユーザーニーズとの間でバランスをとる必要があるという背景の下、包括性・アクセシブルの具体的な内容に関する検討も行われます。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第3回目のテスト結果を公表:ABS樹脂・ポリカーボネート・軟質プラスチック・硬質プラスチック・アクリル素材を調査

2020年8月18日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第3回目のテスト結果を公表しました。

標準的な室温(華氏68度から華氏75度)、相対湿度30%から50%の条件で、米国議会図書館(LC)の視覚障害者及び身体障害者のための全国図書館サービスで利用できるABS樹脂製の録音図書・USBカセット、電子情報保存用のポリカーボネート製のDVD、図書館や博物館のキットやギフトショップの袋でで用いられる軟質プラスチック・低密度ポリエチレン、資料の運搬・保存容器として用いられる硬質プラスチック・高密度ポリエチレン、展示ケースやパーテーションに用いられるアクリル製のプレキシガラス、の5つの素材を対象に行ったテスト結果が発表されています。

調査結果として、積み重ねていない状態で5日間隔離したところ、新型コロナウイルスはDVDや軟質プラスチック製の保存袋からは検出されなかったとしています。また硬質プラスチック製の保存容器・プレキシガラス・USBカセットにおいては5日目にもウイルスが検出されたとしています。

米・カリフォルニア電子図書館、全国的なアーカイブ資料の検索支援ネットワーク基盤の構築に向けた2年間の研究・実証プロジェクトを開始

2020年7月28日、米・カリフォルニア電子図書館(CDL)は、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)による98万2,175ドルの助成を活用して、全国的なアーカイブ資料の検索支援ネットワーク基盤の構築に向けた2年間の研究・実証プロジェクト“Building a National Finding Aid Network”を開始することを発表しました。

同プロジェクトには、各州・地域のアグリゲーター及び米国の図書館等のネットワークLYRASISとの緊密なパートナーシップの下で、CDLとOCLC・バージニア大学図書館が共同で取り組みます。インフラストラクチャーの老朽化や予算の減少等に伴い、情報検索環境下で米国内のアーカイブ資料の可視性が不十分な状況となっていることを背景に、コミュニティが主体的に関与して全ての関係者が利用可能なアーカイブ資料の検索支援ネットワークを構築し、包括的で持続可能なアクセスを提供することがプロジェクトの目的である、と説明されています。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)、国内の図書館活動支援のために総額約1,820万ドルの助成を実施

2020年7月23日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、国内の図書館活動支援のために、70件の取り組みに対して総額1,825万6,177ドルの助成を実施することを発表しました。

IMLSの助成は2020年度中に、「図書館に対する全国リーダーシップ補助金プログラム(National Leadership Grants for Libraries Program)」、「ローラ・ブッシュの21世紀図書館員プログラム(Laura Bush 21st Century Librarian Program)」の2つのプログラムを通して行われ、助成対象者や助成対象となった取り組みの概要はIMLSのウェブサイト上で検索することができます。

REALM Project、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第2回目のテスト結果を公表:点字用紙・光沢紙・雑誌の用紙・ボードブック・アーカイバルフォルダを対象に実施

2020年7月20日、博物館・図書館・公文書館の職員や利用者への新型コロナウイルスへの影響を軽減するための資料の取扱方法について、科学的根拠に基づいた情報を作成・普及させることを目的としたREALM Projectが、新型コロナウイルスの除染手段としての自然減衰に関する第2回目のテスト結果を公表しました。

2回目のテストは、点字用紙・光沢紙・雑誌の用紙・こども向けのボードブック・アーカイバルフォルダの5つの素材を対象に、1回目のテストとは異なり、積み重ねたり棚に置かれたりなどといった一般的な保存状況のもとで行われました。

調査結果として、アーカイバルフォルダでは2日後には検出されず、点字用紙・光沢紙・ボードブックからは4日後には検出されなかったと報告されています。雑誌のページからは4日後にも微量のウイルスが検出されたとしています。

1回目と2回目のテストの結果を比較すると、セルロース系の紙を用いた資料を積み重ねた状態で保管した場合、ウイルスが未検出となるために若干長めの隔離が必要であることを示しているとしています。

米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)、公共図書館の概況調査の2017年度版のレポートを公開

2020年7月16日、米国博物館・図書館サービス機構(IMLS)が、公共図書館の概況調査の2017年会計年度版のレポートを公開しました。

1988年から開始された同調査は、全米の1万7,000を超す図書館、分館、自動車図書館で構成される約9,000の図書館機構(public library system)における図書館利用、経営状態、職員数、資料に関する統計を分析したものです。

今回の報告書の結果が以下のように紹介されています。

・公共図書館がサービスを提供している地域に住む3億1,200万人の55パーセントにあたる1億7,200万人を超す登録利用者が、2017年に13億2,000万回公共図書館を訪れた(平均年4回訪問)

・公共図書館では2017年に、2016年より20万件多い560万件のプログラムを提供し、2016年より500万人多い1億1,800万人以上が参加した。子どもおよびヤングアダルト向けのプログラムが大部分を占めている。

・オーディオ、ビデオ、電子書籍といった公共図書館で利用できる電子資料の数が2017年も引き続き増加しており、4億6,350万回以上貸し出されている。

米国連邦議会に図書館安定化基金法案が提出される:20億ドルの基金による図書館支援を意図

American Libraries誌の2020年7月8日付けの記事で、2020年7月2日に米国連邦議会の上院・下院において図書館安定化基金法(Library Stabilization Fund Act)の法案が提出されたことが紹介されています。

同法案は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて財政的苦境にある図書館の運営支援やサービスの強化を目的としており、成立した場合は、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)の管理下に20億ドルの基金が設立されます。

IMLSを通じ提供される基金の想定用途として、以下が示されています。

・17億ドルを各州の人口に基づき分配し、各州の図書館行政機関を通じて地域の図書館に配布。各州には最低1,000万ドルを分配。
・部族図書館(Tribal Libraries)への補助金として4,500万ドル。
・新型コロナウイルス感染症の影響を受けたコミュニティに対し、図書館サービスを強化するための競争的助成金として2億ドル。
・助成金管理と、新型コロナウイルス感染症の影響に関連する研究及びデータ収集のためにIMLSに4,000万ドル。

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