学術情報流通

オランダ大学協会、出版社との合意に基づきオープンアクセス出版した論文数が1万件に到達したと発表

2017年10月4日、オランダ大学協会(VSNU)が、出版社との合意に基づきオープンアクセス(OA)出版した論文数が1万件に到達したと発表しています。

10,000th open access article published(VSNU,2017/10/4)
http://www.vsnu.nl/en_GB/news-items.html/nieuwsbericht/316-10-000ste-open-access-artikel-gepubliceerd

参考:
オランダ大学協会とSpringer社、オープンアクセスに関して合意
Posted 2014年11月25日
http://current.ndl.go.jp/node/27500

【イベント】第2回 SPARC Japan セミナー2017「プレプリントとオープンアクセス」(10/30・東京)

2017年10月30日、国立情報学研究所(NII)において、第2回 SPARC Japan セミナー2017「プレプリントとオープンアクセス」が開催されます。

プレプリントサーバの機能・運営の約30年の変遷を振り返りながら、化学・生命科学分野におけるプレプリントの位置付け等や、研究者ネットワークの商業出版者にとっての意義を論じ、将来の課題を含めてこれからのオープンアクセスを展望します。

参加費は無料です。事前の申込が必要で、申込受付は10月16日午後より開始されます。

11:10-11:55
arXiv.org の次世代システムの公開と戦略
引原 隆士(京都大学図書館機構長/arXiv.org会員コンソーシアム代表)

13:00-14:00
なぜSSRNはElsevierからBioRNを提供するのか(仮)
Gregg Gordon(Managing Director, SSRN)

14:10-14:55
プレプリント各論(1)
化学分野におけるプレプリントの位置付け・課題等について
生長 幸之助(東京大学大学院薬学系研究科/化学ポータルサイトChem-Station副代表)

ResearchGateがSpringer Natureとの共同声明を発表 知的財産権を保護しながらの雑誌論文共有について慎重ながらも前向きに議論

2017年10月9日、研究者向けSNSであるResearchGateが、Springer Natureとの共同声明を発表しました。

声明によれば、ResearchGateとSpringer Natureはいかに知的財産権を保護しながら、オンラインでの雑誌論文共有を実現するかについて、議論を重ねているとのことです。両社は慎重に議論をしているものの、解決策が見つけられるであろうことには前向きであるとしており、他の出版者や学協会に対しても議論への参加を呼び掛けています。

ResearchGate and Springer Nature plan cooperation(ResearchGate、2017/10/9付け)
https://www.researchgate.net/blog/post/researchgate-and-springer-nature-plan-cooperation

米国情報標準化機構、コンテンツ交換のための標準規格“STS: Standards Tag Suite ”を発表

2017年10月9日、米国情報標準化機構(NISO)が、規格“STS: Standards Tag Suite ”を公開したと発表しています。

標準化したフルテキストやメタデータを記述するためのXMLの要素や属性を定義しており、交換タグセットと拡張セットがあり、フルテキストやメタデータの公開や相互運用性のための標準モデルを提供するものです。

NISO Publishes Standards Tag Suite (NISO STS) Standard(NISO,2017/10/9)
http://www.niso.org/news/pr/view?item_key=7f86c9b6e70c7e87f64ca24f571db881ad31ee0b

全国遺跡報告総覧プロジェクト事務局、今後の全国遺跡報告総覧へのデータ登録等に関する基本方針を公開

2017年9月25日付けで、全国遺跡報告総覧プロジェクト事務局が、今後の全国遺跡報告総覧へのデータ登録等に関する基本方針を公開しています。

同日付けで、文化庁記念物課より【「埋蔵文化財保護行政におけるデジタル技術の導入について2(報告)」の送付について】が事務連絡として全国の都道府県教育委員会埋蔵文化財保護行政主管課長宛に送付されたことを受けたものです。

今後は発行主体による直接登録(セルフアーカイブ)とし、事務局や連携大学でのPDFへの電子化作業や全国遺跡報告総覧への代行登録は原則として実施しないこと、窓口を事務局(奈良文化財研究所、島根大学附属図書館)に一本化すること、文化庁の事務連絡で実施されている「全国遺跡報告総覧登録意向調査」において登録の意向を示した地方公共団体に意向調査の締切日以降に全国遺跡報告総覧のログインIDを一斉配布すること、登録に関するブロック説明会(5ブロック)を開催予定であること、が示されています。

“ProQuest Dissertations & Theses Global”搭載の学位論文、Google Scholarからの検索・アクセスが可能に

2017年10月2日、ProQuest社が、Google Scholarから、同社のデータベース“ProQuest Dissertations & Theses Global”(PQDT)搭載の学位論文が検索可能となったと発表しています。

所属する図書館がPQDTを契約している場合やオープンアクセスの論文については本文も閲覧できます。

ProQuest Dissertations Now Discoverable in Google Scholar(ProQuest,2017/10/2)
http://www.proquest.com/about/news/2017/ProQuest-Dissertations-Now-Discoverable-in-Google-Scholar.html

ハイブリッドオープンアクセスの成長(文献紹介)

オープンアクセス(OA)雑誌PeerJに、2017年9月29日付けで、2009年から2016年にかけてのハイブリッドOA(有料型雑誌掲載論文について、追加費用を支払うことでOAとするモデル)の成長状況を調査した論文”Growth of hybrid open access, 2009–2016”が掲載されています。著者はフィンランド・Hanken School of EconomicsのBo-Christer Björk氏です。

この論文ではハイブリッドOAモデルを採用している雑誌の数や、実際にハイブリッドOAとして公開されている論文数について調査した結果が報告されています。ハイブリッドOAを採用している雑誌は2009年に2,000誌前後であったのが2016年には約10,000誌に、ハイブリッドOA論文は2009年に8,000本程度であったものが2016年には45,000本程度にと、大きく成長していると見積もられています。特にヨーロッパにおいて、複数の研究助成機関がOAにかかるAPC(論文処理加工料)の集中処理スキーマを開始した、2014年から顕著にハイブリッドOA論文数が増加しているとのことです。

オープンアクセス方針の策定が研究助成受給者に与える影響の見積もり(文献紹介)

オープンアクセス(OA)雑誌PeerJに、2017年9月26日付けで、民間の研究助成機関におけるオープンアクセス方針の策定が受給者に与える影響を見積もった論文”Estimated effects of implementing an open access policy for grantees at a private foundation”が掲載されています。著者はゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団(Gordon and Betty Moore Foundation)のCarly Strasser氏と、同財団でインターンをしていたハーバード大学のEesha Khare氏です。

この論文では2001年以降に、ゴードン・アンド・ベティ・ムーア財団から助成を受けた研究者が発表した2,000超の論文が掲載された500を超える雑誌について、OA化の状況やOA方針への対応を調査しています。分析の結果、「助成研究の成果はOA雑誌またはハイブリッドOA(ゴールドOA)で公開するか、それが不可能な場合は、12カ月以内にセルフ・アーカイブにより公開する(グリーンOA)」という方針を立てたとすると、財団の助成を受けた研究の99.3%はこの方針を満たせるだろうことがわかった、とされています。

PLOS ONE、小児腫瘍財団と連携してRegistered Reportに関するトライアルを開始

2017年9月26日、オープンアクセス(OA)雑誌PLOS ONEが、小児腫瘍財団(Children’s Tumor Foundation)と連携し、Registered Report(登録済報告書)に関するトライアルを開始すると発表しました。

Registered Reportは実験を行う前に、実験方法・分析等の研究デザインを事前に登録し、その段階で査読を受ける新たな論文の形態です。実験終了後、成果論文が投稿された段階で2度目の査読が行われますが、例え仮説通りの結果が出なかったとしても、Registered Reportで提案したとおりに研究が進められていれば、掲載することが保証されます。このモデルにより、出版される成果のバイアスの提言に寄与することが期待されます。

今回、発表されたPLOS ONEと小児腫瘍財団の連携はDrug Discovery Initiative Registered Report (DDIRR) 2017 Awardsと題した助成プログラムの中で行われます。DDIRR2017の応募者は、まず小児腫瘍財団が助成対象者を選定した後に、PLOS ONEにRegistered Reportを投稿するよう求められます。

ページ