学術情報流通

英・Jisc、英国微生物学会(Microbiology Society)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2019年10月16日、英・Jiscと英国微生物学会(Microbiology Society)は、試験的なオープンアクセス(OA)等に関する出版契約として、2年間の“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。

この契約により契約参加機関に所属する研究者は、英国微生物学会の刊行する雑誌へ著者として掲載された全ての研究成果が初めからOAで公開されると同時に、学会の刊行するコンテンツについて1947年までのアーカイブも含めて全てアクセス可能になります。

英国微生物学会はJiscのコンソーシアムを通してOA出版への転換契約を締結した最初の学会系出版者となります。契約の効力発生は2020年からで、“Microbiology”や“Journal of Medical Microbiology”など、OA誌、購読誌、ハイブリッド誌を含む英国微生物学会の刊行誌6タイトル全てが契約対象となります。

ORCID日本コンソーシアム、近日設立予定

2019年10月14日、ORCID日本コンソーシアムが近日設立予定であることが発表されています。

メンバーシップ参加機構が増えたことで、日本コンソーシアムの設立に向けてORCIDとの契約を準備しており、年内から様々なイベントも開催予定であるとしています。

Coming Soon - ORCID Japan Consortium!(ORCID,2019/10/14)
https://orcid.org/blog/2019/10/17/coming-soon-orcid-japan-consortium

【イベント】九州大学統合新領域学府ライブラリーサイエンス専攻・附属図書館共催シンポジウム・ワークショップ「大学における研究データサービス」(12/5-6・福岡)

2019年12月5日及び6日に、九州大学中央図書館(福岡県福岡市)4階きゅうとコモンズにおいて、九州大学統合新領域学府ライブラリーサイエンス専攻と九州大学附属図書館の共催によるシンポジウム・ワークショップ「大学における研究データサービス」が開催されます。

同イベントは九州大学と米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校との戦略的パートナーシップの一環として開催されます。シンポジウムでは、イリノイ大学から招へいされた図書館職員による、図書館の研究データサービス部門におけるサービスやサブジェクトライブラリアンによる研究者への研究データ支援の実際の紹介と、日本の大学における研究データサービスの方向性についての議論が行われる予定です。ワークショップはシンポジウムの翌日に開催され、研究データとは何か、データキュレーションに必要なチェック項目は何か、学術雑誌のデータポリシーの確認の重要性に関する演習を通して、研究データサービスとして何が必要かを理解することを目標とした内容です。

無料で参加可能ですが事前に申し込みが必要です。また、シンポジウムの定員は80人、ワークショップの定員は40人となっています。

主なプログラムは以下のとおりです。

DataCiteとFAIRsharingが研究データリポジトリの推奨基準改善のための共同取り組みを開始

研究データ等にデジタルオブジェクト識別子(DOI)を提供する非営利組織“DataCite”は、2019年10月4日付のブログ記事において、英国オックスフォード大学に拠点を置くデータ共有のためのレジストリサイト“FAIRsharing”と覚書(Memorandum of Understanding)を取り交わし、研究データリポジトリの推奨基準改善のため共同して取り組むことを発表しました。

研究者は、助成機関や出版社から、研究成果物の基礎となる研究データの共有を求められるようになり、どこに保存するか、どのメタデータ標準が関わるかに関する手引きが重要になっています。しかし、現在は様々な組織のリポジトリが独自の基準を持っており整合していない状況にあります。共通の基準を使用しているリポジトリのリストがあれば、編集者や出版者の時間を節約し、著者にも一貫した手引きを提供できるということが共同取り組みの背景です。また、この取り組みにあたっては、現在両組織が実施中の研究データリポジトリの推奨基準を特定する共同プロジェクトも関連している、としています。

欧州委員会(EC)、次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”の戦略的方向性・実施戦略に関するアンケート調査の結果を公表

2019年10月11日、欧州委員会(EC)は、2021年1月開始予定の次期研究資金助成プログラム“Horizon Europe”の戦略的方向性・実施戦略に関して、2019年中に実施し合計8,000件を超える回答のあった、アンケート調査2件の結果を公表したことを発表しました。

1件目のアンケート調査は2019年6月28日から10月4日まで実施されたものです。“Horizon Europe”の最初の4年間における研究開発支援のための主要な戦略的方向性等へのアンケート調査が行われ、全てのEU加盟国を含む99か国から6,806件の回答を得ています。なお、回答者の所属について、EU加盟国所属者が87%を占め、大学または研究機関の所属者が50%以上にのぼり、産業界からの回答は約15%であったことなどが合わせて報告されています。

査読登録サービスPublons、研究助成金配分のピアレビュー審査に関する大規模アンケートの実施報告書を公開

2019年10月10日、Clarivate Analytics社は、同社傘下の査読登録サービスPublonsが研究助成金配分のピアレビュー審査に関する大規模アンケートの実施報告書として、“Grant Review in Focus”を公開したことを発表しました。

“Grant Review in Focus”はこれまでの研究助成金配分のピアレビュー審査に関する調査の中でも特に広範な規模で実施され、4,500以上の回答とWeb of Science及びInCitesのデータセットに基づいて作成されています。調査対象となった研究者の所属は95か国にわたり、対象の研究者が助成金配分のピアレビュー審査等を実施した機関は800を超えます。また、調査では様々な助成機関へのインタビューを行われており、質的な側面からも洞察を得ています。

報告書では、ピアレビュー審査員の参加につながる有力な動機は認知度の向上と透明性の向上であったこと、助成機関は申請1件につき最大で6時間を費やしていること、ピアレビュー審査員は審査のために年間平均約10日を費やしていること、審査の作業負荷に偏りがあり審査員の4%が全審査の25%を引き受けている状態にあること、などの調査から得られた知見が指摘されています。

東京国立近代美術館、「東京国立近代美術館リポジトリ」を公開

2019年9月10日、東京国立近代美術館アートライブラリが、東京国立近代美術館で作成された著作物をインターネット上で無料公開する「東京国立近代美術館リポジトリ」の公開を発表していました。

同日時点では、『東京国立近代美術館研究紀要』『活動報告』『現代の眼』の一部を公開していること、今後コンテンツを順次拡充することが紹介されています。

東京国立近代美術館アートライブラリ
https://www.momat.go.jp/am/library/
※「お知らせ」のコーナーで、2019年9月10日付けのお知らせとして「東京国立近代美術館リポジトリ」の公開が紹介されています。

東京国立近代美術館リポジトリ
https://momat.repo.nii.ac.jp/

研究者が信頼できるジャーナルを特定するのを支援する“Think. Check. Submit.”に単行書のオープンアクセスを推進するOAPENが参加

2019年10月3日、研究者が信頼できるジャーナルを特定するのを支援するキャンペーン“Think. Check. Submit.”は、同キャンペーンに、単行書のオープンアクセス(OA)を推進する欧州のコンソーシアムOAPENが参加したと発表しました。

単行書においても同キャンペーンのツール・リソースへの需要があるため、今回のOAPENの参加は、同キャンペーンにとって戦略な重要な進展であるとしています。

OAPEN joins Think. Check. Submit.(Think. Check. Submit,2019/10/3)
https://thinkchecksubmit.org/2019/10/07/oapen-joins-think-check-submit/

パーキンソン病の基礎研究進展のための国際イニシアチブがcOAlition Sに参加:参加機関は23に

2019年9月26日、cOAlition Sは、パーキンソン病の基礎研究進展のための国際イニシアチブである“Aligning Science Against Parkinson’s”(ASAP)がcOAlition Sに参加したことを発表しました。

ASAPの参加により、cOAlition Sの参加機関は23機関となっています。

Aligning Science Against Parkinson’s (ASAP) Joins cOAlition S(2019/9/26)
https://www.coalition-s.org/asap-joins-coalition-s/

参考:
世界保健機関(WHO)と熱帯病研究訓練特別計画(TDR)がCoalition Sに参加:国際連合の機関による参加は初
Posted 2019年8月30日
https://current.ndl.go.jp/node/38921

エチオピアで国家規模のオープンアクセス(OA)方針が採択される

途上国において図書館を通じたデジタル情報へのアクセスを推進しているEIFLの2019年10月4日付のブログ記事において、エチオピアが2019年9月に高等教育機関向けに国家規模のオープンアクセス(OA)方針を採択したことが紹介されています。

EIFLのブログ記事によると、このOA方針はエチオピアの科学技術と高等教育の管轄省であるMinistry of Science and Higher Education of Ethiopia(MOSHE)により採択されました。OA方針は速やかに発効し、MOSHEが管轄するエチオピア国内47以上の大学において、公的な助成により実施され公表された大学構成員の論文・学位論文・データ等について、その全てをOA化することを義務づけています。また、公的助成を受けた研究に基づく全ての公表された研究成果物は、国立のリポジトリであるNational Academic Digital Repository of Ethiopia(NADRE)、及び大学が設置している場合には大学の機関リポジトリへ保存することも義務づけています。

ページ