学術情報流通

米国化学会(ACS)の出版部門と米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館、オープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結

2020年3月19日、米国化学会(ACS)は、米・マサチューセッツ工科大学(MIT)図書館とオープンアクセス(OA)出版等に関する契約を締結したことを発表しました。

締結された契約に基づき、ACSの刊行する全ての学術誌において、MITの所属者が責任著者である論文は全てOAとなります。また、著者最終稿(accepted manuscript)は、MITが学術出版社との間に定めた“Framework for Publisher Contracts”、及びACSの出版ポリシーに従って、自動的にMITのOAリポジトリへ登録されます。最終的な出版社版(the version of record)についても、個々の著者による追加費用の支払不要でACSの出版プラットフォーム上でOAにより公開されます。

研究データ利活用協議会(RDUF)、リーフレット「研究データにDOIを付与するには?」を公開

研究データ利活用協議会(RDUF)のウェブサイトで、RDUFのリサーチデータサイテーション小委員会が作成した成果物として、リーフレット「研究データにDOIを付与するには?:5分で分かる研究データDOI付与」(2019年12月20日作成)が公開されています。

研究データにDOIを付与するには?:5分で分かる研究データDOI付与 [PDF:2ページ]
https://japanlinkcenter.org/rduf/doc/rduf_rdc_doileaflet.pdf

参考:
E2233 - リーフレット「研究データにDOIを付与するには?」の製作
カレントアウェアネス-E No.386 2020.02.27
https://current.ndl.go.jp/e2233

ORCID, Inc.、2019年の年次報告書と2025年に向けた活動の重要目標・事業評価指標(KPI)等を示した“ORCID’s 2025 Vision”を公開

2020年3月19日、ORCID, Inc.が研究データ公開プラットフォームfigshare上に、2019年の年次報告書を公開しています。

195万7,249人の新規ユーザー登録があり2019年末時点でユーザー数が776万3,812人に達したこと、全体の40%以上にあたる321万9,135件のレコードが少なくとも1つ外部の識別子と関連性を持つようになったことなど、研究者によるORCIDの採用と活用の観点で画期となる1年であった、としながら2019年の事業概要が報告されています。

また、2020年3月20日には、2025年に向けた活動の重要目標・事業評価指標(KPI)等を示した“ORCID’s 2025 Vision”を同じくfigshare上に公開しています。

“ORCID’s 2025 Vision”はORCIDの中核戦略とその課題から、研究者向けサービスの改善・高品質データの提供・組織的なレジリエンスの向上・ORCID採用の拡大の4つの重要目標を設定し、それぞれ活動内容と評価指標を示しています。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)の運用を筑波大学等から引継

2020年3月23日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2010年度から2012年度に国立情報学研究所(NII)のCSI委託事業として実施され筑波大学等を中心に運営されていた「学協会著作権ポリシーデータベース(SCPJデータベース)」の運用を引き継いだことを発表しました。

SCPJデータベースは、日本国内の学協会の機関リポジトリに対する論文掲載許諾状況を提供するデータベースです。NIIのCSI委託事業として実施された学協会のオープンアクセスに関する方針(OA方針)の調査結果に基づきデータベースが作成・公開されています。JPCOARは2020年3月にOAインフラ整備の一環として運用を引き継いだ、としています。

JPCOARに運用が引き継がれたSCPJデータベースでは、暫定的な措置として、Googleスプレッドシートによるデータ公開が行われています。今後データ更新体制やJAIRO Cloudとの連携などが検討される予定です。

欧州委員会(EC)、Horizon 2020・Horizon Europeからの助成を受けた研究成果をOAで出版するプラットフォーム構築に関しF1000Researchと契約

2020年3月20日、欧州委員会(EC)が、オープンアクセス(OA)出版物のプラットフォーム構築に関し、F1000Researchと契約したと発表しています。

Horizon 2020、及び、その後継のHorizon Europeから助成を受けた研究成果を、論文処理費用(APC)の負担なく、OAで出版するための査読出版プラットフォームを構築するものです。

同プラットフォームは、科学的な、また、出版における高度な基準のもと運営され、高品質な研究を出版するために科学諮問委員会が設置されます。同委員会は、オープン査読・出版後のキュレーション、保存を含む、投稿から出版までの全ての出版工程を管理します。

2020年秋から論文の投稿を受付けており、同プラットフォームは、2021年初頭の公開が予定されています。

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、「新JAIRO Cloudへの移行評価実験報告」を公開

2020年3月23日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、2019年10月から12月にかけて実施した「新JAIRO Cloudへの移行評価実験」についての報告を公開したことを発表しました。

「新JAIRO Cloudへの移行評価実験」は、2020年10月にリリースが予定されている新しいJAIRO Cloudについて、移行に支障がないように事前評価を行ったものです。国立情報学研究所(NII)の評価実験環境でJAIRO Cloud利用機関のうち17機関が実験を行い、JPCOARコンテンツ流通促進作業部会JAIRO Cloudチームが中心にとりまとめを行いました。公開された実験報告では、新JAIRO Cloudの各機能に対する実験参加機関の評価等が示されています。

また、実験参加機関から投稿された課題の内訳・機関向けの報告書の様式・移行評価実験におけるJAIRO CloudチームからNIIへの要望一覧を示した参考資料も公開されています。

Springer Nature社、米国国立衛生研究所(NIH)の化学情報データベース“PubChem”と提携し同社の材料科学データベース“SpringerMaterials”へのリンク情報を提供

2020年3月19日、Springer Nature社は、米国国立衛生研究所(NIH)が提供するオープンアクセスの化学情報データベース“PubChem”と新たにパートナーシップを締結したことを発表しました。

今回締結されたパートナーシップにより、PubChemに収録された3万2,000件以上の化合物データに対して、Springer Nature社の材料科学データベース“SpringerMaterials”へのリンク情報が提供されました。SpringerMaterialsへのリンクが提供されたデータには、“SpringerMaterials Properties”セクションが新たに設けられています。セクション内にはSpringerMaterialsで利用可能な化合物の性質情報のリストが表示され、リスト内でクリックすると直接SpringerMaterialsのプラットフォームへ遷移することができます。

米・アレン人工知能研究所(AI2)・米国国立医学図書館(NLM)等の研究組織が共同して新型コロナウイルスに関する機械可読の研究データセット“CORD-19”を公開する

2020年3月16日、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)は、アレン人工知能研究所(Allen Institute for AI:AI2)・Facebook創設者ザッカーバーグ(Chan Zuckerberg)氏による慈善団体チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)・ジョージタウン大学のCenter for Security and Emerging Technology(CSET)・Microsoft社・米国国立医学図書館(NLM)が共同して、新型コロナウイルスに関する研究データセット“COVID-19 Open Research Dataset(CORD-19)”を公開したことを発表しました。

OCLC、リモートアクセス用ソフトウェアEZProxyのバージョン7.0を公開

2020年3月20日、OCLCが、リモートアクセス用ソフトウェアEZProxyのバージョン7.0を公開しました。

64ビット版のみの開発、OpenSSL 1.1.1dによるセキュリティの向上、Google Chrome 80の変更に対応するより柔軟なcookieの処理が機能拡張・新機能として紹介されています。

EZproxy 7.0 available(OCLC, 2020/3/20)
https://www.oclc.org/en/news/announcements/2020/ezproxy-70.html

参考:
OCLC、リモートアクセス用ソフトウェア“EZProxy”を利用する図書館向けにデータの分析サービスとして“EZproxy Analytics”の提供を開始
Posted 2020年1月16日
https://current.ndl.go.jp/node/39976

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