スペイン

米国の大学図書館が受入したスペイン語資料の出版国に関する分析(文献紹介)

2020年9月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.81, no.6に、米・コロラド大学図書館に所属しロマンス諸語を専門とするオリバ(Kathia Salomé Ibacache Oliva)准教授らによる共著論文“Forgotten Hispano-American Literature: Representation of Hispano-American Presses in Academic Libraries”が掲載されています。

著者らは2019年7月に、OCLCのWorldCatの所蔵データを利用して、2014年から2018年に出版されたスペイン語資料の米国の大学図書館88館の所蔵状況について、資料の出版国がスペイン及び南北米国大陸の19のスペイン語圏国家のいずれであるかという観点から調査を実施しました。同論文はこの調査・考察等を報告するものとして発表されています。

2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のオープンアクセス(OA)状況等に関するPubMedを情報源とした調査(文献紹介)

2020年8月12日付で、オープンアクセス(OA)出版プラットフォームを提供するF1000 Researchに、スペインの医学研究者らが共著で執筆した文献として、“Open Access of COVID-19-related publications in the first quarter of 2020: a preliminary study based in PubMed”が公開されています。

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、各出版社は同感染症に関する文献を米国国立医学図書館(NLM)の運営するPubMed Central(PMC)などの適切なリポジトリにおいて、即時OA化することを認める意向を示しています。著者らはNLMの生物医学文献データベースPubMedやOA文献探索のためのブラウザ拡張機能Unpaywall等のツールを用いて、2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のOA状況等に関する調査を実施しました。また、過去のコロナウイルス関連文献との比較のために、2000年代前半に中国等で流行した新型肺炎の原因ウイルス「SARSコロナウイルス(SARS CoV-1)」や中東呼吸器症候群(MERS)の原因ウイルス「MERSコロナウイルス(MERS CoV)」に関連する文献のOA状況等も分析しています。

E2298 - 南欧の国立図書館における複写貸出サービス

2019年の晩秋,南欧4か国の国立図書館や大学図書館を実地に訪ね,利用者サービスについて調査を行う機会を得た。訪ねたのはポルトガル,スペイン,イタリアそしてギリシャの4か国である。本稿ではイタリア以外の3か国の国立図書館について職員へのインタビューによって得た見聞をもとに,複写および貸出サービスの実態を紹介したい。イタリアの国立図書館における複写サービスについては同僚の伊藤暁子が2018年にローマとフィレンツェの2館を訪問し(E2165参照),『国立国会図書館月報』第706号に豊富な写真つきでまとめている。イタリア以外の欧州の国立図書館についても知ることができる。ぜひ参照されたい。

国際図書館連盟(IFLA)、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表:1位は中国・佛山市図書館の“N-Library”

2020年7月22日、国際図書館連盟(IFLA)の管理・マーケティング分科会が、今回で17回目となる、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表しました。

同賞は、創造的で結果重視のマーケティングプロジェクトやキャンペーンを実施した機関を表彰するもので、受賞者には2021年にオランダ・ロッテルダムで開催されるIFLA大会の参加費等が賞金として与えられます。

1位には中国の佛山市図書館による、同館の蔵書等を用いて家庭での図書館作りを支援する取組“N-Library”(Neighborhood Library/邻里图书馆)が選ばれました。情報技術を活用し、818の“N-Library”が小さな公共図書館として近隣住民や障害者、高齢者にサービスを提供しています。

2位にはカナダ・グレーターヴィクトリア公共図書館によるグレーターヴィクトリアの図書館に留まらない図書館への人々の考え方を変革するために統合されたブランド戦略を用いた取組“Change Your Mind”が、3位にはスペイン・ムルシア公共図書館による図書館の規制概念を変えユーモア等により利用者の知的好奇心を刺激することで新しい集団・感性等に図書館を開放する取組“Viven en la BRMU(They live in BRMU)”が選ばれています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、リポジトリネットワークの基本的実践・課題等の特定を目的にリポジトリアグリゲーターを対象としたアンケートを実施中

2020年3月19日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、リポジトリアグリゲーターを対象とした英語・スペイン語によるアンケートを実施していることを発表しました。

COARはアンケート実施の背景として、リポジトリや他の情報源からメタデータやフルテキストを収集し、オープンアクセス(OA)コンテンツの追跡、研究成果の発見環境、標準化された利用統計といった多くのサービスを提供する国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターのネットワークが増加していること、これらのアグリゲーターがしばしば優れた実践の採用・ポリシーの定義・共有ビジョンの策定支援等を通してリポジトリコミュニティのまとめ役としても機能していることを挙げています。

COARはスペインの科学・技術振興団体Fundación Española para la Ciencia y la Tecnología(FECYT)とともに、国・地域レベルのリポジトリアグリゲーターによる情報交換と問題解決の共有を支援するためのワーキンググループを立ち上げています。実施中のアンケートの目的は、リポジトリネットワークの基本的な実践や、ワーキンググループによって対処できる課題を特定することである、としています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)とスペイン国立研究協議会(CSIC)、3年間の“Read & Publish”契約を締結

2020年1月15日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)とスペイン国立研究協議会(CSIC)、3年間の“Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

この“Read & Publish”契約は大学出版社とスペインの研究機関が締結した初めての契約であると同時にCUPが南欧で締結した初めての契約となります。2020年からCSICに所属する約120機関の著者は、公的資金を受けた論文をCUPのハイブリッド誌及び完全オープンアクセス(OA)誌にOAで掲載可能になります。また、科学・技術・医学・人文科学・社会科学等にまたがる400タイトル以上のCUPの完全な学術雑誌コレクションにアクセス可能になります。

E2193 - 子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向<報告>

2019年8月4日,モエレ沼公園(札幌市東区)「ガラスのピラミッド」で国際シンポジウム「子どものための図書館サービス専門職養成の国際動向」(主催:子どものための図書館サービス専門職養成研究会 代表:立教大学・中村百合子)を開催した。海外では,学校図書館や児童サービスの専門職養成プログラムのオンライン提供が始まっている。本シンポジウムでは,日本の司書教諭や学校司書に相当するSchool Librarian, Teacher Librarian, Children’s Librarianの養成教育の現状についてカナダ・米国・スペインの大学教員からの発表が行われた。本稿では,当日の内容を,教育内容,学習管理システム(LMS)の利用状況,質疑応答で出された論点に焦点を絞って報告する。シンポジウムは,立教大学・ハモンド(Ellen Hammond)氏の進行で進められた。

国立国会図書館(NDL)、『びぶろす』誌で「地域に根ざした音楽資料の保存」と「専門情報機関のデジタルアーカイブ」を特集

国立国会図書館(NDL)の刊行する『びぶろす』誌(行政・司法各部門の支部図書館と専門図書館の連絡情報誌)の85・86合併号(2019年10月)で、二つの特集「地域に根ざした音楽資料の保存」と「専門情報機関のデジタルアーカイブ」を掲載しました。

特集では次の記事を掲載しています。

【地域に根ざした音楽資料の保存】
・国際日本文化研究センターにおける浪曲SPレコード・デジタルアーカイブの取組
(国際日本文化研究センター助教 古川綾子氏)
・南島の音楽とデジタルアーカイブ
(立教大学大学院21 世紀社会デザイン研究科 宮本聖二氏)
・作業唄の保存と活用について
(同志社大学大学院総合政策科学研究科総合政策科学専攻博士課程(前期課程) 阪田美枝氏)
・スペイン国立図書館の音楽映像資料の収集とデジタル化、そして利活用について
(関西大学アジア・オープン・リサーチセンター特命准教授 菊池信彦氏)

英国王立化学会(RSC)、スペイン国立研究協議会(CSIC)との“Read & Publish”契約締結を発表

2019年2月26日、英国王立化学会(RSC)は、スペイン国立研究協議会(CSIC)の“Library Network”との“Read & Publish”契約締結を発表しています。

2020年12月までの2年間のパイロット契約で、スペインの研究機関・学術機関におけるこの種の契約としては初めてと説明されています。

2016年にOA2020の関心表明(expression of interest)に署名したCSICでは、このような契約を、今後、現在購読契約を締結している出版社とも実現したいと考えているとのことです。

@RoySocChem(Twitter,2019/2/26)
https://twitter.com/RoySocChem/status/1100425044621168640

スペイン国立図書館、クラウドソーシングのためのプラットフォーム “comunidad.bne.es”を公開

2019年2月6日、スペイン国立図書館は、Red.es社との協力により、クラウドソーシングのためのプラットフォーム“comunidad.bne.es”を公開したことを発表しました。

利用者はプラットフォームを通じ、同館のデジタル資源について、本文のテキスト化や写真中の人物の特定、典拠・書誌データへの情報追記等が行えます。

これらの取組を通じたデジタル資源の可視化やアクセスのしやすさの向上により、研究や教育での利活用推進につながるとしています。

La Biblioteca Nacional de España pone en marcha una plataforma de colaboración pública en la red(スペイン国立図書館, 2019/2/6)
http://www.bne.es/es/AreaPrensa/noticias2019/0206-presentacion-comunidad-bne.html

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