ドイツ

独・プロジェクトDEAL、Springer Nature社と“Publish & Read”契約締結に向けた覚書に署名:2019年後半に最終合意予定

2019年8月22日、Springer Nature社と独・DEALプロジェクトを代表して交渉を担当している独・Max Planck Digital Library(MPDL)との間で、“Publish & Read”契約締結に向けた覚書(Memorandum of Understanding)の署名が行われました。2019年後半に契約の最終合意が行われる予定です。

この契約が実現すると、ドイツの研究者による論文が年間1万3,000件以上OAで出版されるなど、世界最大規模の“Publish & Read”契約になることが予想されています。

署名された覚書の要点は以下のとおりです。

・契約期間は2020年から2022年だが、2023年へ延長する選択権も含まれる。

・ドイツ研究振興協会(DFG)によるアライアンス・ライセンスへ参加資格のある全てのドイツ国内の研究機関(大学・応用科学大学・研究機関等を含む)がこの契約へ参加可能である。大学病院ではない病院や製薬会社のような私企業等は参加できない。

・契約への参加機関は期間中に発行されるSpringer系のジャーナル約1,900誌へのアクセスが可能になる。

ドイツ図書館協会(DBV)、デジタル時代における図書館職員のメディアリテラシー・情報リテラシーの強化を目指すプロジェクト“Netzwerk Bibliothek Medienbildung”を開始

2019年8月1日、ドイツ図書館協会(Deutschen Bibliotheksverbandes:DBV)は2014年から5年間実施していた全国規模のキャンペーン“Netzwerk Bibliothek”が2019年7月31日に成功の内に終了し、新プロジェクトとして“Netzwerk Bibliothek Medienbildung”を開始したことを発表しました。

“Netzwerk Bibliothek”はドイツ連邦教育研究省(BMBF)の支援の下、2014年8月1日から2017年7月31日を第1期、2017年8月1日から2019年7月31日を第2期として展開された、図書館サービスの認知度と多様性を高めるための全国規模のキャンペーンです。キャンペーンの成果であるチュートリアルやベストプラクティス等は、“Netzwerk Bibliothek”のウェブサイトで確認することができます。

2019年8月1日からはデジタル時代における図書館職員のメディアリテラシー・情報リテラシーの強化を目指す新しいプロジェクトとして“Netzwerk Bibliothek Medienbildung”が開始されます。DBVはこのプロジェクトを通して、デジタルメディア教育の場としての図書館機能の強化、地域ネットワークの構築等が図られる、としています。

イスラエル国立図書館、カフカの手稿類の入手を発表:デジタル化して公開予定

2019年8月7日、イスラエル国立図書館は、ユダヤ人作家フランツ・カフカの手稿類を新たに入手したことを発表しました。

このたび入手された資料は、カフカの親友で彼の死後にその遺稿を出版したマックス・ブロート氏の資産の一部であり、スイスの保管庫に保存されていたものです。カフカの作品『田舎の婚礼準備』の3種類の草稿や、カフカがヘブライ語の学習に使用したノート、ブロート氏ほかの友人との間の書簡、スケッチ、旅行記等が含まれます。

同館は、2008年から2016年までの一連の訴訟によりこれら手稿類の所有権を得て、これまでにイスラエル及びドイツに所在していた資料を入手しており、このたび最後の資料群がスイスから入手されたと報じられています。

手稿類は、現在同館での目録作成が進んでおり、今後デジタル化が行われた上で公開される予定です。

独・ベルリン中央・地域図書館(ZLB)、ドイツの“Library of the Year 2019”に選出される

2019年5月23日、ドイツ図書館協会(Deutschen Bibliotheksverbandes:DBV)とドイツテレコム財団(Deutsche Telekom Stiftung)は、両者が選出している“Bibliothek des Jahres(Library of the Year)”の2019年受賞館として、ベルリン中央・地域図書館(Zentral- und Landesbibliothek Berlin:ZLB)を選出したことを発表しました。

独・Max Planck Digital Library、学術コミュニケーションにおけるブロックチェーンプラットフォームの利用拡大のためARTiFACTSと提携

2019年6月18日、独・Max Planck Digital Library(MPDL)は、学術コミュニケーションにおけるブロックチェーンプラットフォームの利用拡大のため、ブロックチェーン技術を活用した学術研究向けプラットフォームの提供を行うARTiFACTSと提携すると発表しました。

記事中でははじめに、今日の学術コミュニケーションのプロセスにおいて、科学的成果の大部分にはそれらを共有、発見、帰属させるためのシステムが提供されていないとし、成果の共有を遅らせることは、成果の引用という形式での評価の獲得、ひいては資金調達の機会とキャリアの向上を妨げることになると指摘しています。

MPDLはARTiFACTSと協力し、MPDLが主導する分散型台帳プラットフォーム“bloxberg Blockchain”上でスマートコントラクト及び自律分散型アプリケーション(dAPPs)の開発を行います。これらを利用することで、マックスプランク協会(MPG)の科学者は、作成する全ての研究資料に対して評価を受けることができるようになるとあります。

【イベント】写真史料をめぐる国際研究集会「在外写真史料の研究と歴史学」(6/27・東京)

2019年6月27日、東京都文京区の東京大学史料編纂所において、同所の古写真研究プロジェクト主催による、写真史料をめぐる国際研究集会「在外写真史料の研究と歴史学」が開催されます。

同所が進めている、国内外の写真史料(古写真)を対象とした調査・研究に係わって、在外日本関係写真史料の調査・研究成果を発表するとともに、来日中の写真史研究者ルーク・ガートラン氏による講演が行われます。

参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です。

内容は以下の通りです。

報告1
保谷 徹氏(東京大学史料編纂所)
「高精細画像でみる幕末・明治初期日本―ブルガー&モーザーのガラス原板コレクション」

報告2
谷 昭佳氏(東京大学史料編纂所)
「写真による幕末維新期の日本イメージの形成-英・仏・独・瑞・伊・墺・露のオリジナルコレクションから」

日本出版インフラセンター(JPO)、2018年10月に実施した「ドイツ出版産業視察調査」の報告書を公開

2019年5月14日、日本出版インフラセンター(JPO)は文化通信社と共催で実施した「ドイツ出版産業視察調査」について報告書を公開しました。

この調査は、フランクフルト・ブックフェアの会期に合わせて2018年10月8日から10月14日に実施され、業界統一の書籍データベースの運用をはじめとするドイツの出版産業の現状やそれに基づく書籍の取引・流通の状況の調査することを目的としています。

調査では、独立系書店大手のオジアンダー(OSIANDER)、最大手書店のタリア(Thalia)、業界団体のドイツ図書流通連盟(Börsenverein des Deutschen Buchhandels)、取次最大手のリブリ(Libri)、ドイツ図書流通連盟の子会社として書籍データベースVLB(Verzeichnis Lieferbarer Bücher)を運用するMVB(MVB GmbH)等を対象に視察とヒアリングが行われ、VLBと大手取次が独自作成する書籍データベースの競争状況や各書店のサービス・取り組みなどが調査結果として報告されています。

文献分析に基づくドイツのオープンアクセス(OA)状況に関する調査(文献紹介)

ドイツ・ボン大学のNeda Abediyarandi氏とGESIS- Leibniz Institute for the Social SciencesのPhilipp Mayr氏による、2000年から2017年までにドイツ国内の大学で発表された文献分析に基づくドイツのオープンアクセス(OA)状況に関する論文“The State of Open Access in Germany: An Analysis of the Publication Output of German Universities”がarXiv上で公開されました。この論文は2019年開催の17th International Conference on Scientometrics and Informetricsのポスター発表としてアクセプトされています。

この研究は、2000年から2017年までの期間に、所属機関の研究者の発表文献がWeb of Science(WoS)内に2,000件以上収録されているドイツ国内66大学を対象としています。研究では、WoSから66大学が対象期間内に発表した文献を抽出し、無料公開の研究論文に誘導するサービスUnpaywallを用いるなどして、抽出した文献をOA状況によりゴールドOA、グリーンOA、非OAに分類する方法で分析されています。

独・De Gruyter社、創設270周年を記念し、創設以来の既刊本から選んだ図書270冊を毎月27冊ずつ10か月間をかけてオープンアクセス(OA)化

2019年5月2日、独・De Gruyter社が、創設270周年を記念し、創設以来の既刊本の完全デジタル化事業“De Gruyter Book Archive” (DGBA)に基づき、図書270冊を、毎月27冊ずつ、フランクフルト・ブックフェア2019までの10か月間をかけてオープンアクセス(OA)化すると発表しました。

270 treasures from De Gruyter Book Archive made open access (De Gruyter,2019/5/2)
https://www.degruyter.com/dg/newsitem/332/270-jahre-verlagsgeschichte-270-schtze-aus-dem-archiv-werden-open-access

【イベント】KU-ORCAS国際シンポジウム 「デジタルアーカイブと東アジア文化研究ー現状と課題ー」(3/27・吹田)

2019年3月27日、大阪府吹田市の関西大学千里山キャンパスにおいて、関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)が主催する国際シンポジウム 「デジタルアーカイブと東アジア文化研究ー現状と課題ー」が開催されます。

参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要です(当日参加も歓迎)。

主な内容は以下の通りです。

・趣旨説明 藤田高夫氏(関西大学教授)

・発表
KIM HAYOUNG氏(韓国学中央研究院蔵書閣)

KAUN MATTHIAS氏(ベルリン国立国会図書館)

周欣平氏(カリフォルニア大学バークレー校図書館副館長)

青柳和仁氏(島根大学附属図書館)

学外研究者(高野山大学)

・ディスカッション

・閉会挨拶 内田慶市氏(関西大学教授)

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