欧州

英IOP Publishing、欧州原子核研究機構(CERN)との間で“Publish & Read”契約を締結

2020年4月16日、英IOP Publishing(IOPP)は、欧州原子核研究機構(CERN)との間で“Publish & Read”契約を締結したことを発表しました。

CERNの研究者は、IOPPが刊行する学術雑誌42タイトルでAPC(論文処理加工料)を支払うことなく論文をオープンアクセス(OA)で公開することができます。論文はクリエイティブ・コモンズ(CC)のCC BYライセンスの下で公開されます。

CERNにとって、“Publish & Read”契約の締結は初となります。

IOP Publishing signs open access publishing agreement with CERN(IOP Publishing, 2020/4/16)
https://ioppublishing.org/news/iop-publishing-signs-open-access-publishing-agreement-with-cern/

欧州研究図書館協会(LIBER)、著作権に関する緊急対応を求める声明を発表:新型コロナウイルス感染拡大下における遠隔教育及び研究の支援のため

2020年4月14日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、新型コロナウイルス感染拡大下における遠隔教育及び研究の支援のため、著作権に関する緊急対応を求める声明を発表しました。

欧州委員会(EC)や加盟国政府に対しては、著作権指令の期間限定かつ目的論的解釈(purposive interpretation)の導入等を、出版社や著者、業界団体に対しては、特定個人への文献全文の提供、施設内閲覧に限定されている電子書籍への研究目的でのリモートアクセス、児童・学生・研究者のみを対象とした録音・録画及びストリーミングによる教育活動での著作物利用、公共図書館によるインターネット上での読み聞かせを可能とすることを求めています。

また、対策が求められる長期的な課題として、オープンアクセスモデルへの速やかな移行や、医学・環境・経済上の危機に備えた公益的保護(public interest defences)を国際・国内の著作権法に盛り込むこと等を挙げています。

E2248 - 「過去のビッグデータ」を探る欧州タイムマシン研究計画

1,000年以上の歴史が生み出した欧州の文化遺産に,革新的なデジタル化技術や人工知能(AI)技術などを適用することで,誰もがアクセスでき,欧州の文化産業や観光,教育などにも有用な「過去のビッグデータ(Big Data of the Past)」を作り出す。これが欧州タイムマシン(Time Machine Europe)プロジェクト(以下「TMプロジェクト」)の目標である。

OAPEN、OAPEN Libraryの新プラットフォーム運用を開始:DSpace上に構築・ONIXフォーマットのメタデータインポート等の新機能も追加

2020年4月15日、単行書のオープンアクセス(OA)を推進する欧州のコンソーシアムOAPENは、OAPEN Libraryの新しいプラットフォームの運用を開始したことを発表しました。

OAPEN LibraryはOAPENが運用する査読付きのOA単行書の検索サービスを兼ねたフルテキストのリポジトリです。OAPEN Libraryは今回のリニューアルで、オープンソースのリポジトリシステムDSpace上に構築された新しいプラットフォームへ移行しています。また、プラットフォームの移行に伴い、コンテンツマネジメントシステム(CMS)のStrapiを導入して、ウェブサイトのリニューアルも行われています。

新しいOAPEN Libraryでは、ライセンスや出版タイプ別の表示オプション、図書館からのフィードバックによるMARCXML・MARC 21フォーマットのメタデータの改善、OAPEN Library検索システムでの利用を想定したREST APIの追加などが実施されています。また、出版業界のデータ交換で広く利用されるONIXフォーマットのメタデータに対応し、ONIX XMLをOAPEN Libraryへインポートして新規レコードを作成する機能が追加されています。

Springer Nature社、Nature誌を含む同社の非オープンアクセス学術誌の多くをPlan Sに準拠させる意向を表明

2020年4月8日、Springer Nature社は、Nature誌を含む同社の非オープンアクセスかつ英文の学術誌について、大部分をPlan Sにおける“Transformative Journals”(転換雑誌)とする意向を表明しています。

Plan Sによる転換雑誌の要件修正を受けたものですが、価格の透明性に関する要件の詳細がまだ明らかではないため、その要件が受け入れ可能である場合、という但し書きが付されています。

これらの学術誌がPlan Sに準拠することは、Plan Sに参加する助成機関の支援を受けた研究者にとって、引き続きこれらの学術誌への研究成果の投稿が可能になることを意味するとあります。

欧州博物館組織ネットワーク(NEMO)、新型コロナウイルス感染症の流行により欧州の博物館・美術館が受けた影響とその対応に関する一次調査結果を公表

2020年4月7日、欧州博物館組織ネットワーク(NEMO)は、新型コロナウイルス感染症の流行により欧州の博物館・美術館が受けた影響とその対応に関する一次調査結果を公表しました。NEMOは、1992年に設立された、欧州評議会(Council of Europe)加盟国内の全国的な博物館・美術館組織によるネットワークです。

調査結果では、2020年4月3日までにアンケート調査に回答した、欧州以外の一部の国も含む41か国の博物館・美術館650館からの情報に基づき、経済面での影響、オンラインサービスの状況、スタッフの業務状況等がまとめられています。

例えば経済面での影響では、スウェーデン、アルバニア、オーストリアでのいくつかの例外を除き92%の館が休館中であること、オランダ・アムステルダム国立美術館などの大規模館では週当たり10万ユーロから60万ユーロの収入減が発生していること、観光地にある館は、観光の中止や夏までの規制継続の可能性を考慮して75%から80%の収入減を見込んでいること等が示されています。

NEMOは調査を4月17日まで継続しており、情報のさらなる収集が進めばより詳細なデータを公表するとしています。

cOAlition S、学術出版社・学協会等のフィードバックを反映した“Transformative Journals”の枠組み最終版を発表

2020年4月8日、cOAlition Sは、2019年11月に発表した“Transformative Journals(転換雑誌)”の枠組み案について、利害関係者のフィードバックを反映した最終版を公開しました。

利害関係者へのフィードバックは2019年11月から2020年1月6日まで募集され、学術出版社・学協会・図書館等を含む87件の回答が寄せられています。利害関係者からは“Transformative Journals”が完全かつ即時オープンアクセス(OA)の有用で実施可能な手段になりうることには強い同意が得られたものの、年間8%のOA率の成長、OAコンテンツが50%に達した時点で完全OA雑誌に切り替えるといった数値目標について、出版社や学協会を中心に否定的な見解が寄せられたことなどが紹介されています。

cOAlition Sはフィードバックの結果を受けて、枠組み案に以下のような変更を実施しています。

Europeana、2020-2025年の戦略“Europeana strategy 2020-2025: Empowering digital change”を発表

2020年3月20日、Europeanaは、2020-2025年の戦略“Europeana strategy 2020-2025: Empowering digital change”を発表しました。

欧州の文化遺産セクターにおけるデジタル変革の支援に焦点を当てたものとあり、ミッションとして、デジタル変革のための専門知識・ツール・政策の開発、イノベーションを育むパートナーシップの奨励、教育・研究・創造・改造のための文化遺産利用の容易化を挙げています。

また、優先的に取り組む事項として、技術基盤の強化、コンテンツ及びメタデータの品質向上、デジタル変革に対処する文化遺産セクターの能力育成支援の3点を示しています。

cOAlition S、購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文を出版する「ダイヤモンドオープンアクセス(OA)」モデルを分析・概観した研究を募集

2020年3月27日、cOAlition Sは、非営利・非APCベースで購読者・著者に財政的負担を負わせることなく論文をオープンアクセス(OA)で共同出版する「ダイヤモンドOA」のビジネスモデルについて、このモデルによるジャーナルやプラットフォームを分析・概観した研究を募集していることを発表しました。

cOAlition Sは研究募集の目的として、ダイヤモンドOAによるビジネスモデルの導入を希望する出版イニシアチブに対する支援方法の特定を挙げています。少なくとも以下の6点の研究目標に取り組むことを条件としています。

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