2019年11月26日付で、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌において、論文“Monitoring agreements with open access elements: why article-level metadata are important”が掲載されました。英・JiscのMafalda Marques氏、オランダ・ライデン大学図書館のSaskia Woutersen-Windhouwer氏、フィンランド国立図書館のArja Tuuliniemi氏による共著論文です。
近年、コンソーシアムや学術機関が、論文処理費用(APC)の割引・オフセット契約・“Read and Publish”契約といったオープンアクセス(OA)要項を含む契約を出版社と締結する事例が増加しています。こうした契約を締結した場合、コンソーシアムや学術機関はOAで出版された論文数、契約のコスト、契約の価値をモニタリングする必要があるため、出版社は契約に基づきOAで出版された論文に関して、コンソーシアム・研究機関・資金助成機関に対する説明責任を負います。出版社がこうした説明を行うための方法の1つは定期的に論文レベルのメタデータをレポートとして報告することです。
Google Franceの公式ブログ“Le blog officiel de Google France”に2019年9月25日付で、“Nouvelles règles de droit d’auteur en France : notre mise en conformité avec la loi”と題された記事が投稿されています。2019年10月にフランスで改正EU著作権指令が欧州で初めて国内法化され新しい著作権法が導入されることに伴い、フランス国内ではGoogleの検索結果表示方法が変更される見込みであることを発表したものです。
2019年9月2日、フランスの高等教育・研究・イノベーション省(Ministère de l'Enseignement supérieur, de la Recherche et de l'Innovation:MESRI)は、「書誌多様性(bibliodiversité)」を発展させる出版・科学出版のプロジェクトの公募を発表しました。公募プロジェクトに対しては総額260万ユーロの助成が実施される予定です。
オープンサイエンス委員会(Le comité pour la science ouverte)の同プロジェクト公募に関する発表によると、国家計画のロードマップに含まれ出版活動に関係している研究インフラストラクチャー、ロードマップに含まれないデジタルプラットフォーム、オープンアクセス(OA)を念頭に置いた図書・雑誌に関連する全ての編集イニシアチブの3種類が、公募対象として想定されています。