学術情報基盤

E2135 - 私達の人生を変える図書館:第3次図書館発展総合計画(韓国)

韓国の大統領所属図書館情報政策委員会は,所管官庁を跨いだ館種横断的な図書館政策の審議・調整・策定等を担う大統領直属組織であり,図書館法第14条で,法に準じた効力を持つ図書館発展総合計画を5年ごとに策定することになっている。その委員会が,2019年1月,第3次図書館発展総合計画(以後「第3次計画」)を発表した。第1次計画(2009年から2013年;E797参照),第2次計画(2014年から2018年)に続く2023年までの計画で,第2次計画の成果と課題,近年の情報・技術・社会環境や図書館へのニーズの変化をふまえ策定された。人間疎外・地方消滅・経済の二極化といった社会の変化に市民が適応できるよう,課題に能動的に対応できる図書館制度を構築することが目的である。本稿では,ビジョン「私達の人生を変える図書館」を掲げ,3つのコアバリュー「人への包容性」「空間の革新性」「情報の民主性」のもと,4つの戦略目標に13の中心的課題((1)から(13)を付与),36の推進課題を配置した第3次計画について戦略目標ごとに見ていきたい。

「学認」等のサービスを組み合わせた大学間連携のための認証連携アーキテクチャ開発業績が文部科学省表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞

2019年4月9日、文部科学省が発表した「平成31年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰」において、京都大学の岡部寿男教授(国立情報学研究所(NII)客員教授)らのグループによる、「学認」「eduroam」「UPKI電子証明書発行サービス」を組み合わせた統合的な認証連携アーキテクチャの開発(業績名:大学間連携のための学術認証フェデレーションの開発)が「科学技術賞(開発部門)」を受賞しました。

NIIからの発表によると岡部教授らのグループによるアーキテクチャの開発・実用化によって、大学の学術コンテンツや学術ネットワーク資源等の安全な共有・共同利用、遠隔講義や単位互換などの大学間学生交流、商用サービスの利活用が容易になるとともに、本人同意を得る仕組みや仮名性・匿名性を実現しつつ、国際連携や商用サービスとの連携が可能になっています。

研究開発の成果はNIIの提供サービスとして実用化されており、2019 年3月末現在、学術認証フェデレーション「学認」は220機関、国際無線LAN相互利用規格「eduroam」は249機関、オープンドメイン認証局による「UPKI電子証明書発行サービス」は334機関に利用されています。

国立情報学研究所(NII)、2020年以降の目録所在情報システム(CAT2020)に対応するための要件をまとめたガイドラインを公開

2019年3月25日、国立情報学研究所(NII)は、「CAT2020クライアントのためのガイドライン」の公開を発表しています。

2020年以降の目録所在情報システム(CAT2020)が2020年度から運用開始予定であることを踏まえ、現在NACSIS-CAT/ILLに接続している図書館システムが、CAT2020に対応するための要件をまとめています。

「CAT2020クライアントのためのガイドライン」の公開について(NII, 2019/3/25)
https://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/2019/03/cat2020.html

CAT2020クライアントのためのガイドライン(NII)
https://www.nii.ac.jp/CAT-ILL/about/system/guideline/guideline-cat2020.html

E2107 - NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(最終まとめ)

2018年10月に「NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(最終まとめ)」(以下「最終まとめ」)が「これからの学術情報システム構築検討委員会」(以下「これから委」)から公開された。これまで,2016年3月に「NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(基本方針)(案)」,2017年2月に「同(実施方針)」(E1920参照)等が公開されており,同年10月から全国5か所で開催された「これからの学術情報システムに関する意見交換会2017」を経て今回の「最終まとめ」に至った。これによりCAT2020とも呼ばれてきたNACSIS-CAT/ILLの2020年時点での軽量化・合理化の変更内容が確定した。その変更は,過去にあったようなNACSIS-CAT/ILL単体での機能強化や利便性の追求といった方向ではなく,紙の資料の管理・運用に関するコストを見直すと同時に,外部のデータベース等との相互運用性を高めることを目的としている(CA1862参照)。以下に「最終まとめ」のポイントを解説する(用語は当該文書で使用されている表現に合わせた)。

韓国・大統領所属図書館情報政策委員会、「第3次図書館発展総合計画(2019-2023)」を発表

2019年1月24日、韓国の大統領所属図書館情報政策委員会が「第3次図書館発展総合計画(2019-2023)」(1月23日付)をウェブサイトで公表しました。

以下の4大戦略((1)~(4))・13の中心課題([1]~[13])のもと、36の推進課題が提案されています。

(1)個人の可能性を発見する図書館
[1]市民の能力を育成する文化サービスの拡大
[2]利用者の情報アクセスの利便性拡大
[3]ライフサイクルにあわせた図書館サービスの強化

(2)コミュニティの能力を育成する図書館
[4]分権型図書館運営体制の構築
[5]コミュニティの記憶を保存・共有・拡散
[6]交流協力のプラットホームとしての機能強化

(3)社会的包摂を実践する図書館
[7]積極的な情報福祉の実現
[8]空間の開放性拡大
[9]既存の枠組みを超えたサービス連携

(4)未来を開くための図書館の革新
[10]図書館運営体制の質的向上
[11]図書館協力体制の強化
[12]情報資源の共有基盤構築
[13]図書館インフラ(基盤施設)の拡大

SPARC Japan、SPARC Japan NewsLetter 第35号を公開:第3回SPARC Japanセミナー2017「オープンサイエンスを超えて」の報告を掲載

2018年12月14日、国立情報学研究所(NII)の国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC Japan)は SPARC Japan NewsLetter 第35号を公開しました。

2018年2月21日に開催された第3回SPARC Japanセミナー2017「オープンサイエンスを超えて」の報告が収録されており、当日参加者のコメント(抜粋)や、講演内容を書き起こしたドキュメント等が掲載されています。

「SPARC Japan ニュースレター第35号」を掲載(SPARC Japan, 2018/12/14)
https://www.nii.ac.jp/sparc/2018/12/sparc_japan_35.html

OCLC ResearchとeuroCRIS、世界の研究情報管理(RIM)の現状調査報告書を公開

2018年12月4日、OCLC Researchは、欧州の研究情報システムに関するコミュニティeuroCRISと共同で、報告書“Practices and Patterns in Research Information Management: Findings from a Global Survey”の公開を発表しました。

2017年10月から2018年2月までオンライン調査により、世界の研究機関における研究情報管理(RIM)の現状を調査したもので、44か国から381の回答を得てまとめたものです。

報告書は、システム内システム外双方で相互運用性が喫緊の課題であるとみなし、相互運用性を促進するために識別子・標準・プロトコルの利用が如何に友好であるかを示しているほか、RIMシステムと機関リポジトリの機能的な統合が増加しており、組織的なRIM活動のため研究支援室や図書館を含む多様な関係者から成るチームによる支援へのニーズが増していることが示されています。

OCLC ResearchとeuroCRISでは、調査を継続し、世界の研究コミュニティに情報を提供するため、RIMの実践の進化に係る長期的なデータと知見を集めていくとしています。

これからの学術情報システム構築検討委員会、「NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(最終まとめ)」を公表

2018年10月26日、これからの学術情報システム構築検討委員会が、「NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(最終まとめ)」(2018年10月19日付け)を公表しました。

国立情報学研究所(NII)では、同委員会が公表した最終まとめの内容に従い、2020年度以降に2020年以降の目録所在情報システム(CAT2020)の運用を開始するとし、 これに先立ち、2019年5月から2020年末までCAT2020のテスト運用を実施するとする「2020年以降の目録所在情報システム(CAT2020
)テスト運用について」を発表しています。

「NACSIS-CAT/ILLの軽量化・合理化について(最終まとめ)」の公開について(これからの学術情報システム構築検討委員会,2018/10/26)
https://www.nii.ac.jp/content/korekara/2018/10/nacsis-catill_2.html

欧州における人文・社会科学分野のオープンな学術コミュニケーション発展のための研究基盤OPERAS、7種類のホワイトペーパーを公開

2018年8月6日、欧州における人文・社会科学分野のオープンな学術コミュニケーション発展のための研究基盤「学術研究を通した欧州の研究領域におけるオープンアクセスコミュニケーション」(Open Access in the European Research Area through Scholarly Communication:OPERAS)が、ワーキンググループが作成した7種類のホワイトペーパー(2018年7月付)を公開しました。

国立大学図書館協会学術情報システム委員会、「これからの学術情報システムに向けて―現状・課題・当面の方向性に関するレポート―」を公開

2018年7月4日、国立大学図書館協会(JANUL)学術情報システム委員会が、「これからの学術情報システムに向けて―現状・課題・当面の方向性に関するレポート―」を公開しました。

同レポートは、学術情報流通に関わる7つのテーマ(統合的検索システム、印刷体コレクションとメタデータ、ILLサービス、電子リソースとメタデータ、オープンアクセス、オープンデータ、デジタルアーカイブ)を設定し、諸委員会等における検討状況や提言、国内外の事例について文献等を中心に調査を行って、現状と課題を整理したものです。

その上で、今後5年間程度を視野に入れた当面の方向性が述べられています。

同委員会では、本レポートを学術情報システム全体を俯瞰する「見取り図」として位置づけて、今後の方向性および具体的なアクションプランの策定を進めるとしています。

お知らせ(JANUL)
https://www.janul.jp/ja/news
※2018.07.04欄に「「これからの学術情報システムに向けて―現状・課題・当面の方向性に関するレポート―」(学術情報システム委員会)(2018年6月)を公表しました」とあります。

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