スイス

E2110 - IFLA,集中管理団体(CMO)報告書でEU著作権指令案に言及する

2018年10月,国際図書館連盟(IFLA)は,集中管理団体(Collective Management Organisations:CMO)による図書館等へのライセンス利用に関する報告書“Why Europe Needs a Fall-Back Exception for Out of Commerce Works: IFLA Study on the Availability of Licenses to Libraries by Collective Management Organisations”(以下「本報告書」)を発表した。欧州連合(EU),スイス,ノルウェー,オーストラリアを対象に調査し,有効な回答が得られなかったポルトガル,リトアニア,ベルギー,フランス,ドイツ,ハンガリーを除く26か国のCMOの状況を報告している。

Digital Science社、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析した報告書を公開

2019年1月24日、Digital Science社が、2000年以降のオープンアクセス(OA)の動向を分析してまとめた報告書“The Ascent of Open Access”を公開しました。

同社の研究ディスカバリープラットフォーム“Dimensions”及びOA論文へのリンクを提供するブラウザ拡張機能Unpaywallのデータを用いて、2000年から2016年までのOAの動向を分析したものです。

得られた知見として、

・助成を受け国際協力による研究の成果として発表されたOA論文は全研究成果の6.3%、引用の15.2%を占める。

・英国の持続的なOAへの取り組みは重要な戦略的有意性となっており、OAの学術成果において高位置を占め続けることを可能とした。英国の学術成果の約52%がOAであり、全体の学術成果の7%を占める。

・ブラジルは英国に続く成功者であり、51.2%の学術成果をOAで入手できる。

・中国は2010年から2番目に多く学術論文を発表する国となり、2016年にはOA論文で3番目となった。

・米国は2012年から2016年にかけてOA率41%をピークに停滞し、OA論文に占める割合は、中国をはじめとした学術論文の世界的な増加により4%減少した。

図書館流通センター(TRC)、スイスのビブリオテカ社との提携により電子図書館サービスの洋書タイトル拡充へ

2018年10月24日、株式会社図書館流通センター(TRC)は、電子図書館サービスを提供するスイスのビブリオテカ社と提携し、同社が保有する洋書の電子書籍を国内の公共図書館、学校図書館に提供することに基本合意したと発表しています。

同社の電子図書館サービス「LibrariE & TRC-DL」での2019年度の提供開始に向けて協議中であり、将来的には150万タイトルを超える洋書を提供する予定とあります。

国内導入実績No.1の電子図書館サービスLibrariE & TRC-DL ビブリオテカ社と提携し洋書タイトル大幅拡充(TRC, 2018/10/24)
https://www.trc.co.jp/information/181024_trc.html

参考:
図書館流通センター、「TRC新刊図書オープンデータ」の公開を開始
Posted 2017年8月28日
http://current.ndl.go.jp/node/34575

READプロジェクト、デジタル化ツールを試用するイベント「スキャナソン」を3か国で同時開催

古文書のアクセス向上を目指すREAD(Recognition and Enrichment of Archival Documents)プロジェクトが、2018年6月8日、英国国立公文書館(TNA)、フィンランド国立公文書館及びスイス・チューリッヒ州立公文書館で、デジタル化のためのツールを試用するイベント「スキャナソン」を同時開催していました。

試用されたツールは、同プロジェクトの一環として開発された、モバイルアプリのDocScanと、テント形のScanTentという装置です。ScanTentは、中に資料を置き、装置の上に携帯電話を置いて資料を撮影するというもので、中にはLEDライトを備えています。DocScanは、資料のページを繰ると自動的に撮影する機能を備えており、両者を併せて使用すると効果的であるとされています。

また、同プロジェクトでは、更なるフィードバックを得るため、TNAをはじめとする数機関にScanTentを提供したとしています。

スイス科学財団(SNSF)、オープンアクセス出版のための手続きの簡素化や対象の拡大を発表

スイス科学財団(SNSF)が、2018年4月1日からの論文や単行書のオープンアクセス(OA)出版のための手続きの簡素化や対象の拡大を発表しています。

APCs(論文処理加工料)のための助成の拡大、オンラインを通じたAPC助成のための申請の簡素化のほか、プロジェクト終了後の遡っての申請も認められ、助成額の上限も撤廃されます。

また、単行書のOA出版のための費用BPCs(Book Processing Charge)及び単行書の章単位のOA出版のための費用BCPCs(book chapter processing charges)への助成申請も開始されます。

SNSF simplifies Open Access publishing(SNSF,2018/3/28)
http://www.snf.ch/en/researchinFocus/newsroom/Pages/news-180328-snsf-simplifies-publishing-open-access.aspx

スイス科学財団、2018年4月から単行書のオープンアクセス化費用BPCも助成の対象にすることを発表 10月からは図書の一部の章に範囲を拡大

2017年12月13日、スイス科学財団(SNSF)は同機関の助成を受けた研究の成果に関するオープンアクセス(OA)方針の一部を改訂し、新たに単行書のオープンアクセス化にかかる費用BPC(Book Processing Charge)も費用支払いの対象とすることを発表しました。

SNSFのOA方針では雑誌論文の処理加工料(APC)は従来から費用支払いの対象となっていました。2018年4月1日からは単行書のBPCを、さらに2018年10月1日からは一部の章のOA化費用BCPC(Book Chapter Processing Charge)も費用支払いの対象に加えるとのことです。一方で、図書をセルフアーカイブ(Green road)で公開する場合、従来は24カ月としていたエンバーゴ期間を12カ月に短縮するとされています。

なお、OA方針の対象となる成果に例外は設けられていませんが、図書については、図書の中で使用している図版の使用料が非常に高額である場合は例外を認めるとされています。

スイス国立図書館による州立図書館と連携したウェブアーカイブ事業“Web Archive Switzerland”(文献紹介)

2017年8月19日から8月25日までポーランドのヴロツワフで開催される第83回世界図書館情報会議(WLIC)・国際図書館連盟(IFLA)年次大会での発表資料として、スイス国立図書館のバーバラ(SIGNORI, Barbara)氏による“Preserving cultural heritage: Better together!”と題する文献が公開されています。

単独ではスイス全体のウェブサイトをアーカイブすることは不可能との判断のもと、地域の文化遺産を収集・保存する義務を負っている各州(カントン)立図書館と連携することとし、2013年から11の州立図書館とのパイロットプロジェクトを開始した、スイス国立図書館によるウェブアーカイブ事業“Web Archive Switzerland”を紹介するものです。

同プロジェクトでは、各州立図書館が収集するウェブ情報の選定とメタデータの作成を、スイス国立図書館が権利関係の処理や収集・保存・利用提供を担当しており、2017年時点では30の機関が参加し、7,800点のウェブサイトの27,300件のスナップショットが保存されていることが紹介されています。

IFLA Journal、2017年3月号が刊行:研究データサービス(RDS)を特集

国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の43巻1号(2017年3月)が公開されました。

研究データサービス(Research Data Services:RDS)を特集しています。

Out Now: March 2017 issue of IFLA Journal(IFLA,2017/3/16)
https://www.ifla.org/node/11277

IFLA Journal Volume 43 Number 1 March 2017
https://www.ifla.org/files/assets/hq/publications/ifla-journal/ifla-journal-43-1_2017.pdf

スイス科学財団、2017年10月以降の助成申請に際し、データ管理計画の提出を申請要件に

2017年3月6日、スイス科学財団(SNSF)が、同財団への助成申請をする研究者は、2017年10月以降、データ管理計画(DMP)を提供する必要があると発表しています。

SNSFでは全ての科学分野で適用可能なDMPのガイドラインを完成させており、2017年春には財団のウェブサイトで公開される予定とのことです。

Open Research Data: data management plans will be introduced in project funding(SNSF,2017/3/7)
http://www.snf.ch/en/researchinFocus/newsroom/Pages/news-170306-towards-open-research-data.aspx

スイス高等教育機関長会議、オープンアクセスに関する国家戦略を採択

2017年2月1日、スイス高等教育機関長会議(Rectors' Conference of Swiss Higher Education Institutions)は、1月31日に開催された総会において、オープンアクセス(OA)に関する国家戦略を採択したと発表しました。

同戦略は2024年までに、スイスで出版される研究成果のすべてをOAにすべきであり、公的資金による助成を受けた論文についてはすべてOAとしなくてはならない、というビジョンを定めたものです。OAの実現方法については複数のモデルを組み合わせるとしています。また、このビジョンを実現するためにとるべき行動として、各機関等によるOA方針の策定、相互の調整、出版者との交渉等の7つを挙げています。

同戦略については2017年2月中に開催されるスイス高等教育機関会議(Swiss Conference of Higher Education Institutions)に提出されるとのことです。その承認後、アクションプランの策定等のプロセスに回ります。

A National Open Access Strategy: Toward the Unrestricted Publication of Research Output(swissuniversities、2017/2/1付け)

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