英国

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書を公開

2019年8月12日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)は、英・Jisc Collectionsと英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)とともに作成に寄与した、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書“Understanding the value of the CLA Licence to UK higher education”の公開を発表しました。

この調査は、SCONUL・Jisc Collections・RLUKの支援と英国大学協会(UUK)・高等教育カレッジ連合(GuildHE)からの委託を受け、ロンドン大学シティ校のJane Secker氏らにより2018年後半に取り組まれたものです。高等教育機関向けに教育・学習目的の利用に対して著作物の複製を許可(印刷体、デジタル資料いずれからの複製も可)する、英国の著作権管理団体Copyright Licensing Agency(CLA)の「高等教育ライセンス(HE Licence)」の利用状況の実態が調査されています。

調査報告書では主に以下のようなことが示されています。

・英国と他国の教育関係の著作権制度の比較

Open Preservation Foundation(OPF)、加盟団体へのアンケート調査結果のハイライトを公表:デジタル保存の現状を調査

デジタル資料の長期保存を目指す非営利団体Open Preservation Foundation(OPF)の2019年8月15日付けのブログ記事において、デジタル保存の現状について、加盟団体に対し行ったアンケート調査結果のハイライトが紹介されています。

アンケート調査は2019年3月に開始され、加盟団体のうち21団体から回答がありました。記事では、2014年に行った前回調査の結果と比較しつつ、以下のような点が取り上げられています。

・オープンソースの技術について、2014年調査では回答者の8%が利用していないと回答していたが、2019年調査では全員が現在何らかの形でオープンソースの技術を利用していると回答した。

・OPFはデジタル保存に役立つオープンソースのツール開発に携わっているが、加盟団体間でのツール利用が増加している。ファイルフォーマットの判別等を行うツールJHOVEは、2014年調査での利用率は回答者の64%であったが、2019年調査では95%を超える利用率であった。また、2019年調査では、JPEG2000フォーマットの検証ツールJpylyzerの利用率は71%、PDF/Aフォーマットの検証ツールveraPDFの利用率は57%であった。

デジタル遺産を守る:英・電子情報保存連合(DPC)の取り組み(記事紹介)

米国アーキビスト協会(SAA)の電子記録部会(Electronic Records Section:ERS)によるブログ“bloggERS!”は、2019年8月13日に英・電子情報保存連合(DPC)の取り組みを紹介する記事“Securing Our Digital Legacy: An Introduction to the Digital Preservation Coalition”を公開しました。

記事の筆者は、DPCにおける労働力開発の責任者(Head of Workforce Development)であり、DPCが作成しているデジタル保存のハンドブック“Digital Preservation Handbook”の編集主幹等を務めるSharon McMeekin氏です。

記事中では、DPCの概要のほか、コミュニティエンゲージメント、アドヴォカシー、労働力開発、能力構築、優れた実践・基準の特定と開発等といったDPCの活動の紹介が行われています。記事末尾では将来計画への言及もあり、現在会員の75%は英国・アイルランドであるものの徐々にそれ以外の国のメンバーが増えつつあること、資料の多言語化等の方策を通じ今後より組織としての国際化を進めること等が述べられています。

英・Emerald社、Clarivate Analytics社と提携し主要3誌にPublonsとScholarOneを利用した試験的なオープン査読サービスを導入

2019年8月8日付のClarivate Analytics社のプレスリリースで、査読登録サービスPublonsとオンライン投稿・査読システムScholarOneを利用した試験的なオープン査読サービスを英・Emerald社の主要3誌へ導入することが発表されています。

この提携による新しい査読サービスは、Emerald社が発行する“Online Information Review”、“Industrial Lubrication and Tribology”、“International Journal of Social Economics”の3誌で展開される予定です。このサービスにより、公開された論文とともに、査読レポート・編集者のDecision Letter・著者の査読者への回答を含む形で査読の履歴へ完全にアクセスすることが可能になります。また、査読に関わる各文書にはDOIが付与され簡便に参照・引用することも可能になります。

英・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)のオープンアクセスメガジャーナル“UCL Open”で最初の論文が公開

2019年8月2日、英・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)は、同大学のオープンアクセスメガジャーナル“UCL Open”において、最初の論文を公開したことを発表しました。

UCLは、2019年1月、UCL出版局による“UCL Open”の立ち上げと投稿受付の開始、“UCL Open”のうち環境関連の研究に焦点を当てた“UCL Open:Environment”から試験運用を行っていることを発表していました。

今回の発表では、“UCL Open”が最初の大学メガジャーナルであることや、最初の論文が“UCL Open:Environment”で公開され、そのタイトルが“Global evolution and palaeographic distribution of mid-Cretaceous orbitolinids”であったこと等が紹介されています。

E2168 - 議会図書館の評価指標を考える:英国の事例から<文献紹介>

近年,公共図書館・大学図書館を中心に,図書館サービスの社会的なインパクトを評価するための新たな指標を開発する動きが見受けられる(E1608,E1911,E1919,E2024,E2153参照)。一方,議会図書館には,政治的な意思決定を行う議員に対して公正・中立な情報を提供するという固有の役割があり,他館種とは異なる評価指標が求められるのであるが,そのための新しい評価指標を検討する動きは乏しい。

E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状

筆者は2018年11月にイタリア,英国,デンマーク,スウェーデンの国立図書館を訪問し,複写サービスの現状について調査を行った。本稿では,その概要を報告する。

英国図書館(BL)、2018/19年度の年報を公開

英国政府のポータルサイト“GOV.UK”において、2019年7月18日付けで英国図書館(BL)の2018/19年度の年報が公開されています。

コレクション管理、研究支援、ビジネス支援、文化への関与、学習の振興、国際連携の各分野における進展や主要な指標の数値、財政状況の報告等が掲載されています。

Roly Keating館長らによるイントロダクションでは、2018年10月から2019年2月にかけて同館で開催されていた展示“Anglo-Saxon Kingdoms: Art, Word, War”が好評をもって迎えられ、会期中10万人を超える来場者があったことを特筆しています。

英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)、研究をアップロード、共有、推進するための共同プラットフォーム“Cambridge Open Engage”を発表

2019年7月29日、英・ケンブリッジ大学出版局(CUP)は、研究をアップロード、共有、推進するための共同プラットフォーム“Cambridge Open Engage”を発表しました。

“Cambridge Open Engage”は、プレプリント、抄録、会議のプロシーディングやポスター、灰色文献、オープンデータなど、研究成果を早期の段階で公開、共有するためのプラットフォームです。最初の大きな契約先として米国政治学会(APSA)が挙げられており、APSAのプレプリントサービス“APSA Preprints”が同プラットフォームを利用することが紹介されています。

英・Jisc、3つの新しい図書館サービスを開始:コレクション管理や発見可能性の改善を支援

2019年7月22日、英・Jiscは、コレクション管理や発見可能性の改善を支援する3つの新しい図書館サービス“Library hub discover”、“library hub compare”、“library hub cataloguing”を2019年7月31日から開始することを発表しています。

“Library hub discover”は図書館の所蔵資料を横断検索できるサービスです。Jiscが構築に携わった“national bibliographic knowledgebase” (NBK)のデータに基づいて、英国の学術、国立、専門図書館の利用可能なメタデータを最も幅広く収録しているとあり、サービス開始時点で100以上の図書館の所蔵が検索できるほか、今後も増加する予定とあります。

また、 “library hub compare”と“library hub cataloguing”はOCLCとのパートナーシップを通じて開発されたサービスであり、各ウェブサイト上での説明によれば、前者は自館のコレクション分析やNBKに所蔵情報を提供している館とのコレクションの比較ができるサービス、後者はMARCレコードを検索、ダウンロードできるサービスとなっています。利用に際しログインが必要となっており、限られた範囲の機関のみ利用可能です。

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