韓国

韓国国立中央図書館(NLK)、オンラインで研修を受講できるウェブサイト「司書教育」の拡充を発表:新型コロナウイルス感染症による「集合研修」延期の影響を最小限に抑えるため

2020年3月25日、韓国国立中央図書館(NLK)が、オンラインで研修を受講できるウェブサイト「司書教育」の改修を3月に実施し、4月までに拡大運営すると発表しました。

新型コロナウイルス感染症による「集合研修」延期の影響を最小限に抑える事を目的としており、3月と4月には、5つの課程が新規に開設され、参加定員も3,000人から4,900人に拡大されます。

NLKは国内唯一の司書職の専門教育訓練機関であり、2019年には、同ウェブサイトを通じて、全国の3万9,362人の図書館職員が2万486回研修に参加しています。主な課程として「KORMRC形式」「KDC(6版)資料分類」といった図書館業務の基本知識や、「書誌情報を活用したLinked Data」「ビックデータと図書館」「高齢社会と図書館サービス戦略」といった変化する図書館環境を反映した最新の内容のものもあり、全国の司書職の公務員及び各館種の図書館職員が受講可能な正規課程のほか、誰でも受講が可能なコンテンツ「開かれた学習部屋」が設けられています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中の韓国・国立子ども青少年図書館、Instagramを用いてメイカースペースプログラムを実施:ステッカーを10個集めるとプレゼントがもらえる

2020年3月24日、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため休館中の韓国・国立子ども青少年図書館が、同館のInstagramを用いてメイカースペースプログラムを実施すると発表しています。

同館のメイカースペース「未夢所(미꿈소:未来の夢・希望創作所)」で実施しているプログラムを活用して行なうもので、Instagramに投稿された創作活動の動画を見て作品をつくったり、読書をして図書を紹介する文章を書いたりするとステッカーがもらえ、10個集めるとプレゼントを受け取ることができます。

집에서 함께하는 「도전! 미꿈소」(自宅で一緒に「挑戦!未夢所」)(韓国・国立子ども青少年図書館, 2020/3/24)
https://www.nlcy.go.kr/menu/17310/bbs/30014/bbsDetail.do?idx=1065066

韓国図書館協会、新型コロナウイルス感染症の拡大をうけ意見書を公表:安全を保証しないままで図書館サービスを強制しないこと、非正規雇用職員・中止となったイベント講師への補償、オンラインサービス拡大のための施策等を要求

2020年3月25日、韓国図書館協会(KLA)が、意見書「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する図書館界の立場(코로나19 상황에 대한 도서관계 입장)」(3月24日付)を発表しました。

同文書では、感染拡大防止のために努力している国民と、献身的に業務を遂行している医療・防疫機関関係者に感謝を述べるとともに、休館やイベントが中止されるなか、利用者のニーズに対応するための方法を検討・模索している図書館・司書に対し、KLAからの感謝の意が示されています。

その上で、図書館の現場からの気持ちとして、政府当局や国民に対して、以下のようなお願いをしています。

まず、政府、地方公共団体、教育庁に対しては、

・利用者や職員の安全を保証しないままでの図書館サービスを強制しないこと(現在は対面サービスよりオンラインサービスを拡大する時期である)

・休館にともなう非正規雇用職員の経済的補償や、中止となったイベントの講師等への補償や支援策を実施すること

・今回のような災害時に図書館が市民へのサービスを安全に継続できるよう、電子書籍の普及拡大や、オンラインサービスプラットフォームの構築、災害に備える防疫施設の設置を行なうこと

を要求しています。

韓国・忠南図書館のメイカースペースにおいてボランティア団体がマスクを作成:高齢者・子どもへの配布を意図

2020年3月12日、韓国の忠清南道が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため2月25日から休館している忠南図書館のメイカースペース(2019年8月にオープン)において、3月5日から、道のボランティアセンターが、品薄状態となっているマスクを作成していることを紹介しています。

公的なマスクの支援をうけられていない、道内の高齢者の介護サービス(노인맞춤돌봄서비스)の重点対象者や「里親制度」の家庭の子どもと世帯主など約3,200人に配布することが目的です。

作成には30人が参加し、ボランティアセンターが用意した材料と、同館メイカースペースのミシンを活用して行なわれました。1日平均200枚で、11日現在1,500枚作成されました。

作成は3月13日まで行われる予定と紹介されていますが、道とボランティアセンターでは、5,000枚追加作成し、道内全市・郡の高齢者・子どもに配布する計画としています。

韓国・ソウル特別市、司書等の権益保護・地位向上に関する条例案を立法予告:意見を募集中

2020年3月19日、韓国・ソウル特別市が、司書等の権益保護・地位向上に関する条例案を立法予告しました。4月8日まで意見を募集しています。

図書館における熟練したサービス人材の確保・専門的サービスの開発に関する問題を解消し、司書等の権益を保護し、雇用の質を改善することにより、同市の図書館サービスの質を向上させるために必要な事項を定めることが条例制定の目的です。

対象は、同市が設置・運営する図書館で従事する司書等で、司書等の権益確保のための市長の責務として「非合理的な賃金格差の改善努力」「暴言・暴行、セクハラ、感情労働、いじめなどからの保護努力」「司書の適正配置基準の順守・制度準備等の努力」を規定しています。

また、司書等の権益保護のための定期的な総合計画の策定・実態調査の実施に関する事項や、司書等の地位向上のための実施課題として「図書館業務を考慮した配置基準の策定・労働環境等の改善」「専門知識取得のための教育訓練の実施」「精神的な健康保護のための支援・措置」に関する項目も定められています。

韓国国立中央図書館(NLK)、忠清南道地域の住民を対象とした古文献の出張相談会を国立世宗図書館で開催

2020年3月19日、韓国国立中央図書館(NLK)が、4月22日に、国立世宗図書館を会場に、世宗特別自治市・大田広域市・忠清南道地域の住民を対象とした、古文献の出張相談会を開催すると発表しています。

NLKでは、古文献の無料相談を行ってきましたが、今回初めて、多くの国民が利用できるよう、出張での相談会を開催するものです。

事前の申請者が、当日、国立世宗図書館に資料を持って訪問することで、専門の学芸員4人(書誌学・古文書学・地理学など)に、作成時期・作成者・歴史的な価値といった資料の相談を行なうことができます。ただし、価格評価は行いません。

申請期間は3月16日から4月10日までです。

ユニコードコンソーシアム、Unicode 13.0をリリース

2020年3月10日、ユニコードコンソーシアムは、Unicode StandardのVersion13.0を公開したことを発表しました。

Unicode 13.0では、5,930文字の追加が行われ、合計14万3,859文字となっています。主として、以下のような追加が行われています。

・アフリカ・パキスタン・南アジア・中国の各地域における現代語に対応した新たな用字・文字の追加
・55種類の絵文字の追加
・6種類のCreative Commonsライセンスマークの追加
・CJK統合漢字拡張Gの4,939文字の追加

なお、同日付のSAT大藏經テキストデータベース研究会のお知らせにおいて、Unicode 13.0で追加されたCJK統合漢字拡張Gのうち329種の漢字は、同研究会が2015年のIdeographic Rapporteur Group(IRG)会議で提案したものであることが発表されています。

韓国・文化体育観光部、地方公共団体等に対し、公共・学校図書館等での図書購入時に地域の書店を優先するよう勧告:新型コロナウイルス感染症の影響で経営難に陥っている地域書店の支援も意図

2020年3月16日、韓国・文化体育観光部が、地方公共団体や教育庁に対し、地域書店認証制の導入を検討し、所管する公共・学校図書館といった公共機関が図書を購入する際に、地域の書店を優先するよう勧告しました。

プレスリリースによると、韓国では、2014年の改正出版文化産業振興法により、公共・学校図書館といった公共機関で図書を購入する際、図書定価制を適用し、価格競争力が低い地域書店も、図書館への図書の納入に参加できるようにしたものの、清掃業者・建設業者・飲食店といった他業種が書店業務を兼ね、図書の納入市場に参加する「幽霊書店」の登場により、図書定価制を通じた地域書店の共存という趣旨が弱体化していると指摘しています。

そこで、現在11の地方公共団体では、条例、指針、公告といった形で、実店舗を運営する地域書店か否かを確認して認証する「地域書店認証制」を実施しており、同部では同取組を全国に普及させるため、地域書店認証の最低基準を提示し、各地方公共団体の実情に応じた地域書店認証制の導入を要請したものです。地域書店から図書を購入することで、新型コロナウイルス感染症の影響で経営難に陥っている地域書店の収益を改善できるとも思われるとしています。

韓国学校図書館協議会など11団体、司書教諭養成規模拡大の促進を求める声明書を教育部に提出

2020年3月9日、韓国学校図書館協議会などの団体が連携し、司書教諭養成規模拡大促進を求める声明書を教育部の教育養成研修課長宛に提出したと、韓国図書館協会(KLA)が発表しています。

提出したのは、全国教職員労働組合司書教諭委員会、全国司書教諭労働組合、全国学校図書館グループ、本を読む社会づくり国民運動/本を読む社会文化財団、学校図書館文化運動ネットワーク、学校図書館政策フォーラム、韓国図書館協会(KLA)、韓国文献情報学教授協議会、韓国司書教諭協議会、韓国司書協会、韓国学校図書館協議会の11団体です。

2018年に発効した改正学校図書館振興法及び同施行令により、学校図書館に司書教諭等を配置することが義務化されたものの、司書教諭や司書の資格を持つ人員やその養成機関が不足していることから、「1 司書教諭教職課程履修予定者の選抜割合を募集単位での入学定員の30%に拡大すること」「2 改正学校図書館振興法を特別法に準じ、教育学部・教職課程・教育学大学院の新設を希望する司書教諭養成機関のニーズを積極的に受け入れること」「3 各市・道の教育庁が改正学校図書館振興法を順守し、学校図書館に専門職員を配置できるよう、司書教諭の需要と供給や配置を積極的に管理すること」といった要請を行ったものです。

韓国国立中央図書館(NLK)、文化芸術資料のデジタル化支援事業の2020年の対象機関を決定

2020年3月12日、韓国国立中央図書館(NLK)は、文化芸術資料のデジタル化支援事業の2020年の対象機関として6地域の31機関を選定したと発表しています。

国立中央劇場(公演芸術博物館)・国立劇団・国立オペラ団・光州ビエンナーレといった国立機関・関連団体や、芸術の殿堂・韓国文化芸術委員会・芸術経営支援センターといった公共機関、韓国音楽協会・韓国写真作家協会・韓国私立美術館協会といった文化芸術関連協会・会員機関などが選ばれています。

これにより、対象となる約16万9千件の図書・非図書資料のうち、破損の恐れが高い、もしくは、活用度が高い資料を優先にデジタル化が進められ、2020年には最大10万件がデジタル化される予定です。デジタル化されたデータはNLKのウェブサイトを通じて公開されるほか、所蔵機関にも提供されます。

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