図書館史

ドイツ国立図書館(DNB)、東西ドイツの統一及び国立図書館の統合から30周年を記念した冊子を刊行

2020年10月1日付で、ドイツ国立図書館(DNB)が、東西ドイツの統一及び国立図書館の統合から30周年を記念した冊子として、“Umbruch, Aufbruch 1990 – 2020. 30 Jahre gemeinsam Zukunft leben”の刊行を発表しています。

1990年の東西ドイツの統一は、1912年に設立されたライプツィヒの「ドイツ図書館(Deutsche Bücherei)」と1946年に設立されたフランクフルト・アム・マインの「ドイツ図書館(Deutsche Bibliothek)」の統合に繋がり、国立図書館にとっても一大画期となりました。DNBは統一30周年の2020年10月1日に、同館の30年の歴史を振り返りながら将来の文化的記憶・文化やメディアの将来の姿を展望する同冊子を刊行しています。

同冊子では、DNBのコレクションから抜粋された30枚の写真や、文化メディア担当国務大臣、ゲーテ・インスティトゥート(Goethe-Institut)の総裁、ドイツ連邦議会の議長、ドイツ出版・書店協会(Börsenvereins des Deutschen Buchhandels)長、ドイツ国立図書館長らの寄稿とともに、統一から30年間のDNBの歴史や将来への展望等が示されています。

岡山シティミュージアム(岡山市)、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催

岡山市の岡山シティミュージアムが、2020年10月3日から11月1日まで、企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」を開催しています。

山田貞芳は第一期の岡山市史の編集委員長を務めた歴史家で、1920年に亡くなった際に、教え子が旧蔵書約3,500冊を私財で買い取り、1928年には岡山市立岡山図書館(当時)に「特設山田文庫」として寄贈されました。

同企画展は、岡山空襲の直前に同館が疎開をさせて罹災を免れた約300冊の蔵書の中に、山田貞芳の旧蔵書88冊が含まれていることが近年分かったことから、その中に含まれる、岡山藩で活躍した学者や文化人の著作等や山田貞芳に関する資料を展示するものです。

企画展「歴史家・山田貞芳の旧蔵書 ~岡山市立図書館に伝わった藩政期の学問と文化~」(岡山シティミュージアム,2020/10/3)
https://www.city.okayama.jp/okayama-city-museum/0000025263.html

札幌市中央図書館、開館70周年記念企画展示「札幌市の図書館70年のあゆみ」を開催

2020年10月15日から11月24日まで、札幌市中央図書館が、同館1階展示室で開館70周年記念企画展示として「札幌市の図書館70年のあゆみ」を開催します。

1950年5月11日の「市立札幌図書館」の開館以来、札幌市の図書館が取り組みを進めてきた、地域に密着した地区図書館室の整備、電子書籍導入、えほん図書館や図書・情報館による新たな形の図書館サービスの提供など、同市の図書館の歴史を貴重コレクションの展示等ともに辿る内容です。

和歌山県立博物館、企画展「喜多村進と徳川頼貞 ―南葵音楽文庫をめぐるひとびと―」を開催中

和歌山県立博物館が、2020年8月29日から10月4日まで、企画展「喜多村進と徳川頼貞 ―南葵音楽文庫をめぐるひとびと―」を開催中です。

作家・俳人であり、また、紀伊徳川家の私設図書館である南葵文庫や南葵音楽図書館に勤め、1933年からは和歌山県立図書館に司書として勤務した喜多村進に関する展示です。

同館は、2005年に同氏の子孫から同氏に関する資料の寄贈を受けており、今回、調査研究による成果を踏まえ、紀州徳川家当主・徳川頼貞からの書簡・絵葉書、南癸文庫・南葵音楽図書館に関する資料、喜多村が生涯にわたって残した多様な文芸作品が展示されます。

企画展「喜多村進と徳川頼貞 ―南葵音楽文庫をめぐるひとびと―」(和歌山県立博物館)
https://www.hakubutu.wakayama-c.ed.jp/susumu-yorisada/frameset.htm

一般社団法人諫早青年会議所(長崎県)、諫早市立諫早図書館の前身「諫早文庫」を設立した明治期の漢詩人の野口寧斎に関するオーディオドラマを制作

2020年8月13日、長崎県の一般社団法人諫早青年会議所は、同会議所が制作したオーディオドラマ「ある漢詩人の生涯~野口寧斎物語~」について、オーディオドラマを収録したドラマCDの数量限定無償配布を諫早市立諫早図書館で8月22日に実施することを発表しました。

野口寧斎は明治期に活躍した諫早出身の漢詩人で、諫早図書館の前身にあたる「諫早文庫」を設立した人物です。当初は8月22日に諫早図書館でオーディオドラマの完成公開イベントの開催が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染防止対策のため中止となり、ドラマCDの無償配布が行われることになりました。ドラマCD無償配布の実施日時は8月22日の13時から15時までですが、それ以降も諫早図書館および諫早文化会館にて規定の枚数まで配布が継続されます。

制作されたオーディオドラマは、諫早青年会議所のYouTubeチャンネルでも2020年8月22日に公開されます。また、諫早図書館は8月20日から9月16日まで、野口寧斎コラボ展示を実施します。

文化審議会、登録有形文化財(建造物)の登録について答申:旧制和歌山中学校図書館(現・桐蔭高等学校同窓会館)等

2020年7月17日、文化審議会が、同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、新たに196件の建造物を登録するよう文部科学大臣に答申したと、文化庁が発表しています。

対象には、1929年に建築された旧制和歌山中学校図書館(現・桐蔭高等学校同窓会館)が含まれています。地元紙の報道によると、開校50周年記念事業として保護者の寄付金により建設された鉄筋コンクリート造の建物で、1978年に同窓会館として改修されたものの、旧閲覧室部の外観はよく残っているとのことです。

登録有形文化財(建造物)の登録について(文化庁,2020/7/17)
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/92385301.html

【イベント】国文学研究資料館×日本科学未来館「和書からさぐる!お江戸のサイエンスとライブラリー」(8/9・オンライン)

2020年8月9日、国文学研究資料館・日本科学未来館主催のオンラインセミナー「和書からさぐる!お江戸のサイエンスとライブラリー」が開催されます。

第一部「江戸の博物学「本草学」」、第二部「お江戸の読書事情」の構成で、国文学研究資料館教授の入口敦志氏、国文学研究資料館特任助教で人文知コミュニケーターの粂汐里氏 、日本科学未来館科学コミュニケーターの福井智一氏が登壇します。

Zoomを利用して実施され、参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要で、定員は500人です。

国文学研究資料館×日本科学未来館 和書からさぐる!お江戸のサイエンスとライブラリ ー(2020年8月9日(日)ウェブ配信)(人間文化研究機構,2020/7/14)
http://www.nihu.jp/ja/news/2020/20200714

米国図書館協会(ALA)図書館史ラウンドテーブル (LHRT) 、2020年度の小論文賞(Justin Winsor Library History Essay Award)を発表:米・ロサンゼルス中央図書館の建築史

2020年6月30日、米国図書館協会(ALA)の図書館史ラウンドテーブル (LHRT) が、2020年度の小論文賞(Justin Winsor Library History Essay Award)を発表しました。同賞は、応募された未発表の原稿を対象に、図書館史に関する最も優れた小論文(エッセイ)を毎年表彰するものです。

選ばれたのは、米・ニューヨーク大学エルマー・ホームズ・ボブスト図書館特別コレクションセンターのアシスタントキュレータ兼ファカルティフェローであるパーク(Julie Park)氏による“Infrastructure Story: The Los Angeles Central Library’s Architectural History”です。

契約書・理事会の議事録・フロアプラン・改修報告書を用いて執筆されたもので、インフラとしての図書館建築とその空間面での優先事項には深い関係があり、そのことは、永続的で不変と感じられた特徴であったとしても、時間とともに変化する不測の事態に適応することを求めたとして、1978年の非常に混み合った図書館の内部に対する、1926年の当初の美しく区画化された図書館の建物を示し、建物の「歴史的・審美的重要性」は中央図書館をより機能的にするために必要な変化とは共存できなかったと指摘しています。

『国立国会図書館月報』710号刊行:特集「上野の図書館―『夢見る帝国図書館』によせて」を掲載

このほど刊行しました『国立国会図書館月報』710号(2020年6月)では、特集「上野の図書館―『夢見る帝国図書館』によせて」を掲載しており、中島京子氏の小説『夢見る帝国図書館』を参照しながら、帝国図書館の建物、上野の図書館に通った文豪たち、それらの図書館から国立国会図書館に引き継がれた「帝国図書館文書」を紹介しています。

また、同号の冒頭には、2020年4月1日付けで第17代国立国会図書館長に就任した吉永元信館長による「就任のごあいさつ」も掲載しています。

『国立国会図書館月報』 710号(2020年6月) [PDF:6.54MB]
https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_11488852_po_geppo2006.pdf?contentNo=1

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