デジタル化

倉敷市歴史資料整備室(岡山県)、同市域で発生した災害関連資料(記録・絵図類)のデジタル画像を公開:嘉永3年の水害・安政の大地震・明治2年の水害・明治17年の高潮

2020年9月18日、岡山県の倉敷市歴史資料整備室が、同室ウェブサイト内の「倉敷市域の災害関連資料」ページにおいて、同市域で発生した災害関連資料のデジタル画像を公開しました。

市域に甚大な被害をもたらした自然災害に関する古文書・歴史公文書・絵図類のうち、同室等が所蔵する一部の資料のデジタル画像と内容解説、原文の翻刻・読み下し・意訳を公開したものです。

今回、嘉永3年の水害・安政の大地震・明治2年の水害・明治17年の高潮について記録した記録・絵図類が公開されています。

倉敷市歴史資料整備室 新着情報
https://www.city.kurashiki.okayama.jp/item/134821.htm
※「2020年9月18日,「倉敷市域の災害関連資料」コーナーにて,倉敷市域の災害関連資料のデジタル画像の公開を開始しました」とあります。

韓国国立中央図書館(NLK)、ロシア国立図書館(モスクワ)とオンラインによる館長会談を実施:デジタル資料の納本に関する情報共有やロシア国立図書館所蔵の北朝鮮発行資料等のデジタル化

韓国国立中央図書館(NLK)は、2020年9月16日、同館館長と、ロシア国立図書館(Russian State Library;モスクワ)の館長が、オンライン会談を実施したと発表しています。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大下による両国の図書館の対応や展望、両国の図書館の主要政策や協力事業に関して意見交換を行なったもので、両機関では、非対面サービスへの転換においてデジタル化資料の収集がさらに重要になることから、デジタル資料の納本法の施行と制度化に関して情報を共有し、協議していくとしています。

また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により延期されているロシア国立図書館所蔵の韓国関連資料のデジタル化収集が今後正常化するよう、年内に相互協定を締結するとしています。NLKの説明によると、ロシア国立図書館の東洋文献センターには北朝鮮発行資料をはじめとする旧ソ連やロシアで韓国語で発行された資料が多数所蔵されているとのことです。

カナダ国立図書館・文書館(LAC)、2019/2020年の年報を公開

2020年9月17日、カナダ国立図書館・文書館(LAC)が、2019/2020年の年報を公開しました。

“Working Today to Preserve Our Tomorrow”をテーマに、同年度に行われた様々な活動に加え、今後数年間にこれらの活動をどのよう構築するかを示しています。

・Leslie Weir氏の館長就任
・LACとオタワ公共図書館(OPL)の共同施設の設計案の公表
・炭素排出量実質ゼロの新たな保存センターの建設開始
・先住民の文化遺産を保存しアクセス可能とするための計画“Indigenous Heritage Action Plan”の策定
・DigiLabやCo-Lab等のクラウドソーシングプログラムの最新情報
・収集、保存、デジタル化に関する取組
・展示やツアー等のイベント
・現在進行中、または、新たな連携
・ソーシャルメディアでの活動

等に触れられています。

【イベント】信州知の連携フォーラム第4回「わがまち・わが館 お宝情報発信術ー『信州ナレッジスクエア』の育て方ー」(9/28・長野/塩尻)

2020年9月28日、県立長野図書館および塩尻市立図書館において、信州知の連携フォーラム第4回「わがまち・わが館 お宝情報発信術ー『信州ナレッジスクエア』の育て方ー」が開催されます。

「信州ナレッジスクエア」を題材に、デジタルアーカイブの構築・活用に関する基礎的な知識の獲得を図ることを目的としたフォーラムです。

内容は以下の通りで、参加費は無料ですが、事前の申し込みが必要で、各会場での定員は30人です。

第1部
「信州ナレッジスクエアを知る」 槌賀基範氏(県立長野図書館資料情報課)

第2部 講演
演題:「信州サーチ」の未来設計ーこれまでに考えたこと、これからのことー
講師:吉本龍司氏(株式会社カーリル)

第3部 ワークショップ
・分科会1 「信州サーチ」どう育てる?
・分科会2 避けては通れない権利処理問題
・分科会3 発信するお宝を探そう

カナダ研究図書館協会(CARL)、カナダ国立図書館・文書館(LAC)との冊子体資料の共同管理に関するプロジェクトの最終報告書を公表:共同管理ネットワーク設立を成功させるための13の提言

2020年9月15日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、カナダ国立図書館・文書館(LAC)との冊子体資料の共同管理に関するプロジェクトの最終報告書“Final Report of the Canadian Collective Print Strategy Working Group”を公表しました。

2018年7月に立ち上げられた、大学・公共・政府の図書館および冊子体の共同管理プログラムを実施している地域コンソーシアムの代表14人からなるCanadian Collective Print Strategy Working Groupが実施した、北米の既存の共同管理事業や国内の保存書庫の調査や、26の参加館による冊子体の政府刊行物を対象とした試験的な重複調査の結果に基づくものです。

同報告書は、カナダの全国規模での冊子体の共同管理ネットワーク設立を成功させるための13の提言を行っており、そのなかでは、プレーリー・太平洋大学図書館協議会(COPPUL)が同ネットワークの管理者となることを求めています。

また、図書館やコンソーシアムとの協議において、そのようなネットワークへの参加への関心や熱意が非常に高いことから、2021年初頭までに運営委員会が設置されることを期待するとしています。

欧州委員会(EC)、有形文化遺産の3Dデジタル化における基本原則等を示した報告書を公開

2020年9月11日、欧州委員会(EC)は、デジタル文化遺産とEuropeanaに関する専門家グループ(Expert Group on Digital Cultural Heritage and Europeana:DCHE Expert Group)が、有形文化遺産の3Dデジタル化における基本原則等を示した報告書として、“Basic principles and tips for 3D digitisation of cultural heritage”を作成したことを発表しました。

2019年に欧州27か国が署名した文化遺産のデジタル化促進のための共同宣言において、欧州各国は、欧州の立体物の文化遺産の包括的な3D記録の作成に資する共通ガイドラインを開発するため、DCHE Expert Groupへ貢献を求めることが明記されています。DCHE Expert Groupはこの要請への対応の一環として、外部有識者の意見を参考にしながら、有形文化遺産の3Dデジタル化における基本原則と関連する留意点をリスト化した報告書を作成しました。

報告書は3Dデジタル化の経験の有無にかかわらず、全ての関係者を対象に作成されています。以下の10項目の原則が、各原則に関連する留意点等ともに示されています。

米国デジタル公共図書館(DPLA)、黒人女性の参政権運動に関するデジタルコレクション“Black Women’s Suffrage Digital Collection”を公開

2020年9月10日、米国デジタル公共図書館(DPLA)が、黒人女性の参政権運動に関するデジタルコレクション“Black Women's Suffrage Digital Collection”を公開したと発表しました。

1850年代から1960年代にかけての黒人女性の参政権運動に関する写真、動画、日記、オーラルヒストリー等、約20万件の資料をオンラインで閲覧することができます。同コレクションのウェブサイトには、黒人女性の参政権運動の歴史をまとめたタイムラインも掲載されています。

また、発表の中では、同コレクションの公開を記念して9月8日に開催されたイベントの録画映像が公開されている事にも触れられています。

DPLA launches Black Women's Suffrage Digital Collection(DPLA, 2020/9/10)
https://dp.la/news/dpla-launches-black-womens-suffrage-digital-collection

九州大学附属図書館、図書館・博物館・文書館の連携展示「九州大学のコレクション ―大学創設期のアジア学術交流と古地図 ―」を開催

2020年9月1日から、九州大学附属図書館が、同大学の図書館・博物館・文書館による連携展示「九州大学のコレクション ―大学創設期のアジア学術交流と古地図 ―」を開催しています。

同大学主催の国際イベント“Kyushu University Asia Week 2020”の一環として実施されている記念デジタル展示であり、同大学創設期の研究者の収集資料の紹介や、アジアとの学術交流の様子、同大学が所蔵するアジアの古地図のデジタル画像等が公開されています。

図書館・博物館・文書館の連携展示「九州大学のコレクション ―大学創設期のアジア学術交流と古地図 ―」(九州大学附属図書館, 2020/9/2)
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/events/35638

デジタル化された書籍群は出版された書籍群全体を反映しているか:1830年代後半に英国諸島で出版された小説の書誌目録を用いた調査(文献紹介)

プレプリントサーバarXivに2020年9月1日付で、文献“What Library Digitization Leaves Out: Predicting the Availability of Digital Surrogates of English Novels”が公開されています。

この文献は、1836年と1838年に英国諸島で初めて出版された小説の書誌目録を利用し、図書館等がデジタル化した書籍群が、その母集団となる出版された書籍群全体を反映しているかどうかを調査したものです。筆者は米・インディアナ大学ブルーミントン校のAllen Riddell氏と、米・パデュー大学フォートウェイン校のTroy J. Bassett氏です。

調査では、書誌目録所載の書籍について、Internet Archive、HathiTrust、Google Books、英国図書館のデジタルコレクションでのデジタル化の有無を確認しています。調査の結果、デジタル化の対象資料には偏りが見られること、特に男性が執筆した小説や多巻形式で出版された小説は、他の種類の小説に比べデジタル化資料の利用可能率が高いこと等が判明したとし、前後の数十年や別ジャンルにおいても同様の傾向が見られる可能性を指摘しています。

ゲティ財団、同財団のデジタルコレクションを検索・閲覧できる“Research Collections Viewer”を公開:Linked Open DataやIIIFを採用

2020年9月2日、ゲティ財団(J. Paul Getty Trust)が、同財団のデジタルコレクションを検索・閲覧できる“Research Collections Viewer”の公開を発表しました。同財団の一次資料コレクションや、同一の芸術家に関する作品といった文脈に係る情報を容易に確認できるようにすることを目的としています。画像は国際規格IIIFに準拠しています。

同財団では、1997年以来大規模なデジタル化を進めていますが、デジタル画像とfinding aid(検索手段)は、常に別のシステムとして存在し、リンクを管理することで関連付けていましたが、“Research Collections Viewer”では、finding aidと関連するデジタル資料を結びつけることで、ウェブサイトの利用者が、1つの画面から、アーカイブ資料の構成を保持したまま、資料を見ることができるようになっています。

また、Linked Open Dataを活用して資料を接続させており、“Related Material”の機能を利用することで、アーカイブを直感的に調査し、人・場所・日付等の関係を調べることができます。

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