SPARC

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)と米・SPARC、米・OSTPの研究データリポジトリの特性に関する情報提供依頼書(RFI)へ共同回答を提出

2020年3月3日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)の研究データリポジトリの特性に関する情報提供依頼書(RFI)について、米・SPARCと共同作成した回答を公開しました。

OSTPは2020年1月17日付で、政府助成研究による研究成果物のデータ管理と共有を行うデータリポジトリの望ましい特性に関する草案について、3月6日を期限としてパブリックコメントに付しており、COARとSPARCはこの草案のRFIへ2020年3月3日付で共同回答しています。両者は、リポジトリ上でのデータ管理に関するベストプラクティスを活用することとリポジトリに求める要件が複雑になりすぎないことの間でバランスをとることを意図して回答を作成した、としています。回答では草案に関する全般的なコメントとして以下の5点が示されています。

・草案で示された特性の多くを支持するが、ポリシーの目的(アクセス、公正性など)とその目的達成のための実践(メタデータ、ライセンスなど)とを区別するための再編成を提案すること、及びポリシーが望ましい特性を示しつつ中核的な重要な特性群を含めることができれば、長期的なリポジトリの実践の改善に資すること

ビッグディール契約中止の経緯と対応、中止の影響:フロリダ州立大学の場合(記事紹介)

米SPARCのウェブサイトに、2019年3月にElsevier社とのビッグディール契約を中止したフロリダ州立大学(FSU)の図書館長と契約チームに対し、契約中止に至った経緯や中止決定にあたっての対応、中止の影響等を尋ねた記事”Elsevier Exit: Q&A with Florida State University about their Big Deal Cancellation(s)”が掲載されています。

契約中止にあたってどのように教員を巻き込みつつ意思決定を行っていったかといった経緯に加え、円滑に契約中止への理解を得るために必要なことや、中止によってどの程度の予算の節約ができたのか、中止の影響は、といった内容がまとめられています。同記事によれば、購読契約中止によって100万ドル程度の予算の節約につながり、従来は購入できなかった人文社会系のコンテンツ拡充等につながっているとされています。また、契約中止への対応として記事送信サービスReprint Deskを導入したものの、意外に従来通りの文献複写サービスがよく利用されていると述べられています。

米国政府の政府助成研究の即時オープンアクセス(OA)義務化方針案を支持する利害関係者団体・反対表明を撤回した利害関係者団体の一覧(記事紹介)

米・SPARCは2020年1月27日付で、米国政府で検討されていると噂される政府助成研究の即時オープンアクセス(OA)義務化方針案の最新状況を解説した記事を公開しました。

SPARCは同記事の中で、SPARCが現行のOAに関する方針の改訂を強く支持しておりすでに政府に対してその旨を示した書簡を送付済であることを示した上で、即時OA義務化方針案については、学生、研究者、患者・支援団体、出版社に至るまで幅広い利害関係者が支持を表明していることを指摘しています。SPARCは次のような義務化方針案への支持表明の書簡を紹介し、記事内でリンクを提供しています。また、紹介した以外の団体の支持表明についても確認次第記事内のリストに追加する、としています。

米国政府が政府助成研究の即時オープンアクセス(OA)義務化を検討?:出版関係者等に様々な反応(記事紹介)

2019年12月20日付のNature誌のNewsにおいて、“Rumours fly about changes to US government open-access policy”と題した記事が公開されています。

同記事は、米国政府が政府助成研究の12か月以内の公開を定めた現行の方針について、全ての研究を即時オープンアクセス(OA)化する内容に改訂することを検討しているという風説の出版関係者等への影響を紹介したものです。出所は不明ながら、広範囲で議論されている風説によると、トランプ政権は出版慣行の変更を要求する大統領令の草案を作成しており、その内容は政府助成研究を自由に利用可能なライセンス条件により即時OA化することを義務付けるなど、欧州で始まったPlan Sに倣ったものである、とされています。出版関係者らはこの風説に対して様々な反応を示しています。

国際連合(UN)ダグ・ハマーショルド図書館と米・SPARCの主催による「第1回国連オープンサイエンス会議」の発表資料・動画・写真が公開される

国際連合(UN)ダグ・ハマーショルド図書館と米・SPARCの主催により、2019年11月19日に米・ニューヨークの国際連合本部で開催された「第1回国連オープンサイエンス会議」の発表資料・動画・写真が、国連ダグ・ハマーショルド図書館のウェブサイトで公開されています。

第1回国連オープンサイエンス会議は、「グローバルなオープンサイエンスに向けて:国連2030アジェンダを実現させる鍵(Towards Global Open Science: Core Enabler of the UN 2030 Agenda)」をコンセプトに開催されました。オープンサイエンスとオープンリサーチに関する議論をグローバルなレベルに高め、国連「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の前進に果たすオープンサイエンスの役割の検討が目的である、としています。会議では「政策立案者」「オープンサイエンスと図書館インフラ」「オープンサイエンスのイニシアチブ」「キャリア初期の研究者・学生らによる“OpenCon”」の4つのパネルからのプレゼンテーション等が行われ、世界各地のオープンサイエンスイニシアチブの代表・キャリア初期の研究者・図書館長・政策立案者等が参加しました。

米・SPARC、高等教育機関向けに学術データとその基盤への出版業界の統制増大に対抗するためのロードマップを公開

2019年11月19日、米・SPARCは、高等教育機関向けに学術データとその基盤への出版業界の統制増大に対抗するためのロードマップとなる報告書として、“A Roadmap for Action : Academic Community Control of Data Infrastructure”の公開を発表しました。

このロードマップは、2019年前半に公開済の学術出版業界の現況に関するSPARCの詳細分析を踏まえて作成されています。筆頭著者である市場アナリストのClaudio Aspesi氏は、ロードマップ作成の背景として、「学術出版業界は大きな変革期にあり、従来までのコンテンツ提供事業だけでなくデータ分析をも事業化しようとしている。この傾向は重要な意味を持つものであり、高等教育機関の財政、中核的使命、重要情報を管理するための機能に深い影響を及ぼす可能性がある。この変化する状況には、隠れてはいるが負の帰結につながりうる対処すべき重大な問題が含まれている。今行動を起こさなければならない」とコメントしています。

米国政府の助成金事業報告義務の簡素化・標準化に関する法案“Grant Reporting Efficiency and Agreements Transparency Act”が米国上院を通過

米・SPARCは2019年10月23日付のお知らせで、前日10月22日に米国政府の助成金事業報告義務の簡素化・標準化に関する法案“Grant Reporting Efficiency and Agreements Transparency Act(GREAT Act)”が米国上院を通過したことを発表しました。SPARCは同法案へ賛同の意を示した上院委員会宛の書簡への署名等によりGREAT Actを支持しています。

Great Actは、米国政府の助成金受領者に義務付けられた報告に含まれる全てのデータ要素を網羅する包括的な標準データ構造の作成等を通して、助成金事業報告作成の簡素化と透明性の強化を意図した法案です。古いドキュメントをオープンデータに置き換えることで、助成機関及び公衆に対する透明性を確保しつつ、助成金受領者の報告作成プロセスを自動化して助成金受領に関するコンプライアンス違反に伴うコストの削減が意図されています。

同法案では、行政管理予算局(OMB)長官と主要な助成機関に対して、報告される助成金事業に関する情報の政府全体としてのデータ標準を2年以内に確立すること、新技術を活用して新しいデータ標準を既存の報告作成プロセスへ導入する方法を示したガイダンスの3年以内の発行等を求めた内容となっています。

SPARC、米国司法省へMcGraw-Hill社とCengage社の合併計画阻止を求める文書を提出

2019年8月14日、SPARCは大学教科書出版大手のMcGraw-Hill社とCengage社の合併計画の阻止を求めた文書を米国司法省に提出しました。

両社の合併が実現すると、米国最大の大学向け教材出版社、かつ世界第2位の教育出版社が誕生することになります。SPARCは提出文書の中で、この合併は反トラスト法であるクレイトン法違反であり、合併を許せば大学教科書市場の45%を独占する企業が誕生してしまうこと、現在約40%のシェアを占めるPearson社とともに大学教科書市場がわずか2社による複占状態となる恐れがあることを指摘しています。

米国の大学教科書市場は、学生が価格に関わらず割り当てられた本の購入を求められる典型的な専属市場(captive market)とされています。過去20年間、教科書価格は住宅価格、医療費、賃金を上回るインフレーションが進んでおり、消費者物価指数によると、大学教科書の消費者物価は1998年以降184%上昇しています。これは物価上昇率の3倍にあたります。

SPARC、ジャーナル出版社との契約交渉の詳細を比較可能なデータベース“Big Deal Knowledge Base”を公開

SPARCがウェブサイト上で、ジャーナル購読パッケージに加盟機関が支払った金額や契約の詳細を示し、比較可能にしたデータベース“Big Deal Knowledge Base”を公開しています。このデータベースに収録された価格データ等を利用して、加盟機関はビッグディール契約の適合性を明確に評価し、出版社との交渉力を強化できる、としています。

LJ infoDOCKETの同データベースに関する記事によると、“Big Deal Knowledge Base”の搭載データはダウンロードが可能で、出版社・大学のカテゴリを示したカーネギー分類・FTE(フルタイム換算値)など様々な尺度から検索・ダウンロードすることもできます。

データベースの情報源として使用されたデータセットは、2019年7月29日付でCC0ライセンスを付与の上、リポジトリZenodoで公開されています。

Big Deal Knowledge Base(SPARC)
https://sparcopen.org/our-work/big-deal-knowledge-base/

北米研究図書館協会(ARL)、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)・SPARCの公表した学術コミュニケーションサービスに関する優れた実践の原則への支持を表明

2019年7月30日、北米研究図書館協会(ARL)はオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)とSPARCが公表した学術コミュニケーションサービスに関する優れた実践の原則“Good Practice Principles for Scholarly Communication Services”への支持を表明しました。

ARLは、カナダと米国の研究図書館でオープンな学術コミュニケーションへの意欲と支援が高まる中、COARとSPARCの公表したこの7つの原則はオープンな学術研究の構成要素とサービスを構築・調整する上で、優良な指針として機能するものである、としています。

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