SPARC

米SPARC、米国エネルギー省の“Public Access Plan”に対して声明を発表

米国のエネルギー省(Department of Energy:DOE)が公開した“Public Access Plan”に対して、2014年8月4日、米SPARCが声明を発表しました。声明は、DOEの“Public Access Plan”が記事の再利用の権利について明確に述べていない点等を問題であるとし、記事の出版後12か月以内に一般公開するとしている点等は評価する内容となっています。

SPARC responds to the Department of Energy's Public Access Plan(SPARC, 2014/8/4)
http://www.sparc.arl.org/news/sparc-responds-department-energys-public-access-plan

Elsevier社、同社のテキスト・データ・マイニング(TDM)方針について、欧州研究図書館協会(LIBER)等からの取り下げ要求に対する回答を公開

2014年7月10日、Elsevier社から、同社のテキスト・データ・マイニング(TDM)方針について、欧州研究図書館協会(LIBER)等から寄せられていた取り下げを求める声明に対して、回答が公開されました。

回答では、同社のTDM方針は、著作権の権利制限についての要望を脅かすものではないとされており、著作権の権利制限が必要であるか否かに関わらず、また、各国の法的枠組みがどのようなものであれ、研究者に対して実質的に機能するTDMサービスを提供することが重要であるとする考えが示されているようです。

RE: OPEN LETTER IN RESPONSE TO THE REQUEST FOR ELSEVIER TO WITHDRAW ITS TEXT AND DATA MINING POLICY(Elsevier)
http://www.elsevier.com/__data/assets/pdf_file/0004/208948/TDM_openletter.pdf

How does Elsevier’s text mining policy work with new UK TDM law?(Elsevier)

欧州研究図書館協会(LIBER)等欧州の18の研究機関がElsevier社のテキスト・データ・マイニング(TDM)方針の取り下げを求める共同声明を公開

2014年7月1日、欧州研究図書館協会(LIBER)、国際図書館連盟(IFLA)、欧州研究大学連合(LERU)、SPARC Europeなど欧州の18の研究機関は、Elsevier社のMichiel Kolman氏に対して、同社のテキスト・データ・マイニング(TDM)についての方針を取り下げるよう求める共同声明を公表しました。

Elsevier社は、研究者によるTDMの活用を支援することを目的にその提供方針を示しており、2014年1月31日に更新・公開された方針が最新のものとのことです。

声明では、現在の欧州の法的枠組みにおいては、TDMの扱いが不明確であるとしつつ、英国においては、研究者によるTDMの利用についての権利制限が著作権法に規定されていることを引き合いに出し、欧州全体で研究者が同様の権利を持つことが法的に保障されるべきであると主張しているようです。

ElseviserのTDMの方針で問題点として指摘されているのは、同社の提供するAPIが、開発者にとっては有用ですが、研究者にとっては、画像や図などのコンテンツ全体へのアクセスには一つ一つ契約が必要になるという制限があること。また、最も一般的な手法であるコンテンツの直接のクローリングが明示的に禁止されていること等のようです。研究者の研究の自由の保護や独占の禁止など5点が求められています。

SPARCがNew Venture Fundと契約、新たな運営体制へ

2014年6月17日、SPARCは、New Venture Fundと契約し、資金面で北米研究図書館協会(ARL)から独立し、新たな運営体制に移行することを発表しました。

SPARCは、1998年からARLのプロジェクトとして開始されましたが、その活動規模が非営利組織としての税金控除の上限に近くなったため、運営体制の変更を行ったとのことです。

両者は引き続き、協力して事業を推進するとのことです。

Positive Changes for SPARC's Operating(SPARC, 2014/6/17付)
http://www.sparc.arl.org/news/positive-changes-sparcs-operating-structure

ボイコットを越えて Elsevier社へのボイコットから2年、主導者へのインタビュー(記事紹介)

米SPARCのウェブサイトで、2012年にElsevier社へのボイコットを主導したフィールズ賞受賞数学者、ガワーズ(Timothy Gowers)氏への電話インタビューに基づく記事が公開されています。

ガワーズ氏はElsevier社の雑誌が高額であることや図書館への電子ジャーナルのバンドル販売、オープンアクセスの制限につながる米国の法案Research Works Act(RWA)にElsevier社が賛同していること等に反対して、同社での論文出版や同社からの査読依頼に対するボイコットを起こしました。このボイコットは10,000人以上の賛同者を集め、Elsevier社のRWA支持撤回につながる等の成果を収めたものの、インタビューの中でガワーズ氏はそのほかの点は改善しておらず、ボイコットの成果は十分ではなかったと答えています。また、OA義務化に期待しているものの、Gold OA、特にいわゆるハイブリッドOAに重きが置かれがちで、ますます出版者の収益増につながることに対し懸念が示されています。

ガワーズ氏は2014年4月にボイコットから2年を経ての状況をまとめた記事も自身のブログに掲載しており、インタビューの中ではその記事への反応等も尋ねられています。

Beyond the Boycott: Q&A with Timothy Gowers(SPARC)

オープンライセンスポリシーの策定等を支援する”Open Policy Network”設立

2014年5月19日、米Creative Commonsや米SPARC等が参加する新たな連合、Open Policy Network(OPN)の設立が発表されました。

OPNはCreative Commonsの行ってきたオープンポリシーに関する活動を母体とするもので、その目的は、公的資金の助成を受けた成果についてはオープンライセンスで提供するよう求めるポリシーの策定等を支援・推進することとされています。

OPNの最初の活動として、教育・科学分野等のリーダーを対象にオープンライセンスやポリシーに関する研修を行う”Institute for Open Leadership (IOL)”を実施することもあわせて発表されています。

Launch of the Open Policy Network(Open Policy Network、2014/5/19付け)
http://staging.openpolicynetwork.org/launch-of-the-open-policy-network/

About(Open Policy Network、2014/5/19付け)
http://staging.openpolicynetwork.org/about/

COAR、EIFL、LIBER、中国科学院国家科学図書館、OpenAIRE、SPARCが共同で、研究成果の迅速な公開を支援する声明を公開

2014年5月14日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Electronic Information for Libraries:EIFL、欧州研究図書館協会(LIBER)、中国科学院国家科学図書館(National Science Library of the Chinese Academy of Science)、OpenAIRE、SPARCが共同で、研究成果の迅速な公開を支援する声明を公開しました。

オープンアクセス(OA)のエンバーゴについて、新しいモデルに移行するまでには必要な暫定措置であるとしながら、OAの利点を損なうものであるとし、エンバーゴの期間は、自然科学分野では最大6か月、人文社会分野では最大12か月が望ましいとしているようです。

Major international associations join together to underscore their support for immediate open access to research articles(COAR, 2014/5/14付)

2014年のオープンアクセスウィークのテーマは”Generation Open” 学生と若手研究者に焦点

2014年5月8日、米SPARCが今年のオープンアクセスウィーク(Open Access Week)のテーマを発表しました。オープンアクセスウィークは毎年10月に、世界各地でオープンアクセスに関連する様々なイベントを開催する取り組みで、2007年から開始されています。8回目の今年は10月20日から26日にかけて行われる予定です。

8日に公表された今年のテーマは“Generation Open”です。学生や若手研究者の参加に焦点をあてていきたいとされています。

2014 Open Access Week Theme to be “Generation Open”(SPARC、2014/5/8付け)
http://www.sparc.arl.org/initiatives/openaccessweek/2014/announcement

参考:
2013年のオープンアクセスウィークは10月21日~27日
Posted 2013年10月16日
http://current.ndl.go.jp/node/24604

2012年のオープンアクセスウィークは10月22日~28日
Posted 2012年10月22日
http://current.ndl.go.jp/node/22126

2011年のオープンアクセスウィークは10月24日~30日

米SPARCがOpen Educational Resources関連プロジェクト・ポリシーのリストを公開

米SPARCのウェブサイトでOpen Educational Resources(OER)関連プロジェクトやポリシーに関する情報を集めたページ”List of OER Projects & Policies”が公開されています。

このリストは北米の研究機関や企業、州政府等がOERの利用・作成・改善の推進に向けてどのような活動を行っているか、その事例を提供することを目的とするもので、2014年4月1日時点でカナダのブリティッシュ・コロンビア州と米国21州における事例が掲載されています。引き続きリストは更新していく予定であるとのことです。

List of OER Projects & Policies(SPARC)
http://www.sparc.arl.org/resource/list-oer-projects-policies

参考:
北米研究図書館協会(ARL)、“Research Library Issues”280号を刊行:オープン教育リソース、電子書籍など
Posted 2013年5月22日
http://current.ndl.go.jp/node/23545

英JISC、Open Educational Resources(OER)ガイド集を公開
Posted 2013年3月29日

米国で新たなパブリックアクセス方針成立 研究に費やされる税金のうち半額以上分がパブリックアクセスの対象に

2014年1月16日、政府助成研究のパブリックアクセス方針に関する文言を含む2014年統合予算法修正案(Consolidated Appropriations Act of 2014、HR 3547)が米国議会上院で可決されました。同法案は2014年1月15日に米国議会下院で提案・可決されていたもので、1月17日にオバマ大統領により署名されました。

2014年統合予算法修正案では、米国教育省、労働省、健康・人的サービス省に属し、年間の研究予算が1億ドルを超える機関に対し、パブリックアクセス方針を定めるよう求めています。また、そのパブリックアクセス方針には、助成研究の成果に基づく査読付き雑誌論文について、著者最終稿もしくは出版者版を、出版後12カ月以内にオンラインで誰でもアクセスできるようにする、という内容を含むように、ともしています。

米SPARCによれば、現在米国では年総額600億ドルの税金が研究のために使用されているとのことです。2014年統合予算法修正案が成立したことで、そのうち半額を超える310億ドル以上が、その助成研究の成果がパブリックアクセスの対象となる範囲に含まれることになりました。

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