ライセンス契約

国際図書館連盟(IFLA)及び国際大学図書館協会(IATUL)、出版社・サービスプロバイダに対し、2021年における電子リソースとデータベースの購読・更新価格引き下げを求める共同声明に署名

2020年10月22日、国際図書館連盟(IFLA)と国際大学図書館協会(IATUL)は、両組織の加盟機関を代表して、出版社の価格設定に関する共同声明に署名したことを発表しました。

まず、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって世界中の大学・学校・産業・図書館が次年度の大幅な予算削減に直面しており、図書館の購読契約は潜在的な節約対象と見なされていることを説明しています。その上で、出版社・サービスプロバイダに対し、2021年における電子リソースとデータベースの購読・更新価格引き下げを求めています。

IFLA and IATUL Joint Statement on Publisher Pricing(IATUL, 2020/10/22)
https://www.iatul.org/about/news/ifla-and-iatul-joint-statement-publisher-pricing

E2312 - デジタルコレクション購入の手引き:英Jiscの4原則

2020年6月,英国の非営利団体Jiscは文書,写真などの一次資料をデジタル化したものから成るデジタルコレクションの購入に関する図書館員向けガイド“Purchasing digital archives:Guidelines for librarians when negotiating with publishers”を公開した。

インドにおける国単位での学術文献購読契約の計画(記事紹介)

2020年9月30日付けのNature誌オンライン版で、"India pushes bold ‘one nation, one subscription’ journal-access plan"と題された記事が公開されました。記事は、インド政府が進める「国内のすべての人が学術文献に無料でアクセスできるようにする」という「大胆な」(bold)提案について報じています。

インド政府は研究者のみが利用できる機関ごとの購読契約ではなく、国単位の購読契約を締結するために世界最大の学術出版社等と交渉することを希望しているとしています。この提案は、インド政府のOffice of the Principal Scientific Adviserと科学技術庁(Department of Science and Technology)によって策定されている政府の最新の科学・技術・イノベーション政策の一部となることが期待されています。

EBSCO社、2021年の学術雑誌価格上昇の予測値を個別タイトルで2%から3%、パッケージで1%から3%と発表

2020年10月5日、EBSCO社が、“Serials Price Projection Report 2021”を発表し、2021年の大学・医学図書館向けの学術雑誌の価格上昇の予測値を公表しています。これによると、外国為替レートを考慮しない場合、個別タイトルでは2%から3%の、パッケージでは1%から3%の上昇になると予測されています。

同レポートでは、図書館の予算の課題、電子ジャーナルパッケージ、オープンアクセス(OA)、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による価格設定への影響といった学術情報市場に影響を与えるトピックやトレンドに焦点を当てて市場力学が考察されています。

アイルランドの高等教育機関によるコンソーシアムIReL、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と3年間の“Read and Publish”契約を締結

2020年9月11日、アイルランドの高等教育機関によるコンソーシアムIReLは、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と2020年から2022年までの3年間を契約期間とする“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

IReLは加盟するアイルランド国内の高等教育機関へオンラインリソースを提供するため、同国政府の出資を受けて活動する電子リソースのライセンス契約に関するコンソーシアムです。締結された契約により、契約期間中にAIP Publishing刊行誌に受理されたIReL会員が責任著者である論文は、著者が論文処理費用(APC)を負担せずに即時オープンアクセス(OA)で公開することができます。OAで公開された論文は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BYの条件の下で活用可能であり、論文の著作権は著者に帰属します。

また、AIP Publishingが刊行する27誌の購読誌について、初号から最新号まで全てのコンテンツを利用することが可能になります。

北米研究図書館協会(ARL)、ILLサービスに関するCONTUのガイドラインを再検討するためのホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開

2020年8月31日、北米研究図書館協会(ARL)が、ホワイトペーパー“Modern Interlibrary Loan Practices: Moving beyond the CONTU Guidelines”を公開しました。

同ペーパーでは、1970年代に策定されたILLサービスに関するCONTU(著作権のある著作物の新技術による利用に関する全国委員会)のガイドラインは、継続的な再評価・調整が必要とされたものの行われないままとなっており、40年前のジャーナルの価格・学術出版・図書館の収集業務に基づいた時代遅れのものであると評価しており、米国著作権法108条(図書館・アーカイブズでの複写)や107条(フェアユース)といったILLサービスに適用される著作権法を再検討するとともに、CONTUの歴史や法的位置がまとめられています。

ARLでは、同ペーパーが、図書館や図書館協会が、ILLサービス・契約実務・ジャーナルの購入に関して議論するきっかけとなることを期待するとしています。

ラテンアメリカ地域におけるビッグディール契約の調査(記事紹介)

研究成果のオープンアクセス(OA)化を推進するラテンアメリカの国際組織LA Referencia の2020年8月27日付け記事において、2019年のラテンアメリカ地域におけるビッグディール契約の調査結果が紹介されています。

調査は2018年10月にチリのサンティアゴで開催された第2回ラテンアメリカ・カリブ海諸国コンソーシアム会議(Segunda Reunión de Consorcios de América Latina y El Caribe)に端を発するもので、学術雑誌のパッケージ契約に対する各国の支出を定量化することを目的として実施され、5つの主要出版社(American Chemical Society、Elsevier、Springer Nature、Taylor&Francis、Wiley)との契約に焦点を当てています。

調査結果のレポートはスペイン語で公開されていますが、記事ではその概要を英語で紹介しており、以下のような内容等が示されています。

米国化学会(ACS)の出版部門、台湾の国家衛生研究院(NHRI)と“Read and Publish”契約を締結:アジアの機関との同種の契約締結は初めて

2020年8月27日、米国化学会(ACS)は、台湾の国家衛生研究院(NHRI)と“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

ACSの出版部門がアジアの機関と同種の契約を締結するのは初めてであり、契約期間は2023年までを予定しています。この契約により、NHRIの論文は、ACSの65を超える主要なジャーナルに掲載される場合にオープンアクセスでの公開が可能になります。

独・マックスプランク協会、米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)と複数年の“Read and Publish”契約を締結

米国物理学協会の出版部門(AIP Publishing)の2020年8月19日付のお知らせで、独・マックスプランク協会とAIP Publishingの複数年にわたる“Read and Publish”契約締結が発表されています。

この契約により、同協会傘下の責任著者(corresponding authors)による論文がAIP Publishing所有の学術誌で掲載される場合、出版後即時にオープンアクセス(OA)となります。OA出版費用は同協会のMax Planck Digital Library(MDPL)が負担し、著者への論文処理費用(APC)の請求は行われません。

また、同研究所の研究者は、AIP Publishingが出版した学術誌のコンテンツを初号から利用可能となります。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、Jiscら、出版社に大学の財政状況逼迫を踏まえた雑誌購読料の値下げを要請

2020年8月13日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、Jiscらが、出版社に対する大学の財政状況逼迫を踏まえた雑誌購読料の即時値下げの要請を発表しました。

発表では、大学は、全体的に支出を削減すること、オンライン授業や新型コロナウイルス感染症対策へ資金を割くことが強く求められ、出版社がこの状況を考慮した対応を行わない場合、出版社との契約を取り消す可能性があることが指摘されています。

また、Jiscは、大手出版社に2021年度(学年度)の予算提案を2020年8月半ばまでに再提出することを求めたことに触れています。再提出された提案は、Jiscのコンテンツ専門部会で検討され、大学との協議のため共有する予定であると述べられています。

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