ライセンス契約

カナダ研究図書館協会(CARL)、加盟館の2017・2018年度分及び2018・2019年度分の電子ジャーナル及びデータベースのライセンス契約料に関するデータを公表

2019年10月2日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、大学図書館の加盟館がカナダ研究知識ネットワーク(Canadian Research Knowledge Network:CRKN)を通じてライセンス契約した、2017・2018年度分及び2018・2019年度分の電子ジャーナルとデータベースの利用料のデータセット及び集計表を公表しました。

CARL Members Release Journal Subscription Cost Data for 2017-2018 and 2018-2019(CARL, 2019/10/2)
http://www.carl-abrc.ca/news/carl-members-release-journal-subscription-cost-data-for-2017-2018-and-2018-2019/

EBSCO社、2020年の学術雑誌価格上昇の予測値を個別タイトルで5~6%、パッケージで4~5%と発表

2019年10月1日、EBSCO社が、2020年における大学・医学図書館向けの学術雑誌の価格上昇の予測値を公表しました。これによると、外国為替レートを考慮しない場合、個別タイトルでは5~6%の、パッケージでは4~5%の上昇になると予測されています。

EBSCO Information Services Releases Serials Price Projection Report for 2020(EBSCO,2019/10/1)
https://www.ebsco.com/news-center/press-releases/ebsco-information-services-releases-serials-price-projection-report-2020

ノルウェー・Unitが組織するコンソーシアム、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意

2019年10月4日、ノルウェー国内の研究機関等の高等教育および研究におけるICTや共同サービスを担当するUnit(Direktoratet for IKT og fellestjenester i høyere utdanning og forskning:Norwegian Directorate for ICT and Joint Services in Higher Education and Research)は、ノルウェーの研究機関を代表して、Taylor & Francis社と“Read and Publish”契約で合意したことを発表しました。契約期間は2020年から2022年までの3年間です。

この契約にはノルウェー国内の23の研究機関が参加しています。契約参加機関の研究者は、理学・工学・医学・社会科学・人文科学にまたがるTaylor & Francis及びRoutledgeのジャーナルへアクセス可能になると同時に、それらのジャーナルで追加費用を支払うことなく研究成果をオープンアクセス(OA)化することができます。

スウェーデン・Bibsamコンソーシアム、Springer Nature社の転換契約モデル“Springer Compact”に関する“Read & Publish”契約を締結

2019年9月20日、Bibsamコンソーシアムを代表してライセンス契約の交渉を行っているスウェーデン王立図書館(NLS)は、Springer Nature社の転換契約モデル“Springer Compact”に関する“Read & Publish”契約を締結したことを発表しました。

新たに締結された“Read & Publish”契約は、2019年1月1日から2021年12月31日までを契約期間としスウェーデン国内の46機関が参加しています。契約参加機関の所属者は、Springer Nature社の1,800タイトル以上のハイブリッドジャーナルへ追加費用不要で研究成果を公開可能になると同時に、2,100タイトル以上の同社のジャーナルへアクセスすることができます。2019年に締結された別のオープンアクセス(OA)出版等に関する契約と合わせて、Bibsamコンソーシアムに所属する研究者は同社の大半のジャーナルで研究成果をOAにすることができます。

オーストリア学術図書館コンソーシアム(KEMÖ)、Springer Nature社との“Read & Publish”契約を更新

2019年9月3日、オーストリア学術図書館コンソーシアム(Kooperation E-Medien Österreich : KEMÖ)は、Springer Nature社と契約中のSpringer系のジャーナルに関する“Read & Publish”契約を更新したことを発表しました。

更新後の現在の契約は2019年1月から2021年12月の3年間を契約期間とし、オーストリア国内の34の研究機関(大学・応用科学大学等)、及びオーストリア科学財団(FWF Der Wissenschaftsfonds)が参加しています。この契約によりオーストリアの研究者等は追加料金の支払いなしに1,900以上のSpringer系のジャーナルへ研究成果をオープンアクセス(OA)で出版することが可能になります。また、コンソーシアムの構成員はSpringer、Palgrave Macmillan、Adisのジャーナル2,000誌以上にアクセスすることも可能です。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”の主要学術出版社とのOA出版契約交渉の状況(記事紹介)

2019年8月19日、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館からなるコンソーシアム“FinELib”は、主要学術出版社とのオープンアクセス(OA)出版契約交渉の状況を報告した記事“Negotiations 2019 – aiming for open publishing”を投稿しました。

FinELibは、学術論文のOA化・購読料支払の不要化を目指す世界的な潮流を汲んで、コンソーシアム参加機関及び参加機関所属の研究者への研究論文を購読・利用する権利と追加料金を支払うことなく容易に自身の論文をOA化する権利の提供を目的として、主要学術出版社とOA出版契約締結のための交渉に取り組んでいます。

記事投稿時点のOA出版契約の交渉状況として次のことが示されています。

・Wiley社とは現在約1,250誌の購読契約を締結しているがOA出版に関する利益を受けられる内容とはなっていない。同社とは契約期限を2019年12月末に延長して、2020年以降のOA出版契約への転換を目指す交渉を継続している。

・Sage社との現在の単年契約では約950誌が購読可能でこれらの雑誌への投稿時には論文投稿料(APC)が大幅に割引される。更新後の2020年契約では研究者が追加料金を全く支払わずにOA出版が可能な内容となるように交渉している。

Elsevier社、独・プロジェクトDEALの同社との購読契約中止に伴うドイツ研究コミュニティへの影響に関する委託調査の結果を公開

2019年8月21日、Elsevier社は市場調査機関ConfirmITへの委託により実施した、ドイツの研究者の同社の主要プラットフォームScienceDirectへのアクセス喪失に伴う研究活動への影響に関する調査について、その結果を公開したことを発表しました。

2018年7月、独・プロジェクトDEALとElsevier社の購読契約は不成立に終わり、Elsevier社は同月中にドイツ国内の未契約機関に対して最新号へのアクセス遮断を実施しています。委託調査は2019年5月2日から20日にかけて行われ、主要な学術誌へ投稿し購読契約中止の影響を受けた機関に所属する研究者から無作為抽出された回答者に対して、オンラインアンケートが実施されています。委託調査の結果は363人の回答に基づいて作成されています。

公開された委託調査の結果では以下のことが示されています。

スウェーデン王立図書館(NLS)が実施したBibsamコンソーシアムによるElsevier社との契約解除の影響に関する調査結果が公開される

スウェーデン王立図書館(NLS)が実施したBibsamコンソーシアムによるElsevier社との契約解除の影響に関する調査結果をまとめた“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”が、フィンランドの図書館コンソーシアム“FinELib”のTwitterアカウントによる2019年8月16日付の投稿で紹介されています。

スウェーデンでは、2018年5月に同国のBibsamコンソーシアムがElsevier社との契約を解除したことを受けて、2019年1月10日から2月1日まで、NLSが契約解除による影響の調査として利用者及び機関向けのアンケート調査等を行っています。この調査結果をまとめた“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”は2019年6月28日付でリポジトリZenodoに公開されました。

“Consequences of Sweden Cancelling Elsevier”では、スウェーデン国内44機関及びこれらの機関に所属する利用者の回答等に基づいて、契約解除により支出の抑えられた機関予算の使途や利用不可となった論文の入手手段、契約解除に対する利用者の賛否の見解などが示されています。

独・プロジェクトDEAL、Springer Nature社と“Publish & Read”契約締結に向けた覚書に署名:2019年後半に最終合意予定

2019年8月22日、Springer Nature社と独・プロジェクトDEALを代表して交渉を担当している独・Max Planck Digital Library(MPDL)との間で、“Publish & Read”契約締結に向けた覚書(Memorandum of Understanding)の署名が行われました。2019年後半に契約の最終合意が行われる予定です。

この契約が実現すると、ドイツの研究者による論文が年間1万3,000件以上オープンアクセス(OA)で出版されるなど、世界最大規模の“Publish & Read”契約になることが予想されています。

署名された覚書の要点は以下のとおりです。

・契約期間は2020年から2022年だが、2023年へ延長する選択権も含まれる。

・ドイツ研究振興協会(DFG)によるアライアンス・ライセンスへ参加資格のある全てのドイツ国内の研究機関(大学・応用科学大学・研究機関等を含む)がこの契約へ参加可能である。大学病院ではない病院や製薬会社のような私企業等は参加できない。

・契約への参加機関は期間中に発行されるSpringer系のジャーナル約1,900誌へのアクセスが可能になる。

米・カリフォルニア大学の教員が連名書簡により大学とElsevier社の新契約締結までCell Press社刊行誌の編集委員としての活動を停止する可能性に言及

米・カリフォルニア大学に所属し、Cell Press社刊行誌の編集委員(editorial board)を務める31人の教員が、カリフォルニア大学とElsevier社が新たに契約を締結するまで、編集委員としての活動を停止する可能性に言及した連名の書簡を2019年8月7日付で公開しました。

Cell Press社はElsevier社を親会社とする学術出版社で、“Cell”をはじめとする生物学分野の著名な学術雑誌を刊行しています。カリフォルニア大学バークレー校が発行するBerkeley Newsの記事によると、この書簡にはゲノム編集技術「CRISPR-cas9」の共同開発者であるジェニファー・ダウドナ(Jennifer Doudna)教授をはじめ、Cell Press社刊行誌の編集委員を務めるバークレー校の研究者の約3分の1が署名しており、教員らの編集委員活動の停止が実施されれば、Cell Press社刊行誌はこれまで無償で得てきた編集委員らの名声と質の高い査読を失うことになる、としています。

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