障害者

2020年度「北海道福祉のまちづくり賞」の公共的施設部門に釧路市中央図書館の入居する新釧路道銀ビルが受賞:複合建物の中に楽しみながら学ぶ新しい形の図書館として評価

2020年10月9日付の北海道の報道発表資料で、「令和2年度(2020年度)北海道福祉のまちづくり賞」の受賞者が発表されており、公共的施設部門に釧路市中央図書館(北海道)の入居する新釧路道銀ビルが受賞しています。

「北海道福祉のまちづくり賞」は、福祉的配慮に優れた事例を広く道民・関係事業者へ紹介することで普及啓発を図ることを目的として、1998年度から開始し2020年度で22回目を迎えます。

図書館の入居するフロアが分かりやすく構成され細やかな福祉的な配慮がなされていることや、複合建物ならではの動線確保・セキュリティー・災害時の安全性を重視しつつ多目的な利用を目指す街なかの図書館として「複合建物の中に楽しみながら学ぶ新しい形の図書館」であることなどが、新釧路道銀ビルの受賞理由に挙げられています。

日本図書館協会、文部科学省委託事業「読書バリアフリーに向けた図書館サービス研修」障害者サービス初級講座「すべての図書館で行ってほしい障害者サービスの実際」を実施

2020年9月30日、日本図書館協会(JLA)は、文部科学省委託事業「読書バリアフリーに向けた図書館サービス研修」障害者サービス初級講座「すべての図書館で行ってほしい障害者サービスの実際」を実施することを発表しました。

同講座は、JLA障害者サービス委員会の企画・運営により実施されます。都道府県立図書館等の職員を対象に、地域の障害者サービスをゼロから進展させるための研修会を体験し、そのノウハウを次年度以降の開催につなげるため、障害者サービスの理念・実際のサービス方法・障害者への配慮・機器の操作支援など、障害者サービスを初歩から学ぶ講座として開催されます。

同講座は、ウェブ会議サービスZoomを用いたウェブ参加と日本図書館協会2階研修室(東京都中央区)での直接参加を併用して行われます。全3日間の講座を2回実施し、第1回は2020年11月17日から19日、第2回は2021年2月1日、8日、15日の開催です。

ドイツ読書バリアフリーセンター(dzb lesen)、DAISY 2.02規格に対応しWindows 10で利用可能なDAISY図書再生用ソフトウェア“DAISY-Leser 2.1”を公開

2020年9月28日、ドイツ読書バリアフリーセンター(Deutsche Zentrum für barrierefreies Lesen:dzb lesen)は、DAISY 2.02規格に対応しWindows 10で利用可能なDAISY図書再生用ソフトウェア“DAISY-Leser 2.1”を公開したことを発表しました。

“DAISY-Leser 2.1”はマウスやキーボードで操作可能なDAISY図書再生用のソフトウェアです。図書内の特定の位置への移動、ページ番号の入力、任意の位置へのブックマークの設定、音声の速度や音量の調整、脚注の表示・非表示の切り替えといったDAISYの仕様が提供する多くの機能を利用することができます。ソフトウェアはdzb lesenのウェブサイトからインストール用ファイルをダウンロードすることで、無料で利用することができます。

米国議会図書館(LC)、活字による読書が困難な利用者に対する優れたサービスを提供している図書館を表彰

2020年8月19日、米国議会図書館(LC)の障害者サービス部門「視覚障害者及びプリントディスアビリティのある人々のための全国図書館サービス(National Library Service for the Blind and Print Disabled:NLS)」が、活字による読書が困難な利用者に対し、優れたサービスを提供している図書館を表彰すること発表しました。

受賞館は以下の2館です。

・Oklahoma Library for the Blind and Physically Handicapped
発表の中では、同館が、合計15万点以上の点字図書、録音図書、雑誌等の貸出を行ったことが述べられています。また、オンデマンドの情報提供サービスをはじめとした活字による読書が困難な人の情報アクセスを向上するプログラムや、点字、大活字等での教科書や教材の子ども、学校への貸出を行ったこと等に触れられています。

八王子市中央図書館(東京都)で「障害者と支援者のためのiPad・電子書籍の活用講座」が開催

2020年9月27日及び10月4日に、東京都の八王子市中央図書館3階の視聴覚ホールで、八王子市心身障害者福祉センターの主催・八王子市図書館等の共催により、「障害者と支援者のためのiPad・電子書籍の活用講座」が開催されます。

八王子市内に在住・在勤・在学の障害者とその家族及び支援者(視覚障害を除く)を対象に、タブレットを使った八王子市図書館の電子書籍サービスの活用方法を紹介する内容です。参加費は無料ですが、参加を希望する場合には往復はがきで申し込みする必要があります。定員は5人までで応募多数の場合は抽選となります。

Internet Archive(IA)、大手出版社4社の著作権侵害訴訟に対する答弁書を提出:“Controlled Digital Lending(CDL)”による電子書籍貸出の適法性を主張

Internet Archive(IA)は2020年7月29日付で公開したブログ記事において、商業出版社4社がIAの“Controlled Digital Lending(CDL)”による電子書籍貸出の停止を求めて提起した著作権侵害訴訟への答弁書(Response)を、前日28日に提出したことを発表しました。

図書館の所蔵する冊子体資料をデジタル化して、ファイルの再配布に制限を付けて行われるCDLを通した電子書籍貸出は、9年以上実施され広く米国の図書館界に普及していることなどを挙げ、米国著作権法は図書館が所蔵する資料をデジタル化し、管理された方法で利用者に貸出する権利を阻んでいないとして、IAはCDLによる電子書籍貸出の適法性を主張しています。

ブログ記事では、作家の利益促進のために活動する米国の非営利団体“Authors Alliance”がCDLによる電子書籍貸出をフェア・ユースとして支持する見解を表明したことや、多くの教育機関が公衆衛生上の懸念から資料へのアクセスを厳しく制限する中で行われるこの訴訟は、学習者への情報アクセスを維持するために取り組む図書館等の試みを阻害するものであることにも言及しています。

障害のある学生12人へのインタビューに基づく米国の大学図書館ウェブサイトのアクセシビリティに関する課題と推奨事項(文献紹介)

2020年7月に刊行された、米国の大学・研究図書館協会(ACRL)の“College and Research Libraries (C&RL)”のVol.81, no.5に、米・イリノイ大学シカゴ校のヘルスサイエンス図書館でリエゾン・ライブラリアンを務めるブランスキル(Amelia Brunskill)氏による論文““Without That Detail, I’m Not Coming”: The Perspectives of Students with Disabilities on Accessibility Information Provided on Academic Library Websites”が掲載されています。

同氏は、米国の多くの大学図書館のウェブサイトには、障害のある利用者向けに情報提供するページがありますが、これらのページに対する利用者のニーズや使い勝手、期待等を調査した研究がほとんど存在しないことを背景に、同校に在籍する障害をもつ学生12人に対してインタビュー調査を実施しました。インタビューでは学生に対して、大学図書館の障害者向けウェブサイトにおける、導線や使用される文言、ウェブサイトのデザイン全体、ページの構成、提供されるコンテンツ等の印象についての質問が行われています。

文部科学省及び厚生労働省、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」を公表

2020年7月14日、文部科学省及び厚生労働省は、「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」を公表しました。

同計画は、2019年6月に施行された視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(読書バリアフリー法)の第7条に基づき、関連施策の総合的かつ計画的な推進を図るために、文部科学大臣及び厚生労働大臣が初めて策定したものです。

本計画の公表にあわせ、文部科学省及び厚生労働省が2020年4月14日から5月13日まで実施していた同計画(案)に関するパブリックコメントの結果も公表されています。

「視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する基本的な計画」の決定について(文部科学省, 2020/7/14)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00265.html
※同計画、パブリックコメントの結果がPDF及びテキスト形式で公開されています。

欧州委員会(EC)、2016年に成立した公共機関ウェブサイト等のアクセシビリティ向上に関する指令の実施状況を調査した最終報告書を公開

2020年6月30日、欧州委員会(EC)は、欧州連合(EU)域内における公共機関のウェブサイト・モバイルアプリケーションのアクセシビリティ向上に関する指令について、その実施状況を調査した最終報告書を公開したことを発表しました。

同指令は、公共機関のウェブサイト・モバイルアプリケーションを障害者にとってよりアクセシブルなものとすることによる関連サービスの発展等を目的に定められたもので、2016年12月に発効しました。調査は外部コンサルタントにより、同指令に基づいた欧州委員会のアクセシビリティ向上のための取り組みを支援するものとして行われています。

公開された報告書では、指令で定められたアクセシビリティに関する要件に対する公的機関の遵守状況をモニタリングするための統一された手法、モニタリングの結果を欧州委員会へ報告するためのルール、指令実施による効果を測定するための基準となる指標などについての提言が行われています。また、公共機関のウェブサイト・モバイルアプリケーションのアクセシビリティ、指令が公共機関のオンラインコンテンツの利用可能性へ与える影響、ウェブアクセシビリティ関連市場に与える同指令の影響力等の指標を含んだ、効果や遵守状況測定のためのフレームワークが提案されています。

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