デジタル人文学

米・スタンフォード大学図書館、100以上の貴重書に関する書誌・蔵書目録・販売目録等の全文検索が可能なリソースとして“Rarebooks”を公開

米・スタンフォード大学図書館の月刊ニュースレター“Remix”の140号(2019年9月刊行)において、同館が新たに公開したリソース“Rarebooks”が紹介されています。

“Rarebooks”は研究者・学生・図書館員・書籍専門家・収集家等向けのリソースです。“Rarebooks”は、世界文学・博物学・理学・医学・工学等様々な分野の100以上のデジタル化された貴重書に関する書誌・蔵書目録・販売目録等について、100万ページ近くに及ぶ全文検索機能を備えています。

Stanford Libraries Remix: A Monthly Newsletter, Issue 140, September 2019
https://mailchi.mp/stanford/sep2019remix?e=396e2a48b0

E2179 - AI技術を取り入れた「くずし字翻刻学習・指導システム」

立命館大学アート・リサーチセンター(以下「立命館ARC」)では,様々なデジタルアーカイブを構築しており,その中の浮世絵と古典籍のポータルデータベースに凸版印刷株式会社の開発による人工知能(AI)技術を組み込んだ「くずし字翻刻学習・指導システム」が2019年1月に導入された。学習・研究用のプロジェクトベースによる活用が可能となっており,古典籍の翻刻本文アーカイブの進展も期待できる。

【イベント】人文科学とコンピュータシンポジウム 「じんもんこん2019」(12/14-15・茨木)

2019年12月14日から15日にかけて、情報処理学会(IPSJ)人文科学とコンピュータ研究会(SIG-CH)が主催する人文科学とコンピュータシンポジウム「じんもんこん2019」が開催されます。会場は立命館大学大阪いばらきキャンパス(大阪府茨木市)です。

同シンポジウムでは、デジタルアーカイブを用いた人文、芸術、文化資源の活用方法と事例、分野を超えた情報共有とその理解、デジタルアーカイブから発展し創生された文化や価値についての議論が行われる予定です。

参加に際しては事前登録を受け付けており、参加費は会員種別等により異なります。

人文科学とコンピュータシンポジウム 「じんもんこん2019」
http://jinmoncom.jp/sympo2019/

参考:
【イベント】人文科学とコンピュータシンポジウム 「じんもんこん2018」(12/1-2・東京)
Posted 2018年11月6日
https://current.ndl.go.jp/node/36979

デジタル人文学に関する情報をまとめたウェブサイト“The Digital Humanities Literacy Guidebook”が公開

デジタル人文学に新たに携わる人のために、デジタル人文学に関する情報をまとめたウェブサイト“The Digital Humanities Literacy Guidebook”が公開されています。

このウェブサイトは、米・カーネギーメロン大学へのアンドリュー・W・メロン財団による5年間の助成の一環として、2019年夏に構築されたものです。デジタル人文学に新たに携わる人のための手引となるよう、用語の解説や、デジタル人文学関係プロジェクトを紹介する映像、各種ジャーナル・テキストブック・会議・助成等の情報へのリンク等が掲載されています。

また、同ウェブサイトの内容の更新・追加がGitHub上で可能になっており、サイト充実への協力が呼び掛けられています。

The Digital Humanities Literacy Guidebook
https://cmu-lib.github.io/dhlg/

米国議会図書館(LC)や英国芸術・人文科学研究会議(AHRC)等の米・英の機関が文化機関におけるデジタルスカラシップの役割をテーマに連携

2019年9月18日、米国の人文科学基金(NEH)・国立科学財団(NSF)・スミソニアン協会・議会図書館(LC)及び英国の芸術人文科学研究会議(AHRC)、工学物理科学研究会議(EPSRC)が、図書館・博物館等の文化機関の未来を再考するため連携すると発表されています。

文化機関におけるデジタルスカラシップの役割をテーマに連携するもので、組織のリーダーシップの方向性や新たな学芸的実践の開発、新たな最先端な研究や課題の開拓、21世紀型のコレクションを基盤とした研究方法の推進といった、利用者が文化遺産を体験する方法を変革することが目指されています。

連携事業の第1弾として、9月18日と19日、米・ワシントンDCでワークショップが開催されます。

ワークショップは、両国の学術機関・文化機関の専門家(データ科学者・考古学者・デジタルキュレーター・鳥類学者)により、デジタル技術が博物館等に影響を与えている(今後与えるであろう)ことを調査するもので、機械学習・人工知能(AI)・クラウドソーシング等の共同作業モデル、来館者の体験向上などをテーマとしています。

今後の連携活動の基盤となるよう、優先されるテーマや推奨される活動など、当日の議論をまとめた報告書が出される予定です。

【イベント】日本文化とAIシンポジウム2019 ~AIがくずし字を読む時代がやってきた~(11/11・東京)

2019年11月11日、東京都千代田区の一橋講堂において、「日本文化とAIシンポジウム2019 ~AIがくずし字を読む時代がやってきた~」が開催されます。

人文学オープンデータ共同利用センター(CODH)、国立情報学研究所(NII)、国文学研究資料館の共催によるものです。

人工知能(AI)を活用してくずし字を読み解く研究の、過去・現在から未来までを議論し、世界に広がるくずし字研究の最前線を紹介するシンポジウムです。

参加費は無料で、参加には事前の申し込みが必要です。

内容は以下の通りです。

〇開会挨拶
 北本 朝展氏(ROIS-DS人文学オープンデータ共同利用センター/国立情報学研究所)

〇セッション1-日本の文字文化とAI
・木簡情報のオープンデータ化と文字画像DB連携の強化
 馬場 基氏(奈良文化財研究所)

・東京大学史料編纂所における字形データの蓄積経緯と花押データへの展開
 井上 聡氏(東京大学史料編纂所)

・新たな検索機能提供のための調査研究活動―次世代デジタルライブラリーを中心とした近年の取組紹介―
 青池 亨氏(国立国会図書館電子情報部電子情報企画課次世代システム開発研究室)

凸版印刷株式会社、デジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステム「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」のプロトタイプを共同開発

2019年8月30日、凸版印刷株式会社はデジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステム「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」のプロトタイプを京都大学との共同研究の成果により開発したことを発表しました。

2018年から、凸版印刷株式会社と京都大学は次世代文化情報プラットフォーム構想に関する共同研究を進めています。これは屏風絵などの文化財に描かれた内容に関して、地理・歴史・工芸・観光など複数の専門家の見解を、デジタルアーカイブデータ上に情報集約することで、学術研究や文化財鑑賞に役立てることを目的とした共同研究です。今回のシステム開発にあたっては、京都大学総合博物館によって、凸版印刷が持つデジタルアーカイブデータへの名所・建築物・人物に関する描画情報や関連資料など、客観的情報の紐付け作業が行われました。

凸版印刷株式会社は、共同研究の成果物として発表された「オンライン・フィールドワーク・システム(ETOKI)」について、屏風絵などの絵画資料に描かれた町の中を、様々な分野・立場の人々が共にフィールドワーク(絵解き)を行い、デジタルアーカイブデータ上に文化情報を蓄積するシステムであるとしています。

スコットランド国立図書館(NLS)、機械可読なデータで同館コレクションを提供するウェブサイト“Data Foundry”を公開

2019年9月2日、スコットランド国立図書館(NLS)が ウェブサイト“Data Foundry”を公開しました。

デジタルスカラシップサービスの一環として、同館のコレクションを機械可読なデータとして提供することで、コンテンツマイニング・画像分析といったデジタル研究の範囲を拡大することを目的としたサイトです。

現在、テキスト、画像、メタデータなど70GB以上のデータが搭載されており、今後も、サイトの更新に合わせて新たなデータが追加される予定です。

Data Foundry launched(NLS,2019/9/2)
https://www.nls.uk/news/archive/2019/09/data-foundry

Data Foundry
https://data.nls.uk/

【イベント】東北インド・チベット学研究会主催セミナー「人文情報学(Digital Humanities)とインド・チベット文献学」(9/4・仙台)

2019年9月4日、東北大学附属図書館(宮城県仙台市)の本館多目的室において、東北インド・チベット学研究会主催のセミナー「人文情報学(Digital Humanities)とインド・チベット文献学 東北大学附属図書館蔵デルゲ版チベット大蔵経に関する現状と課題について」が開催されます。

入場無料で参加資格は特にありません。また事前予約不要です。

プログラムの内容は次のとおりです。

「東北大学附属図書館における資料電子化と公開の現状」
三角太郎氏(東北大学附属図書館)

「デルゲ版チベット大蔵経についての現状と課題」
菊谷竜太氏(京都大学白眉研究センター)

「コメントならびに質疑応答」
司会:加藤諭氏(東北大学史料館)

お知らせ(東北大学附属図書館)
http://www.library.tohoku.ac.jp/news/news.html
※2019/08/29欄に「【本館】チベット大蔵経に関するセミナーを開催します」とあります。

米・カリフォルニア大学バークレー校、全米人文科学基金(NEH)からの助成により人文学研究者向けにテキスト・データ・マイニングに関わる法的諸問題解決のための支援事業を実施

2019年8月14日、米・カリフォルニア大学バークレー校は、人文学研究者向けにテキスト・データ・マイニングに関わる法的諸問題の解決を支援する同校の事業に対して、全米人文科学基金(NEH)から16万5,000ドルの助成を獲得したことを発表しました。

この事業はカリフォルニア大学バークレー校を中心とした法律専門家・図書館員・研究者のチームによって実施されます。事業の背景として、人文学分野の研究ではテキスト・データ・マイニングという手法がしばしば用いられますが、研究のためのデータセットを用意するには著作権法・契約法・プライバシー法等に関する法的問題をクリアする必要があること、研究者が複雑な法的問題が発生するものを避けてパブリックドメイン等の容易に利用可能な資料を扱いがちで研究対象に偏りが現れる傾向にあることを挙げています。

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