出版

E2243 - 作り手と読者の交流を促すフリーペーパー・オブ・ザ・イヤー

フリーペーパー・オブ・ザ・イヤーは,「文化のセーフティネットを創る」をコンセプトに,大阪を中心に活動する一般社団法人ワオンプロジェクトを主宰している田中冬一郎氏の発案で,2017年から始められたものであり,2019年度に第3回目が開催された。

英国内の複数の図書館・高等教育関係組織が連名により新型コロナウイルス拡大危機の中での教育研究活動維持のため出版社等へ求める行動を示した共同声明を発表

2020年3月20日、英・Jiscは、新型コロナウイルス拡大危機の中で、機関が教育研究活動を維持できるように、デジタルコンテンツやソフトウェアを提供する全てのプロバイダーへ求める行動を示した、英国内の複数の図書館・高等教育関係組織との連名による共同声明を、英国出版協会(The Publishers Association)と学会・専門協会出版協会(ALPSP)へ提出したことを発表しました。

共同声明は、Association of Colleges(AoC)、英国図書館(BL)、Jisc、Southern Universities Purchasing Consortium(SUPC)、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国大学協会(UUK)の連名で発されました。この声明は、出版社・アグリゲータ・ベンダー等に対して、新型コロナウイルス拡大危機の中、教育機関を支援するための行動を求めたもので、国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)が発表済の声明とも密接に連携していることに言及しながら、出版社等が実施可能な行動のリストとして次の内容を挙げています。

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表

国際図書館コンソーシアム連合(ICOLC)は2020年3月13日付で、ICOLCに参加する世界中の図書館コンソーシアムとこれらのコンソーシアムを構成する各図書館を代表して、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大と図書館サービス・図書館資料への影響に関する声明を発表しました。

ICOLCは声明を発表した目的として、出版社等に対して世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大が世界の情報コミュニティにどのような影響を与えているかの理解を促すこと、図書館と情報サービス提供者の双方にとって有益と思われるICOLCのアプローチを提案すること、の2点を挙げています。

ICOLCは声明の中で出版社等へ次の4点を至急検討するように要請しています。

大手出版社Macmillan社、2019年11月から実施中の図書館向け電子書籍提供モデル変更を撤回

2020年3月17日付の米国図書館協会(ALA)のお知らせで、大手出版社Macmillan社が2019年11月1日から実施していた図書館向け電子書籍提供モデル変更を撤回し、2019年10月以前の提供モデルへ復帰することが発表されています。

米国の出版情報誌“Publishers Weekly”も同日付でMacmillan社のこの決定を報じています。“Publishers Weekly”の記事では、この決定に関する同社CEOのJohn Sargent氏による図書館員等に宛てた書簡が紹介されています。書簡の中で、Sargent氏は、2020年3月20日から図書館向け電子書籍提供モデルを10月以前のモデルに戻すこと、現在の困難な時期に図書館のコレクション拡張を支援するためいくつかのタイトルの電子書籍の提供価格を一時的に引き下げること、を示しています。

同記事では、新型コロナウイルス感染症の大流行が同社の決定に大きな役割を果たしたとしつつ、この決定がMacmillan社の収集した関連するデータに基づく結論に沿うものなのか、Macmillan社の執行部がこの方針を見直す予定があるのか、将来的に図書館の電子書籍へ別の大きな条件改訂を検討しているのか、などのことは現時点では不明である、としています。

U.S. PIRG、出版社と大学の契約によって学生が割引された教科書費用を授業料として自動的に支払う“inclusive access”契約の調査レポートを公開

2020年2月28日、米国の消費者権利団体であるU.S. PIRGがTwitterアカウント上で、U.S. PIRGの教育基金(Education Fund)が作成した調査レポート“Automatic textbooks billing: an offer students can’t refuse?”を紹介しています。

米国では多くの大学が、セメスターの初めに支払う授業料により、学生が授業で使用される出版社プラットフォーム上の教材へアクセス可能となる“inclusive access”契約を出版社と締結しています。この契約では市場価格から割引された価格の教科書費用を授業料に含むことで、学生は授業料の支払によって、実質的な費用負担を少なく、かつ自動的に教科書を利用できる、とされています。

U.S. PIRGは全米の31大学、及び70万人以上の学部生に対する調査に基づいてレポートを作成し、次のような知見を示しながら、“inclusive access”契約について、割引が不十分または実行されていないこと、学生に契約への参加を強制する構造、契約に関する情報の欠落、等の問題点を指摘しています。

韓国・文化体育観光部、地方公共団体等に対し、公共・学校図書館等での図書購入時に地域の書店を優先するよう勧告:新型コロナウイルス感染症の影響で経営難に陥っている地域書店の支援も意図

2020年3月16日、韓国・文化体育観光部が、地方公共団体や教育庁に対し、地域書店認証制の導入を検討し、所管する公共・学校図書館といった公共機関が図書を購入する際に、地域の書店を優先するよう勧告しました。

プレスリリースによると、韓国では、2014年の改正出版文化産業振興法により、公共・学校図書館といった公共機関で図書を購入する際、図書定価制を適用し、価格競争力が低い地域書店も、図書館への図書の納入に参加できるようにしたものの、清掃業者・建設業者・飲食店といった他業種が書店業務を兼ね、図書の納入市場に参加する「幽霊書店」の登場により、図書定価制を通じた地域書店の共存という趣旨が弱体化していると指摘しています。

そこで、現在11の地方公共団体では、条例、指針、公告といった形で、実店舗を運営する地域書店か否かを確認して認証する「地域書店認証制」を実施しており、同部では同取組を全国に普及させるため、地域書店認証の最低基準を提示し、各地方公共団体の実情に応じた地域書店認証制の導入を要請したものです。地域書店から図書を購入することで、新型コロナウイルス感染症の影響で経営難に陥っている地域書店の収益を改善できるとも思われるとしています。

出版情報登録センター(JPRO)、JPROの書誌データを書店向けに公開するポータルサイトとしてBooksPROを開設

2020年3月10日、一般社団法人日本出版インフラセンター(JPO)の出版情報登録センター(JPRO)は、JPROの書誌データをPC・タブレット・スマートフォン等で手軽に見ることができる書店向けポータルサイトとして“BooksPRO”を開設しました。

BooksPROは共有書店コードをログインIDとする書店向けのウェブサイトです。出版社がJPROに登録した近刊情報をカレンダーの日付や探したいジャンルからクリックして見ることができるほか、既刊情報も併せてフリーワードで検索することが可能です。また、メディア化・テレビでの紹介・新聞広告・重版などの出版社による販促情報なども公開されています。

JPROはBooksPROについて、出版社にとってはサンプル画像や予価段階での情報発信により発売前の本のイメージを書店へいち早く伝えるために活用できるメディアであるとし、2020年3月6日付で出版社向けに登録方法を画面キャプチャ付きで説明した「BooksPRO入力テキスト」を公開しています。

台湾国家図書館、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書を公表

2020年3月7日、台湾国家図書館は、台湾における2019年の図書出版動向に関する報告書「108年臺灣圖書出版現況及其趨勢分析報告」を公表しました。同館のISBNセンターへの申請及びCIP(Cataloging in Publication)データの集計結果を基に、同館が毎年発表しているものです。

同館による報告書の概要紹介によると、2019年に図書を出版した出版者数は4,952、出版点数は36,810種であり、出版点数が37,000種を下回ったのは2010年以来とあります。また、電子書籍のISBNを申請した図書は1,591種で、全体の4.32%を占めていますが、2018年の4,340種から大きく減少しています。

翻訳書は9,632種で、全体の26.17%を占めており、そのうち日本からの翻訳が5,191種(翻訳全体の53.89%)で最も多く、次いで米国、英国、韓国の順となっています。なお、翻訳書のテーマ分類のうち最多となっているのは「マンガ」であり、翻訳書全体の25.09%を占めています。

ジャンル別に見ると、出版点数の減少が前年と比べ最も大きかったのは「小説」であり、2018年の4191種から694種減少し、3,497種となっています。一方、増加したジャンルとして「教科書」「試験用参考書」「マンガ」を挙げています。

文学通信、「文学通信アーカイブ」を公開:掲載しきれなかった古典籍画像など同社出版物にまつわるコンテンツを収録

2020年3月5日、人文学書の出版社で人文学情報のニュースサイトも手掛ける文学通信は、「文学通信アーカイブ」の公開を発表しました。

同アーカイブは、掲載しきれなかった古典籍画像など同社出版物にまつわるコンテンツを収録・公開するものです。さらに同社は、所属機関がない等の事情でウェブ公開ができない、研究者が所蔵する資料を公開する受け皿にしたいという考えも表明しています。

同アーカイブはコンテンツ管理システム“Omeka Classic”を使用しており、IIIFにも対応しています。2020年3月6日時点では、1コレクション・1アイテムが公開されています。

「文学通信アーカイブ」を公開いたしました(文学通信, 2020/3/5)
https://bungaku-report.com/blog/2020/03/post-705.html

文学通信アーカイブ
https://omeka.bungaku-report.com/

子供向け科学雑誌『子供の科学』のバックナンバー1年分等が期間限定でオンライン公開:新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校を受けて

2020年3月5日、誠文堂新光社は、新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校が広がっていることを受け、オンラインで閲覧できる「子供の科学 無料公開特設サイト」を公開しました。

同社が発行する子供向け科学雑誌『子供の科学』の2019年1月号から12月号までを順次公開するとともに、「ウイルスの正体」を特集した同誌2016年12月号も公開しています。

期間限定の公開であり、公開期間は2020年3月5日から4月5日までとなっています。

@seibundo_hanbai(Twitter, 2020/3/5)
https://twitter.com/seibundo_hanbai/status/1235417254725963776

子供の科学 無料公開特設サイト
https://www.kodomonokagaku.com/20200305/

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