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英・Jisc、英国微生物学会(Microbiology Society)と2年間の“Publish and Read”契約を締結

2019年10月16日、英・Jiscと英国微生物学会(Microbiology Society)は、試験的なオープンアクセス(OA)等に関する出版契約として、2年間の“Publish and Read”契約を締結したことを発表しました。

この契約により契約参加機関に所属する研究者は、英国微生物学会の刊行する雑誌へ著者として掲載された全ての研究成果が初めからOAで公開されると同時に、学会の刊行するコンテンツについて1947年までのアーカイブも含めて全てアクセス可能になります。

英国微生物学会はJiscのコンソーシアムを通してOA出版への転換契約を締結した最初の学会系出版者となります。契約の効力発生は2020年からで、“Microbiology”や“Journal of Medical Microbiology”など、OA誌、購読誌、ハイブリッド誌を含む英国微生物学会の刊行誌6タイトル全てが契約対象となります。

英IOP Publishing、英JiscのPublications Routerに対しフルテキストの提供を開始

2019年9月23日、英Jiscは英国物理学会出版局(IOP Publishing)がPublications Routerに対し、論文フルテキストの提供を開始したことを発表しました。

Publications Routerは論文のメタデータおよびフルテキストを出版者等から各大学の機関リポジトリ等へ通知・転送するためのシステムです。IOP Publishingからの提供対象となるのは完全オープンアクセス(OA)誌掲載論文およびハイブリッドOA論文で、出版者版の論文PDFと、ライセンス情報を含むメタデータが、日毎に提供されるとのことです。

また、IOP Publishingは将来的には購読誌に掲載された論文(非OA論文)についても、著者最終稿を、適切なライセンス情報を含むメタデータ付きでPublications Routerに提供することを計画しているとされています。

英・Jisc、英国の研究・教育機関向けに無料の3Dスキャニングサービスを提供するパイロット事業を実施

2019年9月9日、英・Jiscは、英・ロンドンを拠点とする技術系スタートアップReality Zero Oneの最新ハードウェアを使用し、英国の研究・教育機関向けに無料の3Dスキャニングサービスを提供するパイロット事業を開始したことを発表しています。

各機関がJiscにスキャン対象を送付すると専門家がスキャニング作業を行う仕組みとなっており、作業への立ち合いも可能です。出力結果のデータは各機関で自由に利用できるとともに、Jiscは運用コストを賄うために他機関へのライセンス供与の権利を保持するとあります。

本事業は、高価かつ複雑なスキャニング設備が希少である高等教育において、格差の解消に寄与するものであるとしています。英・バッキンガム大学の歴史・美術史学部長Sarah Fitzpatrick氏によるコメントも掲載されており、重要作品の高品質画像へのアクセスを学生に提供することは大変楽しみで、学生は芸術的手法と保存・修復に関する詳細な問題をよりよく理解できるようになる、と述べています。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書を公開

2019年8月12日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)は、英・Jisc Collectionsと英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)とともに作成に寄与した、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書“Understanding the value of the CLA Licence to UK higher education”の公開を発表しました。

この調査は、SCONUL・Jisc Collections・RLUKの支援と英国大学協会(UUK)・高等教育カレッジ連合(GuildHE)からの委託を受け、ロンドン大学シティ校のJane Secker氏らにより2018年後半に取り組まれたものです。高等教育機関向けに教育・学習目的の利用に対して著作物の複製を許可(印刷体、デジタル資料いずれからの複製も可)する、英国の著作権管理団体Copyright Licensing Agency(CLA)の「高等教育ライセンス(HE Licence)」の利用状況の実態が調査されています。

調査報告書では主に以下のようなことが示されています。

・英国と他国の教育関係の著作権制度の比較

英・Jisc、3つの新しい図書館サービスを開始:コレクション管理や発見可能性の改善を支援

2019年7月22日、英・Jiscは、コレクション管理や発見可能性の改善を支援する3つの新しい図書館サービス“Library hub discover”、“library hub compare”、“library hub cataloguing”を2019年7月31日から開始することを発表しています。

“Library hub discover”は図書館の所蔵資料を横断検索できるサービスです。Jiscが構築に携わった“national bibliographic knowledgebase” (NBK)のデータに基づいて、英国の学術、国立、専門図書館の利用可能なメタデータを最も幅広く収録しているとあり、サービス開始時点で100以上の図書館の所蔵が検索できるほか、今後も増加する予定とあります。

また、 “library hub compare”と“library hub cataloguing”はOCLCとのパートナーシップを通じて開発されたサービスであり、各ウェブサイト上での説明によれば、前者は自館のコレクション分析やNBKに所蔵情報を提供している館とのコレクションの比較ができるサービス、後者はMARCレコードを検索、ダウンロードできるサービスとなっています。利用に際しログインが必要となっており、限られた範囲の機関のみ利用可能です。

E2162 - どの研究データを保存すべきか:英・Jiscによる調査レポート

英国のJiscは2019年3月に保存すべき研究データに関する調査レポート“What to Keep: A Jisc Research Data Study”を公開した。本稿では,調査レポートの主要パートである,保存すべき研究データ(3章)・研究データ保存の現況(4章)・研究データ保存の課題・改善案(5章)に関する調査分析と利害関係者への提言を中心にその内容を概観する。

英・Jisc、文化遺産に関する分野横断合同会議“Discovering Collections, Discovering Communities(DCDC)”の主催メンバーに加わる

2019年6月24日、英国国立公文書館(TNA)と英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、英国のJiscが新たに文化遺産に関する分野横断合同会議“Discovering Collections, Discovering Communities(DCDC)”の主催メンバーに参加したことを発表しました。

DCDCは英国最大の文化遺産に関する分野横断合同会議で、英国・欧州はじめ各国から毎年400人以上のアーキビスト、図書館員、研究者等が参加して、コレクションの影響力からデジタル変換まで文化遺産に関わる様々の問題が検討されます。

今年度の会議DCDC19はTNA、RLUK、Jiscの主催により“Navigating the digital shift: practices and possibilities”をテーマとして、2019年11月12日から11月14日までバーミンガムで開催され、DCDCのウェブサイトで参加登録の受付が開始されています。

英・JiscとSpringer Nature社、オープンアクセス(OA)出版に関する合意を更新し“Read and publish”契約の締結を発表

2019年4月26日、英国のJiscとSpringer Nature社は、2015年に締結したOAに関する合意を更新し、Plan Sの目的を果たす“Read and Publish”契約締結に至ったことを発表しました。

この契約は従来の購読型の契約をOA出版料に基づく契約に転換するもので、ジャーナルへのアクセスを保証しつつ、英国で生産された学術論文をOA化するコストを削減するものです。

JiscとSpringer Nature社は今後継続して、この契約の評価を進め、学術論文がOAに転換していることを示すエビデンスを収集する、としています。

この契約により、同社のジャーナルで出版された英国の研究成果がOA化される割合は、2018年の74%からさらに増加し、2020年までにはほぼ100%になるものと予想されています。

英・Jisc、デジタル化時代の高等教育に関する報告書を発表

2019年3月22日、英・Jiscがデジタル化時代の高等教育に関する報告書“Digital leadership in HE: improving student experience and optimising service delivery”を発表しました。

この報告書は、産業のデジタル化・コンピューター化が進み労働市場が大きく変革する「インダストリー4.0」時代の高等教育において、各大学がどのような情報技術を最も自組織にとって重要とみなしているか、デジタル情報技術を大学の戦略の中でどのように組み込んでいるかなどについて、英国のデジタルICT教育の実践機関等で組織されたUCISA (Universities and Colleges Information Systems Association) 加盟大学に対して、2018年8月から2019年2月に行ったアンケート調査(50校から回答)と25の研究機関及び機関の責任者に行った質的調査に基づいて作成されています。

報告書では、「オンライン学習ツール」が最も重要な情報技術として回答があったこと(68%)、「人工知能」「機械学習」がこれに次ぐこと(32%)などの調査結果や、デジタル情報技術と高等教育に関する回答校の責任者へのインタビュー等が紹介されています。

E2116 - 特別コレクションの引用データ記述形式に関する報告書

2018年11月,英国研究図書館コンソーシアム(RLUK),英国国立公文書館(TNA)及び英・Jiscは,特別コレクション(Unique and Distinct Collections:UDCs)の引用データ記述形式について考察した報告書“Citation Capture: Enhancing Understanding of the Use of Unique and Distinct Collections within Academic Research and the Research Outputs Produced as a Result”を公開した。引用データ記述形式の標準化及び収集・保存方法の効率化を進めて,UDCsの利用動向を測定できるようにすること,そして,英国のUDCs所蔵機関が将来計画を策定する際に,引用データを情報源として有効に活用していくための提案を行うことが本報告書の目的である。以下,報告書の内容を紹介する。

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