図書館サービス

公益財団法人日本交通公社、機関誌『観光文化』243号のPDF版を公開:「観光と図書館」を特集

2019年10月10日、公益財団法人日本交通公社は、機関誌『観光文化』243号の刊行を発表しました。特集「観光と図書館~地域の観光に図書館はどう寄与できるか~」を掲載しており、全ページのPDF版を公開しています。

特集には、日本交通公社「旅の図書館」館長・吉澤清良氏による「図書館を取り巻く動向と観光振興」、9館の事例を紹介する「事例に学ぶ、図書館を活かした地域の観光魅力づくり」、奈良大学文学部教授(前・瀬戸内市民図書館館長)の嶋田学氏とジャーナリスト・作家の猪谷千香氏との対談「観光と図書館 連携と活用の可能性をあらためて考える」等が収録されています。

観光と図書館~地域の観光に図書館はどう寄与できるか~(観光文化 243号)(公益財団法人日本交通公社, 2019/10/10)
https://www.jtb.or.jp/publication-symposium/book/tourism-culture/tourism-culture-243/

米・Ithaka S+R、イシューブリーフ“Student Needs Are Academic Needs:Community College Libraries and Academic Support for Student Success”を公開

2019年9月30日、米・Ithaka S+Rは、イシューブリーフ“Student Needs Are Academic Needs:Community College Libraries and Academic Support for Student Success”を公開しました。

米国のコミュニティカレッジに通う学生の目標、課題、ニーズを学生の観点から調査し、効果的な支援方法を探るプロジェクト“Community College Libraries and Academic Support for Student Success”(CCLASSS)の報告書です。なお、CCLASSS については、2018年8月にもイシューブリーフ“Amplifying Student Voices: The Community College Libraries and Academic Support for Student Success Project”が公開されています。

自殺予防とメンタルヘルスへの意識に関する図書館員によるガイド(記事紹介)

図書館や情報専門家、情報サービスに関するニュースサイト”Information Today”に2019年10月8日付けで、自殺予防とメンタルヘルスへの意識に関する図書館員によるガイド”A Librarian's Guide to Suicide Prevention and Mental Health Awareness”が掲載されています。執筆者はノースカロライナ州立図書館で法情報のレファレンス業務に従事し、”The Accidental Law Librarian”という図書の著者でもある、Anthony Aycock氏です。

Information Todayの記事では10月10日がWHOが定めるメンタルヘルス・デイであることに触れたうえで、自殺を防ぎ、利用者のメンタルヘルスの問題に対峙する上で図書館員に必要となる情報を、主にコレクション形成と利用者サービスを中心にまとめています。このうち利用者サービスに関しては具体的な応答例も示されています。

記事の末尾では、「図書館員はこれまでも、これからも、メンタルヘルスの問題の最前線にいる。我々の武器は(すべての戦争がそうであるように)情報である。この記事はこの武器を研ぎ澄ますためにも使えるが、それはきちんと使う場合のみである。我々がこの戦いを放棄しないことを願っている」と述べられています。

中国・浙江図書館、杭州の観光地にブックカフェを開設:観光客への資料貸出サービスも提供

2019年9月23日、中国の5A級観光地(中国・文化観光部が定める観光地等級の最上級)である「杭州西湖風景名勝区」の管理委員会は、9月22日、同区内の観光地で中国南宋時代の武将・岳飛を祭る「岳王廟」の敷地内に、ブックカフェ「啓忠書吧」がオープンしたことを発表しました。

浙江図書館(浙江省杭州市)と岳王廟の管理処が協力して開設したものであり、蔵書は5,000冊余りで、内60種200冊近くが岳飛に関する資料です。中国の決済サービス「アリペイ」(支付宝)に紐づく信用スコア「芝麻信用」の点数が550点以上であれば、地域住民、観光客のいずれであっても無料で資料を借りることができます。借りた資料は郵送での返却も可能です。

公共図書館と5A級観光地が共同開設し、信用スコアを用いて観光客に無料貸出を行うブックカフェは中国国内で初の事例とあります。

オーストラリア・ビクトリア州政府、“Libraries After Dark”プロジェクトの参加館を拡充

2019年9月17日、オーストラリア・ビクトリア州首相(Premier of Victoria)のウェブサイトで、ビクトリア州政府による“Libraries After Dark”プロジェクトの参加館が6館追加され、合計10館に拡充されることが発表されています。

“Libraries After Dark”は、図書館による夜間の活動実施に対して助成を行うことで、賭博場の代わりとなる娯楽や社会活動の場を地域コミュニティに提供する取組です。賭博による害を受けやすい地域の人々への支援等を行っているビクトリア州の法定機関“Victorian Responsible Gambling Foundation”からの資金提供により、2017年にパイロットプロジェクトとして開始されました。

Victorian Responsible Gambling FoundationのCEOであるShane Lucas氏は、同プロジェクトは様々な活動を通じ、地域の賭博場で得られるコミュニティ感覚に魅了されがちな個人の間につながりを生み出すとコメントしています。

オーストラリア・メルボルン市、市立図書館でフルタイムのソーシャルワーカーを雇用

2019年8月29日、オーストラリア・メルボルン市は、市立図書館でフルタイムのソーシャルワーカーを雇用することを発表しました。

ホームレスの状況にある等、危険にさらされている人々(at-risk people)への支援を提供するプログラムの一環であり、同市に拠点を置きホームレス支援を行っている団体“Launch Housing”と協力し、2020年6月まで任命するとしています。

市立図書館を拠点とするソーシャルワーカーは、メルボルン市の6つの図書館のスタッフに対して研修、支援、報告を行うほか、居住支援、メンタルヘルスや家庭内暴力等に関する外部サービスと人々を結びつける手助け等を行います。

事業のコンセプトは、米国のサンフランシスコ及びデンバーで成功を収めている同様の事業から得たものとあり、2019年2月から5月までの試行期間を経て実施が決定されました。

東京都立図書館、「AIを利用したチャットボットによる自動応対の共同実証実験」の参加事業者公募を開始

2019年9月2日、東京都立図書館は「AIを利用したチャットボットによる自動応対の共同実証実験」の実施にあたって、実証実験に協力可能な事業者の公募を開始したことを発表しました。

この実証実験はより質の高いサービスの提供を目的に、同館をフィールドとして、図書館サービスにおいてチャットボットが利用できる場面にどのようなものが考えられるか探るものです。実験は協力事業者が提供するシステム環境により実施され、利用者の誘導は、同館のウェブサイトまたは来館による案内によって行われる予定です。

実験の実施時期は2019年10月から2020年3月までの期間のうち、原則連続した2か月以内を2回までの範囲で、東京都と協力事業者との協議の上決定される予定です。

「AIを利用したチャットボットによる自動応対の共同実証実験」参加事業者の募集開始について(東京都立図書館,2019/9/2)
https://www.library.metro.tokyo.jp/guide/information/5812_20190902.html

岡山大学附属図書館、同館のTwitterアカウントで「夏休み特別企画!Twitterでめぐる!図書館ツアー」を実施中

2019年8月19日から、岡山大学附属図書館が、同館のTwitterアカウントで「夏休み特別企画!Twitterでめぐる!図書館ツアー」を実施しています。

夏休み期間の2019年9月30日まで、館内写真とともに岡山大学附属図書館中央図書館紹介のツイートを連日投稿し、一連のツイートを見ればバーチャル図書館ツアーが体験できるという趣向の企画です。

2019年8月30日までに、中央図書館の正面玄関・ゲート・貸出返却カウンター・参考調査カウンター・自動貸出装置・蔵書検索用パソコン等について、写真とともに使い方やサービス内容を案内するツイートが9件投稿されています。

@OkayamaUnivLib(Twitter,2019/8/19)
https://twitter.com/OkayamaUnivLib/status/1163326874207977472

E2172 - テクノロジー導入に伴う若者と図書館の関係構築<文献紹介>

ICTをはじめ,日進月歩するテクノロジーは図書館において図書の探索を支えるだけでなく,さらに豊かな探究活動において欠かせないものとなってきている。しかし,日本図書館研究会児童・YA図書館サービス研究グループの井上靖代氏らによる『YAサービスの現状―全国調査報告(2)』からも,日本の図書館の若者向けのプログラムはPOP作成やビブリオバトルなど紙媒体の図書の活用を促すものが多いことが読み取れ,テクノロジーが積極的に活用されている事例は少ないといえる。『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 理科編 理数編』においても,「現代社会が抱える様々な課題を解決するためにイノベーションが期待されており,世界的にも理数教育の充実や創造性の涵養が重要視されており,米国等におけるSTEM教育の推進はその一例である」とあるように,これからは情報や知識の習得だけに留まらず,他者との対話をとおして意見を深め合ったり,何かをつくりあげることが求められる,アウトプットの時代になってきている。それに伴い,テクノロジーの活用は必須になってくるだろう。

ページ