図書館システム

E2302 - 2019年から2020年の図書館システムの市場動向は?

図書館システムコンサルタントであるブリーディング(Marshall Breeding)氏による2つのレポートが公開されている。1つは氏の運営するウェブサイト“Library Technology Guides”上で2020年3月に公開された“Library Perceptions 2020: Results of the 13th International Survey of Library Automation”,もう1つは米国図書館協会(ALA)の刊行するAmerican Libraries誌2020年5月号掲載の“2020 Library Systems Report : Fresh opportunities amid consolidation”である。ともに継続的に発行されているもので,図書館システムの動向に関するマイルストーンとなっている(E1563ほか参照)。本稿ではこの2つの内容を概観する。

E2303 - 図書館構築システム上の利用者データへのリスク評価ガイド

米国の電子図書館連合(DLF)が2020年5月21日に“A Practical Guide to Performing a Library User Data Risk Assessment in Library-Built Systems”を公開した。これは,図書館が構築したシステムが収集する利用者データへのリスクを理解するための定義,収集データのリスク評価に関するガイドである。

E2293 - 八王子市(東京都)のオーディオブック配信サービスについて

八王子市(東京都)では,2020年3月に「第4次読書のまち八王子推進計画 2020年度~2024年度」を策定し,「いつでも,どこでも,だれでも」読書に親しめるまち八王子の実現を基本指針に掲げている。図書館を中心として,家庭,地域,市民・市民団体,事業者,教育機関,行政などが連携した取組や,「いつでも,どこでも,だれでも」読書に親しめる環境を整備するとともに,全ての市民の読書活動を切れ目なく支援し,市民が,生涯にわたって,“読書”を楽しめる,知的好奇心あふれるまちをめざしている。

千葉県浦安市、市立小・中学校図書館で借りた図書を市立図書館と同じ読書通帳に記帳できるシステム連携を開始

2020年8月28日、千葉県浦安市は、市立小・中学校図書館で借りた図書を市立図書館と同じ読書通帳に記帳できるシステム連携を開始したことを発表しました。連携は2020年8月1日から開始されています。

異なる図書管理システムを市のネットワークで結ぶシステムの完全連携は国内初としており、学校図書館での貸出記録も市立図書館内の読書通帳機で記帳できることによって、図書館利用の促進が期待できると述べています。

国内初 公共図書館と学校図書館システムの連携開始(令和2年8月28日)(浦安市, 2020/8/28)
http://www.city.urayasu.lg.jp/shisei/koho/press/1030261.html

参考:
CA1841 - 読書通帳の静かなブーム / 和知 剛
カレントアウェアネス No.323 2015年3月20日
http://current.ndl.go.jp/ca1841

EBSCO社、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOの実装サービス・ホスティング等を提供する“EBSCO FOLIO Services”を開始

2020年8月26日、EBSCO社は、オープンソースの図書館サービスプラットフォームFOLIOの実装を検討するあらゆる規模の図書館が、FOLIOの実装サービス・ホスティング等を提供する同社の“EBSCO FOLIO Services”を利用可能になったことを発表しました。

EBSCO社はイニシアチブ開始以来FOLIOに関わっており、図書館は“EBSCO FOLIO Services”によって同社の専門チームが担当する実装支援やホスティング等を活用することができます。また、電子リソース管理システム“EBSCO Knowledge Base”やディスカバリーサービス“EBSCO Discovery Service(EDS)”など、FOLIOと同社の製品との統合サービスも提供しています。

新型コロナウイルス感染症拡大下の社会の記憶をアーカイブするチリ大学の取り組み“Memoria COVID-19”:Ex LibrisのPrimoとAlmaを活用して構築(記事紹介)

2020年8月13日、ProQuest社傘下の図書館システムベンダEx Librisは、新型コロナウイルス感染症拡大下の社会の記憶をアーカイブするチリ大学の取り組みを紹介したブログ記事を公開しました。

チリ大学では、新型コロナウイルス感染症が社会に拡大する中で、遠隔学習・在宅勤務・必要とされるソーシャルディスタンシングやフィジカルディスタンシング・課外活動・強制的な制限事項など、人々が日常生活や活動においてどのような変化を経験しているかについて、情報を収集し公開する取り組みを実施しています。取り組みは同大学の哲学・人文科学部歴史学科と情報サービス・図書館本部が共同で進めており、新型コロナウイルス感染症に関する個人的な体験談を写真・動画・手紙・携帯電話で作成したテキスト・音声・画像などの形で広く募集しています。Ex Librisの“Primo”を用いた同大学図書館のディスカバリーサービス内に専用ページとして“Memoria COVID-19”が作成され、同ページ上でGoogleフォームから体験談を投稿したり投稿された体験談を閲覧することが可能になっています。

図書館サービスプラットフォームFOLIO、既存のシステムからの移行のために必要な統合図書館システム(ILS)としての重要機能の実装が完了したGoldenrod版を公開

2020年7月27日、オープンソースの図書館サービスプラットフォーム(LSP)をコミュニティベースで開発するイニシアチブ“FOLIO”は、最新の愛称付きリリースとしてGoldenrod版を公開したことを発表しました。

FOLIOは公開したGoldenrod版を、既存の図書館システムから移行するために必要な統合図書館システム(ILS)としての重要機能の実装が完了したバージョンに位置づけています。

FOLIOは、2020年10月に新しい愛称付きリリースとしてHoneysuckle版を公開する予定です。

E2281 - 津高生に本を届けようプロジェクト:学校休業期間の取組

三重県立津高等学校図書館では,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策で学校の臨時休業の中,外出を控え自宅で頑張る生徒のために,インターネットによる図書館の蔵書検索/予約サービスと自宅への本の郵送サービスを2020年5月8日から開始した。「津高生に本を届けようプロジェクト」と名付けたこの取組の経緯と結果を報告する。

オープンソースのディスカバリーサービス“VuFind”のバージョン7.0が公開

米・ヴィラノヴァ大学図書館が開発しているオープンソースのディスカバリーサービス“VuFind”のVersion 7.0が、2020年7月20日に公開されました。

セキュリティの向上、ArchivesSpaceやKohaのRESTful APIといったいくつかのシステムとの統合のサポート、EBSCO Discovery ServiceやFOLIOとの互換性の向上、プラグイン生成ツールの強化等が行われています。

VuFind 7.0 Press Release(VuFind, 2020/7/20)
https://vufind.org/wiki/changelog#release_70_-_7_20_2020

参考:
オープンソースのディスカバリーサービス“VuFind”のバージョン6.0が公開
Posted 2019年7月16日
https://current.ndl.go.jp/node/38594

韓国国立中央図書館(NLK)、公共図書館資料管理システムKOLASⅢのソースコードを公開

2020年7月8日、韓国国立中央図書館(NLK)は、公共図書館資料管理システムKOLASⅢのソースコードを公開しました。サービスの改善や急速に変化する外部環境に対して各館が能動的に対応できるようにすることが目的で、誰でも自由に利用・複製・修正・再配布することが可能です。

KOLASⅢは、1992年に公共図書館における資料管理の先進化のために開発され、継続的に機能改善されてきた、図書館の標準的な業務体系に準拠したシステムで、現在までに約1,900館で導入されています。

公開されたソースコードの著作権および知的財産権は同館にあり、公開されたソースコードを用いて作成した場合には、General Public License3.0が適用されます。

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