著作権法

Google、フランスの改正EU著作権指令国内法化に伴いフランス国内におけるニュース記事の検索結果表示方法を変更:記事を抜粋したスニペットやサムネイル画像が非表示に

Google Franceの公式ブログ“Le blog officiel de Google France”に2019年9月25日付で、“Nouvelles règles de droit d’auteur en France : notre mise en conformité avec la loi”と題された記事が投稿されています。2019年10月にフランスで改正EU著作権指令が欧州で初めて国内法化され新しい著作権法が導入されることに伴い、フランス国内ではGoogleの検索結果表示方法が変更される見込みであることを発表したものです。

フランスで新しい著作権法が施行されると、欧州の報道機関が発行するニュース記事を示した検索結果について、フランス国内ではニュース記事を抜粋したスニペットやサムネイル画像が表示されなくなります。これはGoogleが提供する全てのサービスに適用されます。

政治ニュースサイト“POLITICO”が同日付で公開したこのGoogleの意向を扱った記事では、改正EU著作権指令の第15条で報道機関が自機関のコンテンツをオンライン上で表示するGoogleやFacebook等のプラットフォームに対して使用料を求める権利が認められていること、Googleはこの使用料の支払を拒否していること等が解説されています。

米・カリフォルニア大学バークレー校、全米人文科学基金(NEH)からの助成により人文学研究者向けにテキスト・データ・マイニングに関わる法的諸問題解決のための支援事業を実施

2019年8月14日、米・カリフォルニア大学バークレー校は、人文学研究者向けにテキスト・データ・マイニングに関わる法的諸問題の解決を支援する同校の事業に対して、全米人文科学基金(NEH)から16万5,000ドルの助成を獲得したことを発表しました。

この事業はカリフォルニア大学バークレー校を中心とした法律専門家・図書館員・研究者のチームによって実施されます。事業の背景として、人文学分野の研究ではテキスト・データ・マイニングという手法がしばしば用いられますが、研究のためのデータセットを用意するには著作権法・契約法・プライバシー法等に関する法的問題をクリアする必要があること、研究者が複雑な法的問題が発生するものを避けてパブリックドメイン等の容易に利用可能な資料を扱いがちで研究対象に偏りが現れる傾向にあることを挙げています。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書を公開

2019年8月12日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)は、英・Jisc Collectionsと英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)とともに作成に寄与した、英国の大学における教育・学習支援のための著作権ライセンス利用状況の実態に関する調査報告書“Understanding the value of the CLA Licence to UK higher education”の公開を発表しました。

この調査は、SCONUL・Jisc Collections・RLUKの支援と英国大学協会(UUK)・高等教育カレッジ連合(GuildHE)からの委託を受け、ロンドン大学シティ校のJane Secker氏らにより2018年後半に取り組まれたものです。高等教育機関向けに教育・学習目的の利用に対して著作物の複製を許可(印刷体、デジタル資料いずれからの複製も可)する、英国の著作権管理団体Copyright Licensing Agency(CLA)の「高等教育ライセンス(HE Licence)」の利用状況の実態が調査されています。

調査報告書では主に以下のようなことが示されています。

・英国と他国の教育関係の著作権制度の比較

E2165 - 欧州の国立図書館における複写サービスの現状

筆者は2018年11月にイタリア,英国,デンマーク,スウェーデンの国立図書館を訪問し,複写サービスの現状について調査を行った。本稿では,その概要を報告する。

E2167 - アーカイブサミット2018-2019<報告>

2019年6月11日に,千代田区立日比谷図書文化館(東京都)において,アーカイブサミット組織委員会(委員長:長尾真(京都大学名誉教授))の主催により「アーカイブサミット2018-2019」が行われた。本稿では,同委員会事務局の立場から,本会の内容について報告する。「アーカイブサミット」とは,産官学民を横断するアーカイブ関係者による集まりで,2015年,2016年(E1814参照)は東京で,2017年(E1973参照)は京都で開催された。5年間で4回目の開催となる今回がいったんの着地点となる。なお,今回は集中的な議論をするため招待制をとった。

E2151 - 2019年CEAL及びAAS年次大会・NCC公開会議<報告>

2019年3月,米国コロラド州デンバーにおいて,東亜図書館協会(CEAL)年次大会と北米日本研究資料調整協議会(NCC)公開会議が19日から21日にかけて,アジア学会(AAS)の年次大会が21日から24日にかけて開催された(E2028ほか参照)。国立国会図書館(NDL)からは,筆者を含む2人の職員が参加した。

欧州研究図書館協会(LIBER)、2018/2019年の年次報告書を公開

2019年6月5日、欧州研究図書館協会(LIBER)は2018/2019年の年次報告書である“LIBER:2018-2019 Annual Report”の公開を発表しました。LIBERによる年次報告書の公開は今回が初めてとなり、2018年6月から2019年5月の主な出来事、2018-2022年の戦略計画の進捗状況、関与した国際的なプロジェクト、年次大会や季刊誌“LIBER Quarterly”に関するデータ、会計状況等が報告されています。

年次報告書では対象期間の主な出来事として、EU著作権指令改正におけるテキスト・データ・マイニング(TDM)を例外とするための働きかけ、オープンサイエンスに関するロードマップの作成・配布、研究図書館のための学術指標の提言をまとめた報告書の公開、研究データリポジトリやデジタル人文学等に関する調査、Plan Sの実現にかかる手引き改善のための声明発表、“A Library Manifesto for Europe”への支持などを挙げています。

【イベント】専門図書館協議会2019年度全国研究集会「専門図書館員/インフォプロのキャリアアップを目指して」(6/21・東京)

2019年6月21日、東京都渋谷区の東京ウィメンズプラザを会場に、専門図書館協議会2019年度全国研究集会「専門図書館員/インフォプロのキャリアアップを目指して」が開催されます。

参加には事前の申し込みが必要です(有料)。

内容は以下の通りです。

午前の部
第1分科会「専門図書館のレファレンス」
・マーケティング情報を活用する 講師:伊藤正啓氏((株)日本能率協会)

第2分科会「ポータルサイト」
・ジャパンサーチの世界(仮) 講師:髙橋良平氏(国立国会図書館)

第3分科会「著作権法」
・著作権法の“いま”~現場での事例研究を中心に~(仮) 講師:舟越瑞枝氏(国立国会図書館)

午後の部
第4分科会「外部連携・ネットワーク」
・身近なことから始める連携:専門図書館の可能性を拓くネットワークづくり
大隅一志氏(旅の図書館)
三浦善太郎氏、吉野由麗氏(アドミュージアムライブラリー)

第5分科会「専門図書館の存在を高める広報戦略」
・防災専門図書館の広報戦略
矢野陽子氏(防災専門図書館)

EU理事会(Council of the EU)、EU著作権指令改正案を承認

2019年4月15日、EU理事会(Council of the EU)は、デジタルかつ越境的な環境のための著作権の例外規定・制限規定の採用、クリエイティブ・コンテンツへの広範なアクセスを確保するための権利処理に関する改正、著作権の正しく機能する市場の達成等を内容とする、EU著作権指令改正案を承認しました。

EU加盟国は、欧州議会議長と欧州理事会議長の署名及びEU官報(the Official Journal of the EU)での公表後、24か月以内にこの新しい著作権指令を国内法化する必要があります。

EU adjusts copyright rules to the digital age(Council of the EU,2019/4/15)
https://www.consilium.europa.eu/en/press/press-releases/2019/04/15/eu-adjusts-copyright-rules-to-the-digital-age/

LIBER、EU著作権指令改正案可決へのコメントを発表:改正の意義を評価しつつ一部条項に懸念を表明

2019年3月26日、欧州研究図書館協会(LIBER)は、同日に欧州議会で可決されたEU著作権指令改正案(New European Copyright Directive)について、改正の意義を評価しつつ、一部の条項に懸念を示したコメント“LIBER Cautiously Welcomes Copyright Improvements for Libraries”を発表しました。

同記事では、人工知能の基礎を形成するテキスト・データ・マイニング(TDM)が著作権の例外になったこと、著作権保護期間内でも商業的な利用のない作品を大規模にデジタル化可能になったこと等を挙げて、ヨーロッパの図書館、教育・研究コミュニティに有意義な改正であったと評価しています。

一方、第11条(「リンク税」)に定められた著作権の適用範囲が明確でなく、自由な情報流通を阻害する可能性があること、第13条でオンラインコンテンツ共有サービスの提供者(学術機関リポジトリは除外)に新たな義務が課されコンテンツの共有と再利用に影響を与える恐れがあることについては懸念を示しています。

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