NLM(米国国立医学図書館)

2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のオープンアクセス(OA)状況等に関するPubMedを情報源とした調査(文献紹介)

2020年8月12日付で、オープンアクセス(OA)出版プラットフォームを提供するF1000 Researchに、スペインの医学研究者らが共著で執筆した文献として、“Open Access of COVID-19-related publications in the first quarter of 2020: a preliminary study based in PubMed”が公開されています。

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、各出版社は同感染症に関する文献を米国国立医学図書館(NLM)の運営するPubMed Central(PMC)などの適切なリポジトリにおいて、即時OA化することを認める意向を示しています。著者らはNLMの生物医学文献データベースPubMedやOA文献探索のためのブラウザ拡張機能Unpaywall等のツールを用いて、2020年第1四半期に発表された新型コロナウイルス感染症関連文献のOA状況等に関する調査を実施しました。また、過去のコロナウイルス関連文献との比較のために、2000年代前半に中国等で流行した新型肺炎の原因ウイルス「SARSコロナウイルス(SARS CoV-1)」や中東呼吸器症候群(MERS)の原因ウイルス「MERSコロナウイルス(MERS CoV)」に関連する文献のOA状況等も分析しています。

米国国立医学図書館(NLM)、実施中の「戦略計画2017-2027」を継続する指針とするためにパブリックコメントを募集

米国国立医学図書館(NLM)は、2020年8月11日付で、2017年から2027年までを期間とする現行の戦略計画“A Platform for Biomedical Discovery and Data-Powered Health”を継続実施する指針とするために、情報提供依頼書(RFI)への回答を呼びかけていることを発表しました。

NLMは現行の戦略計画が発表されてから数年の間に、目標を達成するため多数のイニシアチブやプロジェクトを実施してきましたが、RFIへの回答を通して、戦略計画の発表以降に発生した、または大幅に深刻さを増したNLMの使命に関わる重要課題を探り、現行の戦略計画の推進が引き続き最新の動向を反映した内容とすることをパブリックコメント実施の目的に挙げています。RFIは米国国立衛生研究所(NIH)のウェブサイト上で公開されており、2020年10月19日まで回答を受付しています。

米国国立医学図書館(NLM)、米国国立衛生研究所(NIH)助成研究の成果物にあたるプレプリントのPubMed Central上での利用について実現可能性を検証する試行プロジェクトを開始

2020年6月1日、米国国立医学図書館(NLM)傘下の米・国立生物工学情報センター(NCBI)は、NLMが米国国立衛生研究所(NIH)助成研究の成果物にあたるプレプリントのPubMed Central(PMC)上での利用について、その実現可能性を検証する試行プロジェクト“NIH Preprint Pilot”の開始準備を進めていることを発表しました。

“NIH Preprint Pilot”は、NIHの助成を受けた早期の研究成果物について、その発見可能性を高める方法の調査を主たる目標として取り組まれます。プレプリントのような中間的研究成果物の活用を推進するNIHの方針に基づき、NLMはこのプロジェクトが、NIH助成研究の発見可能性とアクセスのさらなる加速に向けた情報提供や、NIH助成研究のオープンアクセス(OA)による迅速な普及支援として機能することを意図しています。

ドイツ医学中央図書館(ZB MED)、2020年版以降の医学件名標目表(MeSH)のドイツ語翻訳事業をドイツ医療文書情報機構(DIMDI)から承継

2020年5月20日、ドイツ医学中央図書館(ZB MED)は、米国国立医学図書館(NLM)が整備する医学件名標目表(MeSH)のドイツ語翻訳事業について、ドイツ医療文書情報機構(Deutsche Institut für medizinische Dokumentation und Information:DIMDI)から移管を受け、2020年版以降の翻訳を同館が担当することを発表しました。

MeSHは年に一度更新される世界的に普及した医学用語のシソーラスです。書籍等の主題索引から、データベースの索引、医学・生命科学分野の検索プロファイル作成まで多方面で活用されています。

MeSHのドイツ語翻訳事業は2018年までDIMDIが担当し、2020年5月時点では2019年版MeSHのドイツ語翻訳版がDIMDIのウェブサイトからダウンロード可能になっています。ZB MEDはDIMDIとの緊密な連携の下で、翻訳事業を引き継ぎ、後日2020年版MeSHのドイツ語翻訳版を提供する予定です。

米国国立医学図書館(NLM)、“New PubMed”を基本システムとして運用開始

米国国立医学図書館(NLM)の生物医学文献の無料データベースPubMedは、2020年5月18日以降、既存のPubMedにかわってリニューアル版の“New PubMed”を基本システムとする運用を開始しています。

NLMは、5月12日付で公開したブログ記事において、New PubMedの機能・特徴や利用時の参考資料等を紹介しています。

New PubMedの特徴として、検索結果画面における検索語をハイライトしたスニペット表示、機械学習技術や新たな関連検索アルゴリズムを活用した適合度の高い文献の優先表示機能の向上などを挙げ、世界最先端な生物医学情報へこれまで以上に迅速・容易にアクセス可能になった、としています。また、レスポンシブデザインの採用によりデスクトップ端末だけでなくモバイル端末でも全ての機能が利用可能であること、旧PubMedのリンクはリダイレクトされるためMy NCBIアカウントに保存した検索式や文献データが自動的に引き継がれることなども紹介しています。

NLMはNew PubMedの利用方法を習得するための参考資料として、次のようなリソースを挙げています。

米国国立医学図書館(NLM)、2020年5月18日以降PubMedのリニューアル版“New PubMed”が基本システムとして稼働することを発表

2020年4月16日、米国国立医学図書館(NLM)は、PubMedのリニューアル版“New PubMed”が2020年5月18日以降、現行のPubMed(Legacy PubMed)に置き換わり基本システムとして稼働することを発表しました。

利用者向けにはLegacy PubMedのトップページへ新たに黄色いバナーを設置して、既存のPubMedがNew PubMedへ置き換わることを通知しています。

NLMはウェブサイト内にLegacy PubMedからNew PubMedへの移行に関するFAQを用意しています。FAQでは、Legacy PubMed同様にNew PubMedにも今後随時機能追加が実施されること、5月18日以降もLegacy PubMedにはしばらくアクセス可能で文献データの更新も行われるがいずれ閉鎖されること、Legacy PubMedからMy NCBIアカウントに保存した検索式や文献データはNew PubMedでも利用可能なこと、などが案内されています。

米国国立医学図書館(NLM)、医学件名標目表(MeSH)の補足用語(Supplementary Concept Record)として新型コロナウイルス感染症関連用語5語を追加

2020年4月13日、米国国立医学図書館(NLM)は、同館が整備する医学件名標目表(MeSH)の補足用語(Supplementary Concept Record:SCR)として、2020年3月に新型コロナウイルス感染症関連用語5語の追加を行ったことを発表しました。

追加された用語は、“COVID-19 diagnostic testing(「新型コロナウイルス感染症の診断検査」)”、“COVID-19 drug treatment(「新型コロナウイルス感染症の薬物療法」)”、“COVID-19 serotherapy(「新型コロナウイルス感染症の血清療法」)”、“COVID-19 vaccine(「新型コロナウイルス感染症のワクチン」)”、“LAMP assay(「(新型コロナウイルス感染症検出のための)LAMP法による検定」)”の5語です。2020年3月26日から28日にかけて追加されています。

MeSHのSCRについて、2020年3月以前はプロトコルを補足する「クラス2」の使用が、癌に関わる用語に限定されていましたが、新型コロナウイルス感染症に対して利用可能な語彙の作成を促進するため、クラス2の使用範囲を拡大したことが併せて発表されています。

米国国立医学図書館(NLM)、Ex Librisの図書館サービスプラットフォーム“Alma”とディスカバリーサービス“Primo VE”を採用

2020年3月27日、米国国立医学図書館(NLM)は、同館の情報基盤刷新の一環として、1998年から運用している統合図書館システム(ILS)“Voyager”をProQuest社傘下Ex Librisの図書館サービスプラットフォーム(LSP)“Alma”へリプレースすることを発表しました。また、検索システムについてディスカバリーサービス“Primo VE”へのリプレースも合わせて発表されています。

NLMは2020年3月以降、12か月から15か月をかけてシステム移行を進める予定です。NLMは情報基盤の刷新・システム統合・ワークフローの合理化は、同館の「戦略計画2017-2027」に沿ったものである、としています。

米国国立医学図書館(NLM)、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりILLサービスを通した同館所蔵冊子体資料の提供を停止:電子資料の提供は継続

2020年3月19日付の医学図書館全米ネットワーク(NNLM)のお知らせにおいて、2020年3月19日午前8時以降、米国国立医学図書館(NLM)の所蔵する冊子体資料がILLサービスで利用できなくなることが発表されています。

これは新型コロナウイルス感染症に関する米連邦人事管理局(OPM)の指導、並びに米国疾病管理予防センター(CDC)の勧告に従ってNLMが実施するものです。NLMはOPM、CDCから追加の通知があるまでこの措置を実施します。なお、電子資料は引き続きILLサービスを通して利用可能です。

NLMはCDCの勧告に従って社会的距離拡大(Social distancing)を進めるため、2020年3月16日正午以降、閲覧室の利用を停止しています。

NLM Interlibrary Loan Online Only(NNLM,2020/3/19)
https://news.nnlm.gov/ndco/2020/03/nlm-interlibrary-loan-online-only/

米・アレン人工知能研究所(AI2)・米国国立医学図書館(NLM)等の研究組織が共同して新型コロナウイルスに関する機械可読の研究データセット“CORD-19”を公開する

2020年3月16日、米国大統領府科学技術政策局(OSTP)は、アレン人工知能研究所(Allen Institute for AI:AI2)・Facebook創設者ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏と夫人のチャン(Priscilla Chan)氏による慈善団体チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブ(CZI)・ジョージタウン大学のCenter for Security and Emerging Technology(CSET)・Microsoft社・米国国立医学図書館(NLM)が共同して、新型コロナウイルスに関する研究データセット“COVID-19 Open Research Dataset(CORD-19)”を公開したことを発表しました。

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