オープンアクセス

Europe PMC、新インタフェースを正式に公開

2019年12月4日、Europe PMCが、新インタフェースを正式に公開しました。

検索結果を論文・文献レビュー・プレプリントから絞り込める等のフィルター機能、要約・全文・データ等関連コンテンツの同一ページでの表示、オープンアクセス論文の図のプレビュー表示、プレプリントや査読コメント等へのリンク、生命科学分野のデータベースからの参照や専門家からの推薦などに基づくインパクト指標の表示等が紹介されています。

The new Europe PMC is here(Europe PMC, 2019/12/4)
http://blog.europepmc.org/2019/12/the-new-europe-pmc-is-here.html

Europe PMC
https://europepmc.org/

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、2019年12月現在のWiley社、Sage社、Taylor & Francis社との学術雑誌契約の交渉進捗状況を公表

フィンランドの大学・研究機関・公共図書館からなるコンソーシアム“FinELib”は、2019年12月5日付で、2019年12月現在の主要学術出版社との学術雑誌契約の交渉進捗状況を報告した記事を投稿しました。

“FinELib”は、研究者・学生が購読雑誌掲載論文へアクセス可能になり、かつ自身の研究成果を費用負担不要で無制限にオープンアクセス(OA)化できるように、フィンランドの研究コミュニティを代表して主要学術出版社と契約交渉を行っています。投稿された記事ではWiley社、Sage社、Taylor & Francis社との契約交渉の進捗状況を以下のように報告しています。

・Wiley社との長期間に渡る交渉は進展を見せており、OA出版要項を含む2020年から2022年までの新契約締結の見込みが立っている。しかし契約の細部事項を巡って現在も交渉が続いている。

・Sage社との交渉も進展を見せており、OA出版要項を含んだ3年間の新契約について現在細部事項の議論を行っている。

・2019年初めに交渉が決裂したTaylor & Francis社とは、2019年秋に交渉が再開されている。しかし交渉の先行きは不透明である。

E2204 - 環太平洋研究図書館連合(PRRLA)2019年総会<報告>

2019年9月1日から4日まで,環太平洋研究図書館連合(PRRLA;E1979,E2086参照)の2019年総会が韓国の高麗大学校で開催された。PRRLAには米国,カナダ,中国,韓国,シンガポール,インドネシア,オーストラリア等の太平洋をとりまく地域から43の大学等の図書館が加盟し,図書館の機能向上にむけた様々な活動を行っている。東北大学は例年総会に参加し,事例報告も一昨年の中国,昨年の米国での総会に続き三年連続で行っている。総会参加は通常は図書館長と随行1人であるが,2019年度は東北大学からは筆者を含む図書館職員2人での参加となった。

オープンアクセス論文を検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能が公開

2019年11月29日、英国の機関リポジトリアグリゲーターCOREが、オープンアクセス論文が検索可能なCORE Discoveryのブラウザ拡張機能を公開しました。

Google Chrome、Firefox、Operaが対象で、拡張機能をインストールすると、南京錠のボタンがブラウザに表示されます。論文の掲載ページに遷移すると、COREがOAの、もしくは、類似の論文を見つけられなかった場合は灰色に、OA版は存在しないが、利用者が検索しているものと類似のもしくは関連する論文がある場合はオレンジ色に、OA版が存在する場合は緑色に変化します。

リポジトリ・ジャーナルシステム等向けにCOREが無料で提供しているプラグイン“CORE Recommender”を用いて作成されたものです。

人文・社会科学分野のオープンアクセス(OA)の単行書の出版を促すイニシアチブ“Toward an Open Monograph Ecosystem(TOME)”のウェブサイトが公開

2019年12月3日、人文・社会科学分野のオープンアクセス(OA)の単行書の出版を促すイニシアチブ“Toward an Open Monograph Ecosystem(TOME)”のウェブサイトが公開されました。

TOMEは米国大学協会(AAU)・北米研究図書館協会(ARL)・Association of University Presses(AUPresses)により2017年から5年間の試験事業として開始されたプロジェクトで、今回のウェブサイトの公開は、人文・社会科学分野の研究成果へのアクセスを増やしたい学者・出版社・図書館員・大学職員によるコミュニティを構築することが目的で、TOMEの支援を受けての出版に興味を持つ著者や出版社への情報が提供されています。

これまでTOMEの助成により、28冊の単行書がOAとして出版されており、現在も30冊を超える単行書が作成作業中であると紹介されています。

リポジトリソフトウェアDspace ver. 5とver. 6 のOpenAIREの最新メタデータガイドライン対応を目指す機能拡張がカナダの大学図書館を中心とした共同事業として開始される

2019年12月2日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、オープンアクセス(OA)学術コンテンツの国際的データベースであるOpenAIRE経由で、リポジトリソフトウェアDspaceが世界各国で提供するコンテンツの大部分が発見できるように、カナダの複数の研究図書館が資金提供を実施することを発表しました。

ネットワーク上に分散したリポジトリコンテンツに対して、コンテンツ発見等のサービスを構築するためには高品質で包括的なメタデータが必要になります。そのため欧州・ラテンアメリカ・カナダなどの世界のいくつかの地域のリポジトリネットワークは、OpenAIREの最新のメタデータガイドライン“OpenAIRE Guidelines for Literature Repository Managers v4”を採用しています。しかしこのガイドラインに対応するために、リポジトリプラットフォームはメタデータの公開方法の変更が必要になります。最新のリポジトリソフトウェアはガイドラインに対応しているものの、多くの機関では旧バージョンのリポジトリソフトウェアが使用されており、ガイドラインに対応していない、もしくは自機関でソフトウェア開発を行うことが困難な状況にあります。

Unpaywallを通じて神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)が利用可能に

2019年12月4日、神戸大学附属図書館が、Unpaywallを通じて神戸大学学術成果リポジトリ(Kernel)が利用可能になったと発表しています。

同館では、Kernelに登録された論文が閲覧される可能性が更に向上したとして、教員に対してKernelへの論文の登録を呼びかけています。

Unpaywallを通じてKernelを利用できます(神戸大学附属図書館, 2019/12/4)
https://lib.kobe-u.ac.jp/libraries/14799/

参考:
Elsevier社、Scopusで検索可能なオープンアクセス(OA)論文の拡充を発表:UnpaywallのOA論文に関するデータ統合作業が終了
Posted 2018年12月12日
https://current.ndl.go.jp/node/37205

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)、JPCOARスキーマVer.1.0.2を公開:資源タイプの語彙追加・会議記述の項目追加等

2019年11月27日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)は、メタデータ規格JPCOARスキーマを改訂しVer.1.0.2を公開したことを発表しました。

Ver.1.0.2への改訂は、JPCOARのコンテンツ流通促進作業部会が、国際的なメタデータ標準の改訂や作業部会へ寄せられた意見を検討することで実施されました。Ver.1.0.2の主な改訂事項として、資源タイプに記述可能な語彙を追加したこと、会議記述に関わる項目に主催機関・開催期間・開催会場を追加したことなどを挙げています。その他いくつかの項目について、注意点の文面修正・推奨例の修正といった微細な修正が行われています。

JPCOARスキーマVer.1.0.2の関連ドキュメントはGitHub上で公開されています。JPCOARは国内外における学術情報流通の動向の変化や技術の進展に対応するため、今後も年に1回程度、必要に応じてJPCOARスキーマの改訂を行う予定である、としています。

機関リポジトリにセルフアーカイブされる著作物の権利問題に関する資料種別ごとの実用的な担当者向けガイド(米国)(文献紹介)

2019年11月30日付けで、Journal of Copyright in Education and Librarianship誌のVol. 3 No. 3に、“Checking Rights: An IR Manager’s Guide to Checking Copyright”と題する記事が掲載されています。記事は米・西オレゴン大学のStewart Baker氏・Sue Kunda氏の共著により執筆されました。

同記事は米国の機関リポジトリ担当者を想定して、登録される代表的な資料の種別、資料種別ごとの潜在的な著作権問題、その他の考慮事項、参考になる情報源等を解説・紹介した実用的なガイドとして作成されています。

まず資料種別によらず、担当者が抱える共通の問題として、学術的な著作物が「職務著作」に当たるかどうかの判断、教員・学生の著作権に関する知識の不足に起因する問題等が取り上げられています。前者については、判例でも明確な判断はなく機関内で明文化された規定がないと関係部署へ個別に問い合わせの必要な場合があること、後者については、セルフアーカイブを教員・学生が自発的に行えないことや引用・分析等に使用した第三者の著作物を適切に処理できないことに対して、ガイダンス等で啓発が必要であることなどに言及されています。

学術雑誌契約のオープンアクセス(OA)要項モニタリングに必要な論文レベルのメタデータのチェックリスト化(文献紹介)

2019年11月26日付で、英国逐次刊行物グループ(UKSG)が刊行するInsights誌において、論文“Monitoring agreements with open access elements: why article-level metadata are important”が掲載されました。英・JiscのMafalda Marques氏、オランダ・ライデン大学図書館のSaskia Woutersen-Windhouwer氏、フィンランド国立図書館のArja Tuuliniemi氏による共著論文です。

近年、コンソーシアムや学術機関が、論文処理費用(APC)の割引・オフセット契約・“Read and Publish”契約といったオープンアクセス(OA)要項を含む契約を出版社と締結する事例が増加しています。こうした契約を締結した場合、コンソーシアムや学術機関はOAで出版された論文数、契約のコスト、契約の価値をモニタリングする必要があるため、出版社は契約に基づきOAで出版された論文に関して、コンソーシアム・研究機関・資金助成機関に対する説明責任を負います。出版社がこうした説明を行うための方法の1つは定期的に論文レベルのメタデータをレポートとして報告することです。

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