図書館経営

日本図書館協会(JLA)、文部科学大臣等宛に「令和3(2021)年度予算における図書館関係地方交付税について(要望)」を提出

2020年7月30日、日本図書館協会(JLA)が、文部科学大臣・総務大臣・図書議員連盟会長・学校図書館議員連盟会長宛に「令和3(2021)年度予算における図書館関係地方交付税について(要望)」を提出しています。

以下の4項目を要望するものとなっています。

1 新型コロナウイルス感染症による新たな生活様式の維持経費

2 公立図書館関係経費の改善への地方交付税又は補正予算等の予算措置
2.1 地方交付税における基準財政需要額の充実
2.2 公立図書館への正規の専門職員の配置
2.3 図書館協議会経費の充実
2.4 トップランナー方式の非適用
2.5 視覚障害者等の読書環境の整備の推進に係る経費の新設

3 学校図書館関係費の改善(学校及び特別支援学校への地方交付税措置と学校司書配置の改善)
3.1 学校図書館図書費の措置
3.2 特別支援学校の学校図書館の整備
3.3 学校司書配置の改善

4 会計年度任用職員導入に伴う措置の検討

カナダ研究図書館協会(CARL)、研究図書館によるオープンスカラシップへの支出状況に関する調査の報告書を公開

2020年7月22日、カナダ研究図書館協会(CARL)が、研究図書館によるオープンスカラシップの基盤やサービス等への支出状況に関する調査の報告書の公開を発表しました。

同調査は、CARLの参加館29館を対象に、2019年4月から10月にかけて実施され、28館から回答が寄せられました。対象となったのは、2018年度から2019年度のデータです。

報告書によると、各館におけるオープンスカラシップ関連の支出の総額は平均約82万7,000カナダドルであり、図書館における予算のうち、平均すると3.09%が充てられています。

また、報告書ではオープンスカラシップに関する支出を給与、論文処理費用(APC)、リポジトリ等に分類しています。その中で、最も支出割合が大きいのは職員の給与であり、平均すると74%を占めています。次に割合が大きいのはオープンアクセス(OA)出版社との契約やAPCをはじめとした出版に関する費用であり、平均すると14%を占めています。

その他、持続的な支援を行うためのシステムやフレームワークの作成が必要であること、複数の機関で協力しての活動や出資が有効であること等が述べられています。

E2285 - 米国における大学図書館の図書館長等の意識調査2019年版

2020年4月,米国のIthaka S+Rは,大学図書館の図書館長等を対象とした意識調査の結果をまとめた報告書“Ithaka S+R US Library Survey 2019”を公開した。Ithaka S+Rは,米国にある非営利の4年制大学の図書館長等を対象として,大学図書館の戦略に関する調査を3年ごとに実施しており,今回の調査は,2010年(E1175参照),2013年(E1560参照),2016年に次ぐ4回目である。大学教員を対象とした“US Faculty Survey”も2000年から3年ごとに行われており,今回の報告書では,2018年の調査結果が比較に使用されている。

国際図書館連盟(IFLA)、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表:1位は中国・佛山市図書館の“N-Library”

2020年7月22日、国際図書館連盟(IFLA)の管理・マーケティング分科会が、今回で17回目となる、「国際マーケティング賞2020」の受賞館を発表しました。

同賞は、創造的で結果重視のマーケティングプロジェクトやキャンペーンを実施した機関を表彰するもので、受賞者には2021年にオランダ・ロッテルダムで開催されるIFLA大会の参加費等が賞金として与えられます。

1位には中国の佛山市図書館による、同館の蔵書等を用いて家庭での図書館作りを支援する取組“N-Library”(Neighborhood Library/邻里图书馆)が選ばれました。情報技術を活用し、818の“N-Library”が小さな公共図書館として近隣住民や障害者、高齢者にサービスを提供しています。

2位にはカナダ・グレーターヴィクトリア公共図書館によるグレーターヴィクトリアの図書館に留まらない図書館への人々の考え方を変革するために統合されたブランド戦略を用いた取組“Change Your Mind”が、3位にはスペイン・ムルシア公共図書館による図書館の規制概念を変えユーモア等により利用者の知的好奇心を刺激することで新しい集団・感性等に図書館を開放する取組“Viven en la BRMU(They live in BRMU)”が選ばれています。

英国図書館(BL)、反人種差別(anti-racist)組織となる旨の声明を発表

2020年7月6日、英国図書館(BL)は、積極的に反人種差別(anti-racist)組織となること、また、この約束を実現するために必要なあらゆる手順を踏むことを、職員と利用者に対して約束すると発表しました。

6月30日に全職員を対象に行われたオンライン会議において館長は、職員・コレクション・利用者という観点において図書館が真に「代表」となるためには緊急の「世代交代」の必要があり、黒人男性フロイド(George Floyd)氏の殺害やブラック・ライヴズ・マター運動は、図書館の指導者に、これまでの活動が不十分であると警鐘を鳴らしたと述べ、黒人・アジア人・少数民族(BAME)の管理職や上級学芸員(senior curatorial staff)が長年不足していることや、いくつかのコレクションや活動のなかの植民地に由来するものに関して完全に率直に考慮することが喫緊の課題であることが議論されました。

そしてこの問題を解決するため、BLでは、BAMEの職員ネットワークからと図書館全体から選出された職員で構成されるワーキンググループで今後2か月かけて策定される勧告を含む反人種差別活動計画に資金を提供し、推進するとしています。

愛媛県議会、「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書」を公開

2020年7月3日、愛媛県議会が、「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書」を公開しました。

同議会が県議会図書室に関し策定した「愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン」にもとづき、2017年度から2019年度までの3年間取り組んだ機能強化の実施報告書です。

県議会の活動 TOPICS(愛媛県議会)
https://www.pref.ehime.jp/gikai/katsudou/topics/index.html
※「令和2年7月3日、愛媛県議会図書室機能強化のためのアクションプラン実施報告書を公開しました。」とあります。

英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)、「研究図書館におけるデジタルシフトへの声明」を発表

2020年5月20日、英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)は、450人以上の加盟機関の代表者が参加した5月18日のウェビナーにおいて、「研究図書館におけるデジタルシフトへの声明(“A manifesto for the digital shift in research libraries”)」を発表しました。

発表された声明は、RLUKのデジタルシフトに関するワーキンググループの1年間の活動の成果です。デジタルシフトによって形成される将来の研究図書館の構想や、研究図書館コミュニティが構想を実現するための具体的な手段等を提供する内容です。

RLUKは発表の中で、カード目録のオンライン化、冊子体書籍・雑誌の電子化、図書館スペースのデジタルスカラシップのためのラボへの改修など、研究図書館が長くデジタル環境への適応に取り組んできたことに触れ、これらの研究図書館の活動や変化を包括した意味合いで「デジタルシフト」と呼んでいることを補足しています。

鹿児島県立図書館、「鹿児島県立図書館基本的運営方針」をウェブサイトで公表

2020年5月7日、鹿児島県立図書館が、「鹿児島県立図書館基本的運営方針(令和2年3月)」をウェブサイトで公表しました。

近年の図書館を取り巻く動向を踏まえ、概ね10年後を見据えた目指すべき姿と今後の取組の方向性を示すものとして策定したものです。

「県立図書館の目指す姿」として「人づくりに貢献し,成長し続ける図書館」を掲げ、「目指す姿を実現するための4つの役割」として「支える」「役立つ」「つなぐ」「育む」を示したうえで、各役割を果たすための重点取組事項と、指標・目標をあげています。

鹿児島県立図書館 新着情報
http://www.library.pref.kagoshima.jp/
※「鹿児島県立図書館基本的運営方針について (2020年05月07日)」とあります。

鹿児島県立図書館基本的運営方針について(鹿児島県立図書館/本館)
http://www.library.pref.kagoshima.jp/honkan/?p=36759

新型コロナウイルス感染拡大下の米国議会図書館(LC)の対応状況:職員の大多数がテレワーク中(記事紹介)

米国のラジオ局“Federal News Network”のウェブサイトに、2020年4月16日付で、同局の番組“Federal Drive”の司会者・テミン(Tom Temin)氏と、米国議会図書館(LC)の広報責任者(Director of communications)・スレイトン(April Slayton)氏による新型コロナウイルス感染拡大下での同館の対応状況に関する対談記事“Keeping the lights on at the Library of Congress”が掲載されています。

ストレイン氏からは、

・議会調査局(CRS)の職員を含め、図書館職員の大多数がテレワークをしており、リモートでは実施できない重要な職務を担当している限られた職員のみが出勤していること。

・VPNの同時接続数は4,000で、常時数千人の職員がリモートワークしていること。

・事業継続計画はあるが、今回は、重要な業務のみが必要な緊急事態ではないため、同計画のなかで重要と考えられていない他の重要案件を担当している職員も作業できるようすることを目標としたこと。

米・ITHAKA S+R、大学図書館の指導者層の意識調査2019年版を公開

米・Ithaka S+Rは、2020年4月2日付けのブログ記事で、報告書“Ithaka S+R US Library Survey 2019”を同日公開したことを紹介しています。Ithaka S+Rが 3年ごとに実施している、米国の大学図書館指導者層を対象とした意識調査に基づくものです。

報告書本文によれば、全米にある非営利の4年制大学の図書館長等を対象として2019年秋に調査が行われ、対象者全体の46%となる662の回答を得たとあります。主な調査結果として、業務の優先順位がコレクションからサービスへとシフトし続けていること、電子書籍への支出が上昇し紙の書籍とほぼ同じ水準であること、回答者の半数が今後5年の間に大規模なパッケージ契約を中止する可能性が高いと考えていることなど、8点を挙げています。

ブログ記事では、調査実施後、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により大学図書館を含む高等教育全体の計画に大きな変更が生じていることに触れ、今回の調査結果が、変更前に最も重要であった事項のスナップショットとして機能することを願うと述べています。また、2020年後半にフォローアップ調査を実施予定とあります。

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