学術出版

Springer Nature社、新たなオープンアクセス(OA)ジャーナルシリーズ“Discover”を立ち上げ

2020年6月23日、Springer Nature社が、新たに完全オープンアクセス(OA)ジャーナルシリーズ“Discover”を立ち上げることを発表しました。

同シリーズは、応用化学、物理学、生命学、医学、社会科学等のトピックを扱う40誌で構成される予定であり、同社が刊行するジャーナルに求められる高水準の研究公正を維持しつつ、投稿後7週間から10週間の出版を目指すとしています。

同シリーズで最初に刊行されるジャーナルは“Discover Sustainability”であり、同ジャーナルでは持続可能性に関して様々な研究分野の成果が掲載されます。

英国工学技術学会(IET)、Wiley社と連携し、全てのハイブリッド誌を2021年1月からゴールドOA誌に移行すると発表

2020年6月17日、英国工学技術学会(IET)とWiley社は、IETのジャーナルのオープンアクセス(OA)化のため連携すると発表しました。

IETが、Wiley社と連携し、また、これまでの関係者とも協力しながら、2021年1月からIETの全てのハイブリッド誌をゴールドOA誌に移行する内容で、既存のゴールドOA誌に追加することで、工学や技術に関する優れたOAジャーナルコレクションを作成するとしています。

これにより、最新の研究成果をOAで出版できるだけでなく、2013年以降に出版された論文がWiley Online Libraryを通じて自由に利用できるようになります。

英・Jisc、SHERPA RoMEO・Sherpa Factのリニューアル版を公開

2020年6月18日、英・Jiscのオープンアクセス(OA)チームは、JiscのサービスSHERPA RoMEOのリニューアル版を公開したことを発表しました。

SHERPA RoMEOは、世界中の出版社のOAポリシーを集約・分析し、ジャーナルごとにOAによるセルフアーカイブの許諾条件・権利条件の概要を提供するオンライン情報源です。リニューアル版では、各ジャーナルの様々なOAポリシーの概略表示など、ユーザビリティ向上に関する大きな改善が行われました。また、APIの機能拡張や、将来の迅速なサービス展開を可能にする基礎データの改善も行われています。

今回のSHERPA RoMEOのリニューアルは、OAポリシーを取り巻く環境の変化への積極的な対応として実施されました。出版社が出版プロセスのさまざまな段階で提供している複雑なOAポリシーのバリエーションをより明確に示すことができるようになっています。Jiscはリニューアル版への移行を支援するため、ユーザー向けの参考資料を多数用意しています。

なお、ジャーナルが助成機関のOAポリシーに従っているかどうかを確認するためのサービスSherpa Factについても、SHERPA RoMEOとともにリニューアル版が利用可能であることが併せて発表されています。

学術出版協会(SSP)、学術出版界において役割ごとに必要とされる専門職としてのスキル等をマッピングしたキャリア開発のためのツール“Professional Skills Map”を公開

2020年6月17日、学術出版界の部門間のコミュニケーション促進等を目的に活動する非営利団体・学術出版協会(Society for Scholarly Publishing:SSP)は、学術出版界において役割ごとに必要とされる専門職としてのスキル等をマッピングしたキャリア開発のためのツール“Professional Skills Map”を公開したことを発表しました。

“Professional Skills Map”は、どのようなキャリア段階にいるユーザーであっても、その役割を発見し、キャリアアップに必要な要素を直接比較可能になるツールとして、学術出版界では初めての試みとして開発されました。ツールは会員メンバー等235人に対して、SSPが電子メールやソーシャルメディア上で実施した、それぞれの役割に求められる専門的技能に関する調査に基づいて作成されています。調査は、所属組織の種類、現在の役割が扱う領域、肩書き、学術出版界での所属年数や、現在までのキャリアアップと将来のキャリア開発に関連する複数の個人的特性とスキルの回答を求めて、2019年後半に実施されました。

株式会社紀伊國屋書店、ProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて出版大手ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍を国内の大学図書館向けに販売開始

2020年6月17日、株式会社紀伊國屋書店は、出版大手ペンギン・ランダムハウス社の洋書電子書籍6万点以上について、国内の大学図書館向けに販売を開始することを発表しました。

ペンギン・ランダムハウス社の電子書籍販売は、紀伊國屋書店が2017年4月から販売代理店となっているProQuest社の電子書籍プラットフォームEbook Centralを通じて行われます。未購入タイトルの5分間の試し読みや図書館へ購入リクエストが可能なMediated DDAサービスの対象にもなっています。

紀伊國屋書店は、ペンギン・ランダムハウス社が提供する電子書籍には、“Penguin Classics”等の著名なコレクションや一般読者向けのフィクション・ノンフィクション、日本人作家の著作の英訳タイトル等が含まれており、学生の語学学習教材としての利活用が見込まれる、としています。

英・Jiscと英国大学協会(UUK)、主要学術出版社に対して新型コロナウイルス感染症により各機関が直面する財政危機を考慮して全ての契約料金の25%削減を要請

2020年6月17日、英・Jiscは、英国大学協会(UUK)が招集しJiscの主要な学術出版社との契約交渉の支援を行う“UUK/Jisc content negotiation strategy group”が、主要学術出版社に対して新型コロナウイルス感染症により各機関が直面する深刻な財政危機を考慮して、全ての契約料金を25%削減するように要請したことを発表しました。

“UUK/Jisc content negotiation strategy group”は、学術出版社へ提出した共同書簡の中で、感染症拡大の早期の時点から学術出版社がコンテンツやコレクションを開放し、高等教育機関へ多大な支援を提供していることを認識しつつ、現在各機関の焦点は学期が開始する2020年9月のコンテンツのオンライン配信に向けた準備と、配信に必要な予算の効率性を考慮した上でアクセス維持が可能なデジタルコンテンツを検討することにあることを訴えています。その上で、各機関にとって有意義な選択肢を与える柔軟な価格設定を提示できるように、Jiscと協力して料金の削減を実施するように促しています。

オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、Plan S準拠状況に関するリポジトリプラットフォームへのアンケート調査結果を公表

2020年6月17日、オープンアクセスリポジトリ連合(COAR)は、リポジトリプラットフォームへのアンケート調査結果を公表しました。Coalition Sとの協議を経て、リポジトリプラットフォームの現在のPlan S準拠状況と今後の準拠の意向有無、準拠する上での課題を特定するために実施されたものです。

調査は2020年4月から5月にかけて行われ、16のリポジトリプラットフォームから回答を得ました。Plan S準拠のためのガイダンスで示された、リポジトリに求められる必須基準及び推奨基準について、現在の実装状況と今後の実装意向を尋ねており、調査の要点として以下の点を示しています。

・ほとんどの回答者は必須基準を満たしており、一部未実装の基準がある回答者も今後実装する意向を示していること
・回答者はすでに推奨基準の多くを達成していること

数名の回答者からは、必須基準の内容がかなりあいまいであるため、リポジトリ毎に解釈が分かれる可能性があるとの指摘も寄せられました。COARは引き続きcOAlition Sと協力し、Plan Sが想定する主要機能の実装においてリポジトリプラットフォームを支援するため、より詳細なガイダンスの作成を行うとしています。

丸善雄松堂株式会社、独・De Gruyter社との日本販売総代理店契約を拡大:国内法人向けにDe Gruyter社のデータベース53タイトルの販売を開始

2020年6月15日、丸善雄松堂株式会社は、ドイツの出版社De Gruyter社との日本販売総代理店契約を拡大し、De Gruyter社提供のデータベース商品の約9割にあたる53タイトルの商品について、国内法人向けの販売を開始したことを発表しました。

丸善雄松堂株式会社は、2019年6月にDe Gruyter社の学術雑誌・イヤーブックに関する日本販売総代理店契約を締結しています。

丸善雄松堂、De Gruyter GmbH との日本販売総代理店契約を拡大 [PDF:853KB](丸善雄松堂株式会社,2020/6/15)
http://yushodo.maruzen.co.jp/ir/news/2020/release20200615-1.pdf

De Gruyter(丸善雄松堂株式会社)
https://kw.maruzen.co.jp/ln/ec/ec_gruyter01.html

学術出版プラットフォームRedalycとAmeliCAがDOAJとの共同事業を発表:DOAJへのラテンアメリカの非APCベースのオープンアクセスジャーナル収録増加等を目指す

2020年6月5日、メキシコ州立自治大学の運営する学術出版プラットフォームRedalycとラテンアメリカの非営利民間団体のイニシアチブとして活動する学術出版・オープンサイエンスのための情報基盤AmeliCAは、DOAJ(Directory of Open Access Journals)と共同事業を実施することを発表しました。

三者は共同事業において、ラテンアメリカの非APCベースのオープンアクセス(OA)ジャーナルのDOAJへの収録増加や、ジャーナル出版の効率化・コンテンツの可視性向上に関するRedalyc・AmeliCAの先進的技術の拡大を目指します。Redalyc・AmeliCAは特に人文・芸術・社会科学分野を対象に、ラテンアメリカの非営利のOAジャーナルの可視性向上・よりよい標準への準拠・ベストプラクティスの採用に努めることを表明しています。DOAJにとってRedalyc・AmeliCAとの共同事業は、フィンランド学会連盟との共同プロジェクトやカナダの学術プラットフォームÉruditとの協調に続くものであり、その収録範囲がさらに拡大されることになる見込みです。

米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループが3年間の“Read and Publish”契約を締結

2020年6月10日、米・オハイオ州立大学図書館とTaylor & Francisグループは合同して、“Read and Publish”契約を締結したことを発表しました。

同契約はオハイオ州立大学にとって初めての“Read and Publish”契約となります。また、Taylor & Francisグループにとっては北米で締結した初めての“Read and Publish”契約となります。

契約期間は2020年7月からの3年間です。契約に基づき、オハイオ州立大学の構成員は2,300タイトル以上を提供するTaylor & Francisグループのジャーナルコレクションへ継続してアクセス可能となります。また、Taylor & Francisグループの学術雑誌へ掲載される同大学著者の論文のオープンアクセス出版にかかる費用も契約の範囲内に含まれています。

ページ