図書館評価

E2198 - Code4Lib JAPANカンファレンス2019,大阪にて開催<報告>

2019年9月7日から8日にかけて,大阪市立中央図書館にてCode4Lib JAPANカンファレンス2019が開催された。7度目の開催(E2069ほか参照)である今回は過去最高の103人(1日目77人,2日目87人)が参加し大変盛会であった。台風第15号の影響で新幹線の運休が決まり,2日目の午後はあわただしく会場を後にする参加者も多かったが,2日間で基調講演2件,発表9件,ライトニングトーク18件が行われた。また1日目の午前中には2件のチュートリアルが開催され,参加者が実際に情報技術活用にチャレンジした。本稿では,筆者が関心を抱いた発表について一部紹介し,報告としたい。

韓国・ソウル特別市、「全員が共存する図書館づくり」をメインテーマにアイデアソンとフォーラムを開催

韓国・ソウル特別市が、ソウル図書館及びソウル市庁において、「全員が共存する図書館づくり」をメインテーマにアイデアソンとフォーラムを開催します。

同市が昨年まで開催していたソウルブックフェスティバルを、市民の参加を高める方向に変更したもので、2019年11月23日と24日に開催されるアイデアソンは、図書館の問題を参加者自身が発見・解決し、優れたアイデアを表彰する企画です。

参加者は20チーム(1チーム6人)に分かれ、参加者が他のチームに得点を与える参加者投票の得点に図書館関係者の評価を加算し受賞チームが決定され、大賞(1チーム)150万ウォン、優秀賞(2チーム)各50万ウォン、奨励賞(5チーム)各10万ウォンが「文化商品券」で授与されます。

また、「未来のための図書館、次の10年後の私たちの生活のための指針」をテーマに、「今日を楽しみ明日を夢見る市民の知識文化の発電所」としての公共図書館の革新と社会的役割を議論するフォーラムも11月21日から11月23日にかけて実施されます。

フォーラムは以下の3つのテーマ・5つのセッションで構成されています。

(1)民主主義のプラットフォームとしての図書館
1.誰のための「小さな図書館」か?
2.地域住民がつくっていく図書館とは?

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)・州立図書館機構の長で構成されるCOSLA、“Measures that Matter”プロジェクトの第2フェーズを発表:公共図書館の活動と労働力開発・地域の幸福度の関係性を調査

2019年9月9日、米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)は、州立図書館機構の長で構成されるCOSLA(Chief Officers of State Library Agencies)と共同で実施する、“Measures that Matter”プロジェクトの第2フェーズの内容を発表しました。

同プロジェクトは、“Laura Bush 21st Century Librarian”プログラムの支援を受け、2016年にCOSLAによって開始された、公共図書館に関するデータを分析評価する事業で、第2フェーズでは、公共図書館の活動と、労働力開発やコミュニティの幸福に関しコミュニティにもたらされた効果との関係を調査します。

E2168 - 議会図書館の評価指標を考える:英国の事例から<文献紹介>

近年,公共図書館・大学図書館を中心に,図書館サービスの社会的なインパクトを評価するための新たな指標を開発する動きが見受けられる(E1608,E1911,E1919,E2024,E2153参照)。一方,議会図書館には,政治的な意思決定を行う議員に対して公正・中立な情報を提供するという固有の役割があり,他館種とは異なる評価指標が求められるのであるが,そのための新しい評価指標を検討する動きは乏しい。

英国国立公文書館(TNA)、2018/2019年の年次報告書を公開

2019年7月25日、英国国立公文書館(TNA)は2018/2019年の年次報告書である“Annual Report and Accounts of The National Archives 2018-19”の公開を発表しました。

今回発表された年次報告書は2018年4月から2019年3月までの期間を対象に、事業・アカウンタビリティ・財務状況などが報告されており、2015年から4年間実施していた戦略計画“Archives Inspire”の完了を示したものである、としています。

E2153 - 大学図書館の成果を測る:Project Outcome大学図書館版

2019年4月,米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が,大学図書館向けの利用者調査のためのオンラインツール“Project Outcome for Academic Libraries”を正式公開した。同ツールはACRLのウェブサイト上で公開されており,大学図書館員や図書館情報学を学ぶ学生であれば,登録後,無料で利用することができる。

活字文化議員連盟の公共図書館プロジェクトによる「公共図書館の将来―「新しい公共」の実現をめざす ―(答申)」が公表される

2019年6月27日、公益財団法人文字・活字文化推進機構のウェブサイトにおいて、活字文化議員連盟の公共図書館プロジェクトによる「公共図書館の将来―「新しい公共」の実現をめざす ―(答申)」が公表されました。

公共図書館の現状と改革の課題、将来に向けた提言等が記されています。

公共図書館プロジェクト(公益財団法人文字・活字文化推進機構, 2019/6/27)
http://www.mojikatsuji.or.jp/policy/2019/06/27/3376/

公共図書館の将来 ―概要版― [PDF:1ページ]
http://www.mojikatsuji.or.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/530a058ae06d37f8a9faeecc651e73d6.pdf

中央大学・八王子市図書館部(東京都)、共同研究「読書感想文および図書館利用実態に関する研究」の公開成果報告会を開催

2019年7月6日、中央大学と八王子市図書館部(東京都)による共同研究「読書感想文および図書館利用実態に関する研究」の公開成果報告会が、八王子市中央図書館で開催されます。

八王子市における図書館整備および図書館教育の向上をはかることを目的として2017年度から実施されている同研究の成果が、下記のとおり報告されます。申込みは不要です。

・「八王子市図書館を対象とした図書館評価のためのデータ分析・第2報」
青木優大氏(中央大学大学院文学研究科博士前期課程2年)

・「図書館利用データの利用者層・地域別分析」
飯尾淳氏(中央大学国際情報学部教授)

・「図書館アンケート調査からみる利用状況と課題」
長谷川幸代氏(中央大学文学部兼任講師)

・「読書感想文コンクール対象作品とその特徴-平成28年度および29年度中学校の部の比較を通じて-」
小山憲司氏(中央大学文学部教授)

IFLA Journal、2019年6月号が発行

2019年6月13日、国際図書館連盟(IFLA)が刊行する“IFLA Journal”の45巻2号(2019年6月)が公開されました。

ギリシャの図書館情報学のあらゆる側面での変化の始まりを意味するマイルストーンの概観、SDGsへのナイジェリアの農村住民の関与のためのオーダーメイドの情報リテラシーの提供の効果、議会図書館の図書館評価基準、新しい実践と専門職認識、バングラデシュの大学図書館におけるオープンソースの統合図書館システムの導入要因、新興国における大学生の情報探索行動、バングラデシュの中等学校の図書館及び図書館員の地位、に関する論考が掲載されています。

Out Now: June 2019 issue of IFLA Journal(IFLA,2019/6/13)
https://www.ifla.org/node/92223

E2135 - 私達の人生を変える図書館:第3次図書館発展総合計画(韓国)

韓国の大統領所属図書館情報政策委員会は,所管官庁を跨いだ館種横断的な図書館政策の審議・調整・策定等を担う大統領直属組織であり,図書館法第14条で,法に準じた効力を持つ図書館発展総合計画を5年ごとに策定することになっている。その委員会が,2019年1月,第3次図書館発展総合計画(以後「第3次計画」)を発表した。第1次計画(2009年から2013年;E797参照),第2次計画(2014年から2018年)に続く2023年までの計画で,第2次計画の成果と課題,近年の情報・技術・社会環境や図書館へのニーズの変化をふまえ策定された。人間疎外・地方消滅・経済の二極化といった社会の変化に市民が適応できるよう,課題に能動的に対応できる図書館制度を構築することが目的である。本稿では,ビジョン「私達の人生を変える図書館」を掲げ,3つのコアバリュー「人への包容性」「空間の革新性」「情報の民主性」のもと,4つの戦略目標に13の中心的課題((1)から(13)を付与),36の推進課題を配置した第3次計画について戦略目標ごとに見ていきたい。

ページ