オープンサイエンス

筑波大学、F1000 Researchと英語と日本語に対応したオープンリサーチ出版ゲートウェイの開発に向けた契約を締結

2020年5月28日、筑波大学は、オープンアクセス出版プラットフォームを提供するF1000 Researchと、英語か日本語で論文を出版できる世界初のオープンリサーチ出版ゲートウェイの開発に向けた契約を締結したことを発表しました。

同ゲートウェイはF1000 Researchのウェブサイト内において2020年11月の公開を予定しており、これにより筑波大学所属の研究者は、英語と日本語のうち研究分野に適した言語での簡単なオープンアクセス(OA)出版が可能になります。発表によると、対象はすべての分野における、研究論文、プロトコル、報告書、データノート等のあらゆる種類の研究成果です。また、日本語で発表された研究論文については、英語と日本語の両方で要旨とメタデータが収録され、書誌データベースに掲載されます。

筑波大学とF1000 Research社、オープンサイエンス先導に向けた契約を締結 ~日本語にも対応した世界初のオープンリサーチ出版~(筑波大学, 2020/5/28)
http://www.tsukuba.ac.jp/news/n202005281630.html

オープン化された引用データのデータセットCOCIの提供するデータ件数が7億件を突破

2020年5月13日、セマンティックウェブ技術の活用によるオープンな書誌データ・引用データ公開を通してオープンスカラシップの推進に取り組む非営利団体OpenCitationsは、“COCI, the OpenCitations Index of Crossref open DOI-to-DOI citations”(COCI)の提供するオープン化された引用データの件数が7億件を突破したことを発表しました。

COCIは、OpenCitationsが提供するRDF形式のデータセットで、Crossref DOIをもつ引用元文献と何らかのDOIをもつ引用先文献との間の引用関係について、オープン化されたデータを公開しています。2020年5月12日に、2020年4月に取得したCrossrefのダンプデータに基づく4,700万件のデータ拡張がなされたことにより、COCIは5,800万件以上の文献間の引用関係として7億2,000万件以上のオープン化された引用データを提供するようになっています。

SPARC Europe、欧州のオープンアクセス・オープンサイエンス・オープンスカラシップを支えるインフラの現況把握のためアンケート調査を実施中

2020年5月13日、SPARC Europeは、欧州のオープンアクセス(OA)・オープンサイエンス・オープンスカラシップを支えるインフラの現況を把握するために、アンケート調査を実施していることを発表しました。

同調査は、欧州のOAやオープンサイエンスの基盤となりながら、財政的に不安定な状況にあるこれらのサービス・インフラストラクチャーについて、現在の主だった状況を把握する目的で実施されます。SPARC Europeと、人文・社会科学のオープンな学術コミュニケーションのための欧州の研究基盤OPERAS、非営利のOA・オープンサイエンスサービスの資金調達支援に関する国際的なフレームワークSCOSSといった欧州を中心とするOA・オープンサイエンスに関するコミュニティ、及び、持続性・拡張性を備えたオープンサイエンスのための科学・学術基盤の実現を目指して活動する国際的なイニシアチブInvest In Open Infrastructure(IOI)が共同して実施しています。

SPARC Europeは、調査によって得られた情報は、政府・助成機関・図書館・サービスプロバイダ等が、OA・オープンサイエンスにとって必須のインフラへ効果的な助成を実施する戦略検討の一助になる、としています。

フィンランドのコンソーシアム“FinELib”、SCOSSの資金調達モデルの枠組みによりDOAJへ3年間の資金提供を実施

DOAJ(Directory of Open Access Journals)の2020年5月19日付のお知らせで、フィンランドの大学・研究機関・公共図書館等によるコンソーシアム“FinELib”が、DOAJへの3年間の資金提供に合意したことが発表されています。

FinELibはDOAJのオープンアクセス(OA)・学術出版に対する貢献の重要性を認識し、DOAJへの資金提供に合意しました。FinElibの資金提供の表明は、2020年初頭に発表したフィンランドのオープンサイエンス・オープンリサーチに関する方針を背景として実施されており、フィンランドの学術コミュニティでも歓迎されています。

FinElibはDOAJへ年間3万1,500ユーロの資金提供を3年間実施することを約束しています。この資金提供はDOAJの「持続可能性」を確保するに足る水準であり、社会科学・人文科学分野の英語以外によるジャーナルを収録する事業など、DOAJの現在の主要目標に集中して取り組むことを可能にする、としています。

FinElibによる資金提供は、フィンランド学会連盟(TSV)とDOAJによる共同パイロットプロジェクトが成功したことを受けて実施されます。

科学技術・学術政策研究所(NISTEP)、調査資料「研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査2018」を公表

2020年5月18日、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)は、調査資料「研究データ公開と論文のオープンアクセスに関する実態調査2018」を公表しました。

日本の研究者によるデータ公開を中心としたオープンサイエンスの実態や課題を把握するため、2018年10月から11月にかけて、科学技術専門家を対象に実施したウェブ質問紙調査の結果に基づくものです。1,516人(回答率69.1%)の回答を分析し、2016年に実施した実態調査の結果と比較することにより、政策立案や研究マネジメントに資することを目指しています。主な調査結果として、調査資料の「要旨」では以下のような内容が紹介されています。

オランダ大学協会(VSNU)等のオランダ国内の研究機関がElsevier社とオープンサイエンスに関する国家的なパートナーシップ契約を締結する

2020年5月19日付で、オランダ大学協会(VSNU)・オランダ大学病院連合(NFU)・オランダ科学研究機構(NWO)とElsevier社が、オランダの研究開発に関する目標達成を支援するために、オープンアクセス(OA)出版サービス、購読サービス、及びオープンサイエンスサービス共同開発を内容とする国家的なパートナーシップ契約を締結したことが発表されています。契約期間は2020年1月1日から2024年12月31日までです。

Elsevier社とオランダの研究機関は、2019年12月に合意した枠組み協定を今回のパートナーシップ契約へ発展させました。この間にオランダの研究機関は研究情報とデータの責任ある管理について、独立の専門家タスクフォースを設置し、公的研究の成果物のメタデータが全ての公的機関・民間の機関によって活用されより価値を高めるための条件やルールを決定しました。タスクフォースの助言に従って、研究データ保有に関する権利、研究データ・メタデータへの永続的なアクセス、ベンダー中立性、相互運用性、サービス利用に関する機関の裁量等を含む一連の共同原則が合意されています。

DataCite、永続的識別子(PID)の付与された学術リソースとリソース間の関連性を視覚化する“PID Graph”生成のためのAPIを公開

2020年5月6日、DataCiteは、永続的識別子(PID)の付与された学術リソースとリソース間の関連性を視覚化する“PID Graph”生成のためのAPIを公開したことを発表しました。

公開されたAPIには、オープンソースのAPI用クエリ言語GraphQLが利用されています。2019年5月の試行版APIの公開後、12か月をかけてサービスのパフォーマンス・安定性の向上、ユーザーからのフィードバックに基づく機能追加等が行われました。PID Graphには、DataCiteの提供する全てのDOI、Crossrefが提供する900万件のDOI、ORCIDが提供する全てのID、Research Organization Registry(ROR)の提供する全ての機関に関する識別子、Crossrefが提供する全ての資金助成機関識別子Funder ID、研究データリポジトリのレジストリ“re3data.org”の全てのレコードが含まれ、PIDと関連メタデータの付与された合計約3,500万件の学術リソース、及び約900万件のリソース間の関連性について視覚化することができます。

OpenAIRE、COVID-19に関連する可能性のある研究情報の検索ポータルを公開

OpenAIREは、2020年5月11日付けのTwitterにおいて、COVID-19に関連する可能性のある研究情報の検索ポータル“OpenAIRE COVID-19 Gateway”を公開したことを発表しています。なお、5月18日時点ではβ版となっています。

“OpenAIRE Research Graph”に含まれる10,000以上の情報源及び追加情報源からマイニングしたコンテンツにタグ付けを行い、出版物、研究データ、ソフトウェア等の研究情報を集約しており、COVID-19関連研究の発見・ナビゲーションのための単一アクセスポイントを提供するものとあります。

@OpenAIRE_eu(Twitter, 2020/5/11)
https://twitter.com/OpenAIRE_eu/status/1259789266537807873

OpenAIRE COVID-19 Gateway
https://beta.covid-19.openaire.eu/

カナダ研究図書館協会(CARL)、2019年5月開催のオープンスカラシップに関するワークショップ“Advancing Open”の報告書を公開

2020年4月30日、カナダ研究図書館協会(CARL)は、ワークショップ“Advancing Open”の報告書を公開したことを発表しました。

“Advancing Open”は2019年5月6日から7日にかけて、カナダの学術図書館の学術コミュニケーションに関する実践者コミュニティが、オープンアクセス・オープンデータ・オープンエデュケーションを含む「オープンスカラシップ」をカナダ国内で促進するために新しい戦略を模索する機会として開催されました。CARL・カナダ研究知識ネットワーク(CRKN)や国内の大学図書館等の主催により実施されています。

報告書はワークショップ当日に70人以上の参加者の間で交わされた議論を取りまとめた内容となっています。ワークショップでは、機関から国際的なレベルまでのオープンスカラシップに関するポリシー、オープンスカラシップに関する日常業務などの実践のためのワークフローや運営、ソフトウェアやインフラなどのオープンスカラシップを支える技術、ダイバーシティ・作業量・コミュニティからの支援といった人的要素、教育・アウトリーチを通したオープンスカラシップのアドヴォカシーの5つのテーマについて、参加者の間で議論が交わされました。

欧州の20機関以上が参加するSSHOCプロジェクト、プロジェクト成果物“SSH Open Marketplace”の公開スケジュールを発表

2020年4月27日、欧州の20機関以上が参加する人文・社会科学分野(SSH)におけるオープンクラウドエコシステム構築のためのSSHOC(Social Sciences & Humanities Open Cloud)プロジェクトは、同プロジェクトの成果物である“SSH Open Marketplace”の公開スケジュールを発表しました。

SSHOCプロジェクトはHorizon 2020の資金助成により2019年1月から2022年4月まで展開中のプロジェクトです。欧州研究図書館協会(LIBER)など欧州20機関以上が参加し、欧州オープンサイエンスクラウド(EOSC)の人文・社会科学分野における実現を目指しています。

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