研究データ

【イベント】2020年度第1回J-STAGEセミナー「ジャーナルから見た研究データ:研究データ公開の意義」(8/28・オンライン)

2020年8月28日、2020年度第1回J-STAGEセミナー「ジャーナルから見た研究データ:研究データ公開の意義」が、ウェブ会議システムZoomによるオンラインセミナーとして開催されます。

2020年度のJ-STAGEセミナーは、オープンサイエンスの進展や研究不正の防止といった観点で、研究データの公開を重視する動きが増えていることから、年間テーマを「ジャーナルから見た研究データ」と定め、論文根拠データの公開に関する情報提供が実施される予定です。第1回セミナーでは、「研究データ公開の意義」をテーマに、研究データ公開が学術コミュニケーションにもたらす変化や、海外ジャーナルの動向等についての解説と共に、論文著者の研究データ公開に関する実践事例の紹介が行われます。

参加無料ですが事前申込が必要です。主な内容は以下のとおりです。

・開会挨拶

・「研究データ公開が学術コミュニケーションにもたらす変化」 (仮)
 倉田敬子氏(慶應義塾大学)

・「Research data and scholarly journals: developments, policy and implementation」
 Dugald McGlashan氏(INLEXIO)

内閣府、「統合イノベーション戦略2020」を公表

内閣府が2020年7月17日に閣議決定された「統合イノベーション戦略2020」を公表しています。

「統合イノベーション戦略2020」は、新型コロナウイルス感染症の拡大や大規模災害の発生、イノベーションをめぐる覇権争いの激化など、国内外の状況が著しく変化したこと、また、第201回国会において、人文・社会科学やイノベーションの概念を追加する改正科学技術基本法が成立したことを踏まえて、重点的に取り組むべき施策として策定されました。以下の4点が戦略の柱として盛り込まれています。

① 新型コロナウイルス感染症により直面する難局への対応と持続的かつ強靭な社会・経済構造の構築
② スタートアップ・エコシステム拠点都市の形成やスマートシティの実現と国際展開などの推進
③ 研究力を強化するための若手研究者の挑戦支援や、大学等の間での連携による世界に伍する規模のファンドの創設、人文・社会科学の更なる振興
④ AI、バイオ、量子技術、マテリアルといった基盤技術や、感染症や自然災害などに対する安全・安心に関する科学技術、環境エネルギーなど重要分野の取組の強化

FAIR原則に従ったサービスを実践するためのデータ及びインフラサービスプロバイダに対する提言(文献紹介)

2020年7月7日付で、Elsevier社傘下Cell Pressが刊行するデータサイエンス分野の査読付きオープンアクセス(OA)誌“Patterns”掲載記事として、FAIR原則に従ったサービスを実践するためのデータ及びインフラサービスプロバイダに対する提言“Recommendations for Services in a FAIR Data Ecosystem”が公開されています。

同記事で示された提言は、欧州のFAIR原則促進プロジェクト“FAIRsFAIR”、研究データ同盟(RDA)の欧州における活動拠点RDA Europe、OA学術コンテンツの国際的データベースOpenAIRE、欧州オープンサイエンスクラウド(EOSC)実現のためのポータルサービスEOSC-hub、永続的識別子に関する基盤の発展を目指すプロジェクトとして欧州委員会の出資するFREYA projectが、2019年中に共同実施した3回のワークショップの成果に当たるものです。これらの団体は協調して、FAIR原則の実現に貢献すべきサービスにとっての共通課題と優先順位を明らかにすることへ取り組み、EOSCの構築を念頭に置きながら、データ基盤の発展とFAIR原則準拠のサービス提供のための協力に関する提言を作成しました。

E2271 - J-STAGE Data:オープンサイエンス時代の新たなサービス

近年,情報技術の急速な発展を受け,あらゆる人々が研究成果へ自由にアクセスでき,それらを利活用できる環境が現実のものとなっている。このような環境を利用して実現される新しいサイエンスのあり方は「オープンサイエンス」と呼ばれている。その名を冠した様々な取組が世界規模で行われているが,中でも研究データの公開・共有はここ数年関心が高まっているトピックの一つである。人工知能(AI)の台頭に代表されるように,データを利活用することで新たな価値を創出する取組は産・学を問わず期待されている。また,研究不正の防止という観点から,多くの大学や研究機関,研究資金助成機関等がデータ管理・公開に係る方針を掲げ研究の透明性の担保に努めている。さらに,ジャーナルにおいてもデータの公開や共有に関するポリシーの整備が行われ,研究者が研究成果論文を発表する際,その根拠となるデータの公開を求められる場面は多くなっている。こうした状況に対応すべく,国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)は,日本におけるオープンサイエンスの推進に資することを目的にJ-STAGE Dataを構築した。

欧州のFAIR原則促進プロジェクト“FAIRsFAIR”、研究者・データ管理者のFAIR原則への理解度を査定するオンラインツール“FAIR-Aware”を公開

2020年6月18日、 欧州のFAIR原則促進プロジェクト“FAIRsFAIR”が、オンラインツール“FAIR-Aware”を公開しました。同プロジェクトのパートナーであるオランダのData Archiving and Networked Services(DANS)、英国のデジタルキュレーションセンター(DCC)、UniHBによって開発されたものです。

研究者やデータ管理者のFAIR原則への理解度を査定できるツールで、19の質問と事例で構成されており、約30分で実施することができます。データのFAIR原則の達成度をスコアで提供することを意図したツールではないものの、回答者は、対象となるデータセットを念頭に置いて質問に回答する必要があります。

9月には、同事業によって得られた知見、教訓、今後の開発の推奨事項について詳述する報告書が公開される予定です。

2020年、大学・研究図書館のトレンド(記事紹介)

米国の大学・研究図書館協会(ACRL)が刊行する“College & Research Libraries News”の2020年6月号に、“2020 top trends in academic libraries”が掲載されています。

同記事は、ACRLの研究計画審査委員会(Research Planning and Review Committee)により作成されたもので、大学・研究図書館における過去2年分のトレンドをまとめたものです。

取り上げられているトレンドは、以下の通りです。

・Change management: New skills for new leadership
変動性・不確実性・複雑性・曖昧性(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity:VUCA)の時代を背景とした、求められるリーダーシップの変化

・Evolving integrated library systems
統合図書館システム(ILS)の進化

・Learning analytics
学生のプライバシーや図書館の倫理等の観点から、ラーニングアナリティクスを活用することへの懸念が生じていること

国立大学図書館協会、「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」及び「研究データのオープン化とそのメリット」を公表

2020年6月15日、国立大学図書館協会(JANUL)のオープンアクセス委員会は、「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」及び「研究データのオープン化とそのメリット」の公表について発表しています。

両資料は、研究者の実態及びニーズの調査・把握が各機関でのオープンサイエンス推進のために必要であるとの認識から、それらの調査における活用を意図して作成されました。

「研究データに関する研究者の実態とニーズの把握のための調査の手引き」は、各機関がアンケート・個別インタビューを実施する際の手引きであり、実施方法や調査項目等を示しています。なお、アンケート調査の実施に当たっては、大学 ICT 推進協議会の研究データマネジメント部会が作成・公開した「大学における研究データ管理に関するアンケート」(雛形)の利用を推奨しています。

一方、「研究データのオープン化とそのメリット」は、アンケート・個別インタビューの実施に際し、研究者にとっての研究データオープン化のメリットを説明するために活用できる資料となっており、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのCC BY 4.0で公開されています。

FREYA project、永続的識別子選択のためのガイドを公開:フィードバックを募集中

FREYA projectは、2020年6月2日付けのTwitterにおいて、永続的識別子(PID)選択のためのガイドを公開したことを発表しています。同プロジェクトは、永続的識別子のための技術的・社会的基盤の発展を目指しており、欧州委員会からの資金提供を受けています。

出版物、データセット、人、組織、ソフトウェアについて個別のガイドがリポジトリZenodo上で公開されており、各ガイドには、複数の候補から適切なPIDを選択するためのチャート図や各PIDの簡単な紹介が掲載されています。

2020年6月中はガイドへのフィードバックを募集しており、7月にはフィードバックを踏まえた改訂が行われる予定とあります。

@freya_eu(Twitter, 2020/6/2)
https://twitter.com/freya_eu/status/1267751947920179201

オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)運営委員会、「COVID-19以降の社会に向けたオープンアクセスの加速について」を公開

2020年6月8日、オープンアクセスリポジトリ推進協会(JPCOAR)運営委員会が、「COVID-19以降の社会に向けたオープンアクセスの加速について」を公開しました。

同文書では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大予防・収束と教育・研究活動の両立を持続的に行うためには、教育・研究のデジタル変革の拡大、オープンな情報として活用できる環境の整備が必要であるとされています。また、新型コロナウイルス感染症以降の社会における大学教育では教育コンテンツのオープンアクセスの推進、研究活動ではデジタル化およびオープン化、研究データの共有や公開を促進するオープンサイエンスが重要であり、そのためには、教員・研究者の協力が欠かせないと述べています。JPCOARは、今後、機関リポジトリを通じたオープンアクセス・コンテンツの提供の推進、大学や研究機関の研究データ公開に向けた取組を行い、研究者コミュニティと連携しながら教育と研究の発展に寄与していくとしています。

日本学術会議、提言「オープンサイエンスの深化と推進に向けて」を公表

2020年6月3日、日本学術会議が、提言「オープンサイエンスの深化と推進に向けて」(2020年5月28日付け)を公表しました。

この提言は、日本学術会議オープンサイエンスの進化と推進に関する検討委員会における、研究データ共有の促進と共有のためのプラットフォームの重要性を明らかにすることを目的とした審議の結果を取りまとめたものです。

提言の中では、研究データ共有の重要性が高まる中、データの公開と産業展開を踏まえた非公開といった協調と競争のバランス、データ利用の法制度等が現状における課題として挙げられています。また、研究データに着目したオープンサイエンスの環境整備に関する国内外の動向や、各学術分野の状況を整理した上で、以下が提言されています。

1.データ活用に関する法規制の集約・整理等、データが中心的役割を果たす時代のルール作りの必要性

2.膨大なデータの収集・キュレート・アノテート・メタデータ付与・保存等を推進するための、データプラットフォームの構築・普及の必要性

3.研究成果のもとになった第1次試料・資料の永久保存の必要性

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