研究データ

米国国立衛生研究所(NIH)、figshareと連携し、NIHから助成を受けた研究データを公開するリポジトリを開設

2019年7月23日、米国国立衛生研究所(NIH)は、figshareと連携し、研究データリポジトリを開設したと発表しています。

NIHはデータサイエンス戦略絵企画の一環として、NIHから助成を受けた研究成果のデータセットへのアクセス向上に取り組んでおり、今回開設されたものは、助成を受けた研究成果のうち、投稿する分野別のリポジトリが指定されていない研究データを試験的に保存することを目的としています。

試験事業では、研究データを同リポジトリに投稿すると、公開前に、同データやメタデータに個人情報が含まれていないかや、発見・アクセス可能で、総合運用性があり、二次利用が可能で、FAIR原則に従っているかについて確認されます。

その他、DOIやライセンスの付与、助成データとのリンク、エンバーゴの設定、Googleなどの検索エンジンでのインデックス化、利用評価指標といった機能も提供されます。

米・LYRASISが実施する資金助成プログラム“Catalyst Fund”の2019年の助成対象として5件のプロジェクトが選定される

2019年7月18日、米国の図書館等のネットワークLYRASISは、LYRASIS加盟館による新しい試みや革新的なプロジェクトへの資金助成プログラムとして実施している“Catalyst Fund”について、2019年の助成対象となる5件のプロジェクトを選定したことを発表しました。

以下の5件のプロジェクトが2019年の“Catalyst Fund”による資金助成対象として選定されています。

・オハイオ州のコロンバス・メトロポリタン図書館(CML)による、ウェブ上のオープンソースのアップロードツールを使って、図書館利用者が簡便にデジタルコレクションを構築できることを目指すプロジェクト“My Upload: Engaging Library Users in Digital Collections”

・ワシントン州イサカのキング郡図書館システム(King County Library System)による、Alexa、Siriなどの会話型人工知能システムと連携する図書館アプリケーション実装の需要と実現可能性を調査するプロジェクト“Conversational Artificial Intelligence: Bringing the Library to Your Living Room”

研究データ同盟(RDA)とオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)、研究データ管理の国際的な進展のため協力することを発表

研究データ同盟(RDA)による2019年7月24日付けのニュースリリースにおいて、RDAとオープンアクセスリポジトリ連合(COAR)が、国際的なデータリポジトリコミュニティにおける研究データ管理の能力強化、拡大のため協力することに合意したと発表されています。

この合意の一部として、共通の関心に係る戦略的イニシアチブでのより緊密な協力や、互いの活動についての定期的な情報交換、共通目標の達成支援のためのウェビナーやイベントの共同開催を企図しているとしています。

RDA And COAR Collaborate To Progress Research Data Management Internationally(RDA, 2019/7/24)
https://www.rd-alliance.org/rda-and-coar-collaborate-progress-research-data-management-internationally

E2162 - どの研究データを保存すべきか:英・Jiscによる調査レポート

英国のJiscは2019年3月に保存すべき研究データに関する調査レポート“What to Keep: A Jisc Research Data Study”を公開した。本稿では,調査レポートの主要パートである,保存すべき研究データ(3章)・研究データ保存の現況(4章)・研究データ保存の課題・改善案(5章)に関する調査分析と利害関係者への提言を中心にその内容を概観する。

データリポジトリDryadとZenodoがパートナーシップ締結を発表

2019年7月17日、データリポジトリDryadとZenodoが共同してパートナーシップの締結を発表しました。Dryadはデータのキュレーションとデータ公開に関する代表的なリポジトリで、過去10年特に研究データに焦点を当てて活動しています。Zenodoは欧州原子核研究機構(CERN)とOpenAIREが開発した研究成果共有のためのリポジトリです。

両者は提携の背景として、論文以外の研究成果物の保存場所が散逸し不適切に取り扱われている等の現状を挙げ、こうした問題を解決し、オープンな研究で得られたベストプラクティスをより一貫した形で研究者へ提供することを提携の目的としています。

また、この提携を活性化させるため、米国のスローン財団(Alfred P. Sloan Foundation)から、研究者や出版社のワークフロー、データ・ソフトウェア管理のベストプラクティスの支援に重点を置く新しいソリューションを共同開発するための助成金を受けたことも発表されました。

英国国立・大学図書館協会(SCONUL)、年次統計を基に英国の研究支援活動における図書館の役割を分析した結果を発表

2019年7月15日、英国国立・大学図書館協会(SCONUL)が、2017年-2018年度の年次統計の公表とあわせ、その分析結果である“Research support offered by UK academic libraries”を発表しました。

同分析は、オープンアクセス(OA)・研究データ管理(RDM)・デジタルリテラシー講習・ジャーナルの購読契約・ILLなど、英国の研究支援活動における図書館の役割に焦点をあてたものです。

主な知見として、

・英国研究図書館コンソーシアム(RLUK)の会員館や創立年が古い大学は、新しい大学と比較して、職員の勤務時間全体で、5%以上研究支援に費やす傾向がある。

・回答のあったSCONULの会員館の4分の3が機関リポジトリを所管しており、同じく回答のあったうちの半数が、RDMに関して少なくとも一部の責任が図書館にあることを示した。

・ジャーナルの提供は増加しており、その結果、ILLに関する図書館への依存度は低下しているように見え、SCONULの会員館全体の平均の申し込み件数は10年前と比べて56%減少している

をあげ、図書館が学術界を支援できるように多様化し続けていることを指摘しています。

研究データキュレーションに関する文献リスト第10版が公開

ブログ“Digital Koans”を運営し、様々なトピックに関する文献リストを作成しているベイリー(Charles W. Bailey, Jr.)氏が、2019年6月28日付けで、研究データキュレーションに関する文献リストの第10版(HTML版)を公開しました。

主に2009年1月から2018年12月までに出版された、750本以上の英語文献などが掲載されています。また、HTML版の公開に加え、2019年7月9日にはPDF版の公開も発表されています。

Version 10 of the Research Data Curation Bibliography(Digital Koans, 2019/6/28)
http://digital-scholarship.org/digitalkoans/2019/06/28/version-10-of-the-research-data-curation-bibliography/

E2155 - Japan Open Science Summit 2019<報告>

2019年5月27日から28日まで,学術総合センター(東京都千代田区)において,Japan Open Science Summit 2019(JOSS2019)が開催された。国内でオープンサイエンスに携わる関係者を対象としたカンファレンスであり,昨年(E2051参照)に続き2回目となる。19のセッションで構成され,各日最後に「まとめセッション」が設けられたほか,主催・協力機関等がオープンサイエンスや研究データに関する各々の取組について紹介するポスター展示が行われた。なお,本イベントはSNSでの広報を積極的に取り入れ,Twitterなどでの発信が推奨された。Twitterで#JOSS2019を検索するとイベントの一連の様子を知ることができる。本報告では,これらのうち,国立国会図書館が主催したセッションとそれ以外の3つのセッションの概要を報告する。

【イベント】考古学・文化財データサイエンス研究集会「考古学ビッグデータの可能性と世界的潮流」(9/10-11、奈良)

2019年9月10日から11日にかけて、奈良文化財研究所本庁舎において、同研究所主催の考古学・文化財データサイエンス研究集会「考古学ビッグデータの可能性と世界的潮流」が開催されます。

この研究集会はワシントン大学教授のBen Marwick教授による考古学・文化財分野における研究データ管理・分析ツールや、オープンサイエンスの動向に関する講演とワークショップを中心に、奈良文化財研究所所属の研究者らの発表も交えて開催されます。ワークショップの中では「発掘調査・整理作業を通じて取得された遺物データ(分類、素材、計測値、位置座標等)をもとに、Rを利用して、透明性・再現性の担保された表・グラフを作成し、Gitにより公開・共有する手順」を学ぶ、とのことです。

考古学・文化財データサイエンス研究集会「考古学ビッグデータの可能性と世界的潮流」(全国遺跡報告総覧)
https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/event/332

北米研究図書館協会(ARL)、“Research Library Issues”298号を刊行:研究大学におけるデータサイエンス革命を支援する図書館・図書館員の役割等を特集

2019年7月1日、北米研究図書館協会(ARL)が、“Research Library Issues”(RLI)298号を刊行しました。研究大学におけるデータサイエンス革命を支援する図書館・図書館員の役割と関わりを特集しています。

学生に中核的なデータリテラシーのスキルを教えることによってデータ科学への道筋について示した記事、Moore-Sloan Data Science Environment(MSDSE)の助成により促進されたデータサイエンス教育の大規模な成長と変革についてMSDSEに参加する3大学の職員と懇談した記事、米国国立農学図書館(NAL)におけるデータサイエンスに関するサービスの高度で協力的な成長に関する2記事が掲載されています。

同号では、研究図書館による長年にわたる貢献を活用しているため、研究図書館はデータサイエンス革命への準備ができていると主張しています。

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