研究データ

国立情報学研究所(NII)、情報学研究データリポジトリ(IDR)への大学等研究者提供データセット受入に関する申請受付を開始

2019年9月27日、国立情報学研究所(NII)は、大学等の研究者が作成したデータセットを同研究所が運営する情報学研究データリポジトリ(IDR)へ受け入れるための「研究者等提供データセット受入要項」を制定し、申請の受付を開始したことを発表しました。

IDRはサービスの目的として、様々な理由によりオープンデータとしての公開が難しいデータセットを利用者の範囲や利用目的や利用方法などの条件を定め、IDRを通じて提供することによって、作成者の負担を軽減しつつ多くの研究者が利用できるようすることである、としています。学術研究の対象として高い価値を有し、相当数の利用者が見込まれるデータセットについて、所定の手続きによりIDRへの受入を申請することができます。

大学等研究者提供データセットの受入に関する申請受付開始(NII,2019/9/27)
https://www.nii.ac.jp/news/2019/0927.html

データリポジトリDryadがプラットフォームをリニューアル

2019年9月24日、データリポジトリDryadがプラットフォームをリニューアルしたことを発表しました。

新しいDryadの特徴として、研究者が可能な限り容易にデータ公開できることに焦点が当てられていることが挙げられ、具体的な特徴として以下のことが示されています。

・データセットだけを個別に投稿することが可能
・クラウドサーバやラボのサーバからデータのアップロードが可能
・最大で300GBのデータセットの取り扱いが可能
・データセットの更新やバージョン管理をどのプロセスでも行うことが可能
・公開されたデータセットごとに、データの利用や引用に関する標準化された統計を更新・表示する機能が追加
・REST APIを経由したデータの送信やダウンロード機能が追加

New Dryad is Here(Dryad,2019/9/24)
https://blog.datadryad.org/2019/09/24/new-dryad-is-here/

Center for Open Science(COS)、Internet Archive(IA)と共同で科学研究プロセスに関連するオープンデータのアーカイブプロジェクトを実施

2019年9月18日、非営利団体Center for Open Science(COS)は、Internet Archive(IA)と共同で科学研究プロセスに関連するオープンデータのアーカイブプロジェクトを実施することを発表しました。

米国の博物館・図書館サービス機構(IMLS)による2019年の“National Leadership Grants for Libraries Program”による助成を受けたプロジェクトであり、COSとIAは、科学研究プロセスに関するオープンデータが永続的なアクセス、再配布、再利用のために確実にアーカイブされるよう協力するとしています。

同プロジェクトでは、オープンな研究データ、図書館での長期的な管理業務、分散型データ共有・保存ネットワークという3つの分野に焦点を当てることにより、オープンサイエンスとデータキュレーションのさらなる支援のため、よりよいデータ共有基盤の試作・実装が行われます。

2019年9月24日にはIAも同プロジェクト実施に関するより詳しい発表を行っており、その中では以下の点も紹介されています。

スウェーデン王立図書館(NLS)、オープンアクセス(OA)に関する教育用動画をウェブサイト上で公開

2019年9月16日、スウェーデン王立図書館(NLS)は、オープンアクセス(OA)に関する教育用動画をウェブサイト上で公開したことを発表しました。

公開された動画は研究者や大学院生、大学図書館員等へ学術出版システムにおけるOAの基礎的な知識を提供するものです。動画はNLSの職員や国内の研究者・大学図書館員等へのインタビュー、オープンサイエンスの展開等近年の動向も含めたOA運動の背景にある学術出版システムの歴史、スウェーデンのOAに対する取り組みと現況等の内容で構成され、合計再生時間は約40分程度です。

動画はNLSのウェブサイトへメールアドレス等を登録すれば視聴可能です。またスウェーデン語音声の流れる部分には英語字幕を表示させることができます。

SPARC Europeと英・Digital Curation Centre、欧州のオープンデータ・オープンサイエンス方針に関する報告書の最新版を公開:2018年11月版を更新した第4版

2019年8月28日、SPARC Europeと英・Digital Curation Centre(DCC)が、欧州におけるオープンデータ・オープンサイエンス方針を分析した報告書の最新版として、“An Analysis of Open Science Policies in Europe v4”をリポジトリZenodoに公開しています。

SPARC EuropeとDCCは欧州のオープンデータ・オープンサイエンス方針に関する報告書を2017年3月、2017年5月、2018年12月にも公開しており、今回の報告書は一連の調査結果の第4版にあたります。

調査対象国はEU加盟国28か国、及びアイスランド、ノルウェー、セルビア、スイスで、公開された報告書は2018年11月から2019年7月の期間に確認された変化を反映しています。

前版以降の主な更新点として次のようなことが紹介されています。

・オーストリア・チェコ・フィンランド・ノルウェーにおいて新しいオープンデータ・オープンサイエンスに関する方針が導入されたこと

・ブルガリア・デンマーク・ポルトガル・アイルランド・ルーマニア・スロバキア等のいくつかの調査国で、オープンデータ・オープンサイエンスに関する国レベルの活動やアプローチが見られること

英・電子情報保存連合(DPC)に米・イェール大学図書館が加盟

2019年8月20日、英・電子情報保存連合(DPC)は、米・イェール大学図書館がDPCの
associate memberとして加盟したことを発表しました。

イェール大学図書館には2013年以来取り組まれているデジタル保存プログラムにより保存すべきデジタル資産が多数あります。また、デジタル資産の長期保存へ投資する利害関係者コミュニティの活動も活発です。現在同館では、デジタル保存を行う全ての人が気軽に参加できるように、エミュレーションとソフトウェア保存を「平常業務(business as usual)」化する活動や研究データ保存に関する将来の活動を促進させる資金提供計画の検討、デジタル保存の自動化や研究データへのアクセス維持に関わる課題の調整などが取り組まれています。

DPCのExecutive Directorを務めるWilliam Kilbride氏は「イェール大学図書館がDPCと提携を結び、米国の学術コミュニティとDPCとのパートナーシップが強化されることは大変喜ばしい」とコメントしています。

DataCiteメタデータスキーマver.4.3が公開:ROR ID等の機関識別子をサポート

2019年8月16日、研究データの共有と活用の向上にむけて活動を行っている国際コンソーシアム“DataCite”が、DataCiteメタデータスキーマver.4.3を公開しました。ver.4.3には後方互換性があります。

ver.4.3では、世界の研究機関向けにオープンかつ持続可能な一意の識別子開発を目指すコミュニティ主導のプロジェクトResearch Organization Registry(ROR)のIDなど、機関識別子へのサポート等が行われています。DataCiteは、メタデータにROR IDを含むと、機関ごとの出版物の発見・追跡の効率化が図られ、所属機関に関する明確な情報が広く自由に利用可能になる、としています。

Identify your affiliation with Metadata Schema 4.3(DataCite Blog,2019/8/16)
https://blog.datacite.org/identify-your-affiliation-with-metadata-schema-4-3/

データリポジトリの認証機関CoreTrustSeal、新しい認証要件のドラフト版を公開

2019年8月6日、データリポジトリの認証機関“CoreTrustSeal”は、新しい認証要件のドラフト版“CoreTrustSeal Draft Requirements 2020–2022”を公開しました。2019年3月から実施していた公開レビューへのフィードバック等を反映して旧版の改訂を行ったもので、2019年10月末までの最終版公開が予定されています。

ドラフト版以外にも、旧版からの改訂履歴を示したバージョンや、寄せられたフィードバック及びCoreTrustSealからの回答をまとめたファイルが公開されています。また、今後CoreTrustSeal側が改訂に際し行った評価・決定プロセス等に関するレポートや、“Core Trustworthy Data Repositories Extended Guidance”、“Glossary”の更新版も順次公開するとあります。

【イベント】東京大学主催「データ活用社会創成シンポジウム」(9/2・東京)

2019年9月2日、東京大学浅野キャンパスにおいて、東京大学未来社会協創推進本部データプラットフォーム推進タスクフォースの主催により「データ活用社会創成シンポジウム」が開催されます。

あらゆる分野と地域で誰もがデータを最大限に利活用できる「データ活用社会」の創成には、大学・研究機関をハブとした基盤環境の整備と人的環境の形成を全国レベルで促進することが重要であるという認識の下、米国ミシガン大学での取り組みや国内の最先端基盤環境、様々な地域や分野でのデータ利活用の取り組みの講演とパネルディスカッション等が行われます。参加費は無料ですが、参加には事前参加登録が必要で定員は250人です。また、データ活用事例に関するポスター発表も募集されています。

当日の主なプログラムは次のとおりです。

○基調講演“The Role of Data Science in a University and in Society”
Professor H.V.Jagadish(Michigan Institute of Data Science Director)

○講演「データ活用社会創成プラットフォームについて」
中村宏氏(東京大学総長特任補佐)

京都大学図書館機構、図書系職員海外調査研修(平成30年度)報告書「ドイツおよびオランダにおける研究データ管理サービスの現状とデジタルアーカイブの活用について」を公開

2019年8月9日、京都大学図書館機構が京都大学若手人材海外派遣事業「ジョン万プログラム(職員派遣)」による研修の成果報告書「ドイツおよびオランダにおける研究データ管理サービスの現状とデジタルアーカイブの活用について」を公開しました。

【図書館機構】図書系職員海外調査研修(平成30年度)報告書を公開しました(京都大学図書館機構,2019/8/9)
https://www.kulib.kyoto-u.ac.jp/bulletin/1382880

ドイツおよびオランダにおける研究データ管理サービスの現状とデジタルアーカイブの活用について : 平成30年度京都大学若手人材海外派遣事業ジョン万プログラム(職員派遣)による海外派遣研修報告書
http://hdl.handle.net/2433/243323

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