多文化・多言語サービス

国際図書館連盟(IFLA)、移民や難民のための図書館サービスに関するウェビナーを公開

2016年5月19日、国際図書館連盟(IFLA)は、移民や難民のための図書館サービスに関するウェビナー(2016年3月21日に開催)の動画等を公開しました。

(1)国際図書館連盟(IFLA)運営理事会のメンバーであり、IFLAによる「図書館プログラムを通じた開発のための行動」(Action for Development through Libraries Programme:ALP)委員会の議長であるLoida Garcia Febo氏のイントロダクション(2)欧州図書館・情報・ドキュメンテーション協会連合(EBLIDA)、フィンランド図書館協会の双方の会長であるJukka Relander氏、IFLAの多文化社会図書館サービス分科会(Library Services to Multicultural Populations Section : MCULTP)の会長であるJack Hang-tat Leong氏によるプレゼンテーションの2つとなります。

韓国・国立子ども青少年図書館、2種類のセット貸出サービスを開始

韓国・国立子ども青少年図書館が、2種類のセット貸出サービスを開始しています。

2016年4月21日には、子ども図書館、学校図書館、多文化家族支援センターの読書活動を支援するため「外国児童資料機関貸出」を開始しました。

これは、同館所蔵の約49,800冊の外国児童資料を「海外文学賞受賞作」「世界の絵本」「多文化資料」等の分野別のセットとして構成したもので、申請機関は、それらのセットを読書活動・授業の教材・展示等で活用することができるようになっています。

現在は、ソウル特別市・京畿道・仁川広域市のみが対象ですが、今年後半には全国に拡大する予定となっています。

また、2016年5月2日からは、農漁村の中学校・分校などの青少年の読書水準の格差を解消することを目的とした、訪問カスタマイズ型読書文化プログラム「図書館の宝箱」への利用申請を開始しています。

教師による読書文化プログラムを支援するために、テーマ別の選定図書や読後活動に必要な物品を入れたボックスを貸出すもので、現在は「図書館」「想像力」「友人」など16のテーマが用意されており、5月から12月まで14校を対象に貸出しを実施する計画となっています。今後は4テーマを追加し来年は20テーマで実施する予定とのことです。

米国図書館協会児童図書館サービス部会、「反LGBT法」の成立を受け、米・ノースカロライナ州シャーロットで開催予定であった大会を中止

2016年4月18日、米国図書館協会(ALA)児童図書館サービス部会(ALSC)は、ノースカロライナ州で成立したGLBTQ(lesbian, gay, bisexual, transgender, queer/questioning)の人々の権利を制限する「反LGBT法」が、ALSCの基本的な理念・目的・ダイバーシティに関する仕事に反するとして、9月15日から17日にかけて、同州シャーロットで開催予定であった大会“2016 ALSC National Institute”の開催を中止すると発表しています。

ALSC Cancels 2016 National Institute in Charlotte, North Carolina in response to HB 2(ALA,2016/4/18)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/04/alsc-cancels-2016-national-institute-charlotte-north-carolina-response-hb-2

2016 ALSC National Institute
https://web.archive.org/web/20160328133301/http://www.ala.org/alsc/institute

米・ノースカロライナ州やミシシッピ州で「反LGBT法」が成立したことを受け、米国国内の各種図書館団体がそれを非難する声明を発表

米・ノースカロライナ州やミシシッピ州で、GLBTQ(lesbian, gay, bisexual, transgender, queer/questioning)の人々の権利を制限する、「反LGBT法」が成立したのを受け、米国国内の各種図書館団体が、それを非難する声明を発表しています。

米国図書館協会(ALA)は、ノースカロライナ州知事に法律を廃止するよう書簡を送っており、北米研究図書館協会(ARL)は反対の声明を発表しています。また、米国専門図書館協会(SLA)は、2018年に予定されているノースカロライナ州シャーロットでのカンファレンスの開催を再考すると述べています。

ALA President, ALSC President, and GLBTRT Chair Urge North Carolina Governor to Repeal HB2(GLBTRT of ALA,2016/4/3)
http://www.glbtrt.ala.org/news/archives/2450

ARL Opposes State Laws That Limit Civil Rights and Legal Protections for GLBTQ Individuals(ARL,2016/4/12)

米国図書館協会、GLBT向けサービスのためのツールキットを公開

米国図書館協会(ALA)のGLBT(Gay, Lesbian, Bisexual,Transgender)ラウンドテーブルが、図書館員がGLBTのことを理解し、より良いサービスを提供することを手助けすることを目的に、ツールキット“Open to All: Serving the GLBT Community in your Library”を公開しました。

ツールキットは、あらゆる種類の図書館のために設計されており、資料の購入、プログラム開発、他機関との連携といった事に関する実用的なヒントやリソースが提供されています。

GLBTRT to release new toolkit at PLA Conference(ALA,2016/4/5)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/04/glbtrt-release-new-toolkit-pla-conference

Open to All: Serving the Gay, Lesbian, Bisexual and Transgender (GLBT) Community in your Library(ALA)

韓国・城南市板橋図書館、市多文化家庭支援センター・外国人住民福祉支援センターと協定を結び、外国人家庭の韓国語学習を支援

韓国・城南市の板橋(판교)図書館は、同市の多文化家庭支援センター・外国人住民福祉支援センターと2年間の業務協定を結び、CD「正しい韓国語を読む」シリーズや韓国の昔話の童話などを両センターに毎月2タイトルづつ提供するほか、必要な童話の音読資料の長期貸し出しを実施するとのことです。

多文化家庭支援センターでは、音声資料をセンターの「童話を読む部屋」に備えて、訪問した外国人家庭の子どもたちが自由に利用できるようにするほか、「言語発達指導者」が教材として活用し、韓国語の学習を支援するとのことです。

また、外国人住民福祉支援センターでも、音声資料を活用した韓国語授業を通して外国人家庭の保護者と子どもの間のコミュニケーションと感情的な絆を強化するのを援助するとのことです。

ベルリンの公共図書館での難民向け「ウェルカムカード」の取組(記事紹介)

2016年2月7日付の国際図書館連盟(IFLA)のブログに、世界の公共図書館の現状を紹介する“'Guest Blogger' series”の記事として、ベルリン中央・地域図書館のSarah Dubek氏による“Refugees Welcome: library membership cards for refugees in Berlin—first numbers after four months”と題する記事が掲載されています。

IFLAの公共図書館常任委員会では、欧州の公共図書館におけるシリア難民に関する対応を収集しているとのことで、この記事では、2015年10月から2016年1月までのベルリン中央・地域図書館における対応状況が紹介されています。

記事によると、2015年に、ベルリンには約7万9,000人の難民があり、そのうち24%はシリアからであったとのことで、これを受け、ベルリンの公共図書館協会(Verbund der Öffentlichen Bibliotheken Berlins:VÖBB)は、国内で先がけて図書館カードについて難民が登録する際の正式な証明書を不要とし、一時的な滞在証明書や宿泊証明での発行を可能としたようです。

米国図書館協会、GLBTQについての若者向け推薦図書リスト“2016 Rainbow Book list”を公開

米国図書館協会(ALA)冬季大会において、同協会のGLBT(Gay, Lesbian, Bisexual,Transgender)ラウンドテーブルが“2016 Rainbow Book list”を公開しました。

同リストは、18歳までの若者に推奨される重要で信頼のおけるGLBTQのついて言及されたフィクション・ノンフィクションの文献目録で、過去18か月の間に出版された高品質の書籍のなかから、図書館員や読者が選択することを援助することを目的としており、蔵書構築や読書相談のツール、図書館員や利用者用の推薦図書リストとしても活用できるとされています。

2016 Rainbow Book list highlights quality GLBTQ books for children and teens(ALA,2016/2/3)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/02/2016-rainbow-book-list-highlights-quality-glbtq-books-children-and-teens

2016 Rainbow Book List
http://glbtrt.ala.org/rainbowbooks/archives/1207

参考:

GLBTに奉仕する図書館関係者を賞する“Newlen-Symons Award”の優秀賞にミネソタ大学図書館の“Jean-Nickolaus Tretter Collection”が選ばれる

2016年1月15日、米国図書館協会(ALA)のGLBT(Gay, Lesbian, Bisexual,Transgender)ラウンドテーブルは、GLBTコミュニティへのサービス提供に対するNewlen-Symons Award優秀賞の初の受賞者として、ミネソタ大学図書館におけるGLBT研究のための“Jean-Nickolaus Tretter Collection”を選んだと発表しています。

この賞は、GLBTコミュニティに奉仕する図書館、図書館員、図書館委員会、図書館友の会を賞するために創設されたものとのことです。

GLBTRT selects the Jean-Nickolaus Tretter Collection at the University of Minnesota Libraries for the Newlen-Symons Award for Excellence(ALA,2016/1/15)
http://www.ala.org/news/press-releases/2016/01/glbtrt-selects-jean-nickolaus-tretter-collection-university-minnesota

セントポール公共図書館(米国)、急増するカレン族の人々向けに、カレン語と英語で児童書2冊を製作し、発行

2015年12月19日、米国ミネソタ州のセントポール公共図書館は、カレン語と英語で児童書2冊(それぞれ英語のタイトルは‘Elephant Huggy’と‘The Hen and the Badger’)を発行したことを発表しました。

同館は、カレン語の児童書が不足している状況に対応し、学校教育などでも活用するものとして、図書館員、、教育関係者、カレン族の人々のチームによって、この児童書を製作しました。

市の発表などによると、ミネソタ州の公共図書館による刊行は初とのことで、作成された児童書は、カレン族の組織と学校図書館に配り、電子書籍化もされるようです。また、12月19日には、この児童書を用いた読み聞かせも行われたようです。

また、ビルマ(ミャンマー)やタイの民族であるカレン族は、ビルマ政府による迫害と民族浄化にさらされてきましたが、現在ミネソタ州に多く移住しており、現在ミネソタ州における人口は約6,500人にのぼり、そのうちセントポールは、米国内で最も急速に人口が増加しているとのことです。

Mayor Coleman announces Library’s publishing of two children’s books in Karen language(Saint Paul, 2015/12/16)

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